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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和4年12月静岡県議会定例会 質問


質問者:

土屋 源由 議員

質問分類

一般質問

質問日:

12/09/2022

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:

1 伊豆地域の道路について
(1)伊豆地域の道路整備
(2)有料道路の在り方
(3)伊豆中央道、修善寺道路の料金徴収
(4)静浦バイパスの早期全線開通
(5)伊豆北部地域の道路渋滞
2 伊豆地域の医療提供体制について
3 観光産業の回復に向けた支援について


○副議長(和田篤夫君) 次に、四十三番 土屋源由君。
       (四十三番 土屋源由君登壇 拍手)
○四十三番(土屋源由君) 私は、自民改革会議所属議員として当面する県政の諸課題について通告に従い知事、副知事、関係部局長に一括質問方式で伺います。
 まず、伊豆地域の道路についてのうち、最初に一、伊豆地域の道路整備について伺います。
 伊豆の道路は、新東名、東名のインターから東駿河湾環状道路、伊豆中央道、修善寺道路、天城北道路とつながり快適で時間短縮できる道路として利便性も高くすばらしい道路環境ができたと感じています。しかし伊豆半島は以前より観光シーズンに訪れるといつになったら家に帰れるか分からない地獄の帰省渋滞に巻き込まれます。ただひたすら高速道路のインターを目指してのろのろ運転をしていくだけです。伊豆縦貫道の完成までと我慢していますがあと二十年はかかると聞いています。伊豆湘南道路も四百十四号静浦バイパスもこれからどのくらい待てば完成するのか期待できません。
 また、最近の天候は想定外の大雨を降らして土砂災害の危険もあり、脆弱な道路網では地域が寸断されることもしばしば見受けられ心配が絶えません。確率の高いと言われる南海トラフ大地震による津波の被害想定も大きく道路網の整備は欠かせないと考えます。利便性の悪い地域に人は住めませんし高齢化が進んだ地域ではなおさらです。
 今後の伊豆半島に必要な道路の整備についてどのように考えているのか、所見を伺います。
 次に、二、有料道路の在り方について伺います。
 昭和六十年四月に供用開始された伊豆中央道、平成十年十月に供用開始された修善寺道路は平成二十二年当時に一日の交通量は両道路とも九千台程度でした。しかし現在は天城北道路の完成もあり一日に両道路で約二万五千台の通行があり、合併採算制に移行してからも新型コロナウイルス感染症の影響はあったものの堅調な数字を残しています。
 来年令和五年十月二日に伊豆中央道、修善寺道路の無料化が見込まれる二つの有料道路は県管理になります。合併採算となってからも伊豆中央道と修善寺道路を分けて見てしまいますが、損失補引当金は収入の一〇%を積み立てまずは当該道路の赤字に充てる、次に他の道路の赤字に充てることになっています。令和五年十月では修善寺道路の未償還は約四十五億円程度残っていますが、伊豆中央道の利益と損失補?引当金で償還が終了します。伊豆にとって利便性の高いこの有料道路のおかげで、県道路公社の事業に付随した形で周辺の整備を行い地域環境はよくなりました。
 やはり、必要性の高い有料道路を引き続き検討していくことも考えられますが、県の有料道路の在り方について、所見を伺います。
 また、一般有料道路は一般道路事業による道路整備を補完するものとして日本道路公団、地方道路公社または道路管理者が個別の路線ごとに申請し国土交通大臣の許可を受けて整備する仕組みとなっている、日本道路公団は主として国の利害に特に関係する幹線道路を、地方道路公社、道路管理者は地方の幹線道路をそれぞれ整備するという役割分担が図られている、課題として有料道路制度は建設に要する費用を一定期間内の料金収入で償還するための特別措置であるという現在の考え方を基本としつつ、より長期的かつ広範な視点から制度、運用の在り方について検討を行うことが必要であるとしています。伊豆地域の有料道路は採算制に疑問は残りますが地域の利便性や防災上の観点など幅広い視点から整備の可否を検討する必要があり、県として地域が何を望んでいるのか意見聴取する機会をつくるべきと思いますが、どのように対応していくのか伺います。
 次に、三、伊豆中央道、修善寺道路の料金徴収について伺います。
 一般有料道路の料金徴収は地域への利便性などから割引回数券を発行しています。伊豆中央道、修善寺道路のETCX利用者も回数に応じて割引されています。また夜間は通行量が少なく二十二時から翌日の六時まで料金徴収を行っていません。県より提供された交通量、収入等を見ると伊豆中央道の交通量は五年平均で一日一万四千四百五十三台、収入約二百五十六万円、一台につき百八十円。修善寺道路は一日一万四百二十八台、収入約百五十万円、一台につき百四十五円となります。これを単純に計算すると修善寺道路では二台に一台、伊豆中央道では五台に一台が割引料金を使っていることになります。実際の回数券利用率ではどちらも三〇%前後であるのに大きな差が出ている理由は分かりませんが、大型車両の通行が多いことが想定されます。
 地元企業でETCXを利用している方々から、やはりETCのように一時停止せずスムーズに通過するようにできないのか今でも文句を言われます。現状では有料道路利用者から早く無料にしてくれとの声が上がるのは当然のことと思います。地域には割引等の利用促進を行っていると思いますが、利便性への配慮が欠けているように感じます。
 伊豆中央道、修善寺道路の料金徴収について、県はどのように感じているのか、所見を伺います。
 次に、四、静浦バイパスの早期全線開通について伺います。
 国道四百十四号静浦バイパスは、沼津市から伊豆の国市の間、特に沼津市静浦地区は狭区間が多く通勤時や観光シーズン時に慢性的な渋滞が発生しているためその解消を目的に計画されました。沼津市下香貫から伊豆の国市北江間までの約六キロが事業化されており、そのうち第一期工区二・五キロ、下香貫から大平を暫定二車線で整備中であり同区間は令和四年度内に暫定供用開始する予定です。全体供用は暫定供用後の諸情勢を踏まえて順次の整備が予定されているとのことですが、県の説明では第一期工区に二百億円、残りの工事費に三百億円程度かかると想定しています。第一期工区でも三十年近くかかっており、いつになったら伊豆の国市までつながるのか見当もつきません。
 ウィキペディアに、バイパス建設は道路の安全性の向上や物流の高速化などを目的に行われます、交通量が増加して渋滞が発生している場合、交通量を超える交通集中あるいは交差点など交通処理システムの問題が考えられます、このうち交通量を超える交通集中に対しては道路拡幅やバイパス道路の建設といった道路改良事業によって交通容量を大きくすることで問題解決が図られますとあり、まさにこの考え方で国道四百十四号静浦バイパスを整備し始めたのではないでしょうか。
 静浦バイパスを考えると、全体供用された場合は沼津から伊豆半島への利便性が大きく改善され、伊豆地区からの利用者にとっては三島方面と同様に沼津方面へと選択肢が増えることになります。しかし計画されたバイパス工事が数十年たっても完成しないのでは、必要としている地域環境が変化してしまいバイパスの大きな役割が発揮できないように思います。
 県として静浦バイパスの早期全線開通に向けてどのように取り組んでいくのか、所見を伺います。
 次に、五、伊豆北部地域の道路渋滞について伺います。
 以前から、伊豆の道路問題について一般質問し最後には渋滞解消の対策を検討してほしいと要望を行ってきました。しかしいまだに渋滞解消の取組が見えてこないことに怒りさえ感じます。特に今回の質問ではさきに述べたように国道四百十四号静浦バイパスが沼津市大平まで開通します。一日一万八千台利用している四百十四号の一部の利用者が途中までの完成であっても新しいバイパスを選択することで、この交通が伊豆中央道の料金所を避けて迂回する車と重なり今まで想像していなかった場所での渋滞発生が予想されます。
 県としても当然対策を考えていると思いますが、どのように検討しているのか伺います。
 最初に述べたように、伊豆は東駿河湾環状道路から天城北道路まで一連でつながりすばらしい道路環境ができたと感じています。しかしこれらの道路だけでなく周りの生活道路まで渋滞に巻き込まれてしまっては、市民にとってとても耐え難いことです。特に国道百三十六号バイパスである伊豆中央道の料金所を通過する車は一日一万四千五百台、修善寺道路は一万五百台ですが、料金所と料金所の間である無料区間の交通量は平成二十七年度の道路交通センサスによると約三万台が利用しています。これはあくまでも平日の値であり土日祭日の交通量は県外からの観光客が加わり伊豆中央道の料金徴収台数の一日最高は約二万三千台と聞いています。来年に無料一般道路となれば今以上に百三十六号バイパスが大渋滞することは明白です。
 東駿河湾環状道路の三島―函南間を片側二車線に拡幅することを国に要望することも一つの解決策と考えますが、これらの渋滞の解決策について抜本的な対策をどのように考えているのか、県の所見を伺います。
 次に、伊豆地域の医療提供体制について伺います。
 静岡県では、人口十万人に対して医療施設従事医師が令和二年において二百十九・四人で六年前平成二十六年と比較して二十人近く増えたものの全国で四十位と低空飛行の順位は変わっていません。平成三十年二月の質問時にも医師確保、看護職員確保は喫緊の課題として積極的に対応していくと答えていただいたように記憶をしていますが状況はずっと同じです。
 伊豆地域の大きな心配事は、地域の医療機関の慢性的な医師不足、看護師不足であり地域医療を支える医療従事者の高齢化であります。伊豆では予想される南海トラフ大地震の津波被害をはじめ台風や地震などで陸の孤島となる地域でもあり、一番頼りになるのは地域の病院です。診療所や地元病院医師の高齢化の現状を考えると早急に対策を実施してほしいものです。
 そこで、静岡県の医療施設従事医師の年齢構成を調べてみました。令和二年における病院従事医師の平均年齢は四十三・七歳に対し、診療所従事医師の平均年齢は六十・三歳となっています。病院と診療所の数値は全国的な傾向であり全国平均と大きな違いがありません。しかし違いが顕著なのは医師の六十五歳以上の割合です。西部は一六・八%、中部が一八・三%、東部が二一・五%、うち伊豆半島は二三・一%、賀茂圏域では三三・七%となっています。特に診療所における六十五歳以上の医師の割合が伊豆半島では四二・一%、賀茂圏域では五〇・〇%で伊豆半島全体で七十歳以上の医師が百九十一人も活躍されています。
 ということは、令和七年には賀茂圏域の診療所の半分が七十歳以上の先生で地域医療を担うことになります。ちなみに順天堂大学静岡病院のある伊豆の国市の病院従事医師の平均年齢は三十七・七歳となっているため、それ以外の地域の医療機関の医師の平均年齢は見かけの数字以上に高齢化が進んでいることになります。こうした診療所に地域医療の大役を担ってもらうには荷が重すぎませんか。
 また看護職員の状況は、人口十万人に対して一千六十五・八人で医師と同じく全国四十位と下から数えた方が早い状況です。六十歳以上の看護職員の割合は伊豆半島では一三・九%なのに賀茂圏域だけを見ると二一・六%となっています。医師、看護職員の年齢だけの問題ではありませんが、これが伊豆地域の医療提供体制の現実です。
 県も様々な対策を取りながら医療提供体制を整備するために努力していることは理解しますが、一人でも多くの若手医師や看護職員が伊豆地域で勤務し長く働ける取組が必要であると考えます。
 そこで、県として医師、看護職員の確保や地域偏在対策を進めていく中でどのように伊豆地域に医師、看護職員を確保していくのか、所見を伺います。
 最後に、観光産業の回復に向けた支援について伺います。
 新型コロナウイルス感染症の流行により多くの産業が打撃を受けてきましたが、とりわけホテル・旅館などの宿泊事業者や観光施設、土産物店、旅行会社など地域経済の担い手である観光産業は、水際対策で訪日観光客がほぼゼロにまで落ち込み国内においても緊急事態宣言などにより不要不急の外出、移動の自粛が求められたことから旅行客が減少し深刻な打撃を受けました。
 これに対し国は、旅行需要を回復させるため旅行費用を割り引くゴー・トゥー・キャンペーンや都道府県への補助による県民割を実施し、今年十月からは全国旅行支援を行っています。本県においても「今こそ しずおか 元気旅」という名称でこれらの割引事業を実施してきましたが、国は全国旅行支援について年明け以降も割引率を縮小して継続するとしつつ、いつまで続けるかは示していません。
 しかし、これらの支援が必要ないほど観光産業の回復は進んでいません。現在も繰り返されるコロナの感染拡大により観光地は、およそ三年もの間何度も苦境に立たされダメージが蓄積していることからすぐに回復できるものではありません。また観光客が増えてきたからといって、それで収支が改善し経営が安定するとは単純にいかない事情もあります。借入金の返済です。
 国はコロナ発生の初期段階から事業者の資金繰り支援として金融機関による実質無利子、無担保のいわゆるゼロゼロ融資や低利融資を行っており、これを活用して観光客の大幅な減少という苦況をしのいだ事業者の多くは返済がこれから始まるため経営面での新たな難局を迎えています。このため国には全国旅行支援を来年度まで延長して実施してほしいと考えています。これが終了した際には県が独自の旅行需要喚起策を行い、まだまだ苦境が続く観光産業への支援を切れ目なく続けていくべきと考えます。
 新型コロナウイルス感染症からの回復を見据え、ソフトランディングできる支援策を継続することが大変重要となります。県の今後の方針について伺います。以上、答弁を求めます。
○副議長(和田篤夫君) 川勝知事。
○知事(川勝平太君) 土屋議員にお答えいたします。
 観光産業の回復に向けた支援についてであります。
 観光産業は、宿泊、交通、飲食、物販等関連する分野の裾野が広く本県経済の活力の源であり地域産業や雇用を支える重要な役割を果たしております。
 これまで本県では、観光産業の早期回復に向けて観光促進事業「今こそ しずおか 元気旅」の宿泊割引等の対象地域を順次拡大し観光需要の喚起に取り組んでまいりました。九月の県内の延べ宿泊者数はコロナ禍前の二〇一九年度比八〇・四%となるなど、県内観光地は徐々ににぎわいを取り戻しつつありますものの本格的な回復には至っておりません。このため引き続き県内観光事業者を切れ目なく支援するため、年明け以降も全国旅行支援による宿泊割引を継続いたします。それとともに本県独自の観光促進事業を実施してまいります。
 具体的には、地域の旬の食材や料理を楽しみその食文化にも触れながら旅をしていただく食をテーマとした宿泊割引事業やまたコロナ禍において需要が高まっているパラグライダーやアスレチックなどの体験型アクティビティー割引事業に加えまして、今後本格的な増加が見込まれる訪日外国人観光客向けの宿泊割引事業を新たに展開いたしまして閑散期の需要喚起策を強化するとともに地域経済の活性化につなげてまいります。
 来年は本県が東アジア文化都市として国内外に魅力を発信する絶好の機会であります。温泉、食、歴史等々本県が世界に誇る観光資源をSNS等で活用して国内外へ発信するとともに、ランドオペレーター向けのファムトリップの実施、テレビ、ラジオなどのメディアを活用した首都圏、中京圏、関西圏、富士山静岡空港の就航先向けのプロモーションにも集中的に取り組み国内外からの誘客を強化してまいります。
 二年以上に及んでいるコロナ禍を乗り越え県内観光産業の回復をより確かなものとするため、引き続き観光事業者をはじめとした地域の皆様の声に耳を傾けながら観光需要のさらなる拡大、観光産業の発展に全力を挙げて取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長から御答弁を申し上げます。
○副議長(和田篤夫君) 森副知事。
○副知事(森 貴志君) 伊豆地域の医療提供体制についてお答えいたします。
 伊豆地域の医療提供体制の確保のためには、医師、看護職員など地域医療の担い手の確保が重要であります。
 医師の確保につきましては、平成二十六年度に創立したふじのくにバーチャルメディカルカレッジにより医学修学研修資金の貸与を行うとともに、県内外の医科大学との連携や協力を頂いて将来の地域医療を支える人材の確保に取り組んでいるところであります。この取組により浜松医科大学、順天堂大学など県内外の九大学に本県で勤務する医師を養成する地域枠として六十五人の入学定員を設置し、令和二年度入学者からは卒業後九年間のうち四年間、特に賀茂圏域など医師少数区域の病院での勤務を義務づけております。令和八年度から県内勤務が始まり本県全体で毎年約六十人ずつ増加することが見込まれております。
 これら地域枠医師が、伊豆地域で九年間勤務しながらも他地域と同様に専門医資格を取得できるよう順天堂大学の附属静岡病院などを基幹施設とする専門研修プログラムの整備を進めてきたところであります。今後もより多くの領域の専門医資格の中から選択できるよう魅力的なプログラムの増加に取り組むとともに、医療機器や施設整備を支援することにより研修環境の充実を図り伊豆地域の医療を支える若手医師の定着を進めてまいります。
 看護職員の確保につきましては、令和四年度の新規貸与から過疎地域等に勤務する看護職員の修学資金の返還免除に要する勤務年数の短縮を実施し、特に伊豆地域など過疎地域等への就業促進を図っております。また県ナースセンターと下田、伊東、三島など各地区のハローワークが連携しまして看護職員に特化した就職相談会を開催するほか、県外から移住した看護師が伊豆地域での生活や働くことの魅力を伝える機会の提供などを行っております。今後も幅広い関係者と連携し様々な機会を活用して看護職員の確保に向けた取組を実施してまいります。
 県といたしましては、地域の医療機関や県ナースセンターを運営する看護協会など関係機関と連携し医師、看護職員の確保を図るとともに、偏在の解消に取り組み県民の皆様が住み慣れた地域で安心して生活を送ることができるよう医療提供体制の確保充実に努めてまいります。以上であります。
○副議長(和田篤夫君) 太田交通基盤部長。
○交通基盤部長(太田博文君) 伊豆地域の道路についてのうち、伊豆地域の道路整備についてお答えいたします。
 伊豆地域の道路は、急峻な斜面と川に挟まれていることから山間部を中心に未改良区間やのり面崩壊の危険箇所が多く残っており整備には多大な事業費が想定されます。このため円滑な交通の確保や防災上の観点から優先順位をつけて道路整備を進めており、まずは伊豆半島を南北に貫く伊豆縦貫自動車道とアクセス道路である国道、県道などの道路網を計画的に構築することとしております。
 伊豆縦貫自動車道につきましては東名、新東名から伊豆市月ケ瀬まで規格の高い道路で結ばれております。伊豆市月ケ瀬以南につきましては河津下田道路の整備促進、天城峠を越える区間の令和五年度新規事業化を国に働きかけているところであります。
 アクセス道路となる国道、県道につきましては、平成二十九年に策定した伊豆半島の道路網整備実施計画に基づき整備を進めており、これまでに三十七か所のうち国道百三十六号下船原バイパスなど十二か所が完成し、現在国道四百十四号静浦バイパス、県道河津下田線など十一か所の整備を着実に進めております。
 県といたしましては、引き続き関係する市町や団体と連携し伊豆縦貫自動車道の一日も早い全線開通を国に働きかけるとともに、関連するアクセス道路の整備を計画的に進めてまいります。
 次に、有料道路の在り方についてであります。
 有料道路事業は、地方道路公社などの事業者が金融機関等から一括して資金を調達し整備を進めることができるため、公共事業による整備に比べ短期間で建設が可能となることから大規模事業における優れた手法の一つであります。
 伊豆地域の道路整備は、急峻な地形のため橋梁やトンネルなどの大規模構造物が多くなることが想定され建設及び維持管理に要する費用の確保が課題となります。また伊豆地域は年間二千万人以上の観光交流客数を誇る観光地であり、訪れる方の約八割が自動車を利用する地域特性を有しております。
 このため、利用者負担による有料道路事業は有力な選択肢と考えており導入については費用対効果や整備の優先度などを考慮した上で総合的な検討を行い判断してまいります。
 なお、総合的な検討に当たっては地元の皆様の御意見を幅広く伺うことが重要であると考えており、関係自治体の協力を頂き地元説明会に加え広報誌やホームページなどの広報媒体を活用し幅広く地域の皆様の御意見を伺ってまいります。
 次に、伊豆中央道、修善寺道路の料金徴収についてであります。
 伊豆中央道、修善寺道路では、利用者の利便性向上のみならず多頻度利用者への料金割引と新型コロナウイルス感染症拡大防止を図るため、令和三年七月に登録制であるETC多目的利用サービスETCXを導入いたしました。導入したETCXにつきましては料金所における案内表示の改善、県道路公社ホームページや雑誌における広報など利用環境の改善と利用率向上に取り組んでおりますがまだまだ十分とは言えない状況であります。
 サービス開始以降、登録可能なクレジットカード会社は五社から十一社に拡充するとともに、令和四年三月には近傍の有料道路アネスト岩田ターンパイク箱根においてETCXが導入されたことなどから利用率が徐々に向上しております。今後これまでの取組に加え首都圏のパーキングエリアでの広報活動を行うなどさらなる利用促進に取り組んでまいります。
 県といたしましては、引き続き道路公社と連携し道路利用者の皆様の声を聞きながらより利便性の高い料金収受となるよう改善に努めてまいります。
 次に、静浦バイパスの早期全線開通についてであります。
 国道四百十四号静浦バイパスは、沼津市下香貫と伊豆の国市南江間を結ぶ約七キロメートルの幹線道路であり、沼津市静浦地内の渋滞緩和だけでなく伊豆の国市内を通過する車両を三島方面と沼津方面に分散し交通の円滑化につながることが期待されます。加えて沼津港や韮山反射炉、温泉などを訪れる観光客の新たな周遊需要の創出など伊豆地域全体への波及効果が期待されます。
 優先整備区間として進めている沼津市下香貫から大平までの二・五キロメートル区間につきましては、本年度内の供用を目指しトンネル設備や舗装などの工事を進めております。残る沼津市大平から伊豆の国市南江間までの約四・四キロメートル区間は現在測量や設計を進めております。この区間は山間部に建設することから整備費用が多額となることに加え地形上の制約から部分供用することが困難であります。このため事業効果を早期に発現できるよう通常の公共事業に加えて有料道路事業の活用を検討してまいります。
 県といたしましては、東部地域の交流拡大や交通円滑化などに効果を発揮する国道四百十四号静浦バイパスの一日も早い全線開通に向け様々な手法を活用し全力で取り組んでまいります。
 次に、伊豆北部地域の道路渋滞についてであります。
 国道四百十四号静浦バイパス優先整備区間の開通により伊豆の国市と沼津市のアクセスが向上する一方、大平インターチェンジに接続する県道原木沼津線を経由し伊豆の国市を通過する交通量が増加することが懸念されます。このため渋滞対策として県道原木沼津線の函南町日守地内において七百八十メートル区間の道路拡幅を進めており、これまでに三百四十メートルが完成し引き続き残る四百四十メートルの整備を進めてまいります。また通過交通と生活交通の適切な交通分散を図るため、バイパスと現道が分岐する沼津市下香貫の交差点改良工事や案内標識の設置を進めるとともに、伊豆の国市と連携し市内の生活道路への流入対策を検討してまいります。
 伊豆中央道、修善寺道路につきましては、休日を中心に伊豆中央道の交通量が一日に二万台を超え各所で渋滞が発生しております。今後両道路を無料化した場合交通量が大幅に増加し渋滞や混雑の悪化が想定されます。このため議員御提案の東駿河湾環状道路の四車線化整備につきましては県としても有効な渋滞対策と考えており、伊豆縦貫自動車道に係る促進大会や国への要望活動により関係市町と一体となって国に働きかけているところであります。
 また、国道四百十四号の沼津市大平から伊豆の国市南江間までの整備に有料道路事業の活用を検討し一日も早い全線供用を図ってまいります。さらに伊豆中央道、修善寺道路が引き続き高速性や定時性といった基幹道路としての機能を最大限発揮できるよう料金徴収期間の延長を含め渋滞の軽減に向けた総合的な検討を進めているところであります。
 県といたしましては、関係市町と連携し地域の皆様の御意見を伺いながら伊豆地域全体の産業振興や住民の皆様の安全・安心の確保の基盤となる快適な道路ネットワークの実現に取り組んでまいります。以上であります。
○副議長(和田篤夫君) 土屋源由君。
       (四十三番 土屋源由君登壇)
○四十三番(土屋源由君) 答弁を頂きました。
 要望を二点、再質問を二点させていただきます。
 知事から答弁を頂きましたので三番のほうから要望させていただきます。
 国がやっていることは当然引き続き私たちも要望していかなきゃいけないと思っていますが、県でやる観光振興については先ほど食をテーマ、体験型、インバウンドの外国人の割引等案を挙げていただきましたけれども、それらについてもなるべく早めに地域に説明をしておかないと、今回リージョンペイなんていうくだらないものが本当にみんなに大きな迷惑をかけているという現実があります。実際には旅館・ホテルの方々がその手続をしなきゃならない。逆に買物に行ったところではそれが使えないというようなことになってしまっては何の対策にもならないことになってしまうのかなというふうに思いますので、そういうことがないようにぜひ早めに対応ができるような支援策をしっかりと打っていただきたいというのを一点要望しておきます。
 二点目、医療提供体制についてでありますが、先ほどの質問の中では七十歳以上がなんていう形で簡単な言い方をしましたけれども、実際にはこれ令和二年ですから今七十二歳以上。その四年前に私同じ質問をしました。そのときに七十歳以上の方は百十一人いますというふうに言われました。ということはもうこの方々は七十五歳以上なんです。ということは今の状況でいくと七十五歳以上の方々が今地域で頑張っているというのが現状なわけです。ですから学生が五年たったら十年たったらなんていう次元ではなくて、もう本当に後期高齢者の方々が地域の医療を担っている、本当に大変な思いをされているような状況にあるというのをしっかりと把握をしていただきたいなというふうに思います。
 そのことが分かってないと、七十歳以上と言えば八十歳も七十歳以上なんですよ。そういう方々が頑張っているという部分をもっともっとしっかりと見ていただきたいというのがありますので、この辺を長い目で見るというよりか、例で言えば皆さん六十歳前です、ここにいる部長さんたち。そういうお医者さん方がある程度のところまで来たら責任を一応クリアした、そういう六十歳を過ぎた方々のお医者さんが、例えば地元に来ていただくとなると私たち伊豆では若造なんですよ。そういう先生方は十年、二十年働いていける。そういう方々の獲得といいますか、来ていただくような対策を考えていただきたいというのは要望しておきます。
 あと二点、再質問させていただきます。
 私の質問の中に、これ(一)から(五)まで道路の問題ありました。そのうちの中でちょっと疑問にというか、この質問の中には言ったつもりはないんですが、私たちの地元からは令和五年十月二日に伊豆中央道、修善寺道路は無料になるというふうに聞いていますし、それ以外の発言といいますか、そういう話は一切聞いていません。でも先ほどの話の中では延長も検討するような話というのがあるんですが、この私、質問する間の中で延長するなんていう話は一回も聞いたことありません。ですからこういうことを言うのであればしっかりと私たちも含めた地域の人たちに説明をしていただく必要があると思うんですが、この辺について一点質問します。
 それともう一点。この料金徴収の話をわざと質問しました。というのは本当は来年十月までで料金徴収終わるんで、こんな質問してもしょうがないかなというふうに思ったんですが何で質問したかといいますと、少なくてもその地域の人たちに利便性、よかったね、できててよかった、確かに道路があるのはいいんですよ。だけども料金が高いとか、はっきり言って渋滞が多いとか、そういうことが問題で地域の人たちから早く無料にしてくれという話が出てるんです。ですからそういうところの中で料金徴収について先ほどはどう感じていますかっていう私質問したんですよ。ですから今までの料金徴収の在り方が本当にそれでよかったかどうかというのを反省をしてもらいたくて、あえてそういう感じの質問をさせていただきました。どのように感じているかという部分はちょっと再質問は違うつもりでいたんですが、この辺について答弁を求めたいと思います。以上お願いします。
○副議長(和田篤夫君) 太田交通基盤部長。
○交通基盤部長(太田博文君) 伊豆地域の道路についての再質問についてお答えいたします。
 まず、伊豆中央道、修善寺道路のですね、料金徴収期間の延長に関するお話でございますが、そういったことの検討については、現在ここを無料化することによりますます渋滞するのではないかというような懸念等を踏まえまして、これらについては伊豆地域の周辺道路も含めた全体の中でその無料化の延期、期限の延長も含めて検討を進めているところでございます。これについてはまだ結論は出ておりませんが、早急に検討結果、方針を固めまして、これについては十分地域の住民を含め広く説明をして、もしそうなった場合は御理解を得るというような形で進めてまいりたいと考えております。
 次に、料金徴収の在り方について利便性を含めてどのように感じているかということでございます。
 現在、我々より利便性をよくということでETCXを導入したわけでございますが、なかなか利用率も上がっていないという状況はそこで一旦停止をするということ、あるいは料金全体の割引の話、いろいろな問題があると感じており、利便性が十分ETCXの導入によって改善されている状況にはまだまだ至っていないのかなと考えております。
 これについても、引き続きですね、利便性を第一に様々工夫を検討してまいりたいと考えております。以上であります。
○副議長(和田篤夫君) 土屋源由君。
       (四十三番 土屋源由君登壇)
○四十三番(土屋源由君) 意見を述べさせてもらって終わりにしたいと思います。
 先ほどの延長なんていう話は、ここで急に出てくるような、皆さん聞いたことないと思うんですよ全員。そんな話をされるんであればもっともっと前からしっかりと説明をすべきだと思いますし、その前に私は、これ伊豆北部地域の道路渋滞についてのところでの答弁ですので考えなきゃいけないのは、簡単に言うと伊豆半島に入ると出ていくときに蓋を閉められたように北部のところで全部渋滞をして帰れなくなるんです。そんな状態が伊豆半島の状況なんですよ。
 ですから、そのためにはまずせっかく有料道路を造っていい道路だって私ほめてるんですから、そのために何が問題かという部分をしっかりと把握をして迂回路であるとかというのをやはり生活道路の中でも考えてもらう。バイパスや有料道路をどんどん造ってくれという私はお願いをしているわけではなくて、地域の人たちが生活するのに困るんでここをこういうふうに改造したら本当に地域がよくなった、利便性がよくなったというようなものを造ってもらうことで、その後に今の大きな問題になっている道路の有料道路であるとかそういうところについて考えていくということをみんなに諮るべきだと思います。以上、質問を終わらせていただきます。(拍手)
○副議長(和田篤夫君) これで土屋源由君の質問は終わりました。
 議事の都合により休憩します。

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