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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成26年2月静岡県議会定例会 質問


質問者:

遠藤 榮 議員

質問分類

一般質問

質問日:

03/06/2014

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:

1 富士山女子駅伝について                     
2 森林・林業の再生に向けた今後の取り組みについて         
3 田子の浦港の将来展望に基づく整備計画について          
4 富士川河口断層帯について


○議長(中谷多加二君) これで岡本護君の質問は終わりました。(拍手)
 次に、六十一番 遠藤 榮君。
       (六十一番 遠藤 榮君登壇 拍手)
○六十一番(遠藤 榮君) 私は今議会最後の質問者となりました。皆さん大変お疲れだと思いますが、しばらくの間おつき合いをいただきたいと思います。
 それでは私は自民改革会議所属議員として通告に従いまして、一括質問により知事及び関係部局長に伺います。
 初めに、富士山女子駅伝について伺います。
 昨年の十二月の二十三日、天皇誕生日に富士山の世界遺産登録を記念いたしまして富士山女子駅伝が開催されました。この大会は以前つくば市で平成二十一年に第七回大会を開催した以降、三年間休会となっていたものを富士山を舞台に装いも新たに富士山女子駅伝として復活したものであります。
 この主催者は、日本学生陸上競技連合を初めフジテレビや県内の陸上競技団体、富士市、富士宮市、県などの関係の皆さんの協力なしでは実現できなかったと言っても過言ではありません。開催日やコース決定、ボランティア確保など短期間でよくぞここまで準備をしていただけたと思います。大会は全国トップの二十の大学女子チームが構成資産であります富士山本宮浅間大社を出発しまして、ゴールとなる富士総合運動公園陸上競技場まで七区間、四十三・四キロを舞台に熱戦を繰り広げました。その模様は当日の午後二時よりフジテレビ系列にて全国で中継録画で放送されたのであります。
 富士山は、開会式が行われた大会の前日のそのすばらしい雄大な景色を見せてくれました。当日は格好の駅伝日和の中、恥ずかしかったんでしょうか姿が見えなかったのでありますが、何と奇跡的にスタートの号砲が鳴る瞬間にその頂を見せてくれたのであります。
 コース設定は、後半に登りを駆け上がるため箱根駅伝の山登りに匹敵するような大逆転が起きる可能性を秘めたタフなコースだったと思います。レース結果は本命の立命館大学が初代チャンピオンになりました。本県関係では、単独のチームはありませんでしたが本県の高校の出身者七名。そのうち四人の選手が最終七区のアンカーとして力走していただいたことは、大変うれしいことでありました。
 今回私は、静岡東部陸上競技協会会長として本大会の協議運営に携わりましたが、一番感動したのは富士市民、富士宮市民を初め県下の皆さんが本大会に非常に高い関心を示してくれたことでした。沿道には我々の想像をはるかに上回る人々が連なり、小旗を振って選手に一生懸命に頑張れ頑張れと真剣に応援をしてくださいました。ゴールの富士総合運動公園陸上競技場の三千人が収容できるメーンスタンドも超満員となりまた各コースのほとんどであふれんばかりの応援をいただくことができました。このような光景を目の当たりにし、私はこの富士山女子駅伝を来年も本県で開催し今後も継続的に開催することで地元に愛される大会に育てたいと、そのとき決意を新たにいたしたものであります。
 知事は、大会の名誉会長として開会式に御出席をいただきまた記念すべき第一回のスタートの号砲を発していただくとともに、大会運営に多大な御支援をいただき感謝をいたしております。またこの大会を力強く御支援くださった静岡陸上競技協会の鈴木前会長、和田現会長を初め多くの陸上関係者に心から感謝申し上げたいと思います。
 富士山女子駅伝は、本県で開催される数少ない全国大会のスポーツイベントでありましてスポーツの振興はもとより全国放送されるメリットを活用すれば、本県のPRにもつながることから、今後大会を継続して開催をし発展をさせていくことが必要であると思いますが、知事の所見を伺います。
 次に、森林・林業の再生に向けた今後の取り組みについて伺います。
 私は、毎朝自宅から富士山を見ています。きょうも真っ白に雪化粧をした富士山を見てまいりましたがその富士山の裾野は、今では成熟した立派な森林が広がっておりますが、これは思い起こせば昭和三十一年に県の主導で始められました富士山麓林業開発事業を契機といたしまして、豊かな未来を夢見た多くの先人たちにより植林が行われ、育てられてきた成果であります。我々が先人から引き継いだ森林は、ちっちゃな苗木から大きく成長し富士山の世界遺産登録とともに、木材として世の中で活用される時を待っているのであります。
 私は、近い将来富士山の麓で若者が林業技術者として高性能の林業機械を駆使して盛んに丸太生産に取り組み、さらに伐採された丸太を利用する製材加工が発展し力強い木材産業が形成され、県産材でつくった住宅や家具などが利用される社会が来るとそんな夢を見ているところであります。この夢が富士地区だけでなくて伝統ある天竜や静岡流域、広葉樹が豊富な伊豆半島でも実現でき、富士山のように全国的に誇れる森林・林業・林産業が形成され林業先進国のドイツのように地域の基幹産業になることを期待をいたしているものであります。
 県ではふじのくに森林・林業再生プロジェクトを推進しておりまして、先月には富士市で合板工場の建設が始まり、これまで県内でなかった待望の木材加工施設の整備が進むなど一定の成果を上げておりますが、まだまだ緒についたばかりであります。
 一方、森林・林業・林産業を取り巻く状況を見てみますと昨年消費税増税前の駆け込み需要によりまして、新設住宅着工戸数が四年ぶりに百万台に迫る勢いでありましたが、今後は毎年七十万前後に落ちつくと見られておりますことから外材や国内の他産地との競争が一層激化すると思われます。木は植えてから木材として活用できるまでに長期間を要します。そのために五十年先百年先の将来を見据え、短期的な経済情勢に左右されない強い林業・木材産業を構築していく必要があります。
 そこで県では、森林・林業の再生に向けた今後のプロジェクトでどのように取り組んでいくのか伺います。
 次に、田子の浦港の将来展望に基づく整備計画について伺います。
 田子の浦港は、斎藤寿夫元知事や最後の田子浦村村長の船山啓次郎翁を初めとする多くの先人の御尽力によりまして、静岡県総合開発計画に基づく駿河湾臨海工業地帯の拠点として昭和三十三年に砂浜海岸における掘り込み港として、北海道の苫小牧港とともに最も早く建設に着手し十年余りの歳月をかけて完成をいたしました。
 東駿河湾の岳南地域は、富士山を源とする豊富な流水に恵まれておりこの水資源を背景に田子の浦港の整備にあわせ紙・パルプ製造工場が増設され、さらに化学繊維や食品加工などの製造業が進出するなどして工業地帯が形成されました。このように田子の浦港の整備は、この地域の経済産業の成長に多大な貢献をしてまいったのであります。
 しかしながら、近年我が国を取り巻く国際情勢は大きく変化しておりまして、特にアジア地域、ロシア、中東の経済発展は著しく企業活動のさらなるグローバル化が進展をいたしているわけであります。一方国内では人口減少、少子高齢化が本格化いたしまして、国内市場の縮小が懸念されるとともに、貿易量全体の減少や原材料輸入から製品輸入へ貿易構造も変化してくることが予想されているわけであります。
 このような中で、繊維を主体とした化学事業所が多角化を続け、現在ではケミカル、エレクトロニクス、医療事業の生産拠点に変革をいたしまして、田子の浦港の利用は低調になってきております。さらに東日本大震災を契機といたしまして大手製紙事業所は、生産拠点の再編成や縮小を図り余剰の施設を発電事業へと転換を進めておるところであります。
 田子の浦港の現在の港湾計画は、平成十三年に策定されたものでありまして港湾を取り巻く環境は、策定当時とは大きく変わってきています。こうした現状の変化を踏まえていくとともに、将来を見据えた新たな計画が必要となっております。特に東日本大震災のような大規模災害において海上輸送の機能を確保するとともに、臨海部産業の早期回復及び事業の継続が図られる港湾の防災・減災対策を講じることが求められているわけであります。さらにふじのくに田子の浦みなと公園から眺める富士山は絶好の観光資源であり、この公園の活用に対し地元振興も非常に強く求められているものでございます。
 県では、田子の浦港を初め清水港、御前崎港を駿河湾港として捉え、三つの港の今後の整備のあり方について本年度末までに取りまとめると聞いております。そこで田子の浦港の将来展望に基づく基本計画について、県の考え方を伺います。
 次に、富士川河口断層帯についてお伺いします。
 私の住む富士地区は、霊峰富士の山麓に位置し私たちは昔から富士山の雄大な美しい姿に心を癒やされてまいりました。一方で富士山は、日本最大級の活火山でもありまた直近には駿河トラフから北に延びる富士川河口断層帯の活断層を抱え火山噴火、地震災害に地域が一体となって対策を講じなければならないことは言うまでもありません。特に富士川河口断層については、平成二十三年に大規模地震対策特別委員会で視察をさせていただいた岩手大学の準教授から、富士川断層は危険な状態にありますよという話を伺いました。この断層帯は一八五四年安政東海地震の際にも活動しまして、そのとき隆起したと言われる蒲原地震山などを子供のころから見ていた私にとっては、大変不安を覚えました。
 また、政府の地震調査研究推進本部は、富士川断層による将来の地震発生の可能性を三十年以内に一〇から一八%となることを公表しており、国内でも活動度の高い断層として位置づけられております。富士川断層の研究に際しましては、平成二十四年五月に静岡大学の防災総合センターの林教授が断層の長さを今の二十六キロメートルよりも長く、三十五キロメートルに及ぶと発表しました。その後昨年の十月には、同じ防災総合センターの狩野教授が富士川河口断層帯南部の大宮断層、入山瀬断層は、地下で一続きの逆断層になっているため地震リスクの再評価が必要と発表をしました。
 一方、富士山についても一昨年の五月に富士山直下に神奈川県から御殿場市の三十キロに及ぶ活断層があり、火山の直近にある断層で地震が起きると山体崩壊の可能性があるとも指摘をする研究者もあります。これらの研究報告を見るとやっぱり放っておけないという感じがします。一方で学術研究とはいえ、学者の皆さんがそれぞれの発表により住民の皆さんがその都度いたずらに不安を抱いていることもあると思います。企業についても富士地区から流出している実例もあり、地元に住む私どもは大変憂慮しているものであります。研究者の世界には、いろいろなグループや研究テーマがあり難しいかもしれませんが、できたならば皆さんが一堂に会し統一的な見解を示していただければと感じるものであります。これにより富士川河口断層帯の地下構造の全体像について明確な見解が明らかになれば、私は地域住民は災害に対し正しく恐れることができ、適切な対応がとれると思います。
 そこで県としては、富士山直下の断層、富士川河口断層帯の活動についてどのように認識し、対策を進めているのか。さらにこれからの断層帯に関する知識や対応をどのように地域住民に周知していくべきと考えているのか伺います。
 以上で私の質問といたしますが、最後に自民改革会議を代表しまして一言御礼を申し上げたいと思います。
 先ほど岡本議員からもお話がありましたが、この三月三十一日をもちまして静岡県を退職される方々は、本日現在で知事部局で二百三十八名、教育委員会で七百五十五名、警察本部で百八十四名、合わせて千百七十七名と伺っております。退職される皆さんは、静岡県の職員として長年にわたり県行政に携わり、県政の発展と県民福祉の向上のために大変御尽力をいただきました。本県が豊かで住みやすい県として成長できたのも皆さんの御苦労のおかげと心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 退職される皆さんがお生まれになった昭和二十八年、二十九年当時を顧みますと、占領下を脱して我が国経済が発展への道を歩み始め、NHKが本放送を開始するなどテレビ時代が幕あけ家庭電化が進行し始めたころであります。また本県に関するところでは、南太平洋のビキニ環礁の水爆実験による第五福竜丸の被爆事件があり全国的に放射能が検出され問題となった時期でもあります。
 職員として御活躍を始めた昭和五十一年、五十二年当時は、戦後生まれが総人口の半分を超えたまたプロ野球の巨人軍の王選手がホームランで世界記録を達成するなど明るい話題の一方、ロッキード事件が起きた年でもあります。本県に関するところでは、駿河湾巨大地震説が発表され地震対策課を設置しその後現在まで続く県政の重要課題である地震対策が本格的に始まったのもこのころであります。
 退職される皆さんは、それぞれの分野で県の職員として誇りを持って職務に当たられ仕事をやり遂げたという達成感と同時に一抹の寂しさも胸に去来しているのではないかと推察をいたします。これからもそれぞれの分野で培われた豊富な経験と見識を生かし、地域社会の発展のためますます御活躍され健康で快適な人生を送られますことを心から祈念申し上げ私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(中谷多加二君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 答弁に先立ちまして、一言御礼の御挨拶を申し上げます。
 先ほどはふじのくに県議団を代表して岡本護議員から、またただいまは自民改革会議を代表して遠藤榮議員から、この三月三十一日をもって退職する全職員に対しまして温かいねぎらいの言葉を賜りまして本当にありがとうございました。全職員にかわりまして厚く御礼を申し上げます。
 遠藤榮議員にお答えいたします。
 富士山女子駅伝についてであります。
 第一回富士山女子駅伝は、八万人にも上る沿道の応援、円滑な大会運営、富士山を望む高低差のあるコース設定などいずれに対しても高い評価を賜り、録画ではありますけれども全国へのテレビ中継において高視聴率を得たところであります。県内の視聴率は一四・三%であったと。この時間帯平均3%ということでございますから、優に四倍を上回る視聴率であったということでございます。またアンケート調査におきましても次年度以降の開催を希望しない人、わずか一%ということで市民九割、企業九五%、九〇%以上の方々が開催を希望されているということでございます。生放送を望む声が圧倒的多数ということでございました。
 また、大会認知度につきましては市民九六%、企業九八%。実質一〇〇%と言っていいと存じます。また陸上関係者からは、第一回大会にもかかわらず円滑な運営が行われたことについて驚きと感謝の言葉が寄せられています。さらに日本陸連の代表者からもさまざまな状況に対応できるランナーを発掘できる。速いだけでなく強いランナーが育つ可能性があると。これは最終七区、山登りの高低差が箱根駅伝をもしのぐということから来ているそうです。また女子選手の大学進学率が高まる中、大学の強化にも役立つ。そして世界遺産登録と銘打っているけれども記念で終わらせないで何回でも続けてほしいということでございました。要するに大成功であったということでございます。
 静岡県東部の陸上競技協会会長である遠藤榮先生、また大会をこのような成功に導いていただきました大会関係者や運営ボランティア、閉会式をお手伝いいただきました地元の高校生、沿道で応援していただきました住民の皆様方に対しまして改めて厚く御礼を申し上げる次第でございます。
 この成功を受けまして、去る一月二十四日大会実行委員会を開きました。ここには県も参画しております。そして第二回大会をことしの年末に富士山の麓で開催することを決議し、開催に向けて力を合わせて取り組むことに合意いたしました。第二回大会がより魅力のある大会となるように運営ボランティアの確保、大会広報の充実、生中継に向けたメディアへの協力要請、企業協賛の働きかけ等々、準備を始めたところでございます。
 また、県民の皆様が選手と触れ合うことで駅伝への関心を高め、大会に一層親しんでいただけますように大学女子駅伝チームに対し本県での合宿の開催を働きかけてまいります。
 富士山を仰ぎ見ながらあるいは富士山に見守られながら大学日本一を決める富士山女子駅伝が、正月の箱根駅伝と並んで国民の風物詩となるよう地元自治体や競技団体と県民の皆様の力を結集して取り組んでまいります。
 第一回大会は、十二月二十三日に開催いたしました。これは前警察本部長繁田さんと私に対して天皇皇后両陛下から箱根駅伝はいつも楽しみに手に汗を握りながらごらんになっているとのお話を承り、それならばということで天皇陛下のお誕生日である十二月二十三日は休日でもあるのでしかもいい富士見と。富士見の季節が始まるそういう日でもあるということからその日を強く希望し実現した次第でございました。
 しかしながら、実際は天皇陛下のお誕生日というのはさまざまな行事がございまして、陛下がテレビをごらんになっている間は実際にはないということがわかっております。それからまた十二月二十二、二十三が日、月ということで、ともに休日であったということでございましたが、このような大会におきましては民間の方々の御協力が不可欠です。そのために土日あるいは休日が二つ続くといったようなことが条件にならないと開催ができないということでございます。私どもはそのようなことに照らしまして年末開催ということに向けまして島根警察本部長の格段の御理解と県民全体の熱いその開催への希望をお伝え申し上げまして、ことしの開催が第二回開催が前回を上回るすばらしいものとなりますように、お互いに御協力をしてまいりたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 次に、森林・林業の再生に向けた今後の取り組みについてであります。
 静岡県では、本県の豊かな森林資源を活用するため平成二十四年度から丸太の生産から流通加工、住宅などへの利用拡大まで需要と供給を一体的に創造するふじのくに森林・林業再生プロジェクトを展開しているところでございます。その成果として本年度には、既存の製材工場が生産設備を拡大したほか富士市内に新しく合板工場の整備が始まりました。加工側では平成二十六年度末に県全体として五十万立方メートルの丸太の受け入れ体制が整う見込みとなった次第でございます。一方生産側では、合板工場との間で使用する丸太の八割を供給する協定を結ぶなど安定供給に向けた動きが進んでおります。この機を逃さず新たな木材加工施設に対し、必要なときに必要な品質と量の丸太を着実に供給し、信頼されるビジネスパートナーとしての地位を確立することが急務であります。せっかく加工してくださるのに供給が八割しかできないというのはまことに残念きわまることで、何としてでも残りの二割も本県産の丸太を供給できる供給体制を整えなければなりません。
 このため県といたしましては、引き続き地域に精通した農林事務所と森林組合などの林業事業体と連携いたしまして森林施業の集約化や路網の整備を進めますとともに、低コスト生産技術のさらなる向上など林業事業体の経営改革を支援し丸太を安定的に供給する体制を早急に確立してまいります。さらにまたこれを使用しなければなりませんで、我々はこれからの公共事業は言うまでもなく新東名の沿線周辺に今新しいさまざまなプロジェクトが進んでおりますけれども、そうしたところでなるべく多く県産材の丸太あるいは県産材を使っていただけるようなそうしたプロジェクトをあわせて推進することを通して販路の内需を拡大していくということでございます。すなわちこれからの県産材の増産と加工体制の充実をするとともに、県内は言うまでもありませんがさらに首都圏や韓国を中心にした海外への販路、今輸出が行われておりますので、そうした海外への販路の拡大にも向けて県議の地元の富士ひのきのブランド化など地域の特徴を生かした取り組みや木材の新しい製品開発などを進めて、将来を見据えた森林・林業の再生に全力で取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、関係部局長から御答弁を申し上げます。
○議長(中谷多加二君) 長島交通基盤部長。
       (交通基盤部長 長島郁夫君登壇)
○交通基盤部長(長島郁夫君) 田子の浦港の将来展望に基づく整備計画についてお答えいたします。
 現在県では、清水港、田子の浦港、御前崎港の主要三港を駿河湾港と称し、機能分担、相互補完を図りつつ一体的な利活用を目指した長期の整備計画を策定しているところであります。
 このうち、田子の浦港につきましては、県東部の産業を支えるバルク貨物の拠点港として物流機能の強化と水産業を生かしたにぎわいづくりを進めていくこととしております。具体的には今後想定される貨物需要を踏まえ港全体の岸壁の利用計画を再編するとともに、富士地区の岸壁においては船舶の大型化に対応した増深改良と緊急物資取扱能力の向上を図るための耐震化に取り組んでまいります。また世界遺産である富士山を間近に仰ぎ見る絶好のロケーションを生かし、地元が行う地域振興と連携したにぎわいづくりを図るため、ふじのくに田子の浦みなと公園の整備を進めてまいります。なお公園内の築山につきましては、富士山をイメージできるよう高さ三十七・七六メートルとなるよう検討してまいりましたが、敷地の制約もあり現状では二十七メートルとなっております。
 この築山が地域のシンボルとなり、多くの方々に愛され親しまれるものとなるよう関係の方々の意見を伺いながら、今後の整備について検討してまいります。
 県といたしましては、年度内を目途に整備計画を策定し着実な事業の実施に努め田子の浦港の一層の振興を図ってまいります。以上であります。
○議長(中谷多加二君) 小川危機管理監。
       (危機管理監 小川英雄君登壇)
○危機管理監(小川英雄君) 富士川河口断層帯についてお答えいたします。
 富士川河口断層帯は、駿河トラフの陸への延長で富士川河口付近から北に延びる活断層帯でございまして、国の地震調査研究推進本部では、単独の活動の可能性もあるものの駿河トラフで発生する海溝型地震と連動して同時に活動すると推定をしております。
 県といたしましては、南海トラフ巨大地震はもとより内陸地震への対策といたしましても建築物や構造物の耐震化を進めることがまずは大事であると考えております。さらに断層の上は、地震発生時に大きくずれて重大な被害が発生する可能性がございますので、国に対しまして例えば構造物についての対応策など活断層周辺における対処方針の確立を要望しているところでございます。近年さまざまな研究者がこの断層帯について研究を進めております。本県には防災に携わる研究者などの交流や情報発信を目的としまして、県と県内六大学、マスコミなどで設立をしましたしずおか防災コンソーシアムがございますことから、これを活用しまして県民の皆様の富士川河口断層帯についての理解を深めてまいります。
 昨年十一月には、構造地質学を専門とされます静岡大学狩野特任教授による講演会を静岡市内で開催をいたしまして、富士川河口断層帯の地下構造について解説を行いました。また本年の五月にも富士地域におきまして地元の方々を対象とした講演会を予定しております。今後もコンソーシアムの構成員などと連携し研究成果や県民のとるべき対策などをわかりやすく丁寧に説明してまいります。以上であります。
○議長(中谷多加二君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 田子の浦港の将来展望に基づく整備計画につきまして、ただいま長島交通基盤部長のほうからお答えをいたしましたが、やや不足しているところがあったということをおわび申し上げます。
 あれは二十七メートルということでございまして、多くの方々が例えば私あるいは森山、当時交通基盤部長、現在の長島部長に対しましてやはり三十七・七六メートルでないといかんということで多くの地元の方もそのように理解されていると承知しているところであります。ともあれあそこに山部赤人の歌碑がございます。山部赤人が生存しておりましたのが八世紀前半ですから既にそのころにはもちろん立派な富士山があったわけですけれども、ただ貞観の噴火はその一世紀半後です。さらに宝永の噴火もその一世紀半後です。私どもの今見ている富士山と山部赤人の見ていた富士山とは形が違うと。今よりも低かったということではございましょう。しかしながら富士山が三千七百七十六メートルであるということは天下周知の事実でございますので。ただ敷地上なかなか難しいということで。しかし三七七六にする方法はいろいろあるというふうに思っております。
 例えば火の見やぐらというのもありますが、富士見のやぐらというのも考えられるでしょう。あるいはポールを立て風向計、風見鶏ですね。そこに木花咲耶姫が風向きを三十七・七六メートルのところでお示しくださると。これは例えば大きな事故、浜岡原発であった場合にどのような方向に放射能物質が拡散するかということなどについても若干の参考資料にもなるでしょう。そうしたことなども含めてですね、やり方はあるというふうに思っております。
 ただ長島部長が申し上げましたのは、あの敷地の中で整備中ではありますけれどもさらに十メートル上げるとなるとこれは技術上極めて厳しいと。いわゆる山の形にするには難しいとのことを申し上げたようでございます。
 しかし方法はあるということで、これはまあ県議のほうからもそこに展望台をつくるなりというふうな御提言もいただいておりますので、私どもこれ工夫いたしまして三七七六の百分の一だということがわかるようにしてまいりたいというふうに思っておりますので、あえてつけ加えた次第でございます。
○議長(中谷多加二君) これで遠藤榮君の質問は終わりました。(拍手)
 以上で質疑及び一般質問を終わります。

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