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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和2年9月静岡県議会定例会

小長井 由雄 議員(ふじのくに県民クラブ)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:09/30/2020番目)
答 弁 者知事


○副議長(良知淳行君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 小長井議員にお答えいたします。
 山の洲(くに)の連携に向けた取組についてであります。
 日本は敷島の大和の国と言われたり大八洲と言われたりいたしまして、海洋日本という言葉もございますが海の国であると。一方日本の国土の三分の二は山岳ですから山の国とも言えます。海と山のどちらが交流に利用されてきたといいますと、これは海です。津々浦々という言葉がございますが、浦というのは海で津というのは港ですから、その港々で海を通じて全国を結ぶ全国津々浦々と、これは同じ漢字圏でも韓国にはありません。中国にもありません。日本独自の風土が生み出した言葉です。
 一方山は、山の彼方の空遠く幸い住むといったように山の向こうは別世界というイメージが強うございました。したがって山の向こうに行くのは大変で、日本に道路が発達しなかったのは水運とか津々浦々で船で結ばれていたからだと言われます。したがって日本には馬車が登場したのは、これは近代以降のことであります。
 そうした中、近代になって交通インフラが発達いたしまして山が交流の妨げから山を楽しむ時代というのが今始まりつつあると。そうした中、長野県の知事さんの提示、申出がございまして新潟県、長野県、山梨県、静岡県で中央四県サミットというのをやらないかというのがあったのが平成二十六年のことです。この間もう足かけ七年ということで、まず登山ルートの難易別評価をやろうということで山のグレーディングあるいは防災面での広域応援体制を構築しようと。あるいは山の日が設定されましたので山の日に向けた一緒の取組をやろう。あるいは中央日本をトレインで周遊しようという、そういうイベント列車を走らせようとか。それから移住促進を合同でやりましょうとか。それから食の豊かなところでございますから太平洋の食と日本海の食、また違いますので食を生かした観光を促進しようとか。それからまた山梨県と静岡県でやりました富士山と水をテーマというのは長野県も新潟県も水がおいしいと。したがってお酒がうまいということもございますが、そうしたことで水資源の保全と情報発信しようとかいろいろなことをやってきたわけです。
 そしてそうした中で長野県でやり新潟県でやり山梨県でやり静岡県でやって順番にこのホスト役を替えまして糸魚川で、新潟県でやったときに糸魚川−静岡構造線があるじゃないかということで、これは糸魚川−静岡構造線がこの中央四県、これをまたいでいると。したがってこれはフォッサマグナですのでフォッサマグナ山岳連合というふうに呼ぼうとかですね、こうしたことが過去丸六年余り進んできたわけでございます。
 この基本は山岳でございますので今は日本海側から太平洋まで走って速さを競うという、そういうことも行われるようになっております。この山岳は誠に美しいと。富士山、南アルプス、中央アルプス、北アルプス、さらに八ヶ岳とかございます。そうしたことでもう世界に誇る美しい山岳景観だと。スーパーランドスケープリージョンだと。
 絶景空間だという言葉も今生まれつつありまして、それで人口を見たら四県合計で九百万人いるんですね。そして歴史的に見ても古くから塩の道と呼ばれる街道がございます。あるいは天竜川、富士川などの河川によって人や物が交流するということもあったなということで、同時にまた東日本と西日本、太平洋側と日本海側をつなぐ結節点でもあるじゃないかということで四県のGDPを勘定しますと何と合計額は三十八兆円で、はるかにニュージーランドを抜きましてオーストリア一国に匹敵する経済力だということになりました。そうした中で中部横断自動車道の建設が着実に進んでおりまして平成二十六年度から食や健康づくり、さらに観光資源に関わる情報発信と移住・定住の促進をもっと深めようということでやっているところでございます。
 こうした中で新型コロナウイルス感染症が起こったと。そうするとこれも長野県さんの提案だったと思いますけれども四県で東京から、首都圏から今は来ないでというのを四県の知事で一緒に首都圏に向けてメッセージを出そうということで四人の知事が順番に学芸会みたいにそれぞれ言葉を句切りまして東京に向けて発信すると。それは四県が感染状況が落ち着いていると、ここに感染源の首都圏からお越しになるのは今は遠慮してくださいという、そういうことだったんですけれども。
 一方で各県の産品の購入あるいは域内の観光交流をやろうということで、最初はバイ・静岡、バイ・ふじのくに、そして今バイ・山の洲(くに)とこういうふうに発展していって、これもバイ・ふじのくにをやっているうちに、八ヶ岳というのはこれは山梨県と長野県の県境にございますけれども、そこもやらせてくれといって長野県のほうからお申出がございまして、そして長野県でやりましょうといったら長野県は新潟県ともやりたいのでということで一気にこの山の洲(くに)と。洲(くに)というのはさんずいを書いています。これはしまとも読むし。日本海と太平洋を、この両方を持っているというそういう意味でこれをふるさとの意味もあるし、いろんな意味を持つ山の洲(くに)として、漢字ではさんずいの洲を使おうということになったということでございます。
 私は、これ全体できちっと経済対策をやりながらするということで我々のほうは総合経済対策としてフジノミクスと名を打ちまして推進を図ると。これはそれぞれの県産品を買い合おうという運動でまずはそういう県産の物を買う、そして消費を喚起すると、個人消費を伸ばすということですね。これを一緒にしていきながら同時に観光のバイ、これサービスを買うというですね、これもやろうということで、そしてさらにこれからビジネスに広げていこうと、こういうわけでございまして人、情報の流れを活発にし経済循環の拡大を図ろうと。
 実際上もし国に税金を納めなければ十分に一国としてやっていけるぐらいのその地域力を持っているということでございます。特に原点になっているのは少なくとも静岡県側からすれば山梨県とです。山梨県は長いことリニアもそうですけれども、その甲府から大月を経て首都圏に出たいというのが金丸信さんがそこに実験線を持ってこられた理由ですね。ですから名古屋とか大阪、見てないわけです。東京からになっているわけです。一方で静岡も見てなかったわけです。東京に御関心があった。
 ところが、富士山が世界文化遺産になり得るということで交流が一気に進みました。そうした中で徐々に着実に確実にという中でふじのくにという名称も共有するようになって今、長崎幸太郎知事さんとは先ほどおっしゃったメディカル・デバイス・コリドーというのをやろうと。静岡県はいわゆるメディカル・デバイス――医療器具はこの九年連続日本一です。そして山梨県には精密機械工業がありますからこれが合わさると鬼に金棒になるということで。これはもう今着実に進めていこうということでございます。
 一方、このフジノミクスというのもございますのでバイ・ふじのくにに取り組もうということで長崎幸太郎知事閣下とはもう三回ほど裸の付き合いも含めてやっておりましてまさに密の付き合いを水を媒介にしてではありますけれども温泉でやりまして両県において物産、農産品販売を実施すると。議員の先生方も行っていただき山田議長さんも行っていただくと。向こうの議長さんも山田だというので両山田ということでまたそれが非常にいい関係をつくるといういろいろなえにしがございまして、私はこの富士山静岡空港は両県の空の玄関口だと。もちろん清水港は海の玄関口ですよということでですね。じゃあまずは空の玄関口、何か一緒にしませんかということでこの空港内に両県の新たな交流やにぎわいの拠点を設置することを提案いたしましたところ、もう即オーケーということで向こうの職員の方が見に来られてですね、これからそういう拠点づくりをしていくという段取りになっております。
 一方、富士山空港また清水港は、空港や港を持たない山梨県はもとより中部横断自動車道で結ばれる山の洲(くに)四県にとりましても全国や世界に開かれた重要な交通インフラであるというふうに捉えまして、将来的にはそれぞれを山の洲(くに)の太平洋側の空の玄関口、太平洋側の海の玄関口として位置づけまして一層の交流の促進を図ってまいります。もちろん日本海側にも空の玄関口があります。新潟港ほか海の玄関口もありますけれどもメリットはこちらは雪に閉ざされないということで年中使えるということがあります。しかし使えないときには向こうを使えばいいと。例えば災害があったときとかですね、そうしたことで協働ができるということでございます。
 今後とも、この中央日本四県サミット、さらにまたこのバイ・山の洲(くに)の取組を通じまして四県の連携を強化することにより自然と共生した生活様式に軸を置きながら自立した魅力的な広域経済交流圏を作り上げていきたいと。そして今は来ないでというのはもう今は違います。ぜひこちらに移り住んでリモートで仕事もできるようにしたいということで、お互いに競争するんじゃなくて協力して首都圏の方たちは静岡県、山梨県、長野県、場合によっては新潟県の選択肢を自由にとれるということでお互いの情報を交流し共有すると。こういう方法でポスト東京時代の経済また生き方ですね、ライフスタイル、ウェー・オブ・ライフ、これをつくり上げていこうということで日本の新たなロールモデルにしていこうと、こういう動きを今進めているのが山の洲(くに)運動でございます。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長から御答弁を差し上げます。ありがとうございました。

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