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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和5年12月静岡県議会定例会

杉山 盛雄 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:12/12/2023番目)
答 弁 者知事


○議長(中沢公彦君) 川勝知事。
○知事(川勝平太君) 杉山盛雄議員にお答えいたします。
 原子力発電所に関する私の姿勢についてであります。
 平成二十三年五月に、政府の要請により全号機が停止して十二年がたちますが、これまで三号機、四号機について原子力規制委員会による新規制基準適合性審査が続いているところであります。
 原子力発電所は停止中におきましても使用済み燃料の冷却、保管などに必要な設備の運転や安全設備の定期的な試運転などが必要なため、二十四時間体制で運転員を配置し約六百名の所員により運営されています。今後原子力規制委員会による審査や使用前検査により運転する上での技術的な問題についても確認されていくと認識しております。
 長期停止により、運転を経験していない所員が増え技術の伝承が課題であるとの認識を中部電力も持たれております。発電所敷地内にある運転シミュレーターによる訓練や国内外の運転中の原子力発電所で実地研修を行うなど技術力の維持向上に取り組んでいるとのことでございます。
 安全対策工事の費用負担につきましては、安全の確保を最優先とする中、最終的には経営判断として、中部電力が決定していくものと考えております。
 技術開発につきましては、大変重要であると考えておりまして日本原子力研究開発機構等において様々な研究開発が行われておりますが、中部電力も原子力安全技術研究所を設置し大学や研究機関への公募研究も含めた研究開発に取り組んでいます。
 静岡県防災・原子力学術会議につきましては、原子力分科会をこれまでに二十二回開催いたしまして浜岡原子力発電所の安全対策等について議論をしてまいりました。今回基準地震動の審査がおおむね了承されたことから、これを議題とした地震・火山対策分科会との合同分科会を年明けに開催したいと考えております。今後も年一回以上を基本に国の審査状況に応じて随時開催し、安全性に関する議論を進めてまいります。
 広域避難計画につきましては、県、関係市町の計画を策定し原子力防災訓練での検証を重ねながら実効性の向上に取り組んでおります。この中、要配慮者の避難対策の検討、冬期避難手段の確保等が課題となっておりますので、できるだけ早期にこれらの課題を解決し具体的で実効性の高い計画の実現に向けた取組を着実に進めてまいります。
 原子力発電所は安全の確保が大前提であります。同時に持続可能な運転体制が不可欠でもあります。浜岡原子力発電所につきましては、新規制基準への適合性審査が継続中であり、この結果を踏まえた安全対策工事が必要です。また燃料プールの空き容量が一千八体分しかありません。持続的な運転には使用済み燃料の処理方法の確立などの課題が残っております。これらの状況から原子力規制委員会の審査に合格したとしても再稼働できる状況にはないという認識を持っております。
 県といたしましては、県民の皆様の安全・安心のため国に厳正な審査を、中部電力に徹底した安全確保を引き続き求めてまいります。
 次に、リニア中央新幹線の超電導技術についてであります。
 リニア中央新幹線に用いられる超電導技術は世界に誇る技術です。我が国の国益のために積極的に活用していくべきであると考えております。この点においては私は杉山議員と同じ考えです。
 私は、この技術は世界に誇る技術であると確信しておりまして、かつてJR東海の広報誌「ウェッジ」から求められるままに一文を草し、超電導磁石で空中浮遊して走るリニア新幹線を空飛ぶ新幹線と呼びましてその技術力の高さ、意義を伝えたこともあります。昨年十一月、山梨リニア実験線に二回目の試乗をいたしましたが、その際も私の考えは間違っていなかったと再度実感したところです。
 一方、南アルプスは世界の南限とされる動植物が多数生息・生育をしておりまして希少な生態系が存在しています。この生態系は周辺環境の変化を受けやすく非常に脆弱です。国立公園でありますユネスコのエコパークでもありますこの南アルプスの保全は国策です。また国際的責務でもあります。南アルプスを源流とする大井川の水は流域住民の生活や産業に欠かせないものであります。
 こうしたことを踏まえまして、県はリニア中央新幹線の整備と大井川の水資源及び南アルプスの自然環境の保全との両立を図るため、JR東海との対話を精力的に進めているところです。この基本姿勢は、「水資源、環境保全等の課題解決に向けた取組を取りまとめ、品川・名古屋間の早期整備を促進する」と明記された国の経済財政運営と改革の基本方針と同じであると考えております。
 引き続き、リニア中央新幹線整備に伴う大井川の水資源と南アルプスの自然環境への悪影響の回避、またその低減を図り、県民の皆様が抱かれる不安や懸念が払拭されるようスピード感を持ってJR東海との対話を進めてまいります。
 その他の御質問につきましては、関係部局長から御答弁を差し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp