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令和3年12月静岡県議会定例会
鈴木 節子 【 討論 】 発言日: 11/29/2021 会派名: 日本共産党静岡県議会議員団 |
○議長(宮沢正美君) 以上で常任委員長の報告は終わりました。
常任委員長の報告に対して質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(宮沢正美君) 質疑はないものと認めます。
これから討論を行います。
通告により、一番 鈴木節子君。
(一番 鈴木節子君登壇)
○一番(鈴木節子君) 日本共産党の鈴木節子です。
付託されました議案第百二十七号、百二十八号、百二十九号に反対の立場で討論いたします。
内容は職員、教職員、地方警察職員の期末手当を四・四五月分から〇・一五月分引き下げ、四・三〇月分とするものです。あわせて再任用職員も〇・一〇月分引き下げ、二・二五月分に引き下げます。影響額は知事部局四億一千五百万円、教育委員会約十四億千七百万円、警察約四億六千百万円で対象職員約三万二千八百九十人分、合計約二十二億九千三百万円の引下げとなります。実施されれば職員一人当たり平均で年額六万九千八百円の引下げとなります。
県人事委員会は、引下げの理由を民間の支給割合が職員の年間支給月数を〇・一三月下回っていることが明らかになり、民間給与の動向や人事院勧告の内容を総合的に検討した結果〇・一五月分引下げ改定が適切であるとして今回の勧告に至りました。民間労働者の特別給が下がった原因は一年十一か月に及ぶ新型コロナウイルス感染症の拡大により企業活動全般が打撃を受け経済状況が悪化したことによるものです。政府が行った自粛要請と不十分な休業補償が経済活動をさらに悪化させ民間の業績悪化につながったと言えます。
今回の引下げは昨年度の引下げ〇・〇五月分の三倍に当たり、しかも二年連続の引下げとなります。職員は厳しい人員体制の下で県民の命、暮らしを守るために日夜奮闘しています。コロナ禍の下政府の責任やコロナの影響を一切考慮せず民間準拠だけを理由に引き下げるのではなく、むしろ職員の努力に報いるべきと考えます。コロナ禍での緊急事態措置への対応や医療拡充や検査、ワクチン供給への対応、また熱海の土石流への対応、危機管理など部局を問わず県民の厳しい状況を把握し状況打開に奔走し、市町との連絡調整や度重なる補正予算実務に職員は日夜を問わず休日も返上して業務に専念されてきました。人材確保が困難な中、長期療養者の増加、年度途中の退職者が目立つ中で通常業務に加え緊急業務への対応、配置換えによるしわ寄せにも無理をしてでも真摯に業務に向き合っています。こうした職員への労苦に報いるためにも人事院勧告に左右されず賃上げこそ行うべきと考えます。
また、引下げは民間労働者にも波及しコロナによって冷え込んでいる消費を一層冷え込ませ、地域経済の低迷を招く負のスパイラルを生み出すものです。内需拡大には全労働者の賃上げこそ必要であり、さらに賃上げが経済成長を支える原動力となり得ます。消費冷え込みにさらに追い打ちをかける期末手当引下げに反対をいたします。
以上、反対理由を述べ討論といたします。
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