本会議会議録


答弁文書

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令和4年9月静岡県議会定例会

鈴木 啓嗣 議員(自民改革会議)の 代表質問 に対する答弁

(質問日:09/26/2022番目)
答 弁 者農林水産担当部長


○農林水産担当部長(櫻井正陽君) 函南太陽光発電事業計画における林地開発行為に対する許可についてお答えいたします。
 林地開発許可におきましては、水害を防止するための洪水調整池の設計に当たり審査基準に基づき事業者は河川管理者と調整を行う必要があります。本案件に関して県森林部局は、事業者が作成した県河川管理者との協議簿の確認をもって調整が整ったと判断し法令等に基づき許可したものであります。
 しかしながら、許可後事業者と県河川管理者との間で協議内容の認識に相違があったことが判明したため、県として再度調整が必要であると判断をいたしました。また集水区域等の誤りがあることも判明したため事業者は申請書類の訂正を申し出ており、改めて県河川管理者との調整を進めております。
 現在、事業者からは計画内容に関する訂正書類が順次提出されておりますので審査基準等にのっとり慎重に審査を行うとともに、事業者に対しては計画内容が審査基準に適合することが確認されるまで開発行為に着手しないよう指導徹底しております。
 なお、本案件につきましては事業者が不正な手段により許可を受けようとした意図が認められないと考えております。また工事は着手前であって事業者が訂正の意向を示しており、申請書類を訂正し事業計画を見直すことで水害を防止できるものと考えております。よって現時点では許可の取消しには至らないと認識をしております。
 県といたしましては、本事業計画につきまして引き続き法令等にのっとり適切に対応してまいります。
 次に、県内水産業の持続的な発展に向けた対策についてであります。
 水産資源の減少や魚価の低迷など厳しい状況が続く中、本県水産業を持続的に発展させるため県ではこれまで水産資源の回復や消費の拡大、人材確保等の観点から施策を推進してまいりました。
 まず、資源回復に向けましては漁業者の自主的な資源管理への支援や種苗放流の増大、漁場の整備等に加えて、MaOI機構と連携した調査研究によりキンメダイの種苗生産の効率化などを実現いたしました。また山の洲くににおける販路開拓や波乗り鰭などのブランド化により新たな需要が創出されたほか、漁業高等学園での実践重視の教育を充実させ卒業生の就業の増加にもつながっております。
 県では、こうした取組の成果を踏まえコロナ禍の長期化や急激な物価高騰などの社会情勢の変化に対応するため、令和四年三月に水産振興基本計画を改定し資源の維持増大と成長産業化を柱として水産業の復活に向けて施策を展開しているところであります。
 資源の維持増大に向けましては、調査能力が大幅に向上した「駿河丸」の活用やJAMSTECとの連携強化等により資源管理の精緻化や種苗生産の安定化を図る高度な調査研究を展開するとともに、ICTを活用した食害対策や藻場の再生を急ピッチで進めてまいります。また成長産業化に向けましては、漁獲情報のデジタル化などスマート水産業の導入促進や新たなサプライチェーンの構築による販路拡大に加え、観光と連携した地産地消等の水産イノベーションの取組や漁協の体質強化を伴走支援する専門家派遣等を強化してまいります。
 県といたしましては、本県水産業が成長産業化し持続的に発展できるよう全力で取り組んでまいります。
 次に、環浜名湖地域のにぎわい創出についてのうち、浜名湖キューバヘミングウェイカップの今後の展望についてであります。
 世界的に知名度の高いヘミングウェイカップにつきましては、浜名湖の魅力を世界に発信し交流の拡大と地域の発展につながる重要なイベントであると認識をしております。大会当日は同時開催の浜名湖ミナトリング等との相乗効果もあり多数の来場者にお越しを頂き浜名湖の美しい自然景観やマリンスポーツなどの多彩な魅力を発信するとともに、ラミレス駐日キューバ大使に御臨席頂くなどキューバとの友好交流にも大きく貢献することができました。
 今後につきましては、九月十二日に開催された実行委員会においてイベント継続の方向性が確認されたところでありますが、安定的かつ自主的な運営に向けては企業協賛金や運営スタッフの確保が課題となっていることから開催頻度や規模、海と陸のイベントの連携等について実行委員会で引き続き検討を進めていくこととしております。
 県といたしましては、高いブランド価値を有するヘミングウェイカップが魅力あるイベントに育っていくよう実行委員会を通じて浜松市や湖西市と共に支援をしてまいります。
 次に、浜名湖花博二十周年記念事業の開催についてであります。
 本事業は花緑とデジタル技術等が融合したレイクハマナデジタルガーデンシティの実現を目指すものであり、現在県では浜松市及び湖西市と共に具体的な実施内容を検討しております。
 花卉産業の振興につきましては、本事業を県産花卉をPRする絶好の機会と捉え県内生産者による組織を立ち上げ花の地産地消を拡大するほか、花緑ボランティアの育成やユニバーサル花壇づくり等により県民の皆様が花緑に触れる機会を創出いたします。
 地域活性化につきましては、コロナ禍で打撃を受けた観光業など地域経済の回復に向けて交流人口の拡大が課題となっております。そのためガストロノミーツーリズムや舟運等の活用により浜名湖エリアを周遊する仕組みづくりを検討いたします。また県内の企業や大学に御協力を頂きデジタル技術の利便性や楽しさを体感できるアートイベント等を実施いたします。
 浜名湖ガーデンパークの基盤整備につきましては、ベビーカーや車椅子を利用される皆様も安全・安心、快適に園内を散策できるよう適切に改修してまいります。また食と農、福祉、多文化共生の視点を加えて公園機能を強化し持続可能な公園づくりに取り組んでまいります。
 こうした取組により本事業がデジタルガーデンシティの実験場として地域活性化の起爆剤となるよう地元産業界や観光業界、自治体等と連携し万全の準備を進めてまいります。以上であります。

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