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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成30年12月静岡県議会定例会 質問


質問者:

渡瀬 典幸 議員

質問分類

一般質問

質問日:

12/11/2018

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:

1 ラグビーワールドカップ二〇一九大会のおもてなしについて
2 スポーツ医・科学の活用と小笠山総合運動公園の今後につ
 いて
3 小児・AYA世代のがん対策について
4 使用済家電の集積拠点(ヤード)への対策について
5 商業教育高度化への対応について
6 静岡県警察交通管制センターの老朽化への対応について


○議長(渥美泰一君) ただいまから会議を開きます。
 議事日程により、知事提出議案第百三十四号から第百七十一号までを一括して議題とします。
 質疑及び一般質問を行います。
 通告により四十六番 渡瀬典幸君。
       (四十六番 渡瀬典幸君登壇 拍手)
○四十六番(渡瀬典幸君) おはようございます。昨日の坪内議員に引き続いて私も喉風邪を引きまして、途中せき込むことがあるかもしれませんが御容赦願いたいと思います。
 私は、自民改革会議の所属議員として通告に従い、一括質問方式で知事、副知事及び関係部局長並びに教育長、教育部長、警察本部長に当面する県政の諸課題について伺います。
 初めに、ラグビーワールドカップ二〇一九大会のおもてなしについて伺います。
 ラグビーワールドカップ二〇一九の開幕まで、いよいよ残すところ三百日を切りました。
 私の地元の袋井市では、ワールドカップ決勝戦の一年前となる先月二日、JR愛野駅南口にラグビーボール型の巨大モニュメントを設置し除幕式をとり行いました。大会公式球をモチーフとした六・六五メートルもの高さの大モニュメントは、エコパスタジアムの地元袋井市、そしてまたラグビーのまち袋井市を強くアピールするとともにワールドカップ本番がいよいよ近づいていることを強く印象づけてくれております。
 また、ラグビーワールドカップ本県開催試合の初戦で日本代表と対戦するアイルランドが東京二〇二〇オリンピック競技大会において袋井市をベースキャンプ地とすることに決定し、去る九月十八日に都内の同国大使公邸において市との間で覚書が締結されました。これにより二〇一九年のラグビーワールドカップに引き続き、二〇二〇年もスポーツをきっかけとして市全体が大きく盛り上がることが期待されております。両大会の開催に向けた市民の機運はますます高まってきております。
 ラグビーワールドカップ二〇一九につきましては、現在交通輸送、警備、ボランティア、ファンゾーン等の大会の運営に関する準備は着々と進められている印象がありますが、さらにもう一歩進めていただきたいのは、このワールドカップを通じて内外から訪れる多くの観戦客の皆様に本県が持つさまざまな魅力に触れていただき、国内外における本県のステータスを向上させるきっかけとしていただくことであります。
 そこで、重要となってくるのは、主要な交通結節点からスタジアムに至る一般的にラストマイルと呼ばれるエリアでございます。特に最も多くの人が往来するJR愛野駅からエコパスタジアムに至る約一・二キロのラストマイルは、開催都市の印象を決定づける重要なエリアであります。このため当該エリアにおいて、飲食などの提供をはじめ外国人にも好まれるような日本文化を感じさせる雰囲気を演出するとともに本県の有する多彩な魅力に触れる機会を創出することが重要であり、そのための綿密な計画と予算的な裏づけが必要と考えます。
 そこで、ラグビーワールドカップ二〇一九開催時におけるJR愛野駅からエコパスタジアムに至るラストマイルのおもてなしについて県としてどのように取り組むのか伺います。
 次に、スポーツ医・科学の活用と小笠山総合運動公園の今後について伺います。
 袋井市は、ラグビーワールドカップ二〇一九の開催地のほかにも東京二〇二〇オリンピックアイルランド選手団のベースキャンプ地にも選ばれました。二〇二〇年七月ごろから選手団が滞在し、エコパなどでトレーニングを行いオリンピック本番に備えることとなっております。このように県内有数のスポーツ施設である小笠山総合運動公園エコパを有する袋井市は、世界トップクラスの競技を見たりトップアスリートのトレーニングなどに触れることができる環境にあります。
 さて、こうしたトップアスリートは日ごろのトレーニングやけがの予防、けがからの回復などに最先端のスポーツ医・科学を取り入れていると聞いております。このような取り組みは、本県スポーツの競技力向上を進めていく上で参考になるべき点が多くあるのではないかと考えます。また競技力の面だけでなく、生涯スポーツの振興や事故防止といった面からもスポーツ医・科学を積極的に活用していくことが必要ではないでしょうか。
 先日、中東遠総合医療センターの宮地院長と会談する機会がありました。ここはスポーツ外傷の専門診療科をもつ病院であり、院長もけがをした際のリハビリや効果的なトレーニング実施におけるスポーツ医・科学の必要性、重要性を唱えておりました。
 特に、エコパと連携してサッカーやバスケットボール、バレーボールをはじめとする各種スポーツに対する医療サポート体制を構築し、中東遠地域をいわばスポーツ医・科学の聖地にしたいとの考えには強い共感を覚えたところでありまして、私もエコパにおいてスポーツ医・科学面のサポートが充実したトレーニング環境が提供されるようになれば、本県スポーツ選手の競技力の一層の向上や一般県民の健康増進に大きく寄与するものと確信をしたところであります。
 さらに、公園内に宿泊施設を設置すればトレーニング効率がより高いものとなり、利用者の利便も向上するほかエコパのスポーツ拠点としての機能も一層強化されることとなるのではないでしょうか。合宿のトレーニングやリハビリは長期的になることから十分ニーズがあると考えられます。
 そこで、本県スポーツ施策の推進におけるスポーツ医・科学の活用について、県の考えを伺います。あわせて、エコパにおいてスポーツ医・科学面のサポートが充実したトレーニング環境を提供するため公園内に宿泊施設を設置する考えがあるか伺います。
 次に、小児・AYA世代のがん対策について伺います。
 がんは、昭和五十七年以降本県の死因の第一位であり、男性の約三人に二人、女性の約二人に一人は生涯のうちにがんにかかることから、県民誰もが無関心ではいられない身近な病気となっております。本県では、がんから県民の命を守るため禁煙の促進や生活習慣の改善等によるがんの予防、がん検診の受診促進、がん診療連携拠点病院などの地域のがん医療の中核を担う病院の整備、さらにはがん患者を支える医師や看護師等の専門人材の確保及び育成などに取り組んでいるところであります。
 がんにかかる要因はさまざまありますが、遺伝子の変化や免疫力の低下など老化による影響が大きいと考えられているため多くのがんは高齢になるほど発症する確率が高くなります。
 しかしながら、小児・AYA世代と呼ばれる四十歳未満の若い世代でもがんにかかる方は少なくなく、全国では年に約二万五千人が新たにがんにかかると推計されております。私も過去に仲のよかった友人が若くしてがんを発症し辛い別れを経験したことがありますので、若年性のがんはとても他人事とは思えません。
 こうした若い世代において発症するがんは、その種類はもとより初期症状や手術などの治療の経過も多種多様で、個々のがんの症例数が少なく治療方法も確立していないものが多いと言われております。またがんの進行とその治療に伴う外見の変化等による精神的なストレスや将来への不安、親子関係や友人関係などの家庭または社会の問題、さらには自立や就学、就職、結婚、出産などのライフステージに応じたニーズなど若い世代のがん患者には他の世代とは異なる世代特有の課題があると考えます。
 そこで、若い世代の方々ががんにかかってもがんを克服して自身の未来を切り開いていけるよう、県として小児・AYA世代のがん対策をどのように進めていくのか伺います。
 次に使用済み家電の集積拠点――ヤードへの対策について伺います。
 一般家庭などから排出される使用済みとなった家電製品は、本来家電リサイクル法や小型家電リサイクル法に基づいて許可業者によって回収され、その後、鉄、アルミ、銅といった金属についてはそれぞれの素材に選別することにより金属製品の原材料として再利用されているところであります。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックが間近に迫る中、「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」と銘打って携帯電話などの小型家電から取り出されたリサイクル金属で金・銀・銅のメダルをつくる取り組みが行われております。この取り組みを単にオリンピック・パラリンピックのメダル制作だけに終わらせることなく、鉱物資源の乏しい我が国における今後の歩むべき道筋として家電製品に含まれる金属の再生利用を一層進めていくことが重要と考えます。
 しかしながら、テレビや冷蔵庫などの使用済み家電の一部がリサイクル法による流れから外れて違法な不用品回収業者により一般家庭などから回収され、いわゆるヤードと呼ばれる集積場に持ち込まれ、売却できる金属を取り外した残りの部分が多量に残置され火災や崩落が起こりかねない案件が見受けられるようになってきました。環境省の調査によりますと、ヤードにおける使用済み家電の粗雑な保管や破砕などの行為により、平成二十九年の一月から八月の間に全国のヤードで十二件の火災が発生しているとのことであります。この中には本県で発生した二件を含んでおります。
 私の住む袋井市でも、不用品を回収する業者を介して一般家庭からヤードに持ち込まれた使用済みのテレビや冷蔵庫などが金属を取り出し売却するためだけに解体され、可燃性の高い冷蔵庫の断熱ウレタンや有害物質の漏出のおそれのあるテレビのブラウン管のガラスが多量に山積みされる事案が発生いたしました。この原因者は掛川市や牧之原市でも同様の事案を引き起こしましたが、いずれの事案においてもヤード内にある使用済み家電は、廃棄物ではなく売却可能な有価物だと主張したためにこの業者に対し行政が法的措置を講ずるまでに時間を要しており、いまだ解決してはおりません。国は平成二十九年六月に廃棄物処理法を改正し、有価物である使用済み家電の保管や処分を行う事業者に対して都道府県等への届け出を新たに義務づける制度が開始されたと聞いております。
 そこで、県はこの法改正を受け、今後ヤード業者が不適正処理に至らぬよう、どのように対応していくのか伺います。
 次に商業教育高度化への対応について伺います。
 現在、我が国では少子化と東京など大都市圏を除いた人口減少が進んでおります。このような中で地域企業は将来の後継人材となる若者の確保に苦慮している状況にあります。本県においても大都市圏に進学した若者のUターン促進を県を挙げて計画していると承知しておりますが、当然ながら首都圏生活になれ、大企業志向が強くなった若者を戻すことは容易ではありません。
 そこで、地域産業の発展と活性化のためには、地域の中で専門的な知識や技術を身につけ地域の企業で活躍したいという人材を育てることが重要であると考えます。私はこれまでも募集クラスが減るなど商業高校の人気が低迷することを憂い、地元の高校卒業以降の商業人材の育成について提言してまいりました。そうしている間にも、ビジネスの世界ではSNSやデジタルコンテンツを活用したビジネスの普及が目覚ましく、AI技術の活用が進むのも遠い未来ではなくなっております。
 一方、世界規模で情報が飛び交うグローバル化はもはや当たり前の時代にあって企業経営も新たな経営感覚が求められております。
 私は先日、商業教育における先進的な取り組みを行っている大阪市立大阪ビジネスフロンティア高等学校を視察いたしました。その高校ではこうした時代の変化を先取りし、地元での人材確保を目指して全国的にも珍しいビジネスという名称がついたグローバルビジネス学科を設置し、高校三年間に加えて連携大学での四年間の七年間を見据えた教育を行っておりました。学習内容は簿記にとどまらずビジネス全体に視野を広げた教育が実践され、また先進的なICT機器の活用や英語教育との連携を充実させるなど、商業の高度化に対応した魅力ある教育が行われておりました。
 本県でも、県教育委員会が中心となって商業教育における高度なビジネスの知識、技術を兼ね備えた経営人材育成のための検討チームを立ち上げ研究を進めていると伺っておりますし、各商業高校でも新しい取り組みが進んでいると聞いております。
 そこで、県教育委員会として商業教育の高度化に向けての検討や実践がどのように進んでいるのか伺います。
 最後に、静岡県警察交通管制センターの老朽化への対応について伺います。
 近年、全国的に災害が多発しており本県においても台風二十四号の影響によって県西部地区を中心に大規模停電が発生しましたが、その影響は広範囲に及んでおり中でも信号機の消灯は地域の道路交通に大きな影響を与え、住民の不安をさらにあおることとなりました。
 本県では、静岡県警察交通管制センターが信号機の集中制御を行っておりますが、建設から四十三年余りが経過して庁舎自体が劣化していることはもちろん、空調や非常用電源といった附帯設備の老朽化も進行しているようであります。信号機の制御システム自体は定期的に更新されているため正常に稼働しているようですが、庁舎と附帯設備の老朽化が、生命線である制御システムに何らかのふぐあいを与える可能性は皆無とは言えません。交通に直接影響を与えるような大きな障害は発生していないものの、現に施設内では雨漏りが常態化しているほか細かなふぐあいはたびたび発生しており、県民生活に重大な影響を及ぼさないようその都度メンテナンスを行ってしのいでいると聞いております。
 先日、文教警察委員会の視察で京都府警察交通管制センターの状況を確認しましたが、同センターは京都府警本部の庁舎の中に設置されており、災害発生時における知事部局との情報共有など利便性が高いと感じました。
 一方で、万が一警察本部が大きく被災した際には信号機の制御システムも同時に機能を停止する可能性があると思われ、一長一短があると感じております。
 京都府は、本県同等規模府県として何かと比較されますが、本県の信号機の設置数は京都府の約二倍ございます。全ての信号機が集中制御されているわけではないので単純に比較することはできませんが、信号機の絶対数が圧倒的に多い本県は信号機制御による交通への影響が京都より大きく交通管制センターの重要性はさらに高いと言えます。
 大規模停電により一部の信号機が数日間消灯する事態が起きてしまったこの折、災害発生時における信号機の非常用電源対策についても議論があるところですが、それ以前にこれら多くの信号機を集中制御する交通管制センターのシステム自体が機能不全をおこす可能性もあるのではないでしょうか。今回の停電による信号機の消灯は、被災地域に交通上の大きな支障を与えたと同時に二十四時間、三百六十五日休むことなく稼働するはずの信号機が消灯しているということで、地域住民に実質的な被害以上の大きな不安を与えることになりました。このような状況にあって本県の交通管制センターの老朽化は緊急の措置、すなわち移転、建てかえが待ったなしの状況になっていると考えます。
 そこで、本県の交通管制センターの老朽化への対応について警察本部長に伺います。以上について答弁を求めます。
○議長(渥美泰一君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 渡瀬議員におかれましては喉風邪を引かれた中、特段せき込まれることもなく最後まで六つの質問をしっかりいただきましてありがとうございました。
 私は、その最初の御質問にお答えいたします。ラグビーワールドカップ二〇一九大会のおもてなしについてであります。
 ラグビーワールドカップ二〇一九を単なるスポーツイベントにとどめずに大会の開催を通じて本県の持つさまざまな魅力を国内外に発信し、本県の国際的な存在感を一層高めてまいりたいと考えております。とりわけ議員から御指摘がございましたJR愛野駅からエコパスタジアムに至るラストマイルは、最も多くの方々の往来が予想されますことから本県の魅力を積極的かつ効果的に発信することで、ふじのくに静岡県を来訪者の皆様に強く印象づけることが必要です。
 このため、県では本年五月県開催推進委員会におもてなし専門委員会を設置いたしました。この委員会の「エコパ賑わい分科会」におきまして、ラストマイルにおける観戦客へのおもてなしのあり方等について検討を進め、去る十月三十日にエコパ周辺おもてなしエリア計画書として基本的な計画を取りまとめました。
 具体的には、玄関口であるJR愛野駅前におきまして袋井市ほか県内市町の御当地グルメや特産品のPRをするほか、外国人観光客向けに茶道や着つけなどの日本文化を体験できるコーナーを設けます。またスタジアムに至る沿道におきまして、地元愛野地区等の祭りの屋台展示や本県試合出場国ゆかりの音楽演奏などの街頭パフォーマンスを行うなど、歩きながら楽しめるコンテンツを提供いたします。さらに小笠山総合運動公園内ではものづくりなどの本県の主要な地域産業をPRするエリアを設けます。そのほか各試合の終了後には、袋井遠州の花火で盛大に試合のフィナーレを飾ることなどを計画に盛り込んでおります。
 今後、この計画をもとに関係者や組織委員会等との協議を進めまして、来年五月をめどに詳細な計画を策定するという予定でおります。それとともに必要となる予算を確保いたしまして、県、市町、民間等が連携協働して国内外の来訪者の皆様を歓迎するための万全の体制を整えてまいりたいと考えております。
 ラグビーワールドカップ二〇一九大会を通じて、国内外から訪れる観戦客の皆様にもう一度訪れたいと感じられるような静岡らしい高品質なおもてなしを提供することにより、本県のもつ恵まれた自然環境や歴史・文化、豊かな食材などの豊富で多彩な魅力を体感していただき、世界から注目される美しいふじのくにとしての存在感の一層の向上を図ってまいります。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長及び教育長から御答弁を申し上げます。
○議長(渥美泰一君) 難波副知事。
       (副知事 難波喬司君登壇)
○副知事(難波喬司君) スポーツ医・科学の活用と小笠山総合運動公園の今後についてお答えをいたします。
 スポーツ医・科学は、データや科学的分析に基づいた効果的なトレーニングによるアスリートのパフォーマンスの向上や故障から早期に回復させる等の適切なケアを行う上で有効な手段の一つであります。県では国体の出場候補選手に対するメディカルチェックや身体能力等の科学的測定を実施し、スポーツドクター等により測定結果に基づく適切な健康管理及びトレーニング指導を行っているところであります。
 また、議員御指摘のとおり、けがや事故を未然に防ぐ効果が期待されるスポーツ医・科学の知識を積極的に活用することは本県スポーツ選手の競技力向上に資するとともに、県民が年齢や性別などそれぞれの特性に合わせた適切な負荷の運動に取り組み生涯を通じて健康な生活を送ることにも大きく寄与するものと考えております。
 近年、スポーツ医・科学の活用技術は大学等の研究機関により高度化が進んでおります。そしてその研究成果を容易に現場で活用できるパソコンやスマートフォンアプリの普及も進んできております。本県でもこうした動向を踏まえまして効率的、効果的なトレーニングや、けがに対するリスクの低減など科学的データの分析をさまざまなスポーツの現場で活用できる仕組みを構築してまいります。
 また、小笠山総合運動公園内の宿泊施設につきましてはスポーツ医・科学面のサポート機能を組み合わせることによりニーズの増加や費用対効果の向上が考えられますことから、先進事例の調査や関係者へのヒアリングを実施するなど設置の可能性について検討をしてまいります。以上であります。
○議長(渥美泰一君) 池田健康福祉部長。
       (健康福祉部長 池田和久君登壇)
○健康福祉部長(池田和久君) 小児・AYA世代のがん対策についてお答えいたします。
 県内で小児・AYA世代と呼ばれる四十歳未満の方ががんにかかる割合は、他の世代に比べ低くなっておりますが希少ながんが多く、また成長期や思春期での治療となりますことから成人期まで見据えた長期的な医療の提供や教育、就労等に関する支援など他の世代とは異なる対応が必要となります。県では平成二十二年度に県立こども病院を静岡県小児がん拠点病院に指定し、小児がん専門医による高度な医療の提供や治療後数年たってから発症する合併症に対応するために継続的な医療や相談を行っております。また県立静岡がんセンターでは、平成二十七年度に全国で初めてAYA世代専用病棟を開設し、専門的な医療の提供とあわせて復学や復職などの退院後の社会復帰をも視野に入れたきめ細かな支援を実施しているところであります。
 平成三十年三月に策定いたしました第三次静岡県がん対策推進計画では、小児・AYA世代のがん対策を重点項目の一つと位置づけまして、静岡県がん診療連携協議会に小児・AYA世代がん部会を新たに設置し、若い世代のがん患者が県内どこに住んでいても切れ目なく長期のフォローアップや相談支援が受けられるよう東・中・西の各地域で中核的な役割を担う病院が連携した全県的なネットワークづくりに取り組んでおります。さらにこれまで進めてきたがん患者の命を守るための取り組みとあわせまして就学、就職、結婚、出産、育児などライフステージに応じた生活の質の向上を図るために必要な支援策につきましても患者団体や医療関係者の方々から御意見や御提案を伺いながら具体的な検討を始めております。
 県といたしましては、本県の将来の担い手となる若い世代の方々ががんにかかっても希望を持って向き合い、がんを克服していけるよう総合的ながん対策をより一層進めてまいります。以上であります。
○議長(渥美泰一君) 鈴木くらし・環境部長。
       (くらし・環境部長 鈴木 亨君登壇)
○くらし・環境部長(鈴木 亨君) 使用済み家電の集積拠点――ヤードへの対策についてお答えいたします。
 使用済み家電は廃棄物処理法に基づき処理等が行われますが、有償で入手するなど廃棄物とみなされない場合、これまでは法の対象外でありました。また近年レアメタルの回収等を目的に規制対象外のヤード業者がふえ、火災の発生や有害物質の漏出など懸念が高まっておりました。こうしたことから、テレビや冷蔵庫など三十二品目の有価物の使用済み家電を扱う業者に届け出を義務づけるなどの法改正が行われたところであります。
 これを受け、県では把握している県内二百三十五カ所のヤード全てを訪問し、法改正の趣旨を丁寧に説明するとともに届け出の要否を確認いたしました。その結果五十六業者が対象でありましたことから、届け出義務を遵守させるとともに適正な保管や処分を徹底してまいります。さらに本年七月、全国に先駆けて県と市町、警察とで設置した不用品回収拠点対策協議会を活用して新たに設置されるヤードに関する状況の把握に努めます。現在届け出が不要なヤードに対しましてもパトロールを強化し、対象品目を保管している場合には届け出義務を履行させてまいります。
 県といたしましては、今回の法改正による届け出制度に基づき立入検査や改善命令などにより使用済み家電の不適正な保管や処分の防止に積極的に取り組んでまいります。以上であります。
○議長(渥美泰一君) 木苗教育長。
       (教育長 木苗直秀君登壇)
○教育長(木苗直秀君) 商業教育高度化への対応についてお答えいたします。
 グローバル化や情報化が進展し社会が大きく変化する中、商業教育におけるビジネス人材育成のためには、簿記や会計分野だけでなくマーケティングや商品開発など実践的な学習の充実が求められております。このため県教育委員会では、大学や高校の教員などで構成する商業教育高度化対応研究委員会を設置し、商業高校と大学との連携のあり方やマーケティング、コミュニティービジネスに関する学びなど新しい商業教育の展開を目指して研究を進めております。
 この研究を踏まえ、商業高校の生徒が大学教員や企業人から将来のビジネスや経営について直接学ぶことができるビジネスリーダー育成セミナーを開催するほか、グローバル化への対応としまして商業分野の高校生を対象に海外インターンシップを実施しております。各学校におきましても、伊東商業高校では地元の洋菓子店と連携して外国人観光客向けにジオパーククッキーを開発し、島田商業高校におきましては島田市と協力して市内の観光名所等のホームページを作成するなど、企業、自治体と連携した実践的な教育を推進しております。
 地域産業を支える中心は地域で育てた人材であります。県教育委員会といたしましては、変化が激しいビジネス社会でも生き抜く力を備え、地元経済界を牽引する人材の育成に向け引き続き商業教育のさらなる高度化を目指して積極的に取り組んでまいります。以上であります。
○議長(渥美泰一君) 小嶋警察本部長。
       (警察本部長 小嶋典明君登壇)
○警察本部長(小嶋典明君) 静岡県警察交通管制センターの老朽化への対応についてお答えいたします。
 交通管制センターは、静岡県内における交通流や道路に関する情報を集約、分析、提供する唯一の存在であり、いついかなる場合においてもその機能が停止することのないようにしていく必要があります。
 しかしながら、交通管制センターについては築四十三年が経過し庁舎、設備ともに老朽化が進んでおります。具体的には、経年劣化により空調設備や電気設備等にふぐあい等が生じているところであり今後予期しない重大障害が発生するおそれがあるほか、大規模な災害が発生した際に県内の交通管制機能を維持できない可能性があります。
 そこで、現庁舎における交通管制機能を維持するために必要なメンテナンスを適時適切に行っていくとともに、交通管制センターに求められる耐災害性能の強化を図るため近い将来の改築についても検討していく必要があるものと考えております。以上であります。
○議長(渥美泰一君) 渡瀬典幸君。
       (四十六番 渡瀬典幸君登壇)
○四十六番(渡瀬典幸君) 御答弁ありがとうございました。二点要望、一点再質問をさせていただきます。
 まず初めに、要望ですけれどもヤードの対策についてでございます。
 丁寧な御答弁ありがとうございましたけれども、法改正が進んで今後県も介入できてそういった場所もなくなっていくだろうということでございます。それは本当にいいことでございますので、ぜひとも積極的にヤードの監視とか管理を進めていただきたいと思います。
 しかしながら、この袋井市もそうですけれども、現に起こってしまってまだ解決しておりません。そこら辺を法律の問題があるものですから大変難しいことは承知しておりますけれども、ぜひとも県も国のほうに働きかけをしていただいて何とか今の現状を解決できる策を一日も早く今後も協力してお願いしたいなと思っている次第でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、交通管制センターでございます。
 先日、委員会で管制センターを視察させていただきました。現状を見させていただいて本当に大変なことになっているなということを実感したわけでございます。場所の選定とかいろいろあるかと思いますけれども、今の警察本部の中に例えば機能をもっていくスペースがないですとか、またほかの移転先を探すとなるとまた土地から探さなくちゃいけないとかいろいろなお話を聞かせていただきましたけれども、やはりこれはこの間の台風では大きな被害はなかったわけでございますけれどもいつ何が起こるかわからない、本当に心臓部分でありますものですから近い将来ということで今本部長おっしゃいましたけれども、もうこれは喫緊に計画を進めていただいて、また財政とも調整をしていただいて一日も早く建てかえなり移転なり、そういったことを進めていただきたいなと思う次第でございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 最後、質問でございますけれども知事、ラグビーワールドカップに関して丁寧な御答弁ありがとうございました。
 屋台の展示ですとか袋井の花火を四試合ごとに行う。袋井の花火は袋井商工会議所も全面的に協力するよと言っておるものですからぜひともそれも実現していただきたいと思いますし、ちょうど四試合あるわけでございますけれども四試合目がちょうど袋井の祭典と重なります。どこの自治会に協力を得るかわかりませんけれども、ぜひとも外国人の方にお祭りに参加していただいて多文化も味わっていただきたいなと、その辺は今後私も尽力していきたいなと思っている次第でございます。
 ただ、その中で四試合ありますけれども、試合の開始時間が日本戦なんかは十六時十五分から始まります。一番遅い時間でも四試合目のオーストラリア・ジョージア戦ですか、十九時十五分の開始になります。そうしますと十六時十五分ですと終了がおよそ十八時ごろになるのかな試合終了が。また一番遅く始まる十九時十五分開始でも二十一時ごろの終了になるのかなと思うわけでございます。
 そういった中で、おもてなしエリアの時間的なものというのはおよそどのくらい、丸一日なのか朝までなのかいろいろ考え方があると思います。また警察も含めて組織委員会との調整も必要かと思いますけれども、およその開催している時間帯というのはどんなものか今おわかりになれば教えていただきたいと思います。以上、答弁を求めます。
○議長(渥美泰一君) 渡邉文化・観光部長。
○文化・観光部長(渡邉眞一郎君) おもてなしエリアにつきましては、試合を見に来ていただけるお客様がということでございますので、試合を中心にしてその前後ということになろうかとは思います。計画の中では試合が終わってからのお時間も一定の時間、一、二時間ということで見込んではおりますけれども、実際にどのような形でできるのか詳細を詰めながら、また地元の方々の御意向もございますのでそういったものも踏まえながら今後詰めてまいりたいというふうに考えているところでございます。以上であります。
○議長(渥美泰一君) 渡瀬典幸君。
       (四十六番 渡瀬典幸君登壇)
○四十六番(渡瀬典幸君) ありがとうございます。
 試合の前は多分かなり時間があると思うんですけれども、やはり試合の終了後いろんなワールドカップの前例を見ますと、国によって違うと思いますけれども朝までにぎわいがあるですとかいろいろあると思います。決まり事があるものですからいたし方ない部分があるかもしれませんけれども、ぜひとも試合の終わった後もですね、ぜひとも長くとどまっていただけるような策を組織委員会と詰めていただきたいなと思います。要望して質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

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