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令和4年2月静岡県議会定例会 質問
質問者: | 鈴木 節子 議員 | |
質問分類 | 質疑 | |
質問日: | 03/04/2022 | |
会派名: | 日本共産党静岡県議会議員団 | |
質疑・質問事項: | 1 第七八号議案「静岡県教育長の任命について」 (1)選考過程 (2)選考理由 (3)教育現場への適応力 |
○議長(宮沢正美君) これから質疑を行います。
通告により、一番 鈴木節子君。
(一番 鈴木節子君登壇)
○一番(鈴木節子君) 日本共産党の鈴木節子です。通告に従い第七十八号議案「静岡県教育長の任命について」質疑を行います。
内容は、現教育長木苗直秀氏から退職の申出があったためその後任として池上重弘氏を任命することについて同意を求めるものです。地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正法では任命に当たり、教育長は人格が高潔で教育行政に関し識見を有するもののうちから地方公共団体の長が議会の同意を得て任命すると定められています。教育長は教育行政を行うに当たり必要な資質を備えていれば幅広く該当するものであること、教育行政に大きな権限と責任を持つこととなるため資質、能力の向上は極めて重要であり強い使命感を持ち各種研修会への参加など常に自己研さんに励む必要があると記されています。以上の内容を踏まえて質問をいたします。
質問の一点目に、選考過程について伺います。
教育長の候補としてどのような分野からどのように選定していったのか、その選考過程を伺います。
二点目に、選考理由を伺います。
教育長として定められる資質、能力をどのように考え、池上重弘氏に任命するとしたその決定的理由を伺います。
三点目に、教育現場への適応力についてです。
現在の教育現場で起きている様々な課題に的確に対応できるかという点です。教育長は教職員経験者に限らず必要な資質を備えていれば幅広く該当するものであります。
しかし、学校現場ではいじめ、不登校、子供の貧困、学力格差、ヤングケアラー、発達障害など特別支援学校を必要とする子供の急増、外国籍の子供の増加、教師の多忙、過密労働による離職・休職者の急増、コロナ禍での心のケアなど多種多様な課題が山積し対応を迫られています。またこれらの課題に付随して保護者、教師への対応力も求められています。
候補者の経歴は生涯学習、多文化共生、総合計画審議会など幅広い分野で御活躍され著書も多く豊富な見識がある方とお見受けします。
しかし、教職員経験者ではなくコロナ感染症拡大による弊害など教育現場で起きている様々な課題に対し子供の心に寄り添って的確に対応できるのか、その評価をお伺いします。
○議長(宮沢正美君) 川勝知事。
○知事(川勝平太君) 鈴木節子議員にお答えをいたします。
第七十八号議案「静岡県教育長の任命について」のうち、選考過程についてであります。
このたび、木苗教育長から三月末をもって職を辞したいとの意向が伝えられましたことから、法律上の要件や期待される役割を勘案した上で私が複数の候補者の中から熟慮を重ね教育長の人選を進めた結果今回の議案提出に至ったものであります。
次に、選考理由についてであります。
教育長は、教育委員会を代表し様々な意見をまとめ教育をめぐる課題に迅速かつ的確に対応する必要があることから強いリーダーシップと行動力が求められます。池上重弘氏は静岡文化芸術大学の副学長として大学運営に携わるとともに、外国人児童に対する教育に関する研究をはじめ多文化社会形成に関する課題まで研究領域を広げ幅広く社会問題に対する研究を重ねてきました。
また、大学教授としての研究にとどまらず湖西市総合計画審議会会長、島田市総合計画審議会会長を務めるなど様々な分野で活躍されてきた方であります。このようにリーダーシップがあり教育だけでなく広く社会課題に対する知見を有する池上氏が社会総がかり、地域全体で有徳の人づくりの実現を目指す本県の新教育長として適任であるとの考えに至ったものであります。
次に、教育現場への適応力についてであります。
池上氏は、地域自立のための「人づくり・学校づくり」実践委員会の副委員長を二〇一五年の発足当初から足かけ七年にわたり務められており、総合教育会議の場において産業界や芸術界を含めた多くの有識者の意見を取りまとめた提言を頂いており、バランス感覚に優れ広い視野から教育を考えることのできる方であります。
さらに、才徳兼備の人づくり小委員会委員長として多くの学校現場に足を運び教員との意見交換を重ね様々な教育の課題を共有してきました。また研究テーマである外国人児童に対する教育に関する課題は弱者に目を向けたものであり、今日の学校現場が抱える課題とも共通しております。大学での教育経験に加え幅広い分野の方との人脈を持ち積極的に教育現場へ足を向ける池上氏は教育現場での課題に即応できる方と考えております。以上であります。
○議長(宮沢正美君) 以上で質疑は終わりました。
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