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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和5年9月静岡県議会定例会

植田 徹 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:10/02/2023番目)
答 弁 者知事


○議長(中沢公彦君) 川勝知事。
○知事(川勝平太君) 本議会のトリを飾る植田議員、十周年を迎えた富士山世界遺産登録、触れていただき、また岩本山に関わる有益な御提言を頂きましてありがとうございました。
 私のほうからは、富士山に関わる二つの御質問に対してお答えいたします。
 まず、世界文化遺産富士山の後世への継承に向けた取組についてであります。
 平成二十五年に長い道のりを経て富士山は世界文化遺産に登録されました。それはゴールではなく富士山を言い伝え、また語り継いでいくスタートでもありました。富士山世界遺産センターの設置や山梨県と連携して来訪者管理戦略の策定などに取り組みました結果、ユネスコ世界遺産委員会から高い評価を得るなどこの十年間で富士山の世界文化遺産としての地位は確たるものになりました。
 登録から十年の節目となる本年の六月二十二日には東京で記念式典を、七月には富士市で富士山世界遺産センター主催の国際シンポジウムを開催いたしました。国内外の専門家からは富士山の神聖さ、美しさを守るために来訪者管理が重要であること、信仰の対象と芸術の源泉という普遍的価値を次世代に伝える必要があることなど未来に向けた貴重な御提言を頂きまして後世継承に向けた取組は新たなステージを迎えたものと実感したところであります。
 来訪者管理の取組につきましては、コロナ禍等を契機に山小屋など現地の受入れ環境や登山者の意識が大きく変化しており、富士山世界文化遺産協議会において望ましい富士登山の在り方の実現を目的とした管理計画を令和七年に改定いたします。信仰の対象である富士山の神聖さを守るため将来に向けた来訪者管理の在り方などについて関係者との議論を深めてまいります。また構成資産、二十五ございますが、これら構成資産が信仰と芸術でつながる一つの文化的景観として、その普遍的価値を次世代に伝えていくことも私たちの重要な使命であります。
 このため、富士山世界遺産センターを拠点に学術研究や教育普及活動をさらに深めるとともに、SNSを活用し研究者や専門家のメッセージを伝えていくなど発信力を高めてまいります。あわせて多くの皆様が実際に構成資産を訪れ、その歴史的意義や文化的価値を体感していただけるよう地元関係者と連携して山麓地域の周遊促進等に取り組んでまいります。
 世界文化遺産登録十周年は、古来から霊峰として畏怖され、畏敬され、信仰の対象また芸術の源泉として世界に認められた富士山の顕著な普遍的価値を改めて我々に認識させてくれました。今後とも未来を見据え富士山の価値を後世へ着実に継承してまいります。
 次に、富士山登山者のごみ対策についてであります。
 富士山の豊かな自然環境や美しい景観、歴史、文化を守り、その恵みを後世に引き継ぐことは私たちの責務とも言えます。静岡・山梨両県は、平成十年に富士山の環境保全の行動規範である富士山憲章を制定し、環境負荷の軽減、環境保全意識の高揚、生物多様性の確保を三本の柱として富士山の環境保全対策に取り組んでおります。
 県では、これまでも環境保全意識の高揚に向け登山者のマナー向上を図るため日本語を含む六か国語によるマナーガイドブックの作成、配布に加え、ごみの持ち帰りを啓発する動画のSNSでの配信、シャトルバスでの動画放映など様々な対策を実施してきております。また多くの外国人が通う学校、事業所でもポスターの掲示などをしていただき、日本人、外国人を問わず事前の注意喚起をしてまいりました。
 また、ごみの削減を図るため登山道入り口でのごみ袋の配付などによるごみを持ち帰る運動のほかボランティアとの協働による清掃活動に取り組んでまいりました。具体的には地元の五市町と企業、団体が協働で行う富士山一斉清掃は今年で四十三年目の開催となりました。
 こうした取組を進める中、ごみ清掃活動に携わった山小屋関係者やボランティアの方によりますと今年は軽装の外国人登山者や山小屋に宿泊せずに夜通しで頂上を目指す多くの登山者を目にしたと、いわゆる弾丸登山であります。またビニールカッパや夜露で濡れた防寒着などが山頂近くの山小屋周辺に放置されていたなど登山者のマナーがこれまでになく低かったとの印象を述べられております。
 県といたしましては、こうした地元の実情を国内外の登山者にさらに深く御理解頂くためにマナー違反の登山者の意識や行動の把握に努め山小屋関係者やボランティア、旅行会社などと連携し、これまで以上に効果的なごみ対策につなげてまいります。
 富士山の環境保全のため関係者との連携の下、富士山登山者のごみ対策に取り組み日本の象徴であり世界の宝である自然環境豊かな美しい富士山を後世に着実に引き継いでまいる覚悟であります。
 その他の御質問につきましては、関係部局長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp