本会議会議録

答弁文書

平成30年12月静岡県議会定例会

山﨑　真之輔議員(ふじのくに県民クラブ)の一般質問に対する答弁

（質問日:12/11/2018番目）

答弁者

：

交通基盤部長

○交通基盤部長（平野忠幸君）　多機関連携型タイムラインの策定についてお答えいたします。
　県は、国や市町等の関係者で構成する減災協議会におきまして、河川の大規模氾濫に対し逃げおくれによる犠牲者を発生させない等の目標を定め、さまざまな減災対策を進めております。タイムラインによる減災対策につきましては、避難勧告等の目安となる水位を設定済みの河川がある二十五市町全てにおいてタイムラインを策定することとし、これまでに避難勧告着目型が十三市町、多機関連携型が袋井市で策定されております。
　避難勧告着目型は、住民の避難行動が適切になされることを目的に勧告を発令する市町長と河川管理者の行動をあらかじめ定めるものであるのに対し、例えば高齢者利用施設の入居者の円滑な避難などを目的に加えて必要な関係機関の防災行動をあらかじめ定めるものが多機関連携型であります。風水害から県民の皆様の命を守るためには確実に避難を呼びかけることが重要でありますことから、まずは避難勧告着目型の策定を促すこととしております。その上で地域の実情に応じて防災行動の範囲を拡大し、より実効性の高い多機関連携型に移行していくよう働きかけてまいります。
　また、多機関連携型を活用した訓練につきましては、その普及拡大のために袋井市及び関係機関と連携して実現に向け検討してまいります。
　県といたしましては、減災協議会の取り組みを通じタイムラインの普及や充実を図るとともに、ハザードマップを広く周知するなど実効性の高い減災対策を進め、激甚化する風水害から命を守る災害に強い地域づくりを進めてまいります。
　次に、ライドシェアの課題と今後の対応についてであります。
　ライドシェアにつきましては、政府のシェアリングエコノミー検討会議や規制改革推進会議においてその導入に向けた規制緩和の検討が行われておりますが、国会での議論におきまして国土交通大臣が安全の確保、利用者保護等の観点から問題があり、極めて慎重な検討が必要との見解を示しております。県といたしましても、現在海外で広がっているライドシェアは運行管理や車両整備等について責任を負う主体を置かないままに、自家用車のドライバーのみが運送責任を負う形態でありますことから、日本での導入につきましてはさらに多くの議論が必要と考えております。
　一方、利用者の減少や運転手の不足などにより乗り合いバス路線が撤退しタクシーの利用も困難な地域におきましては、市町やＮＰＯ等が道路運送法に基づき輸送の安全や旅客の利便性を確保した上で行う自家用有償旅客運送が公共交通の空白地域の解消に有効な手段となっております。
　県といたしましては、自家用有償旅客運送による地域住民の移動手段の確保対策を引き続き支援していくとともに、タクシーの配車サービスへのアプリの導入や自動運転などの新しい動きにつきましても研究を続け地域の実情に応じた公共交通の確保に努めてまいります。以上であります。

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