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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成28年9月静岡県議会定例会

河原崎 聖 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:09/28/2016番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 河原崎議員にお答えいたします。
 大井川流域における諸課題についてのうち、大井川の河川環境についてであります。
 リニア中央新幹線の工事に伴う流量の減少が心配されておりますが、この大井川の水を水道として活用しているのは島田、焼津、掛川、藤枝、御前崎、菊川、牧之原七市、人口にして六十二万人。言いかえますと静岡県民の六人に一人がこの大井川の水によって生活、生命を維持しているということであります。それ以外に、加えて袋井、吉田町が入りまして八市一町で一万二千六百ヘクタールの水田、茶園に対するかんがい用水として活用され、さらに島田、掛川、御前崎、菊川、牧之原の五市におきまして輸送機械、パルプ・紙、化学薬品等十七社の製造業への工業用水、加えて年間約二十一億キロワット時の水力発電に活用されるなど県民の生活や産業の発展に不可欠な財産であります。
 しかし、大井川の水は決して潤沢とは言えません。これまでたびたび渇水に見舞われており、一たび渇水となりますれば上水道、農業、工業、発電の各用水を管理する大井川水利調整協議会の利水関係者十者が協力し互譲の精神のもと大井川からの取水を制限する節水対策に取り組んできたという歴史がございます。
 こうした中、大井川の上流域で計画されているリニア中央新幹線南アルプストンネル工事の影響について議員御指摘のとおりJR東海は平成二十七年三月、昨年の春の第四回の会議におきまして、水資源検討委員会におきましてJR側が提示しました数値がJR東海として工事の前後で大井川の流量が年平均毎秒二トン減少するという予測結果を出したわけであります。
 また、この対策としてどうするかと、同じ会議におきまして南アルプストンネル内に湧き出る水毎秒約一・三トンを導水路トンネルを設けて椹島地点に自然流下させるということでございます。しかし毎秒二トン失われると。そのうち一・三トンは自然流量でトンネルで戻せると。しかし〇・七トン足りないではないかということになりますればこの導水路の取りつけ位置にポンプアップいたしまして〇・七トン分は大井川に戻すという考えを示しました。しかし、この予測結果とかポンプアップの考えについて現時点では具体的な内容が示されておりません。それゆえ下流地域の利水者への正確な影響を客観的には評価できない状況と言ってよろしいんじゃないでしょうか。
 そこで、県といたしましては、まずは椹島地点から下流の流量減少対策として大井川水利調整協議会を構成する十の利水者とJR東海との間で実効性のある水資源の保全に関する協定書が締結され、大井川の水資源が末永く保全されるよう不退転の決意で臨んでまいります。工事に伴い減少する全ての水を大井川に戻す具体的な対策を講じるよう強く要請いたします。もしそれができないという状況が出てきた場合、これに対しましては決して譲らないという、断固として譲らない態度で大井川の水を守るためにJR東海と交渉をする覚悟であります。それは場合によっては厳しい態度で臨まざるを得ない、工事の中止ということも視野になるのではないかと思っております。
 このJR東海の中央リニア新幹線のルートが発表されたのは、昨日もございましたように平成二十三年五月のことです。そして平成二十六年六月、それから三年たちまして南アルプスはいわゆるバイオスフィア・リザーブズ、日本で言うエコパークに認定されました。したがって流量の問題は極めて重要でありますが、一方で世界の財産に南アルプスはなっているのであります。これら生態系に対する影響が出た場合もこれは人類に対する冒?であるということになりますので断固たる態度で臨んでいくということでございます。
 私自身は、去る七月の五日と六日、この二軒小屋のところから大体七割ぐらいが早川町に向けて水が流れているので早川町のいわゆる田代川ダムを見学に行きました。町長さんも御同行くださりまた東京電力も来たんですが、これは御案内のように、何ていいますか、パイプで落としているので土砂はたまらないということですね。しかしながらこの早川町の田代川ダムの東京電力全体に占める発電量の割合というのは〇・〇〇六%です。また山梨県の中に水力発電所が幾つかありますけれどもその中で占めるこの田代川ダムの割合は二・八%です。その程度のものでしかない。しかし我々は六十二万人の命がかかっているということがございます。したがってこれは断固として挑むということであります。
 同時に、このときに広河原並びに早川のいわゆる非常用トンネルの工事、これは早川町で行われていますのでそこも見に行きました。もう工事は進んでおります。そのときにJR東海側の執行役員ほかからの御説明も受けました。同時にそこで、いわゆる新倉断層もすぐ近くであります。見ました。新倉断層、御案内のようにフォッサマグナです。二千万年前と七千万年前、新旧の断層の差は五千万年です。それがいわば崩れているさまを目の当たりにすることができます。そのようなところにトンネルを掘っているということでございますので、自然に対してこのような一・三トンとか〇・七トンは戻せるというようなものについてはこれはあくまで予測でしかないというふうに思っておりまして、繰り返しますけれども大井川の水を守るためJR東海に対しましては断固として譲らない態度で臨みたいと思っております。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

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