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本会議会議録

議会補足文書

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平成26年2月静岡県議会定例会
小長井 由雄(富士山保全・活用特別委員会)委員長報告
発言日: 03/05/2014
会派名: ふじのくに県議団


○議長(中谷多加二君) 次は、富士山保全・活用特別委員会委員長 小長井由雄君。
       (三十六番 小長井由雄君登壇 拍手)
○三十六番(小長井由雄君) 富士山保全・活用特別委員会が付託を受けた富士山の保全と恵みを生かした施策に関する事項の調査結果について御報告いたします。
 当委員会は、設置以降六回開催し県施策について執行部の説明を求めるとともに、参考人からの意見を聴取し、また現状把握のため県内と山梨県の調査や岩手県と栃木県では世界遺産登録後の状況などを調査しました。富士山世界文化遺産登録時には六つの勧告がされ、来訪者戦略などの策定に関する進展状況などについて、保全状況報告書を平成二十八年二月一日までに提出することが要請されました。登録は富士山の価値を人類共通の財産として後世に継承していくことを世界に対して約束していくことを意味しています。そのためには富士山やその周辺の環境保全に取り組んでいくことが重要ですが、その一方で構成資産を含めた富士山を生かした観光などへの取り組みにより周辺観光地へ誘客することが構成資産を守ることにもつながっていきますので、環境保全を最優先として取り組んでいくことと観光政策を進めていくことを両立しながら、富士山の美しい姿や価値を後世に引き継いでいくことが求められています。
 当委員会は、以上の調査と現状を踏まえ次の四点を提言とするものであります。
 まず第一点目は、事業の進め方であります。
 富士山に関する県の組織は世界文化遺産や環境保全など縦割りで所管していますが、登録後の状況を考慮すると総合的に一括して行う部署を設置し、勧告などに迅速かつ的確に取り組むべきです。また富士山は古くから信仰対象となり日本の象徴ですので、富士山に関することは国が主体的に行うことが重要であり、国民を挙げて次世代に引き継いでいくことができるよう国に働きかけるべきであります。
 二点目は、世界遺産登録後の対応であります。
 平成二十八年二月一日までに提出が求められている保全状況報告書は、勧告内容などの十分な理解の上で早急に各項目別の具体的な検討内容の洗い出しを行い検証をし作成すべきです。また包括的保存管理計画の改定は、勧告などへの対応を反映した改定内容について構成資産管理者などとの調整を十分に行い的確な改定をすべきであります。
 次に、富士山世界遺産センター(仮称)の整備には、構成資産など山梨県側を含めた全体像を知ることができるよう山梨県との連携調整が必要ですが、静岡県の独自性も重視したものとすべきです。また富士山を後世に継承していくためには、県民に対し富士山に関する学びの場などを提供し次代を担う子供たちに富士山の価値などを伝えていくために富士山学などの副読本を作成し、富士山や郷土の理解に取り組んでいくべきであります。
 三点目は、景観や環境の保全と登山者などへの安全確保対策であります。
 登山者数については、正確な把握は不可欠であり一年を通した登山者数の把握をした上で登山者の適正な許容人数について検討すべきです。またマイカー規制については富士山を適正利用するための規制が必要ですので、実施期間の延長や統一などの調整やマイクロバスなどの規制についても検討すべきであります。さらに富士山保全協力金の本格実施は決定されましたが、今後も地域の状況を勘案し公平に協力いただける仕組みを検討していく必要があります。
 次に、富士山周辺地域の景観保持にはその場に即した対応策の検討が重要であり、市町と連携し美しい景観を考えていくべきです。また登山者の安全管理や教育には、登山者への情報提供が可能で観光の入口としても最適な水ヶ塚駐車場への国によるビジターセンターの設置を働きかけるべきです。さらに登山者の医療救護や安全確保のために救護施設の充実が求められており、救護施設のあり方について富士山衛生センターの課題も含めて検討すべきであります。
 四点目は、富士山を生かした観光施策であります。
 富士山世界遺産センター――仮称――を拠点とし、一年を通して楽しめる観光スポットとして富士山信仰の聖地などのキーワードにより国内外の観光客に向けて施策に取り組み、県内各地の富士山の見えるビューポイントを市町と協働し整備していくべきです。また構成資産や県内各地とあわせて周遊するルートも重要ですので、文化的なところ歴史的なところというようにテーマ性を持たせてルートを設定した観光商品の開発をしていくべきです。さらに世界文化遺産となった意義や価値などを観光客などに伝える担い手となるガイドの質と量の拡大が急務であり、外国人観光客への対応を含めたさらなるガイドの養成等に取り組むべきであります。
 結びに、当委員会は、以上の提言をもって付託された調査を終了することを全員一致で決定いたしました。これらの提言が今後の施策に反映されることを強く要望し、委員長報告を終わります。(拍手)
○議長(中谷多加二君) 以上で特別委員会委員長の報告は終わりました。
 特別委員会委員長の報告に対し、質疑はありませんか。
       (「なし」と言う者あり)
○議長(中谷多加二君) 質疑はないものと認めます。
 お諮りします。
 特別委員会への付託事項の調査は、委員長の報告どおり終了することに御異議ありませんか。
       (「異議なし」と言う者あり)
○議長(中谷多加二君) 異議なしと認め、そのように決定しました。

○議長(中谷多加二君) 次会の議事日程を申し上げます。
 三月六日午前十時三十分会議を開き、質疑及び一般質問を行います。
 本日はこれで散会します。

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