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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和2年2月静岡県議会定例会

田口 章 議員(ふじのくに県民クラブ)の 代表質問 に対する答弁

(質問日:02/27/2020番目)
答 弁 者知事


○副議長(中沢公彦君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 田口議員におかれましては、「日本の中の地球史」をお読みいただいたとのことで本当にありがとうございます。これは寝っ転がりながら読める内容ではなくかなりレベルの高い本でございます。といいますのも惑星物理学の世界的な権威である松井孝典先生、そして行動生物学の碩学長谷川眞理子先生、亡くなられましたけれども建築家の石井和紘先生、そして東大寺の元別当すなわち華厳経の権威でありかつイスラム学で京都大学から博士号をとられた森本公誠先生これらの方の論考を私がまとめたものであります。
 これはどこが出してくれと言ったかといいますとJR東海であります。そして昨年の夏にこれは出版されました。ですから世間では何かJR東海といがみ合っているかのごとくに思われていますけれども、DCキャンペーンも協力しておりますしこうした学問的なことについても強く要請されて出版になったということでありまして是々非々ということでございます。
 いずれにしましても、お読みいただきましたことに対してはありがたく、私はそういう全体的な観点から県政を進めているところであります。
 さて、田口議員にお答えいたします。
 私の政治姿勢についてのうち、令和二年度当初予算編成についてであります。
 会派要望への対応状況についてでありますが、令和二年度当初予算は世界のひのき舞台に立つ世界の静岡を加速化し、うるわしく和した令和の時代にふさわしいふじのくにづくりを推進するための予算を編成いたしました。ふじのくに県民クラブの皆様からいただきました「命」「豊」「人」「礎」の四つのテーマから成る御要望に十分にお応えできる予算編成ができたと考えております。
 一つ目の「命」につきましては、生命、環境を大切にする水循環の地域モデルの構築に向け海にかかわるさまざまな人、企業、団体の皆様と連携協働した調査研究や不漁が深刻化している水産資源等の調査に取り組み、美しく豊かな静岡の海を未来につないでまいります。また市町が取り組む防災・減災対策を支援する地震・津波対策等減災交付金につきまして、台風被害の教訓を踏まえ大規模停電対策として予防伐採などの支援メニューを追加いたします。さらに多文化共生社会の実現のため外国人にもわかりやすく配慮された日本語の普及や、外国人患者さんと医療機関がそれぞれ安心して受診、また診療できる環境の整備に取り組んでまいります。
 二つ目の「豊」につきましては、自動運転、次世代モビリティ、MaaS――モビリティ・アズ・ア・サービスの通称マースなど急速な技術革新に対応する県内企業を支援するほか、次世代の経済成長を牽引する大学発ベンチャーを創出するため創業初期のベンチャー企業を支援する取り組みを強化してまいります。またシズオカ・ショックとして国内外を驚嘆させたラグビーワールドカップのレガシーを後世に継承しラグビーの聖地化を進めるとともに、長い海岸線などの魅力ある地域資源を生かしたビーチ・マリンスポーツの振興に取り組んでまいります。
 三つ目の「人」につきまして、特別支援学級におけるきめ細かな指導、支援を充実するため多人数学級にサブティーチャーを配置いたしまして質の高い教育を提供してまいります。また県立学校での一人一台端末の実現に向けタブレット、無線LANポイントを整備するとともに、次世代を担うAI、ICT人材を養成するため小中高生を対象に先端人材の発掘などの取り組みを強化してまいります。
 四つ目の「礎」につきましては、予算編成の指針として新たに明示した予算編成五箇条に基づきまして事業を徹底検証し、ビルド・アンド・スクラップの視点で優先度の高い事業を選択いたしました。また御提案をいただきましたイベントの抜本的見直しや過去の決算等を踏まえた計上額の適正化に取り組みました。さらにシュンペーターの提唱した創造的破壊の観点から、海外駐在員事務所の見直しや観光案内所の体制見直しと県観光協会のマーケティング、商品企画機能の強化など抜本的な見直しに取り組んだところであります。
 御要望をいただきました四つの柱から成る御提言を十分に踏まえ、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの開催を契機としてスポーツが持つ三つの力、人を励ます力、未来をつくる力、世界とつながる力を最大限に生かし世界の静岡をワンチームで元気にしてまいります。
 次に、リニア中央新幹線静岡工区の今後の進め方についてであります。
 リニア中央新幹線整備と大井川の水資源、南アルプスの自然環境の保全、これらを両立させるために環境影響評価法の手続において設置した中央新幹線環境保全連絡会議の二つの専門部会におきましてJR東海と対話を重ねております。このような中、国土交通省からJR東海との対話を促進させるため交通整理役を行いたいとの申し出がありまして、その後、国土交通省が専門的な助言等をいただくため有識者から成る新たな会議を設置したいとの御提案がありました。
 この有識者会議は中立性、公平性が担保されるものでなければなりません。また最大の問題は水であります。このため環境省、農林水産省、経済産業省等の関与が不可欠であるとの考えをお示しいたしました。その上で五つの条件、第一に「会議は透明であること」、第二、「議題は、引き続き対話を要する四十七項目全てとすること」、第三、「会議の目的は、国土交通省によるJR東海への指導とすること」、第四、「委員選定は、中立公正を旨とすること」、第五、「会議の長は、中立性を確認できる者とすること」、これら全ての確保を前提として有識者会議を受け入れることといたしました。
 昨日、水嶋鉄道局長が午前中の補償にかかわる三者会議の報告に来られると同時に、これらの五つの条件を満たしながら今人選を進めているというお話もございました。
 トンネル工事により大井川の水資源や南アルプスの自然環境への悪影響が生じるのではないかという不安を払拭するためには、県の専門部会におきましてJR東海からの引き続き対話を要する事項四十七項目について県民の皆様が納得できる回答が必要であります。有識者会議ではこれまで県とJR東海との間で行われてきた科学的根拠に基づく対話を検証していただきまして、その結果を踏まえ国土交通省がJR東海に御指導いただくということになります。
 県といたしましては、リニア中央新幹線整備と命の水である大井川の水資源、世界の宝である南アルプスの自然環境の保全これらの両立に向け、まずは今まで県とJR東海で行ってきた対話の状況を有識者会議の委員の皆様にしっかりと伝えてまいります。まだ人選は終わっていません。そして県民の皆様の不安が払拭できるよう有識者会議の見解を踏まえ、JR東海と科学的根拠に基づく対話を徹底的に進めてまいります。以上であります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

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