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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成28年2月静岡県議会定例会

塚本 大 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:03/01/2016番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 塚本議員にお答えいたします。
 新幹線空港新駅の実現に向けた今後の取り組みについてであります。
 新幹線空港新駅は、県はもとより国にとっても重要な社会的基盤であるというのが私の基本的な認識であります。それは議員も御指摘ございましたけれども実際例えば昨年の三月の国の中央防災会議におきまして災害応急活動を展開する大規模な広域防災拠点に位置づけられました。さらに一昨年七月の国の交通政策審議会の中間取りまとめにおきましては首都圏空港の機能強化策として具体的な活用方策についても言及されております。私どもは東日本大震災が起こりまして以後、空港をベースにした防災訓練を米軍、自衛隊、消防等々と何度も実施しておりましてその防災拠点の重要性については十分に理解をしております。大臣におかれましては前太田大臣はこの理解に大変深うございまして、予算委員会でも首都圏空港としての補完機能が求められるという御答弁もされているところでございます。
 繰り返しますと、この空港新駅というのは静岡県の陸・海・空の交通ネットワーク機能を高めるとともに首都圏及び中部、東海圏の空港機能を補完するものであります。したがってその利便性向上を高める必要があります。また大規模な広域防災拠点としての機能強化も高めていかねばなりません。県にとっても国家的見地においても重要な社会的基盤となるものでございますので早期の実現が必要であるという認識を持っております。
 このため、私どもは事業者であるJR東海の理解が得られ次第具体的な協議に入れるように本年度はトンネル技術の粋をきわめた専門家から成る技術検討委員会によりまして検討を進めていただき、先月新幹線空港新駅が技術的に施工可能であるという結果を得たところでございます。この技術検討成果をJR東海に御説明申し上げるとともに、あらゆる機会を通じてJR東海に対し粘り強く働きかけを行いたいと思っております。JR東海さんは設備能力の限界まで列車を設定している高密度なダイヤを理由に挙げまして現状では新駅の設置は不可能であるという旨の見解を示されており、現在もこの見解に変更はないというふうに聞かされております。
 しかし、この新幹線空港新駅はJR東海にとってもメリットがあることを御理解いただけるように働きかける必要があるというふうに思っております。実際年間の乗降客数は昨年のカレンダーイヤー平成二十七年におきましては七十万を少しく下回るまでになっておりますが、さらにふえる可能性があります。さらに経済効果というのは最初の丸四年間で八百億円を優に超えております。平均すれば年間二百億円を優にまさる経済効果が静岡県にもたらされるということでございます。やはり乗降客数が多いということが何よりも条件になります。今のところは茶畑の中に空港があるように外見的に見られます。しかしここが多くの人々の乗降する場所であるということが数字的にも実証されてまいりますと、また御理解も変わってくるであろうというふうに思っております。
 また、JR東海さんと接触する機会というのはただにこの新幹線のことだけではありませんで、例えばICカードの問題もございますしリニア新幹線とのかかわりもございます。私は国交大臣の太田大臣には数回、また石井大臣には先般この件についてお話を聞いてくださるということでお目にかかり御説明を申し上げました。さらについ一、二週間前に国土審議会がございまして、そこででもJR東日本とJR東海ではICカードが違いますので両社にまたがってICカードが使えないという非常に不便性がございます。これは小銭を持たないとぐあいが悪いということになりますのでしたがって外国人にはとても不便なことでございます。さらに言えばこの点を国土審議会で申し上げました。
 さらに、甲府盆地におきまして、今暴風雨が北海道や日本海側に襲っておりますけれども二年前も甲府盆地が三日三晩陸の孤立状態になりました。さらについこの間山梨県と静岡県と神奈川県の三県の知事サミットがございましたが、なんとこの間の豪雪のときでございますが山梨県知事は箱根で行われたサミットに出てこれなかったんです。雪のために出てこれない。要するに閉じ込められたということです。そしてこのことは、例えばオリンピックは我々はカルチュラル・オリンピアードということで年間を通じて外国の方々に日本の魅力を発信しようということでやっているわけでありますが、冬に仮に甲府盆地に来られた方々は出られないという状況も想定しなくてはなりません。そうしたときにいわば地下鉄としてのリニア新幹線。これが関東平野にまででき上がっておりますとそこから脱出できると。そしてまた場合によっては静岡のほうに出てこられて新幹線を使い空港新幹線駅から離陸することもできるというような防災上の観点等の観点も考慮するべきだということを明確に国土審議会でも申し上げました。ありとあらゆる機会を通しましてこの必要性を訴えていくということでございます。
 県といたしましては、JR東海との合意形成が整い次第必要な調査や設計等が実施できますように機動的に対応するために県単独事業予備費を新年度予算案に計上し本議会にお諮りしているところでございます。引き続き塚本先生を初め県議会の皆様の御協力をいただきながら二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に合わせた新幹線空港新駅の実現を目指してまいりたいと考えております。
 次に、富士山静岡空港周辺地域の利活用についてであります。
 この空港は、今後の県勢発展に不可欠な社会資本でありますとともに志太榛原・中東遠地域の振興拠点としての役割も担っております。いわば地域の中核施設として人々が集いにぎわう魅力あふれる空港を目指して整備を進めていく必要があるわけでございます。
 まず、旅客ターミナルビルのある地区は空港の中枢をなす部分であります。昨今の旺盛な訪日需要を受けまして日本の空の玄関口としての役割を果たしている空港がより一層発展するようにビルの改修・増築に取り組むなど空港機能の充実強化に努めているところでございます。そしてこのターミナル地区から間もなくこの三月末に完成するオフサイトセンターまでの間、何と七ヘクタールの空き地がございます。この空間がいわば空港ティーガーデンシティ。ガーデンシティーのコアをなす空間であると位置づけまして単に空港機能を補うだけでなくて地域づくりの観点から空港に関連した多様な機能の集積に向けた整備を進めてまいりたいと考えています。
 既に、この区域の利活用につきましては民間事業者からさまざまな御意見、御要望が寄せられております。新たに格納庫を整備して航空機を活用したビジネスを展開したい、あるいはまた外国人利用者の大幅な増加等を受け宿泊施設や物販施設などのサービス産業施設を整備したい、さらに空港に近設する場所に研究教育機能を備えた航空博物館を設置したい等々の御意向が寄せられているわけでございます。将来的には航空貨物施設の増強を初め今後成長が期待されております航空関連産業の立地も視野に入れております。空港近接地としての土地の利活用を計画的に進めていく必要があります。
 私は、こうしたコアの空間だけでなくてお茶の郷も、これが茶の都のミュージアムとして、さらにお茶はお茶だけでございませんので食の都、さらに島田などはお花でも有名でございますから花の都としてそうした日本の美しい景色と生活景観と、これを見せられるようなガーデンシティーというものをつくっていこうと、これが大切です。そして何よりも空港を利用される方が快適にできるようなまちづくりをしていくということが新幹線新駅の建設にもプラスに働くということでございます。
 私どもとしましては、空港西側の空間が有効に活用されるように全体計画を広く情報発信いたしまして公募等により民間事業者の創意工夫を生かした各種施設の整備を促進いたします。何といっても世界農業遺産のお茶でございますので、差し当たって我々はティーガーデンシティ構想と言っておりますけれども美しい生活景観、自然景観がマッチしたこのガーデンシティ構想の中核をなすのが空港であると。そして空港に人々が集いにぎわう空間を創出しようということでこれをスピード感を持って取り組んでいこうと考えております。以上でございます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp