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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成29年2月静岡県議会定例会 質問


質問者:

吉川 雄二 議員

質問分類

一般質問

質問日:

03/03/2017

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:

1 知事の政治姿勢について
 (1) 県民の幸福度最大化に向けた本県の経済施策
 (2) 総合計画における数値目標
2 我が国のアメリカへの対応について
3 保護貿易について
4 戦後憲法について
5 本県の健康長寿社会構築について
 (1) 地域包括ケアシステム
 (2) 南伊豆町の特別養護老人ホームの整備
 (3) 笑いの勧め


○副議長(藪田宏行君) ただいまから会議を開きます。
 議事日程により、知事提出議案第一号から第八十一号までを一括して議題とします。
 質疑及び一般質問を行います。
 通告により、五十八番 吉川雄二君。
       (五十八番 吉川雄二君登壇 拍手)
○五十八番(吉川雄二君) 私は自民改革会議所属議員として、通告に基づき質問申し上げるものであります。
 トランプが大統領に就任してより既に四十日余が過ぎた。風生臭き五丈原、山雨来たらんとし風、楼に満つ。複雑怪奇かな、今まさに世界の情勢は風雲急を告げるものがある。そういえば思い出した、私が二十の時だ。日米決戦前夜の昭和十四年、時の総理平沼騏一郎の欧州の地は複雑怪奇なりの言葉を。一度あることは二度ある。議員諸兄、眉に唾して聞いていただきたい。
 一八五三年――嘉永六年、ペリー率いる四隻の黒船がアメリカ大統領フィルモアの国書を携え浦賀に入港したのであります。この国書は直ちに徳川十二代将軍家慶のもとへ届けられたのであります。この国書の中のプレジデントなる英単語を和訳するに、当時江戸市中で最も偉かったのが大工の統領でありました。この事実に鑑みて老中阿部正弘以下幕閣はこれを大工の統領、大統領と和訳したのであります。これを聞いた床屋のおやじがせせら笑って言った。「トランプ恐れるに足りねえ。しょせん大工の統領だ」。くどいようだがくれぐれも申し上げておく。大統領の大はビッグではなくカーペンターの大であります。ちなみにプレジデントなる英単語は知事も私も大学受験の折御厄介になった旺文社発行の通称豆単四百十二ページに記載されております。
 さらに知事、恐れながら冒頭申し上げたき儀がある。過日知事と大学生との対談における知事の発言の中に、見るからに表情が腐っている人たちがいるとの言葉があった。私吉川、その人たちとは私のことだと直感し、背筋に寒いものが走った。さすが本県知事、その眼識の高さに只管恐懼したのであります。
 それはともかくも知事、むしろ綸言汗のごとしの後に続く、雄弁は舌禍に通ずを拳々服膺していただきたい。前言を撤回せずの知事の悠揚迫らざる趣はリーダーはかくあるべしを体現してやまないものがある。私吉川、改めて知事に対し驚嘆畏敬の念を強くしたのであります。しかしながらずうずうしいという言葉もありますので鈍感力抜群としておきましょう。もっとも政治の当路にある者には最も必要な力でもあるが。以上輓近の出来事の感懐を述べ、ようよう質問に入ります。
 初めは、知事の政治姿勢についてであります。
 かつて知事も口ずさんだであろう第六学年尋常小学校唱歌「児島高徳」に出てくる斉の宰相范蠡は、職を辞すに当たり「久しく尊名を受くるは不祥なり」と言った。長きにわたり我が名を広く世に知られるはかえって不吉なことだ。むしろ路傍の草花にも似て名もなく生きるほうがよいと言ったのであります。知事、人の世は万古不変、無限な空間と時間の交わるところ宇宙に有限な生を営む人間はすべからく去る以外に道はないのであります。しょせん天下は槿花一日の栄、邯鄲の夢枕であります。花道に立つ役者は出も大事だが引きも大事であります。
 もっともこれは、知事も私も含め全ての議員に言えることだが知事、聞いていただきたい。仁徳天皇が天津日嗣を受けられし四年が後、高殿にあらせたまいし折、民草の家々より立ち上る煙のなきを社稷の難と憂いたまい、これより三年がほど御みずから勅諭にて課役を免租したまい、蒼生の苦難をお救いになられたのであります。御存じ民のかまどの物語であります。現今まさに本県知事にも同様の姿勢が求められているのであります。庶民はいつのときもデモクラシーよりも、でも暮らしであります。新自由主義があまねく我が国経済に敷衍した感のある今日、その害毒の紊乱は憂えるものの、個人の幸せの最大化をもって良とするなら緊要なるは県民一人一人の生活の豊かさの実現なのであります。衣食足りて礼節を知るの格言は正鵠を得て富国有徳の精神に逢着するのであります。よって県政の施策はすべからく経済の活性化一をもって貫くことであります。
 県民の幸せ度最大化に向けての本県の経済施策をお伺いするものであります。現今政府が推進し本県がこれに呼応する働き方改革は、農耕は神事であり勤勉孜々としてより豊かになるという我ら農耕民族の労働文化を、そしてそれに張り合わされた勤労の精神を毀損するものであります。知事の御所見をお伺いするものであります。
 次に、富国有徳のふじのくにづくりに向けての総合計画についてであります。
 知事も含め政治家が至当に有する心性として、当選に拘泥する蓋然性を放てきできないのであります。それゆえかかる行政担当者の行動原理のよるところ、県民あるいは議会との情報の非対称性をもって数値目標を主観的かつ恣意的に設定する懸念が払拭できないのであります。輓近の例で言えば国体四位などまさに烏滸の沙汰、かつての民主党のマニフェストがごときもの。したがって総合計画の基本構想を三十二の分野に分け設定した静岡県日本一を達成するための数値目標は、客観性に乏しく極めて独善的であり、到底県民の信を得るものではないのであります。知事の御所見をお伺いするものであります。
 次は、世界史の地殻変動とも思しき現今の国際情勢における我が国のアメリカへの対応についてであります。
 知事、アメリカンドリームからジャパニーズドリームへ、その言やよしではありますが、時ここに至りてはアメリカ第一主義から日本第一主義へなのであります。今こそ神武天皇御東征以来、二千六百有余年に連綿する豊葦原の中津国の伝統と文化によって鍛えに鍛えし我がかいなの力を見せるときが来た。尋常小学校唱歌「元寇」の歌にある「鍛えに鍛えし我がかいな、ここぞ国のため日本刀を試しみん」、「神ぞ知ろし召す大和魂いさぎよし」。
 一月二十二日の某新聞に、日本で商売をしたいならこの国に投資をするのは当たり前。日本人は日本でつくった製品を買い、この国の農産物を食べよう。安全保障もアメリカに頼るのではなくもっと防衛力を養おう。もちろん装備品は国産が原則だ。七十年も八十年も前の証拠も数字もあやふやな事柄をいつまでも持ち出すばかな国は放っておこうとの主張があった。かかる論鋒、まことにもって肺肝に迫るものがあり、その主張は正鵠を得て我が腑に落ちたのであります。
 時ここにおいて我が国が世界に冠たる国家としてその国威を大いに発揚せんと欲するなら、日本第一主義をもってアメリカ第一主義に相対峙するほかはそのすべはないのであります。そしてそれにはアメリカに抗して屹立する骨太な精神と常に自国の利益を打算するところの交渉カードをしかと持す中、アメリカを凌駕する総合的な国力と成長力を涵養することであります。かかる私の所論に対する知事の御所見をお伺いするものであります。
 平成二十年九月の一般質問において、私吉川、石川知事に対し、冷戦構造の解体以来、我々保守派が論難する論敵は既にして戦後左翼ではなく、それは市場原理を絶対とするグローバリズムに取ってかわったのでありますと私の所論を披瀝申し上げたのであります。しかるに現下において、アメリカ発のグローバリズムを錦旗とする経済戦争の矛をアメリカみずからがおさめ、かかる戦から遁走するとはまさに驚天動地の出来事なのであります。しこうして今まさに世界は保護貿易による新たな国際競争場裏の局面に立ったのであります。
 一九二九年――昭和四年十月、アメリカはウォール街の株価の大暴落に端を発した大恐慌は怒濤ほうはいとして世界を席巻し、我が国も昭和恐慌となってその飛沫を浴びたのであります。時ここにおいて保護貿易の害毒は世界を紊乱し、世界経済は層一層の縮退均衡の陥穽に落ちたのであります。かかる禍因のよるところ、ファシズムの台頭は第二次世界大戦の端を開かしめ、世界は歴史上類例のない未曽有の戦禍に見舞われたのであります。歴史は常に似た顔をして我々の前にあらわれる。トランプのアメリカ一国主義の禍因のよらしめるところ世界は再び保護貿易の悪夢に蠢動しているのであります。
 知事は、今後保護貿易の帰結するところをどのように想見なさっておられるのか、我が国経済への影響も含め、お伺いをするものであります。
 次に、戦後憲法についてであります。
 大東亜の戦塵いまだ冷めやらぬ昭和二十二年春三月弥生のころ、梅花馥郁として香り立つ春寒料峭の宵の口、宮城のお堀に建つホテルインペリアルでのこと。ホールには唇に血の色の紅を引いた女がヤンキーの腕にぶら下がり、物憂げに「星の流れに」を歌っていた。そこの横のカフェで床屋のおやじがマッカーサーの外交局長シーボルトから口がひん曲がるくれえ苦えコーシーをごちになって聞いた話だ。シーボルトはとうとうとしゃべった。「今や日本は我が国の属国だから戦争はやらせない。ジャンプは好戦的で集団的でその上ファナティックだ。思い詰めたら何をするかわからない。二百キロの爆弾を抱え木に布を張ったような飛行機を操り敵艦に体当たりをする。そのエトスは見上げたもんだが全くクレージーだ。だから戦争が二度とできない法律を我々がつくる。そうしてつくったのが昭和憲法だ。戦争になれば我々がやると言って約束したのが日米安保だ」。
 知事、内閣法制局のへ理屈にも似た牽強付会な解釈はともかくも、正確な日本語をもって憲法九条の条文を読むなら、そして制定時のアメリカの真意さらには敗戦から朝鮮動乱に至るまでの日本の空気を察するならば、我が国は自衛のための戦争も含め全ての戦争を放棄したのであります。したがって自衛権を有するとした国際連合への参加もなべて違憲なのであります。戦後一貫しての解釈改憲は朝鮮動乱から今日の国際情勢に至るまでのその外的要因のしからしめるところであり、ひっきょうそれは違憲状態を糊塗するびほう的対応にすぎないのであります。それを今さら憲法を守れなどのシュプレヒコールはまことにもってお気楽千万な愚行なのであります。我が国はとうに憲法など守っていないのであります。
 昨年十二月、中国海軍の駆逐艦五隻が宮古島の近海を通過した。案の定、床屋のおやじが言った。「駆逐艦が接岸し、上陸してきたシナ兵に出くわしたらどうするんでしょうね」。
 本県警察本部長にはまことに申しわけないが、まず一一〇番は効果がない。正・強・仁をもって鳴る本県の警察官は日ごろから人権意識が強固だ。撃つ前に二度考える。そのうち遺族年金だけは頼むと言ってシナ兵に射殺される。海上保安庁、電話番号は誰も知らない。ならば自衛隊だ。通報してごらん。まずは国会審議をしてくださいでこれもだめだ。最後はホワイトハウスだ。「宮古島ニシナ兵上陸。直チニ出撃コウ」と電報を打つ。トランプのことだから閣僚と電報を回し読みし、「ジャパニーズ イズ トウェルブ イヤーズ フォーエバー」なーんちゃって大笑いするんでしょうね。ついに憲法九条枕に黙って殺されるしかない。憲法かわいや冥途まで。
 しからしめるところ、戦後一貫して我が国の防衛を担ってきたのが沖縄に駐留する米軍なのであります。それゆえ平和憲法と日米安保は割れ鍋にとじぶた、一体にして不可分なのであります。戦後七十年、我が平和を愛する大和の民草はかかる欺瞞の中で戦争など夢寐にも思わず、東亜の一角東海の小島にこそく偸安して生を紡いできたのであります。
 テポドンは発射後七分で攻撃目標に着弾する。カップヌードル二杯分の時間だ。わかっているのか。まあ何とものうてんきな。しかるに現下においてトランプの大統領就任の懸念するところ、世界秩序の管理コストの負担の回避は日米同盟の紐帯を弛緩せしめ、今まさに日米安保は危機のただ中にあるのであります。かかる外的要因のしからしめるところ憲法改正はまさに現下爛頭の急務と思慮するものであります。
戦後憲法の私の管見に対する知事の御感懐を、憲法改正の是非も含めお伺いするものであります。戦後日本が生んだ知の巨人、川勝平太氏にお伺いするものであります。
 次は、本県健康長寿社会構築に向けてであります。
 初めは、本県の地域包括ケアシステムについてお伺いをいたします。
 論語の中にある「吾十有五にして学に志す 三十にして立つ 四十にして惑わず」。さすが孔子先生、四十にして惑わないのであります。笑わないでください。私吉川、いまだ六十半ばにして戸惑いと悔恨の日々を送っております。「五十にして天命を知る 六十にして耳に従う」そして「七十にして心の欲するままに従えと矩をこえず」。かかる境地はまさに人生の達人の域であります。
 孔子先生の教えは七十までであります。それを静岡が生んだあの有名な県議会議員、御婦人に人気があるという点においては人後に落ちない吉川雄二が続けております。八十、九十にしてぴんぴんころりぴんころりと、まさにこのPPKこそが地域包括ケアの目指すところであり、健康長寿社会の核心をつくものであります。なに、長生きするにはどうしたらよいかって。よく聞いてくれた。それは絶対に息をとめないことだ。床屋のおやじが言っているのだから間違いない。
 地域包括ケアシステムの大眼目は、高齢者が長年住みなれた地域でそれぞれの能力に応じ自立して生きることのできる地域社会を作興することであり、それに当たっては地域社会を支えるための医療、介護、予防、住居等が包括的に確保できる体制を構築することであります。そしてそれには行政からのトップダウンではなく医療・介護現場からのボトムアップにより現場レベルで情報を共有し連携を図ることが肝要なのであります。
 世上宣伝される二〇二五年問題、これを背景とした超高齢化社会、そしてよるところの膨大する社会保障費、かかる本県の高齢者福祉の区々たる実態を勘案するなら地域包括ケアシステムの構築は今まさに喫緊の要務なのであります。
 そこで、本県のシステム構築に当たってのその手だてを、さらには今日までの進捗状況をお伺いするものであります。
 議員諸兄、そしてひな壇の部長各位も長生きすればいずれやってきます。「じいじ、デイサービスの車がお迎えよ。早くして」と孫に呼ばれ喜々としてセンターに向かう日が。しょせん寄る年波、やがてお上に厄介になる日がまいります。聞けばケアマネが来てデイサービスに行き、しかる後ショートステイ。せめて日本語で往生しとうございます。
 次に、南伊豆町における特養整備についてであります。
 かかる整備は南伊豆町、杉並区そして本県とが三者一体となって推進する全国初の自治体連携による特養整備であります。既述のごとく地域包括ケアシステムは高齢者福祉をそれぞれの地域で完結させるシステムであり、一方高齢者を杉並区から移住させ入所させるその行為はかかるシステムとは相抵牾するものであり、まさに氷炭相入れないのであります。かかる原則を忘失したのか本県健康福祉部の自家撞着ぶりはさながら楚の国で盾と矛をひさぐ商人がごときもの。
 既にしてその緒についてはおりますが、今後南伊豆町の施設整備において地域包括ケアとの整合性をどのように企図していくのか、その手だてを杉並区の入所希望状況も含めお伺いをするものであります。
 さらに、杉並区が事業費を区民の税金から拠出し高齢者の居住を特定するは、憲法二十二条に保障される移転の自由の侵害に当たると思うが御所見をお伺いするものであります。
 次は、人類が猿から分かれる以前、気の遠くなるような太古の昔から持っていた万能薬についてであります。
 議員諸兄、そしてひな壇の部長各位、死ぬまで健康でいたいなら御清聴いただきたい。今日まさに健康だったら死んでもよいという時代であります。私吉川も健康が一番、貯金が二番であります。毎朝歩くように心がけております。今では朝になればパブロフの犬のように家を出ますので家内からはアルクハイマーと呼ばれております。
 そんな私も五十代になってから大病を幾つかしました。一つは心臓のバイパス手術であります。一昨年は前立腺がんでこれを全摘手術をしました。かわいそうじゃありませんか、六十三歳の若い身空であの機能を失いました。今では夜ごと人生の悲哀をかみしめております。今のところほかへの転移はないようですが、次になるときは恐らく子宮筋腫か子宮がんだと思っております。
 そうです。健康には笑いであります。
 時は平成二十七年文月の七月、梅雨の合間の群青色の富士は凛として威容を誇り、木々の青葉を渡る緑の風が鼻腔にしみ渡る爽やかな初夏の日、キンモクセイの香が旅情を誘う富士の麓は御殿場高原。恐れ多くも臣吉川、議長公務にて秋篠宮親王殿下の御息女佳子内親王殿下の昼げの御席に御相伴の栄を賜ったのであります。
 時あたかも健康について話題が移りましたので、吉川謹みて姫宮殿下に作り笑いも三時間すれば免疫力が高まるのでありますと言上奉りましたところ、姫宮殿下はやにわに単花十四葉の宮家の菊の御紋のついたハンカチーフをおとりになりそのキュートな赤い唇に当て、ひとしきり愛くるしくほほ笑みなさったのであります。二分いや三分もたったでありましょうか、うっとりとした気品のある御尊顔で私の目をじっと見詰め、いとも涼やかなお声であなたはドクターの経験がおありなんですかと御下問なさったのであります。さすが姫宮殿下、四方の海皆はらからと願われた明治大帝の御血筋に連なるいとやんごとなきお方、私の浅慮を見透かされたのであります。臣吉川、只管恐懼して平伏、ますます勤皇の赤心をたくましくしたのであります。
 議員諸兄は御存じか、姫宮様のあのうっとりとした御尊顔は笑いによって分泌されるエンドルフィンなるホルモンによることを。エンドルフィンは人をして強烈な多幸感を感じせしめ、よるところ鎮痛作用ももたらす別名脳内麻薬とも呼ばれているホルモンなのであります。恐れ多くも姫宮殿下におかれましてはかかるホルモンに罹患あそばされたのであります。
 人は、笑顔によってその脳内にエンドルフィン、ドーパミン、セロトニンなるホルモンが分泌され、よるところその人をしてストレスを解消せしめたちまちのうちに人はプラス思考に転じるのであります。さらには驚くなかれ各種アレルギーの改善、糖尿病やリウマチひいては生活習慣病の治療まで、まさに笑いは天下無双の万能薬なのであります。
 しかしながら、笑うと小じわがふえるとこれを敬遠なさる御婦人が時としていらっしゃいます。私吉川、決して笑いじわを気にしてはいけませんと申し上げております。笑えば必ず幸せになれるのであります。これを太古の昔から、しわとしわで幸せと呼んでいるのであります。実にこれが幸せの語源であります。床屋のおやじが言っているのだから間違いない。そういえば先日隣の家の十五歳になるつっぱり坊やと八十六歳になるおじいちゃんが口角泡を飛ばして口論をしておりました。十五歳の坊やが俺はぐれてやるとふてくされると、やにわにおじいちゃんは、なら俺はぼけてやると胸を張ったのであります。そうです、笑いは認知機能いわゆるぼけの症状も低下させるのであります。
 警察本部長、公園をパトロールの際ポケモンがボケモンと聞こえたら気をつけてください。人生の偉業成らざらんとうそぶく本郷二丁目の赤門出はその覇気ゆえか総じてぼけるのが早い。そしてこれはつられ笑顔や無理やり笑顔においても笑顔のその効能は同様にして等しくその効果を見るのであります。笑顔は伝染するのであります。よってくるところ集団全体のストレスが軽減され、職場の雰囲気に癒やしと潤いをもたらすのであります。
 そこで、県庁の各部局さらには出先も含め、その就業時において毎朝十分間の大笑いを提唱するものであります。私の提言に対する御所見をお伺いするものであります。
 もちろん知事部局においても例外ではありません。知事御みずから率先垂範するのであります。帝国陸軍作戦要務令は戦陣訓第五、率先躬行の章にある「戦陣は実行をたっとぶ。身をもって先んじ毅然と行うべし」と指揮官の心得であります。昭和十三年、私が陸軍士官学校在学の折、陸軍大臣板垣征四郎閣下から賜ったお言葉であります。さすれば笑いのよるところ県庁職員のモラルをして更張の期を開かしめ、しこうして高調勃発するは明々にして白々なのであります。
 議員諸兄、そして頭のよい県庁の自治労諸君、わけても知事、堪忍は無事長久の基、怒りは敵と思えは神君家康公のいともありがたき教えであります。怒りによって分泌されるアドレナリンはその毒性はマムシのそれを凌駕し、よるところまさに害その身に及ぶのであります。実に神君家康公の憂慮するところであります。
 そこで、いつのときも呵々と大笑して活発発地のうちに生きることであります。ならば実年齢は七割にして若く、知事に至っては六十八掛ける七で四十八歳であります。しからばあと四期はできるでありましょう。ことほどさよう笑いは病気とは無縁のうちに健康長寿が担保され、しかもお手軽にして無料、副作用なしなのであります。
 そこで、文化振興の美名のもと県民の血税を垂れ流し、こそく因循しておよそ愚にもつかない舞台芸術などやめ、これを吉本興業を指定管理者として運営させ健康福祉部に所管させるのであります。もって三百七十万県民をして大いに笑いの渦にさおを差し、これを作興するにおいては健康長寿日本一の奪回は容易にしてその奏功を見るのであります。さらには層一層の延伸も必ずや可なりなのであります。これをなすなら全国の耳目は本県一身に傾注し各自治体の模倣するところとなり、しこうして知事の驍名は全国にとどろくのであります。知事の御所見をお伺いするものであります。
 議員の品格が思想であることを改めて申し上げ、以上、答弁を求めます。
 なお、議員諸兄そして知事から部長に至るまで、きょうは二年は寿命が延びたはずであります。なお木戸賃は後日県連の松本に集金にお伺いさせます。
○副議長(藪田宏行君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 二月定例会も本日をもちまして最終日となりました。その最終日の冒頭を飾るにふさわしい吉川先生の名調子を聞いておりまして、久しぶりに床屋のおやじどのも入ってまいりましてありがとうございました。
 議会におきましてはさまざまな質疑が行われますが、あるとき吉川先生が議長でいらしたときに、ややさもしい質疑応答があったとき一片の紙片が私の手元に届きました。燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らんやとありまして感動した次第であります。知己という言葉があります。己を知ると。己を知る者のためには死するというところから来ているわけでございますが、そのような知己を得たという思いでございました。
 さて、吉川議員にお答えいたします。
 我が国のアメリカへの対応についてであります。
 去る数日前、アメリカ大統領――第四十五代米国大統領ドナルド・トランプ氏は施政方針演説をなさいまして、偉大なアメリカの新しい一章がこれから始まると。「ア ニュー チャプター オブ アメリカン グレイトネス イズ ナウ ビギニング」ということで、「アメリカ イズ ストロング、アメリカ イズ プラウド、アンド アメリカ イズ フリー」というふうに言われました。その数日前に三月に出される予算教書で軍事力を増強すると。これは施政方針演説でも述べられているとおりでありましてその増額は五百四十億ドル、日本円に直せば六兆円であります。六兆円と言えば日本の防衛費の五兆円をはるかに超えるものであります。アメリカの国防費は全体として日本の十倍以上でございますからアメリカがこれからいわゆるハードパワーを強くしていくという姿勢が明確に示されたわけであります。
 一方、アメリカはこれまでジョセフ・ナイのいわゆるソフトパワーというものを大事にしてまいりました。そのソフトパワーというものが今回の施政方針演説や大統領の演説等からはうかがうことができません。しかしながら日本という国はそれなりのソフトパワーを持ち、そして海外からはクールジャパンとして評価されるまでになりました。アメリカンドリームが陰りを見せる中、私たちは有為の青年が日本へ来れば夢がかなえられるというジャパニーズドリーム、世界の憧れの対象となるときをこの日本が二十一世紀の初めになって迎えているというふうに思う次第でございます。その中で国土の象徴である富士山を擁し日本を代表する豊かな自然や文化に満ちあふれ、多様な暮らし方を選択できる静岡県こそジャパニーズドリームの拠点として最もふさわしい地域であるという思いを強くしているところであります。
 アメリカがアメリカ・ファースト――アメリカ第一主義であるならば日本は日本第一主義になれというのは、言ってみれば目には目をのそういう精神でありますが、それも一つの方法ではありましょうが日本とアメリカという国は長い目で見ますと対等であるというふうに見るべきではないかと存じます。十七世紀の初めにピルグリム・ファーザーズが東部に入植いたしましてマニフェスト・デスティニーとして西へ西へと行き、やがて太平洋に至って日本にお越しになったという経緯がございます。日本も十七世紀の初めに江戸に幕府を開きマニフェスト・デスティニーよろしく東国を開発し、蝦夷――今の北海道にまで達していたわけであります。そこで日米は出会ったというふうに言っていいでしょう。アメリカと日本の合作が今の北海道ではないかとすら思います。
 日本が国の形を変えるために幕末の戦争をしていたときに――内乱をしていたときにアメリカも南北戦争でありました。アメリカが植民地帝国として出てくるのは十九世紀末、日本と同じであります。そして第一次大戦以降は太平洋における優位は日本のほうにはるかにございました。そして戦後日本はアメリカと経済力で競合いたしまして、今や日本の経済力はアメリカの脅威にもなっております。決して引けをとるものではなく、かつアメリカ大陸には日本国民であった方たちがたくさんいられます。いずれ黒人の大統領が出られたように日系の大統領が出ないとも限りません。したがってアメリカを経営するという器量を持ってアメリカを見るというそういう姿勢も必要ではないかというふうに思います。
 また、アメリカの理想の一つ、民主主義というのがございますが、アメリカからそれを学ぶまでもなく、一八六八年――来年で百五十年になる明治維新の最初、いわゆる五箇条の御誓文が発せられました。「広く会議を興し、万機公論に決すべし」、「上下心を一にして、盛に経綸を行うべし」、「官武一途庶民に至る迄、各其志を遂げ、人心をして倦まざらしめん事を要す」、「旧来の陋習を破り、天地の公道に基くべし」、「智識を世界に求め、大に皇基を振起すべし」。まことに見事なものでありまして、そしてこの五箇条の御誓文は何と一九四五年、日本は敗戦、占領下に入りました。そして一九四六年、昭和二十一年の新年の詔勅におきまして昭和天皇がこれをそのままに御朗読あそばされたわけであります。民主主義は決してアメリカに由来するものではない、日本にあるという矜持がここにございます。
 したがって、アメリカの大事にするものは我々もそれ相応に大事にしてきたということでございまして、そういうものとして見るならばアメリカに対しても友人として接することができるし、真の友人は必要とされるときに友情を出すものでございましょう。我々は太平洋国家あるいは海洋アジアの日本は一員としてともに太平洋――パシフィック・オーシャンの名にふさわしいような地域にしていくために協力していく、そういう二十一世紀にしたいものであるというふうに私は思っております。アメリカンドリームとジャパニーズドリームは、これはアメリカンドリームを忘れたアメリカはアメリカではないという、そういうためにもきっちりとそういう国をつくっていかねばならないと考えているところであります。
 続きまして、戦後憲法についてであります。
 私は、戦後憲法はアメリカから押しつけられたと言われておりますが、第九条に盛られている平和主義というのはヨーロッパないし西洋諸国が理想にしてきたものが書き込められているというそういう側面を見失うべきではないというふうに存じます。十八世紀末にカントの著した「永久平和のために」以後、不戦条約、大西洋憲章、現在の国際法の最高法規である国連憲章にまで、国際紛争の解決手段として武力を用いないこと、これが慎むべきことはうたわれてきました。そうした理想の姿が反映されていると認識しております。しかしながら現実は違います。したがって私はこの憲法は改正しなければならないというふうに思っております。
 そもそもこの憲法はアメリカ人の助力も得ております。アメリカあるいは欧米諸国というのは人間中心主義でありまして、しかし我々は山川草木国土悉皆成仏と、あるいは富士山にすら神意を感じるというふうなそういう自然観を持っているわけであります。憲法前文は主権在民、平和主義、国際協調をうたっていますが国土については何も触れていません。ですから憲法前文に国土の保全について書き加えるのがよいと存じます。国民と国土があって初めて日本だからであります。日本国は国民と国土とから成ると。日本国民が祖先から引き継いできた美しくかけがえのない瑞穂の国、この国土を良好に保全し各地の自然と風土を保全して子孫に引き継いでいくのは国民の責務であります。日本の国土は地震、津波、台風、噴火、山崩れ、洪水のほかさまざまな自然災害を免れることができません。それゆえ日本国民は国土の防災・減災対策を講じ国土の安全確保に努めなければならないというような趣旨のものを書き加えるべきではないかというふうに存じます。
 そしてまた、憲法は第一章第一条から第八条までが天皇陛下についての規定がございます。そして第二章第九条に戦争の放棄としての今日問題になっている条文があるわけでございますが、天皇が日本国民の統合の象徴であるとするならば第二章第九条はこれは国土の象徴である富士山というふうにして第九条を根本的に書き改めるべきであると。第九条は第一条に倣い、富士山は日本国の象徴であり日本国土統合の象徴であって、この認識は国民の総意に基づく。日本国民は富士山が畏敬の対象でありかつ芸術の源泉であることに鑑み富士山のように美しく品格のある国土をつくろうと思う。日本国民は富士山が活火山であることに照らし国土のはらむ自然災害の脅威に対して万全の防災・減災対策に努める。日本国民は国土の安全と景観の保全に努め、美しく良好な国土を子々孫々に継承していくように努めるといったぐあいであります。
 これらを受けまして第三章、この戦争の放棄というところを国防と改め、第十条として日本国民は人類社会の恒久平和を真摯に希求し、国際紛争を解決する手段としては武力による威嚇や武力の行使を認めない。国の交戦権はこれを認めない。前項の目的を達するため陸海空軍その他の戦力を用いない。戦争は悪であり国権の発動たる戦争を永久に放棄する。ただし世界の恒久平和が実現するまでは国民と国土の平和と安全の維持に必要な自衛措置をとり得る。前項の目的を達するため必要最小限の武力を保持するといったぐあいであります。これが私の憲法観でございます。以上でございます。
○副議長(藪田宏行君) 篠原経済産業部長。
       (経済産業部長 篠原清志君登壇)
○経済産業部長(篠原清志君) 知事の政治姿勢についてのうち、県民の幸福度最大化に向けた本県の経済施策についてお答えいたします。
 現在、経済環境は人口減少に伴う市場の縮小や厳しい産地間競争、AI――人工知能やIoTなどの科学技術の進展により大きく変化し、効率性や金銭的価値のみが強調されることが多くなっております。こうした中で本県は県民幸福度の最大化を目標に掲げ、県民の皆様が誇りと希望を持って人生の質を高めながら活躍する社会の実現に取り組んでおります。
 具体的な経済施策では、本県が有する場の力を最大限に活用し地域経済を活性化させることを基本といたします。新成長産業の育成と強化、中小企業、小規模企業への支援、農業の生産性の向上やエネルギーの地産地消などに来年度も引き続き取り組み、経済状況の変化に柔軟に対応でき、かつ強靱な産業構造の形成を目指してまいります。
 また、働く人が働くことの動機や目的意識を持ち仕事に取り組んでやりがいを感じ、その能力を最大限に発揮して労働生産性を高め、誰もが活躍できる社会を構築していかなければなりません。さらに女性、シニア、障害のある人、外国人などの多様性を認めるとともに、仕事と生活が調和するワーク・ライフ・バランスの実現も重要であります。このため八月を目途に産業人材確保・育成プランを策定することとしており、産業人材の確保・育成や働き方改革などについて具体的な施策に取り組んでまいります。
 県といたしましては、総合計画後期アクションプランの総仕上げに向け、地域経済の活性化と豊かなライフスタイルの形成により県民幸福度の最大化を図ってまいります。
 次に、保護貿易についてであります。
 議員御指摘のとおり、歴史を振り返れば保護貿易から国家間の争いに発展したこともあり、これまで築いてきた自由な貿易体制を維持していくことが重要と考えております。
 去る一月二十日に就任したドナルド・トランプアメリカ合衆国大統領は、米国内の雇用の創出を第一に掲げTPP――環太平洋連携協定からの永久離脱を署名国に通知しました。またNAFTA――北米自由貿易協定についても再交渉を表明しましたが公正な二国間の貿易交渉を進めるとし、我が国との間でも麻生副総理とペンス副大統領とが通商分野の協議を進めることとしており、今後の推移を注視してまいりたいと考えております。
 本県は、中国や韓国、台湾、ブラジルなど多くの国と地域外交を進めております。国と国との関係に問題が生じたときでも地域間の交流を進めることで互いの信頼関係を築いていくことになります。さらにこれまでの交流を踏まえますと地域外交は通商という新たなステージに入るべきと考えております。
 県といたしましては、みずからのみの利益を追い求めるのではなく、開かれた関係の中で互いのメリットを認め合う通商を推進してまいります。以上であります。
○副議長(藪田宏行君) 森政策企画部長。
       (政策企画部長 森 貴志君登壇)
○政策企画部長(森 貴志君) 知事の政治姿勢についてのうち、総合計画における数値目標についてお答えいたします。
 総合計画に掲げる議員御指摘の三十二の数値目標は、平成二十三年二月に策定した静岡県総合計画富国有徳の理想郷“ふじのくに”のグランドデザインの基本構想時に設定した目標であります。当初十年間で目指していたものを前倒しし平成二十九年度まで実質七年一カ月で実現を目指し、現在後期アクションプランに従って施策を推進しているところであります。
 この指標は、県民幸福度の最大化に向けて行政透明度日本一や権限移譲対象法律数日本一、環境保全活動を実践している県民の割合一〇〇%など日本のトップを目指す目標や、そして県内総生産十八兆円、合計特殊出生率二など私たちが目指す理想郷の姿として非常に高い水準としております。
 数値目標の設定に当たりましては、行政の独善的な判断にならないよう全部局を挙げて十分検討し取りまとめた案に対し各界各層の代表者で構成する総合計画審議会やパブリックコメント、県議会での集中審査など第三者の視点でさまざまな皆様に御審議を重ねていただき、その客観性を高めてまいりました。数値目標は行政による主観的かつ恣意的なものであってはならないことはもとより社会経済情勢が刻々と変化する中、その妥当性を絶えず検証していかなければならないと考えております。
 引き続き、毎年度の進捗評価において県議会の皆様、県民の皆様に設定した指標や目標水準が適切であるかどうかについても御検証いただき、客観性を高めることに努めてまいります。また次期総合計画の策定に向け新たな評価指標についても現在研究しているところであります。以上であります。
○副議長(藪田宏行君) 山口健康福祉部長。
       (健康福祉部長 山口重則君登壇)
○健康福祉部長(山口重則君) 本県の健康長寿社会構築についてのうち、地域包括ケアシステムについてお答えいたします。
 高齢化の進行に伴い、認知症やひとり暮らしなど在宅で医療や介護を必要とする方が大幅に増加することから、県では住みなれた地域でそれぞれの能力に応じ自立した社会生活を送ることができる地域社会の実現を目指しております。そのため医療や介護等の専門職の連携を強化し、在宅での医療や介護サービスの提供体制の充実や住民が互いに支え合う地域づくりを進めるなど地域で安心して暮らすことのできる地域包括ケアシステムの構築に努めております。
 これまで、地域包括ケアシステムの推進に当たりましては、県医師会や関係団体と連携して多職種協働による研修を実施するなど医療と介護の専門職の連携体制の構築を図ってまいりました。現在三十市町で在宅医療と介護の連携を推進するための事業が実施され、職種間での相互理解や情報共有が図られております。また生活支援サービスの充実を図るため生活支援サービスの担い手の養成や助け合い活動を推進するコーディネーターの配置が二十六市町で進むなど生活支援の体制も構築されつつあります。こうした状況から地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みは着実に進んでいるものと認識しております。
 今後、専門職の連携につきましては、今年度から保健福祉圏域ごとに設置した地域包括ケア推進ネットワーク会議におきまして現場レベルでの情報共有や専門職種の協働の手法を話し合うなど地域の実情に応じて多職種が協働して在宅生活を支える取り組みを推進してまいります。また住民が互いに支え合う地域づくりにつきましては、住民同士の支え合いに積極的にかかわっていくための講習会や体験会を実施するなど多様な担い手を養成し、互助による地域づくりを推進してまいります。
 県といたしましては、全ての県民の皆様が住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、市町や関係機関と連携して地域包括ケアシステムの早期構築と充実を図り、誰もが健やかに生き生きと安心して暮らせる健康長寿のふじのくにづくりに全力で取り組んでまいります。
 次に、南伊豆町の特別養護老人ホームの整備についてであります。
 南伊豆町における自治体間連携による特別養護老人ホームの整備は、南伊豆町と杉並区の自治体間のつながりが強いことから静岡県と東京都双方の介護保険事業支援計画に位置づけた上で整備が認められたものであります。今回の整備により賀茂地域と杉並区の双方における介護施設不足への対応が図られると考えております。また入所関係者の賀茂地域への移住や住民相互の交流なども促進され地域経済の振興が期待されるほか、地域の方々が支え合い安心して暮らすことにつながり地域の高齢者福祉の充実が図られることから、地域包括ケアの考え方との整合性はとれているものであります。
 施設整備につきましては平成三十年一月ごろの開設を目指しており、現在設置法人において入所申し込み手続の準備を進めているところでございます。杉並区からの入所者につきましては本人の意思の尊重が大前提であり、意思に反して入所させるといった高齢者の居住を特定するものではないことから移転の自由の侵害には当たらないものであります。
 県といたしましては、南伊豆町に特別養護老人ホームが整備されることで住民や地域同士の連携と交流がさらに活発となり、生き生きと豊かで安心して暮らせる地域づくりを通じて賀茂地域における地域包括ケアシステムの推進が一層図られるよう取り組んでまいります。
 次に、本県の健康長寿社会構築についてのうち、笑いの勧めについてであります。
 現代はストレス社会とも言われており、労働者の六割が何らかのストレスを抱えているとの報告もある中で最近笑いと健康との関連が注目されております。国の研究結果でも笑いの頻度が少ないと精神的な健康度が低いことや糖尿病などの生活習慣病になる人の割合が高いことなどが公表されております。
 本県では、健康寿命が全国でもトップクラスですが、さらなる延伸に向けて心身に満足感を与えると言われている適度な運動、栄養バランスのとれた食生活、社会参加の健康長寿の三要素を県民に推奨しております。笑いも人に満足感を与え健康にも効果があると言われていることから、健康長寿を延伸するこれら三要素とも大いにかかわりがあります。
 今後は、笑いの効果にも着目し健康長寿プログラムであるふじ三三プログラムの実践教室の中で笑いと健康の関連について学習機会を設けるほか、笑いの効力についても情報提供することで三要素への取り組みとも関連させて健康寿命の延伸に取り組んでまいります。
 県といたしましては、さまざまな観点から健康長寿プログラムを充実させ、県民誰もが住みなれた地域で健康で生き生きと心豊かに安心して笑顔で暮らすことのできる健康長寿のふじのくにを目指してまいります。以上であります。

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