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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成29年9月静岡県議会定例会

野澤 義雄 議員(ふじのくに県民クラブ)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:09/29/2017番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 野澤議員にお答えいたします。
 新しい総合計画についてのうち、世界クラスの資源群の活用についてであります。
 私は、平成二十一年に知事職をおあずかりして以来富国有徳の理想郷“ふじのくに”づくりを県政運営の基本理念に掲げまして、世界的に交流が拡大する時代において富士の国静岡県が多くの人々を引きつける存在感を発揮することで県民の皆様が地元に誇りを持ち、世界の人々に憧れられるような地域づくりを進めてまいりました。
 地域と世界を結ぶ最たるものは何かと、言うまでもなく富士山でございました。さまざまな課題に取り組みましたけれども、第一期四年間における最高の目的は富士山を世界文化遺産にすることでございました。それが平成二十五年六月に世界文化遺産に登録され、あたかも「山は富士 お茶は静岡 日本一」と言われるようにお茶畑も世界農業遺産にカップルとして登録されることになりました。これを皮切りとしてまるで堰を切ったように南アルプスのエコパーク登録等が続き、そしてまた人々におきましては本県にゆかりのある人におきましては天野浩先生のノーベル賞受賞だとか、あるいはオリンピック・パラリンピックにおける本県ゆかりの選手のメダルの獲得など平成二十五年六月からちょうど今月まで五十二カ月の間に五十九件、まさに六十に迫る世界クラスの地域資源や人材群があるということが顕在化してまいりました。まさに富士の国の立ち姿が世界のひのき舞台へ名実ともにあらわれつつあるという実感を持っております。
 こうした成果を踏まえますとき、私は東京から見た静岡県ではなくてグローブから見ようと。つまり世界というのは丸い地球でありますから、球体を意味するグローブというのは地球も意味しますからそのグローブから我々のローカルな静岡県を見ると、グローバルに考えローカルに行動しようという言葉がありまして二つ合わせてグローカルと言ったりいたしますけれども、そういう観点に立とうということにしております。なぜかというと東京と静岡となれば中央と地方という関係になりまして上下関係がどうしても否めません。それに対しまして地域に根差すというふうになりますと東京も一つの地域でしかありません。地球というものを何らかの区分で区切ったものが地域になりますので、グローブに対する地域としての地域力を上げるということがこれからの課題になると思っております。それに対しましてこの地域資源群というものが活用できるということであります。このグローブ、世界から見た富士の国静岡県という考えに立ちましてさらなる魅力ある地域づくりを目指し次期総合計画を策定しているところであります。計画の目指す人づくり・富づくり、これは富士の字体を呈したところから出てくる二つの政策の柱であります。これを達成するために資源、人材群をあらゆる施策において最大限に活用しようと考えております。
 静岡県が持つ資源、人材群は、まさに地域の宝であります。その価値を県民の皆様に幅広く発信することによりみずからの地域をよく知っていただいて、誇りと愛着を抱いていただけるように郷土愛を育んでまいりたいと存じます。しかし静岡ファーストということにとどまっていればまさにそのお国自慢でありますので、常に世界を見るという目を持ちつつ郷土愛を育むというそういう姿勢であります。観光交流客や外国人宿泊者が増加する中、二〇一九年のデスティネーションキャンペーンや二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを控えますます静岡県への注目が高まる大変重要な時期に今立ち至っております。この機会を捉えまして、富士山を初め韮山反射炉、南アルプス、SPAC、ふじのくに地球環境史ミュージアム等々こうした魅力ある観光資源を生かし、それを観光地域づくりに生かし旅行商品を造成する。こうして国内外から観光誘客を促進し、またこれを定住にもつなげていきたいと考えております。
 さらに、何よりも将来を担う子供たちがノーベル賞受賞者やオリンピック・パラリンピックのメダリストなどの本県の誇る人材を目標として研究活動や競技力の向上に取り組んでいただくことにより、世界に羽ばたく次世代の人材を育成してまいりたいと考えております。本県の持つ地域資源や人材を発掘し、その魅力を世界水準にまで磨き上げ発信すると。そのことによりさらに新たな地域資源や人材が顕在化するといった好循環を生み出したいと考えております。こうした取り組みを継続することにより、日本の国土統合のシンボルであり人類共通の宝となった富士山を抱くこの静岡という地に、いつでもどこでも魅力ある資源にあふれ世界の人々が富士の国に行くというのが人生の目的の一つになるというような時代をつくり上げたい。美しい富士の国静岡県を築いてまいりたいと考えております。
 次に、茶、食、花の都づくりについてであります。
 本県は、お茶の生産量、食材の数、花の品目数が日本一であります。このような数値に裏づけられた場の力をいかに活用するかと。そうした中から茶の都づくり、食の都づくり、花の都づくりを進めているところであります。
 まず、茶の都づくりは世界のお茶まつりの開催などこれまでの取り組みに加えまして、来年三月にふじのくに茶の都ミュージアムがオープンいたします。これを効果的に活用し県内産地や静岡茶の魅力を国内外に発信してまいります。また抹茶や飲料原料など国内外の多様な緑茶需要に対応するため生産体制の整備、販路開拓、商品開発への支援を強化いたします。
 食の都づくりは、平成二十二年度に立ち上げたものであります。当初いわゆる本県の食材を使ってさまざまな料理を提供されている、必ずしも高価な料理屋ではないということでございまして、おいしいものを地域の人々、訪れる人々に対して提供されている方たちを食の都づくりの仕事人というふうに命名いたしまして二百名選んだのが最初でした。今やその数は四百三十四人になっております。ふじのくに食の都仕事人として表彰して差し上げ、そしてまた盾やバッジをお贈り申し上げておりますが、そのことがこういう料理人の方々に誇りになっているということはまことにありがたいことでございます。この方たちは小学校での出前授業なども今、行ってくださっております。県民の皆様へのPRもあわせて取り組んでいるところでありますが、今後さらに食の都づくり関連の取り組みを拡大し県産食材の消費拡大を推進してまいります。
 花の都づくりにつきましては、生産、流通、文化団体等で構成するふじのくに花の都しずおか推進協議会が中心となり花卉産業の振興や花の文化の継承と創造などに取り組んでいるところであります。花卉産業の振興ではことし二月に県内の鉢物や花壇苗の生産者がオリジナル商品を出展する花の都しずおか大商談会を開催したところ、何と全国から三百名を超えるバイヤーが御来場いただきまして、一日で一万ケースを超える受注があるなど大きな成果を上げました。また花にかかわる人材育成を目的に、若い世代を対象としたフラワーデザインコンテストをことし二月に初めて開催いたしました。高校生など十一校、延べ七十四人が出場し参加者からは花の種類や色などを工夫しながら表現する楽しさを知ったなどといった感想が寄せられました。さらに花の消費拡大に向け、オフィスやショールームを花で装飾するなど身近なところから進めることが大切だと考えております。県庁内でも知事室は言うまでもありませんが、全ての部長の部屋に花のない部屋は今やなくなりました。またこの本館も正面玄関から入っていただかれますと常にその時々の花がいろいろな方々の御奉仕によりまして飾られています。また観葉植物も置かれるようになりました。やはり「隗より始めよ」ということで、自分たちがお花を使うということを通してそれを点から面、面からさらに地域全体に広げていくということが大切であるというふうに思っております。今、花を積極的に利活用する企業をお花自慢の職場宣言事業所として登録をしておりまして、また広報する取り組みや世界的なガーデンデザイナーを講師にした花のまちづくり研修会を市町と連携して開催するなど、生活のさまざまな場面で花と緑があふれる花の都づくりに取り組んでまいります。
 パリは花の都と言いますが、別にマロニエの花だけではなくその花全体、花のように華やかなものを感じられることのできる都会だというイメージがあります。この間先生と御一緒に細江町の文学の丘展望台ですか、に参りました。そこの眼下に広がる都田川あるいは浜名湖の景観はまことに息をのむほど美しいものでありまして恐らく四季折々いつでも楽しめるというふうに存じます。あるいは今、直虎で有名になりました龍潭寺、これもその小堀遠州の庭の美しさ、あの寺のたたずまいの持っている魅力が人々を常にリピーターとして引きつけているのではないかと思います。私は静岡県全体がそのようないわばガーデンとしての場の力を持っていると思っております。広く言えば日本全体がいわゆる富国強兵の強い国というよりも、言ってみれば美しい国としての特徴を持っているというふうに思っておりまして、これを理想的な形で言葉として表現するならばガーデンアイランズと言えると思います。その縮図と言えるのがこの富士の国静岡県ではないかということで、この富士の国静岡県を回遊式庭園としてめぐることができるようにしていこうということでございます。まさに箱庭としての日本の縮図であると。昔は回遊式というのは歩いて回りましたが今は車で回らなければならないぐらいの広さはありますけれども、それが多様なものを楽しめるそういう地域として、そうしたものとしての花の都としての富士の国静岡県にしてまいりたいと思っております。
 県といたしましては、差し当たって来年一月に浜松市で開催するふじのくに食と花の都の祭典の中でお茶、食、花の魅力を一体的にアピールするなど、そしてまた浜松市全体をアピールするなどいたしまして国内外から憧れを呼ぶ、茶、食、花の都づくりを進めてまいります。
 その他の御質問につきましては、関係部局長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp