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本会議会議録

議会補足文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用




平成24年9月静岡県議会定例会
条例制定請求代表者の意見陳述報告事項等
発言日: 09/19/2012
会派名:



    ○議長(小楠和男君) ただいまから会議を再開します。
     議事日程により、条例制定請求代表者による意見陳述を行います。
     それでは、意見を述べていただく条例制定請求代表者に入場していただきます。
           (条例制定請求代表者 入場)
    ○議長(小楠和男君) 意見を述べていただく条例制定請求代表者は、鈴木望さん、鈴木恵さん、中村英一さん、馬場利子さん、千石貞幸さんの五名であります。
     また、意見陳述の時間は五名で合計二十分以内となっております。
     なお、傍聴人の皆様にあらかじめ申し上げます。傍聴人は拍手をしたり発言をすることは禁止されておりますので、御協力をお願いいたします。
     それでは、鈴木望さんお願いします。
           (条例制定請求代表者 鈴木 望氏登壇)
    ○条例制定請求代表者(鈴木 望氏) 磐田市の鈴木望と申します。
     浜岡原子力発電所の再稼働の是非を問う県民投票条例案について、私たち五名の請求代表者にこのような機会を与えていただき御礼申し上げます。
     私たちの運動を突き動かし、そして予想外の広がりと結果を見せた要因は、三・一一の福島原発の事故と、そして近い将来予測される東海大地震であります。
     私の先祖は元禄年間に現在私が住んでいる場所に住み始めて、私が十四代目であります。その間、代々農民として田んぼや畑を耕し住み続けてまいりました。他人には何の変哲もない場所でも、私たち一族にとってはかけがえのない美しいふるさとであります。このふるさとを東海大地震が襲う。地域では避難訓練等に努めてまいりました。そうこうしているうちに、あの三・一一の大地震で福島原発が大事故を起こしました。気がついてみれば私のふるさとも原発から約三十二キロのところにあったのです。近所では、三十キロ圏外であってもヨウ素剤は配布されるのだろうかと話題になっております。私たちのふるさとは、今後三十年間に八八%の確率で起こる東海大地震の震源域に原子力発電所が位置するという状況にあるのであります。その意味で、原発の問題は国の問題であると同時に原発が所在する我々静岡県の問題でもあるのです。
     地震が起こった際に浜岡原発は安全か。安全性の判断は誰がするのか。未知、未解明の領域が大きいとわかってしまった専門家に任せるのでしょうか。やはり最終的な判断は私たち民がすべきではないでしょうか。なぜなら事故が起こってしまった場合の結果は、私たち住民が受け入れざるを得ないからであります。そして結論はなるべく早く出したいと願います。地震は待ってくれません。浜岡原発の再稼働の是非を問う直接請求に伴う署名活動は、特定の党派や組織に頼らない市民団体が極めて難しい署名活動を県選挙管理委員会集計で十八万千五百六十一筆も集めることができました。署名をしてくれた人々は、右も左も関係のない、特定の組織にも関係のない普通のおじさん、おばさん、お母さん、若者たちでありました。署名者の共通の願いは、浜岡原発の再稼働について私たちにも意見を言わせてほしい、私たちの意見を聞いてほしい、政治に反映してほしいであります。
     私たちは、私たちのふるさとを自分たちの先祖が努力したように守りたい。美しいふるさとを私たちの子供や孫に受け渡していきたい。そのためにも物を申したい。その気持ちで直接請求したものであります。何とぞよろしくお願い申し上げます。以上であります。
    ○議長(小楠和男君) 次に、鈴木恵さんお願いします。
           (条例制定請求代表者 鈴木 恵氏登壇)
    ○条例制定請求代表者(鈴木 恵氏) 皆さん、こんにちは。私は浜松市東区在住の鈴木恵と申します。
     今回の署名は、ふだん集められている署名とは異なり、住所、氏名のほかに生年月日、そして印鑑もしくは拇印を押します。個人情報保護が叫ばれている中で、大変厳しいルールにのっとり集められたものです。生年月日を書く段になって、ここまで書かなくちゃいけないのとちゅうちょされ、署名を中断された方もいたほどです。受任者と同じ市町、区に在住の方の署名のみが有効であって、ほかの市町、区在住の方の署名は無効になります。例えば浜松市東区の受任者が同じ職場で働いているからと、中区や南区、磐田市の方に呼びかけ署名を集めても無効になります。集めた署名は六万二千の法定署名数を優に超える署名数というだけでなく、署名する意志を持った県民がまだまだ多くいるということをぜひぜひ御理解いただきたいと思います。
     署名を始めた五月、浜松駅前で署名を呼びかけてもけげんそうに見て通り過ぎる方が多かったのが、大飯原発の再稼働があれよあれよと決まってしまった六月以降は、「署名させてください」、「署名できるところを探していました」とみずから駆け寄ってくださる方が日に日にふえてきました。未成年である高校生からも「署名させてください」、「私たちにも意見言わせてください」と懇願されたこともありました。大事なことは私たちが決めたいというみんなの意志を実感した署名活動でした。
     原発は安全だと疑いなく信じていた私たちは、三・一一の福島原発の事故に大きな衝撃を受けました。政治や社会に無関心、どうせ変わらないと考えることさえ諦めてしまった私たちの責任を感じています。無関心、諦めの現状を打破し、より多くの人が原発やエネルギーのことを真摯に考え、新しい解決方法を見つけていく機会が必要だと改めて思います。賛成であれ反対であれ自分の意思をあらわせるぐらい真剣に考える。自分たちが問題意識を持ち意見を判断に反映させ、私たち自身も責任を引き受けともに社会を築いていくことが、福島を経験した私たちに課せられた責任であり使命であります。
     住民投票は議会制民主主義を否定するものではありません。多くのことは、議会での私たちの代表である議員の皆様が県民の声を直接聞きつつ審議をし、決めていただけたらと思います。しかし浜岡原発の再稼働については命にかかわる、そして世代を超えて考えていく重要な問題です。議員の皆様たちだけで考えるのではなく、私たちも議員の皆様とともに考え解決していく新しい民主主義の姿をここ静岡県で実現できたらと思います。
     未来の子供たちに誇れる審議、議決をしていただきますよう願い、私の意見陳述を終わります。
    ○議長(小楠和男君) 次に、中村英一さんお願いします。
           (条例制定請求代表者 中村英一氏登壇)
    ○条例制定請求代表者(中村英一氏) 皆さん、こんにちは。牧之原市在住の中村英一と申します。
     私は、全体の事務局次長そして原発周辺地域の担当者としてこの署名活動に取り組んでまいりました。御前崎市、菊川市、そして私の住んでいる牧之原市、こうした浜岡原発の周辺地域はいわゆる旧郡部であり、今回のような署名活動にはなじみが薄い地域であります。また原発関連の雇用や交付金といった利害が複雑に絡み合う地域であり、原発のことを口にするのはちょっとはばかられる、そんな地域でもあります。したがいましてこの地域で署名活動を進めるのはかなり難しいなと私は考えておりました。ところがこの活動を続ける中で、その考えをひっくり返すような光景を私は目にすることとなりました。
     五月二十九日の日曜日、菊川市にあるスーパーの前をお借りして初めて街頭署名活動を行いました。そうすると軽トラに乗って茶畑からの帰りに買い物に来たおじいさんやおばあさんが、次々と署名に応じてくれる。腰が九十度近く曲がった茶農家のおばあさんが、「嫁にも署名してもらうから呼んでくるで」、そう言って駐車場まで歩いていって運転席にいたお嫁さんを連れてくる。このような光景が繰り広げられた結果、二時間で百七十四名もの署名が集まることとなったのです。こうした光景は、菊川市だけでなく牧之原市でも掛川市でも島田市でも吉田町でも目にすることができました。そして浜岡原発がある御前崎市、原発から二キロのところにあるスーパーで七月三日の日曜日に行った街頭署名では、一日で三百十九名もの地元の方々が署名をしてくれたのです。
     福島第一原発の事故で、原発で何かあったら自分の家を捨てなきゃいけない、お茶が全く売れなくなる、そんな大変なことも起こるんだということを地域の多くの方々が知ることとなりました。そうであるならば再稼働を決める前にせめて自分たちも意見を言いたい、そういう思いを多くの方々が持つようになった。それは、私たちの地域の言葉で言うならば、おらにも意見を言わせてくりょ、私らの意見も聞いてくりょ、そういうことだったと思います。
     県民による選挙で選ばれた方々が専門家の意見を踏まえて物事を進めていく。これは長年かけて実現された民主主義のすばらしい仕組みだと思います。そしてその中に、この問題に関しては自分たちにも意見を言える場をつくってくれ、それが今回の十八万もの署名に託された県民の思いだったと思います。
     最後にもう一回言わせてください。おらにも意見を言わせてくりょ、私らの意見も聞いてくりょ。県議会におかれましては、この県民の声をしっかりと受けとめて慎重かつ徹底的な御議論がなされますことをお願い申し上げまして、私からの意見陳述を終わらせていただきたい思います。
     御清聴どうもありがとうございました。
    ○議長(小楠和男君) 次に、馬場利子さんお願いします。
           (条例制定請求代表者 馬場利子氏登壇)
    ○条例制定請求代表者(馬場利子氏) 静岡県静岡市葵区に住みます馬場利子と申します。今回は、十八万人の県民の心を受け取っていただき本当にありがとうございます。また県知事さんの意見、心から感謝しています。
     私が県民投票を願う理由は二つあります。一つは、浜岡原発の稼働について県民の意志、総意をあらわしたいと願うためです。私は、二十六年前のチェルノブイリ原発事故で初めて原発と放射能の問題に気づき、我が子らの命を守るために放射能市民測定室を立ち上げ活動を続けています。チェルノブイリ原発事故でも放射能が全土に降り農産物も国土も汚れましたが、当時は日本の原発も危ないと考える人は少数でした。原発はそれ以後もふえ続け今回の事故が起こりました。幼い子供を持つ母親たちが、放射能の不安と恐怖で私たちの測定室にあふれました。福島県では、県知事を初め県民も、原発は国が安全だと言ったから信用してきたのに裏切られたという言葉があります。私たちはもう二度とこの言葉を使うことができません。何十年たっても放射能の中で暮らすしかない、この環境をつくり出してしまった私たち。これから子供たちに何が起こるのか、子供たちに何と言ってわびたらいいのか、私は苦しくてなりません。
     浜岡原発は世界で一番危ない原発と言われています。だからこそ浜岡原発をどうしていくのか、県民投票を行いその結果が是非いずれになっても私たちは子供たちに説明することができます。命にかかわることはみんなで考え決めるという責任と義務、そして政治は決して県民を裏切ったりはせず自分たちがつくっていくものだということを、このつらい出来事の中で私は子供たちに示したいと願います。
     二点目は、県民投票を実現することで、静岡県の未来を県知事さんそして皆さんと一緒につくっていけるという確信を持ちたいためです。今まで原発のことは国の専権事項と言われてきました。しかし国の判断は正しかったのでしょうか。今回署名を一生懸命集めてくれた人々の中には若い母親や父親がたくさんいます。彼女たちはブログやツイッターで福島の人々、全国とつながり、何かしないではいられないと、毎日毎日、県民投票を実現してもらえるように県知事さんや皆さんに手紙を書いています。その手紙は愛知県や岐阜県から今も届いています。みんなの問題だからです。この国がどのように考えるか。国の問題ではなく、静岡県民は経済のために原発を必要と考えるのか、それとも何を求めているのか、どうか正確な数字で検証してください。思惑ではなく数字で検証していただきたいのです。県民の気持ちをどうか受け取ってください。県政に一層の信頼とともに静岡県の未来をつくっていくという希望が見出せるように、原発県民投票の実現を心から祈って皆様のお願いにかえます。
     ありがとうございました。以上です。
    ○議長(小楠和男君) 最後に、千石貞幸さんお願いします。
           (条例制定請求代表者 千石貞幸氏登壇) 
    ○条例制定請求代表者(千石貞幸氏) おはようございます。千石貞幸です。ここに久しぶりに立って皆さんのお顔を拝見しておりますと、何とも言えない懐かしさが込み上げてまいります。
     私は、この運動の請求代表人の一人として、また東部・伊豆地区の責任者として署名活動に深く携わっておりました。きょうはそういう活動を通して私が得た知見を交えながら、なぜ浜岡原発再稼働の是非を問うのに県民投票が必要なのかといったことについて、私の意見を申し述べたいと思います。
     東部・伊豆地区の有権者の数は県全体の三三%です。集まった署名の数はそれに対して全体の四七%でした。こういう結果になりましたのは、一つには宗教界の方、そしてまた農業、林業、漁業に携わる方、あるいは観光、医療、保育、介護といったようなことの関係者、そしてまた消費団体、あるいは各種の市民活動グループの皆さん、実に多岐にわたる方々が、あるいは受任者となって、あるいはみずから署名に積極的に応じてくださって、そういう形で協力をしてくださったおかげであります。浜岡原発のこれからについて、皆さん大変重大な関心を持ち、原発について基本的な知識を身につけ、そして原発県民投票の意義とか必要性についてもよく理解された上で御協力をしてくださったのであります。
     この署名活動は期間の後半になりまして大変勢いを増しました。そのきっかけは、六月十八日の野田総理による大飯原発三号機、四号機の再稼働の決定でありました。新しい規制組織もない、新しい安全基準もないと、そしてまた福島第一原発事故に関する政府とか議会の事故調の報告も出ない、そういう段階で、私が責任をとると、あるいはこれは国民のためなんだといったようなことで再稼働を決定したことに対して、多くの人が大変大きな不安と動揺を感じました。黙っていると浜岡原発も同じことになるだろう、そういう心配が広がりまして、何としてもこれは県民投票をして自分たちの意思を表明しなくてはいけない、そういう思いを強めた方々がさらに一層署名活動に打ち込んだわけであります。
     私自身も五百人ほどの方から署名をいただきました。中には拒まれるケースもありました。この原発のことはとても素人でわかることではないんだと。専門家や政治家に任せておけばいいんだと。そういうのが大体断った人の共通の言い分でありましたけれども、まさに電力会社を含む専門家あるいは政治家こそが、この原発の危険性を軽く見て必要な対策を怠り、そしてひいては福島第一原発の事故をあのようなひどいものにしたその張本人であると。そのことは今や誰の目にも明らかになっております。
     皆さんは民意を代表する立場にいらっしゃいます。そういう立場から見ると、住民投票というのは皆さんの存在、立場をないがしろにするものではないかと。したがってこれは受け入れがたい、あるいはそういうふうに思っていらっしゃるかもしれません。しかしこの議会政治、政党政治の長い歴史を持ち、そしてまた民主主義においても成熟度は日本よりよほど進んでいるヨーロッパにおいて、原発に関しては国民投票にかける国が多いのはなぜでしょうか。それは原発が現世代だけではなくて、後々の、要するに数百年、数千年あるいは数万年後の人々の命や生活にも大いに響く、大いに左右する非常に重大な事柄であり、そしてまたたまたま今現在政権の座にあるとか、あるいは政治権力を握っているとか、そういう人々によってはとてもとても担い切れないような大きな責任、重大な責任、そして長く長く続く責任を伴っているんだと。そういうことをヨーロッパの政治家も市民も共通して認識されているからであると思います。
     この原発県民投票が実現すればですね、県民は……
    ○議長(小楠和男君) 千石さん、時間です。
    ○条例制定請求代表者(千石貞幸さん) はい、わかりました。
     ということで何か議員のときと同じようなことになりましたけれども、私の趣旨はわかると思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。
           (拍手する者あり)
    ○議長(小楠和男君) 静粛に願います。厳しく御注意申し上げます。
     以上で条例制定請求代表者の意見陳述は終了しました。条例制定請求代表者には退場していただきます。
           (条例制定請求代表者 退場)

    ○議長(小楠和男君) 休会についてお諮りします。
     議事の都合により、九月二十日及び二十一日は休会とすることに御異議ありませんか。
           (「異議なし」と言う者あり)
    ○議長(小楠和男君) 異議なしと認め、そのように決定しました。

    ○議長(小楠和男君) 次会の議事日程を申し上げます。
     九月二十四日午前十時三十分会議を開き、質疑及び一般質問を行います。
     本日はこれで散会します。

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