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本会議会議録

議会補足文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用




平成31年2月静岡県議会定例会
阿部 卓也討論
発言日: 03/08/2019
会派名: ふじのくに県民クラブ


○議長(渥美泰一君) 次に、三十四番 阿部卓也君。
       (三十四番 阿部卓也君登壇 拍手)
○三十四番(阿部卓也君) 私はふじのくに県民クラブを代表して、本定例会に提出された知事提出議案第一号から第百三号議案及び議員提出第一号議案の全てに賛成の立場から以下主な議案に対し若干の意見を申し上げて、討論を行います。
 まず初めに、第一号議案「平成三十一年度静岡県一般会計予算」及び第七十三号議案「平成三十年度静岡県一般会計補正予算」について申し述べます。
 一昨日は啓蟄でございましたが、三十年度補正予算から三十一年度一般会計予算の組み立ての端々には就任以来知事が目指してきた日本の理想郷ふじのくにづくりの具現化が見受けられ、まさに巣ごもりの虫戸を開くがごとく啓蟄を感じられる予算編成となったと感じています。
 ふじのくに県民クラブは、今年度も「命」「豊」「人」「礎」の四つの柱から成る重点政策提言を知事に提出いたしましたが今回の予算編成においてそれらがおおむね反映されたものと評価いたします。
 主要な事業のうち「命」に当たる事業については、昨年の台風二十四号による停電などの教訓を生かした対策なども盛り込んで三十年度補正予算及び三十一年度一般会計予算での合計二百十四億円にも上る防災・減災・国土強靱化のための三カ年緊急対策事業を初め、緊急自然災害防止対策事業や県民の皆様がみずからの防災計画を立てることになるマイ・タイムラインの作成につながる水害・土砂災害住民避難促進事業の新設など、風水害対策の強化を初め命を守る防災・減災・国土強靱化関連事業がよりきめ細かく強化されたことは大いに評価するものであります。
 また、沼津駅周辺総合整備関連事業など地域基盤づくりの基礎となる予算の拡充や若年がん患者等支援事業費助成、発達障害者支援関連事業、政令市への高校生医療費助成などの新規導入、会派として提案した民生・児童委員協力員制度の導入の検討など少子高齢化時代の社会構造の変化に優しい目線で対応した制度設計が積極的にされていることも大いに評価するものであります。
 「豊」に当たる事業については、入管法改正に対応して外国人技能者育成支援事業の新設や静岡県独自の地域外交の成果を生かしてモンゴルやインドネシアからの高度人材を受け入れるための海外高度人材確保事業の新設、健康長寿県の特性も生かした高齢者新規就業支援事業の新設などものづくり静岡県の企業ニーズを的確に捉えた制度設計は大いに評価いたします。また三次元点群データを活用した次世代インフラプラットホームを構築するためのモデル事業の新設、多様な可能性を秘めたマリンバイオの分野を切り拓くマリンオープンイノベーションパークの整備を含むマリンバイオ産業振興事業など新技術、新規分野を開拓するクリエーティブな予算編成にも積極的に取り組んでおり、地方の自立が求められる昨今であるだけにこのようなアクティブな予算編成には好感が持てます。
 また、平成三十一年度はラグビーワールドカップの県内開催を控え世界に向けてふじのくに静岡県をアピールするための絶好の機会でもあるだけに、関連事業の充実により一層ブラッシュアップに努め成功に導いていただきたいと思います。
 「人」に当たる事業については、特別支援学校全教室への空調整備、私立学校の授業料減免の拡大、世界をフィールドに学生交流を促進するためのグローバル人材育成支援事業の新設、新たな在留資格の創設などによる外国人県民の増加を予測して課題解決の対応調査研究に当たる多文化共生推進事業の強化、ICT時代に即応したSNSを活用した相談体制構築事業、ゲーム障害・ネット依存対策事業など激動する社会情勢や教育環境に対応した施策展開を打ち出したことなどが評価できます。
 「礎」に当たる県財政の健全化に対する取り組みも、県債残高を平成三十年度末から平成三十一年度末見通しで二百四十二億円抑制するなど苦しいやりくりの中での努力が感じられ一定の評価をいたします。経済状況や国の制度改革の影響もあり一概に計画どおりに進まない側面のある県財政ではありますが、さらなる努力を重ねていただきより一層の財政の健全化に努めていただきたいと思います。
 次に、第十号議案、静岡県沿岸漁業改善資金特別会計予算について意見を申し述べます。
 この特別会計は、たびたび決算特別委員会等での指摘を受けているとおり毎年不用残を繰り返してきた経緯がございます。その中で当局の地道な事業者への広報と需要の発掘により近年はニーズが高まりつつあるものと感じるところであります。またこの後提出される予定の議員提出、静岡県水産振興条例が制定されればさらなる利活用も図られ水産王国静岡の復活のための一助となることを期待したいと思います。
 次に、第十八号議案「静岡県部設置条例の一部を改正する条例」について意見を申し上げます。
 この条例は、文化財保護法及び地方教育行政法の改正に伴い文化財を観光やまちづくりに生かすなど地域における総合的な保存や活用について取り組む体制を整備するため、文化財保護業務を教育委員会事務局から文化・観光部に移管し文化・観光部に文化財課を設置する条例です。
 文化財保護については、長年のノウハウの蓄積、個々の文化財に関する諸事情などが存在すると思います。それらの継承及びスムーズな業務移管が肝要だと感じますので丁寧かつ細心の注意で継続性が喪失しないよう、専門的知見を持つ職員の配置の促進や職員の専門性の向上のための研修会等の充実、文化財行政に係る透明性の向上、学校教育、社会教育担当部局との日ごろからの緊密な連携協力関係の構築等を強く要望するものであります。
 次に、第六十五号議案「静岡県茶業振興条例」についてであります。
 この条例は、お茶の持つ伝統や文化を守りつつ新しい可能性を開くために本県の茶業界が長年にわたり培ってきた栽培や加工技術を守り、かつ新しい挑戦をして商品としてのお茶の持つさまざまな可能性を探求するための条例であると感じています。ちまたにはいまだ賛否両論はございますがここに未来のための挑戦をスタートするわけですので、秋霜烈日静岡県としては茶業界の皆様とともに試練や困難にも立ち向かい静岡県の誇る茶業の新しい時代を開く第一歩とできるように関係者一同御尽力をお願いするものであります。ふじのくに県民クラブ一同その力強いスタートに大いに賛同するものであります。
 最後に、第六十六号議案「静岡県暴力団排除条例の一部を改正する条例」についてであります。
 この条例は、県下の複数の繁華街を暴力団排除特別強化地域として規定し同所において一定の行為が行われた場合などに暴力団員、事業者双方を罰することができるよう改める条例の改正であります。
 県民の安心・安全のためであることはもとより、県内ではラグビーワールドカップ、東京オリンピック自転車競技など大規模イベントが立て続けに開催されることやJRデスティネーションキャンペーンなどの開催により交流人口の増大が確実に見込まれています。国内外、県内外から各地を訪れる皆様が安心して安全快適な滞在をしていただくためにも必要かつ大切な条例の改正でもあり賛同いたします。
 また一方で、県警は平成三十一年度一般会計予算の中で暴力団員の更生、社会復帰を支援するための社会復帰アドバイザー設置事業も新設されていますが、一方的な取り締まりだけでなく犯罪の未然防止、暴力団員の減少のための地道な活動との施策連動があってこそ本物の安心・安全のまちづくりにつながると感じています。さまざまな形でその実践をされている静岡県警の皆様の日ごろからの活動に心からの敬意を表するとともに、より一層の御活躍を祈念するものであります。
 以上、幾つかの議案に対して若干の意見を申し上げ全ての議案に賛成といたしますが、ふじのくに県民クラブ賛成討論の締めくくりとして新年度の静岡県政の諸事業の結実を祈念するとともに、この議場の再選に臨む議員一同再びこの場で激論を交わす日をたぐり寄せんという強い思いとほとばしる明るい未来への思いを乗せて万葉集巻の八より春の到来をことほぐ歌を添えて結びます。
 「石ばしる垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも」志貴皇子。
 以上、賛成討論といたします。ありがとうございました。(拍手)

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