本会議会議録

答弁文書

令和４年２月静岡県議会定例会

髙田　好浩議員(公明党静岡県議団)の一般質問に対する答弁

（質問日:03/04/2022番目）

答弁者

：

知事

○知事（川勝平太君）　髙田議員にお答えいたします。
　防災対策における自助力の強化についてであります。
　静岡県地震・津波対策アクションプログラム二〇一三では、東日本大震災発生後に見直した南海トラフ地震の第四次地震被害想定を踏まえまして八割減災を目標として取り組んでまいりました。静岡モデルの防潮堤や津波避難タワー等津波避難施設の整備などが進展し、沿岸域における安全な場所への避難が可能な人の割合は九七％に達しました。これにより想定犠牲者に対する減災効果は約七割と試算しているところであります。
　このように、避難施設の整備が進展した結果さらなる減災を実現するためには以前にも増して県民お一人お一人の避難意識と避難の実行が重要になってきております。しかし県政モニター調査によりますと本県沿岸域で早期避難を行うと回答した人の割合が六八％であったと、この数字につきましては先ほど落合県議の質問に対しまして太田危機管理部長がお答えしたとおりであります。
　この数字をどう見るかということでございますが、私もまた危機管理部部長以下これは六八％にとどまっているという認識であります。私自身に言いますれば二〇〇九年八月十一日に駿河湾沖の地震がございました。その日は同時に台風の日でもございました。それ以降私は危機管理を県政の最優先課題にいたしまして、今危機管理部は全ての部局の筆頭に位置するというふうになっております。そうした中で訓練を重ねてまいりましたけれどもまたこの数字だという認識であります。なぜこれが大切かと言いますれば、発災時にこの自然地形を利用した避難場所や整備された津波避難施設にできる限り早く確実に避難できるようにするためです。そのためには県民の早期避難意識の醸成と訓練等を通じた実効性の向上が不可欠であります。
　ではどうするかということで、そこで県では県民お一人お一人に御自身の個別避難方法を認識していただくために、わたしの避難計画という居住地の多様な自然災害のリスクを踏まえ避難先や避難のタイミングを事前に明記しておく避難計画の作成の取組を推進しているということでございます。今年度は地域特性の異なる八つの市町をモデル地区として地震、津波、河川氾濫、土砂崩れなどを想定し、住民の皆様に参加頂くワークショップを開催して実際に一人一人のわたしの避難計画を作成頂きました。来年度は津波浸水想定地域を重点地域と位置づけ関係市町と連携し、市町や地域ごとに自主防災組織などを通じて住民の皆様にわたしの避難計画を作成頂き実際の訓練での活用を図ってまいります。
　また、若者など多くの方々にいつでも取り組んでいただける電子版わたしの避難計画を作成し利用者の利便性の向上を図るなどより円滑な普及に取り組んでまいります。さらに計画策定に当たっての課題、またノウハウを県が取りまとめ市町や自主防災組織と共有することで県民の皆様にとって使い勝手のよい避難計画となるような改善につなげ普及率の向上に努めてまいります。
　県といたしましては、あらゆる災害から県民の命を守るためわたしの避難計画の普及に全力で取り組み県民の皆様の自助力の向上を図ってまいりたいと考えております。
　その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長から御答弁を差し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号：054-221-3482

ファックス番号：054-221-3179

メール：gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp

ページの先頭へ戻る

〒420-8601 静岡県静岡市葵区追手町9番6号電話番号(県庁案内)：054-221-2455