本会議会議録

議会補足文書

平成28年９月静岡県議会定例会

山﨑　真之輔 【討論】
発言日： 10/13/2016
会派名：ふじのくに県民クラブ

○議長（鈴木洋佑君）　次に、二十五番　山﨑真之輔君。
　　　　　　　（二十五番　山﨑真之輔君登壇　拍手）
○二十五番（山﨑真之輔君）　私はふじのくに県民クラブを代表して、今定例会に知事から提出されました第百八号議案から第百三十五号議案までの全てにおいて、賛成の立場からその理由と幾つかの意見を述べて討論をいたします。
　まず、第百八号議案と第百三十四号議案「平成二十八年度静岡県一般会計補正予算」についてであります。
　今回の補正予算は、富国有徳の理想郷“ふじのくに”づくりの総仕上げに向けての事業に加え国の経済対策に呼応して予算措置が必要となった事業、さらに当初予算編成後の事情変化に応じる事業等の実施に要する経費について計上されたもので、その規模は追加提案分と合わせて一般会計二百三十六億二千五百万円、企業会計六億二千二百万円であります。賛成の理由を大きく二つに分けて申し上げます。
　一つは、ふじのくにづくりの総仕上げを加速化したことへの評価であります。
　特に、世界に羽ばたく三つの戦略のうちスポーツと地域外交に関しては知事の並々ならぬ決意を感じました。例えば東京オリンピック・パラリンピック関連として伊豆ベロドロームへのアクセス道路の整備を前倒しで実施するために一億五千万円が追加されましたし、事前キャンプ誘致活動を強化するためにオセアニアに現地連絡員を配置するなどその環境整備に余念がありません。リオデジャネイロで本県選手も大いに活躍した勢いそのままに四年後の大舞台に向けてさらなる機運の醸成と着実な準備が図られることを望み、賛同するものであります。
　また、地域外交に関しては、本定例会前に知事及び地域外交監や県幹部職員らがモンゴル、台湾、ブラジルを訪問し交流を図ったほか、今後韓国忠清南道との友好協定締結三周年、中国浙江省との友好交流協定締結三十五周年を控えるなど大事な局面を迎えています。
　そのような中、県産品の販路拡大推進体制の強化や海外からの投資促進、県内企業の海外ビジネス展開支援体制の強化等を行うため、地域外交推進本部会議の下に通商推進プロジェクトチームを設置する組織改編を施されました。大事なことはこれら地域外交の取り組みが県民の目に見える成果となってあらわれることです。これまでの交流の積み重ねをもとに今後地域外交がさらに深化することを期待いたします。
　その他、熊本地震の教訓を生かした上での木造住宅耐震補強助成制度や多数の者が利用する建築物の耐震補強に対する融資限度額の拡充、働き方改革を盛り込んだ産業人材確保・育成プランを策定するための調査、さらにクルーズ船の誘致推進と外国人受け入れ環境の整備など後期アクションプランを推進するための予算もバランスよく盛り込まれており、ふじのくにづくりの総仕上げに向けた取り組みに値するものと考え、評価、賛同いたします。
　賛成の理由のもう一つは、国の経済対策に呼応し適切な予算措置を講じたことを評価するものであります。
　例えば、今年七月に相模原市で起きた障害者施設の悲痛な事件を受けて障害者支援施設や児童養護施設等への防犯カメラの設置など防犯対策の強化を図るために四億四千九百十五万円を計上していますし、子育て、介護の環境整備として保育士や介護福祉士の修学資金貸付事業費助成を行うことは障害や性別、年齢に関係なく誰もが活躍できる社会の実現に向けたとうとい投資だと捉え、大いに賛同いたします。
　また、二十一世紀型のインフラ整備等として総額約二百七億円の公共事業費が計上されました。これにより道路整備や橋梁の耐震補強、地すべり防止対策など私たちの生活に欠かせないインフラ環境がより充実していくことが期待されるとともに、小笠山総合運動公園の設備をラグビーワールドカップ二〇一九の開催に向けて改修することも本県の魅力の向上に大きく寄与するものと考えます。ただし二十一世紀型のインフラ整備ということであります。現在公共工事の生産性向上の取り組みが成果を上げているとのことですが、ポストラグビーワールドカップ、ポスト東京オリンピック・パラリンピックを見据えた長期的な視点で引き続き適切な公共事業が執行されるよう申し添えます。
　次に、第百二十四号議案から第百二十六号議案の建築工事の請負契約富士山静岡空港旅客ターミナル関連についてであります。
　これは、富士山静岡空港の今後の多路線、多便化を積極的に進めるほか利便性向上や利用促進を図るために旅客ターミナルビルの増築・改修工事の請負契約を締結するものであり、三つの議案合わせて約三十八億円の大型契約になります。本件につきましては外観イメージの変更等これまでにさまざまな紆余曲折がありましたが地方空港として最もインバウンドの増加率が高い本空港のキャパシティー不足は周知の事実であり、また本県の進める地域外交やグローバル施策のスムーズな展開を鑑みればこれらの議案は必要不可欠な措置と考えます。
　ただ、富士山静岡空港に対する県民の理解はまだまだ十分だとは言えません。この投資額に見合う成果が上げられるよう引き続きインバウンド、アウトバウンド双方の空港利用促進を図るとともに、ライフサイクルコストの考えも徹底し来るコンセッションにも適切に対応することでこれからの時代にふさわしい空の玄関口として本空港が機能できるよう期待をいたします。
　以上、幾つかの理由を申し上げましたが、全体として我が会派の四つの理念である「命」「豊」「人」「礎」に基づく重点政策に沿ったものであると評価し、今回提案されました全ての議案に賛成をいたします。議員の皆様の賛同をお願いし、私の討論を終わります。御清聴ありがとうございました。（拍手）

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