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ホーム > 静岡県議会 > 本会議会議録 > 質問文書

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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成29年6月静岡県議会定例会 質問


質問者:

土屋 源由 議員

質問分類

一般質問

質問日:

07/21/2017

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:

1 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの静岡県の準
 備について                            
 (1) 自転車競技開催に向けた準備状況                
 (2) 伊豆の農産物の供給                      
 (3) 伊豆半島の美しい景観づくり                  
2 沼津駅周辺総合整備事業とサッカースタジアムの整備につ
 いて                               
 (1) 沼津駅周辺総合整備事業の跡地活用               
 (2) 愛鷹広域公園多目的競技場の改修                
3 三島・田方地区における特別支援学校の整備状況について      
4 老朽化、狭隘化にある大仁警察署の整備について  


○十二番(土屋源由君) 皆さんおはようございます。私は自民改革会議所属議員として、当面する県の諸課題に対し知事及び副知事、関係部局長、教育長並びに警察本部長に一括質問方式で伺います。
 最初に、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの静岡県の準備についてのうち、自転車競技開催に向けた準備状況について伺います。
 昨年の二月議会及び九月議会において、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックで自転車競技が行われる伊豆地域では専用レーンが設置できない片側一車線の道路が多い上、競技会場までのアクセスルートにおいて渋滞が慢性化している場所や伊豆中央道には、料金所と信号機のある平面交差があるなど選手や関係者の円滑な移動に大きな支障となることが懸念されると質問をいたしました。現在は中央道の立体化の整備を含め三路線五カ所のオリンピック関連道路事業が着実に実行されています。
 去る五月三十一日に、第二回二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた関係自治体等連絡協議会が開催され東京都、大会組織委員会、国、関係自治体の四者の役割及び費用分担に関する基本的な方向についてその大枠が決定いたしました。内容は伊豆ベロドロームを初めとする民間施設の仮設整備の経費は大会組織委員会の負担となったと聞いており、この合意を契機に開催準備を加速することが期待されます。
 一方で、まだ役割が明確になっておらず調整が必要なものが約三百五十億円と試算される関係自治体の会場周辺における輸送、セキュリティー等の業務内容があります。ほかにもロードレースのゴールを静岡県でとのうわさもあり、全ての役割分担が決定するまで待っていたのでは中途半端な準備になってしまうと不安に思っているのは私だけでしょうか。
 これまで県は、東京五輪会場アクセス道路の整備や各市町とともに事前キャンプの誘致活動に取り組んできたことで地元でも準備が進んでいるとの実感がありました。しかしほかにはさっぱり見えてきません。県がいつまでに何をやるのか、現在どこまで準備が進んでいるのかといった詳しい情報がないことは開催地である伊豆地域にとって非常に不安であります。
 七月十一日、初めて伊豆半島・東部地域市町連絡調整会議が開催され、情報の共有を主目的に連携して機運の醸成やおもてなし推進に取り組むことを確認したと新聞報道がありました。これらの情報が伊豆全域にすぐに浸透していかなければ、開催地として意識の高揚につながっていきません。
 そこで、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピック自転車競技に対する静岡県としての開催に向けた準備の現状と今後の取り組みについて伺います。
 次に、伊豆の農産物の供給について伺います。
 自転車競技が行われる伊豆では、競技に参加する選手を初め監督、コーチやスタッフなど多くの大会関係者が伊豆に滞在したり訪れることになります。また大会期間中には国内外から多くの応援団や観戦客が伊豆に集まることが想定されます。当然訪れた人たちは伊豆で食事をすることになります。これを絶好の機会と捉え伊豆のおいしい農産物を提供することでその価値を積極的にアピールし、満足してもらえれば世界レベルの農産物と言われることも期待できます。
 伊豆では多くの農産物を栽培しています。世界農業遺産に期待されるワサビやシイタケがあります。トウモロコシやスイカはすぐに売り切れてしまう地元で人気の農産物です。このような多くのおいしい農産物を世界にアピールできる機会が目の前にありながら、オリンピック組織委員会は食材調達基準としてGAP認証を取得していることと定めました。GAPとは農産物――食品の安全を確保し、よりよい農業生産を実現する取り組みの認証制度です。国際的にはグローバルGAPを世界百二十四力国十七万件が取得しており、県内は三件。国内には日本独自のJGAPがあり県内で七十九件が認証取得していますが、伊豆はゼロです。
 静岡県にも、JGAPに準ずる制度として静岡県版GAP――しずおか農林水産物認証制度があります。県内で八十二件が取得していますが、この制度ですら伊豆ではたったの五件しか取得していないのが現状です。このままでは設置が予想される選手村にはGAP認証を取得した農場でつくられた食材が前提条件となっており伊豆の食材を提供できないことになってしまいます。この認証取得までには標準で半年から一年程度かかることを考えますと時間的な猶予はありません。伊豆の農業にとって大きな問題だと思います。決して東京五輪だけのために認証取得する必要はありませんが、全国や全世界に売り出そうとするならこの好機に農業振興の視点からもまず県の認証制度に取り組む農家をふやすことが必要ではないでしょうか。
 食材を提供できる農場の開拓は、オリンピックの準備としてあと三年間で進めるべき大切な事業と考えますが、県の今後の取り組みについて伺います。
 次に、伊豆半島の美しい景観づくりについて伺います。
 開催が三年後に迫った伊豆半島では、世界各地から観戦に訪れるお客様を迎え入れるため会場となる伊豆ベロドロームや会場周辺、駅や道路等にわかりやすい標識、サインを掲示するとともに乱立する屋外広告物を整理しなければなりません。サイン計画も、まだ決まっていない運送計画や選手村の位置等によっては準備の幅も大きく変化する要素もあり、今後計画を策定し整備を進めていくと聞いています。
 七月二日の新聞にSTOP併記標識設置とありました。内容は外国人でもわかるように英語でSTOPと併記した一時停止を示す道路標識の設置が一日、全国各地で始まりました。県内ではオリンピック・パラリンピック競技会場となる伊豆市の修善寺駅周辺や新幹線が停車する伊豆の玄関口のJR三島駅前の標識が交換されました。本年度中に県内で交換や新設を予定しているのは約八百五十枚とのことです。県警察ではオリンピックやラグビーワールドカップの競技会場とその周辺地域、訪日外国人の来訪が多数予想される観光地等を対象として取り組みを進めるほか、老朽化が進んでいる標識についても順次交換していくと聞いています。
 このように、オリンピックに向けて標識が整備される一方で以前から幹線道路沿いの統一性のない看板が伊豆半島の美しい眺望、景観を阻害していると指摘されてきました。しかし昨年屋外広告物の設置を原則禁止するという県としての方針が発表されました。そして今年度予算に伊豆半島での屋外広告物緊急対策事業費が計上され景観を阻害する違反広告物をなくす整備体制が整い十一月より本格的に規制強化が動き始めます。
 二〇一九年三月に伊豆ベロドロームで自転車競技の世界選手権の開催が濃厚との報道もあり、これが確定すれば世界選手権の大会規模は参加選手や種目数、関係者はオリンピック以上であると聞いています。前倒しで全ての違反広告物をなくすことには無理があると思いますが、速やかに取り組みを推進することが非常に重要になってきます。伊豆の景色の美しさは世界文化遺産の反射炉やベロドロームから見る富士山など世界規模のおもてなしの一助として大いに役割を果たしてくれると思います。
 そこで、伊豆半島の美しい景観づくりのため今年度から推進している屋外広告物対策の今後の予定や取り組みについて伺います。
 次に、沼津駅周辺総合整備事業とサッカースタジアムの整備についてのうち、沼津駅周辺総合整備事業の跡地活用について伺います。
 沼津駅周辺総合整備事業は、連続立体交差事業、土地区画整理事業、市街地再開発事業など六つの事業から構成されており、ふじのくに千本松フォーラムやイーラdeの建設など一部の事業は完成し沼津駅周辺のにぎわいの創出効果があらわれている気がします。このうち県が事業主体である連続立体交差事業については事業の鍵を握る新貨物ターミナルの用地取得が、本年度新たに二件の地権者の理解が得られたと聞いており一歩一歩前進していることが推察できます。
 こうした中、沼津駅周辺総合整備事業による鉄道施設跡地等の土地利用について県や沼津市が市民と意見交換をしながら検討を進めていると聞いています。しかし知事は選挙期間中の演説で、沼津駅西側の鉄道施設跡地にアスルクラロ沼津のホームスタジアムをつくりたいと発言しています。貨物駅跡地は細長かつ不整形で約二ヘクタールしかなく、Jリーグのホームスタジアム整備用地としては適していないと思います。また跡地が利用可能になるのは五年目以降でありサッカー場の完成は最短でも七年目以降になると考えられます。これも工事着手ができての話です。サッカースタジアムの整備となれば県全体を見渡しての整備の必要性、規模、適地の選定、事業主体及び地域バランスなど検討すべき課題は山積しています。しっかりと議論した上で県民に誤解を与えぬよう慎重に発言すべきと考えます。
 そこで、これまでの発言についての考えを伺うとともに、今後どのように議論を展開し構想を実現しようと考えているのか伺います。
 次に、愛鷹広域公園多目的競技場の改修について伺います。
 現在、J3でのアスルクラロ沼津は三位と善戦しております。現在のJ3リーグからJ2、J1とステップアップしていくことを期待して考えると、現在のホームスタジアムの愛鷹広域公園多目的競技場のままでは不十分でそれにふさわしいスタジアムが必要となります。調べたところではクラブライセンス基準はスタジアムの入場可能人員がJ2は一万人、J1は一万五千人以上であること、またトレーニング施設はJ2はクラブが年間を通じて使用できる天然芝もしくは人工芝のピッチ一面、屋内トレーニング施設、クラブハウス、メディカルルームがあること、J1はさらに厳しい条件としてピッチはトレーニングジムなどを備えたクラブハウスに隣接し天然芝であることとしています。ほかにもスタジアムの観客数千人当たり洋式トイレ五台以上、男性用小便器八台以上を備えること、スタジアムに観客席の三分の一以上を覆う屋根を備えることとなっています。このようにJリーグのホームスタジアムを整備することは簡単な話ではないことがわかります。
 現在、アスルクラロ沼津は県内のJリーグチームで唯一、県営都市公園の愛鷹広域公園多目的競技場をホームスタジアムとしています。先月沼津市は県に対して愛鷹広域公園多目的競技場のJ2ライセンス取得に必要な施設の改修について相談をしていると聞いています。県内にはジュビロ磐田や清水エスパルスといったJ1のクラブチームもある中、どのような対応をしていくのか気になるところです。
 そこで、施設管理者である県は多目的競技場の改修についてどのように考えているのか伺います。
 次に、三島・田方地区における特別支援学校の整備状況について伺います。
 先日、東部特別支援学校の移転工事が始まった現場を見てきました。平成三十年度の開校を目指し工事がこれから本格的に始まる様子が見てとれました。場所は現在の東部特別支援学校と道路を挟んだ南側の敷地で周りには住宅もありますが田んぼに囲まれた静かな教育環境となっていること、何といっても伊豆医療福祉センターに隣接していることで肢体不自由の障害がある子供たちにとっては安心して学べる環境が確保できます。
 一方で、現東部特別支援学校の跡地には沼津特別支援学校の定員超過解消と通学負担軽減のため知的障害を対象とする新たな特別支援学校を整備することが示されました。平成二十八年二月議会で定員超過の状況報告をしましたが、現在でも施設規模二百二十四人に対して三百七十二人が通学しており、二十八年度に対応した通学バスの一台増車でもいまだに二時間をかけての通学は大きな負担となっています。平成三十三年度の開校を一日も早くと待つ状況に変わりはありません。
 ただ、同時に開校の予定が進行している浜松市北区の整備規模が二百人と決定しているのに対し伊豆の国市の規模は百から二百人と確定していないと聞いており、これでは校舎の大きさや教室の数も決まってきません。確かに子供の総数は減少していますが特別支援学校に通学する子供たちが減少しているわけではありません。開校後に今のような定員超過といったことがないようしっかりと調査をして計画、設計、整備に進んでほしいと思います。
 また、先に完成する東部特別支援学校を大きく設計変更することはできませんが、二校が並んで存在することとなり単独に立地する学校とは違った整備方法も考えられます。確かに肢体不自由と知的障害では学校の形態や内容が違うことはわかります。しかし全ての施設や機能が一つずつ整備される必要はありません。共有して使えるものはよく精査して設計段階から調整することも考えられます。隣り合う学校として子供たちの学校生活上で新たな取り組みを行うなど学校運営上の連携も期待できると思います。
 例えば、東部特別支援学校から伊豆医療福祉センターに行くには以前は市道に屋根が整備してあり雨にぬれずに行けましたが、校舎の新設で病院が遠くなってしまいました。そこで新しい学校の廊下を利用できるように整備すれば屋外を通るのは最小限にすることもできます。子供たちや先生方の負担を軽減できるのであれば積極的に施設を共有することを検討すべきと考えます。ただしそのことによって開校時期がおくれることは断じて許されません。
 そこで、開校に向けた二校の整備の進捗状況と方針、学校運営における連携や施設共用の可能性について伺います。
 最後に、老朽化、狭隘化にある大仁警察署の整備について伺います。
 大仁警察署の整備については、平成二十六年二月定例会、さらに平成二十八年二月定例会の一般質問において警察本部長に所見をお尋ねしました。今回が三度目の質問となります。
 昨年二月当時の本部長は、大仁警察署は昭和五十一年に建築された県内で最も古い警察署であり耐震補強工事により耐震性は確保されているものの老朽化が進行している、平成十八年の市町村合併による管轄区域の拡大に伴い署員数が増加したことにより施設の狭隘化が著しい状況であり早急な建てかえが必要である、大仁警察署は伊豆半島全域における警察の災害拠点となり得るとの認識はある、しかしその一方で津波浸水被害を受けるおそれが高く速やかな対応が迫られている、警察署整備に向けた取り組みとを総合的に勘案して大仁警察署の整備の時期や方針について検討を進めているとの所見が示されました。
 現在、県警察では警察署再編整備計画の総仕上げとして仮称浜松西警察署の平成三十一年の開署に向けた取り組みを進めています。また県の第四次地震被害想定に基づき、速やかな対応が必要とされる津波浸水被害を受けるおそれの高い湖西警察署について本年度に調査費が計上されるなど、平成三十三年の開署に向けた計画が定められたことも承知をしています。
 ほかでもなく、安全・安心のよりどころは治安を担う警察であり、その活動拠点となるのは地域にある警察署です。しかしながら大仁警察署は先ほども申し上げたとおり築四十一年を経過する県内で最も古い警察署であり、加えて施設の狭隘化が著しく警察署員はもちろんのこと来庁する市民にも少なからず不便が生じていることは容易に想像することができます。県警察としても大仁警察署の移転先選定について慎重に事前調査を重ねていることとは思いますが、候補地として大仁市民会館跡地なども検討材料に加えながら住民の利便性にも配慮した整備計画を検討するよう努めていただきたいと思います。
 そこで、警察本部における警察署の整備方針及び大仁警察署の整備の見通しについて、本部長に所見を伺います。以上、答弁を求めます。
○副議長(山田 誠君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 土屋議員にお答えいたします。
 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの静岡県の準備についてのうち、自転車競技開催に向けた準備状況についてであります。
 議員御指摘のとおり、去る五月三十一日に国の担当大臣、組織委員会の会長、東京都知事、また東京都以外で五輪が開かれる開催自治体のトップが初めて一堂に会したわけでございます。これら関係者の間でそれまであつれきが報じられておりましたけれども、本県との関係におきましては一切そういうものがなかったということもございまして、大変高い信頼を得ているということをその場で感じた次第でございます。そしてまたその場で、そうした信頼関係のもとに役割分担、経費分担に関する基本的な方向が決定いたしました。役割は会場とそれから大会に大きく分けられます。それに応じて経費も負担がかかるわけでございますけれども、会場関係につきましては民間及び国有施設におけるオーバーレイ並びに仮設等、エネルギー及びテクノロジーのインフラ並びに賃借料等、全て本県につきましては組織委員会のほうの御負担が明確にされました。そして一方大会関係につきましては輸送、セキュリティー等がございますが、私当日の席上でも申し上げましたとおり、本県の特殊事情として施設所有者が行うことを原則とする民間施設の恒久的改修に関しましては、財政状況の厳しい日本サイクルスポーツセンターの場合関係者が一体となった支援の必要があるという課題が残っているということを明確に申し上げた次第でございます。
 一方、本県の役割として明確になりましたのは第一に輸送、第二にセキュリティー、第三におもてなし、第四に機運の醸成であります。
 まず第一の輸送対策につきましては、夏季の観光シーズンに関係いたしますので住民生活にも大きな影響が出てまいります。そこで昨年夏に交通量調査等を実施いたしました。その結果を踏まえまして大会開催時の渋滞予測の分析を進めており、今後組織委員会が策定される輸送計画に反映させることとしております。
 第二の最も重要とも言うべきセキュリティー対策につきましては、今後組織委員会の整備計画の策定に合わせまして県警察本部にテロ対策等さまざまな警備の対策に取り組んでいただくようにお願いいたすことにしております。この輸送セキュリティーに関しましては、今申したとおり県警また国土交通省さらに本県の道路公社の御協力が必要であることも言うまでもありません。
 また第三に、このおもてなしにつきましては選手を初めとする大会関係者や国内外からの来訪者をお迎えする地域の顔となる都市ボランティアの募集をトラック自転車競技世界選手権大会、これを二〇一九年二月ころに行われるということを見込んだ上で年内に募集を行います。
 また、大会の機運醸成につきましては今月三十日に日本サイクルスポーツセンターで三年前記念イベントを行います。これを初め一千日前記念イベント、二年前記念イベント等の節目に合わせまして伊豆半島東部地域からさらに県内全域における開催機運の醸成を図ってまいります。
 こうした本県の観光交流の拡大や地域の活性化のためには、おもてなし、大会機運の醸成を全県一丸となって取り組むことが肝要であります。両大会の静岡県開催準備委員会を初め市町、関係団体等への情報提供や連携を密にいたしまして、これらの取り組みを推進してまいります。
 本県といたしましては、国家事業である東京オリンピック・パラリンピックでございますので、組織委員会に対しまして計画策定の迅速化を促し必要な業務の明確化や役割分担のさらなる具体化を働きかけてまいります。あわせまして私どもも使命感を持って大会の成功に向けて万全な対応を行う姿勢で臨んでまいりますので、県議会各位の御支援、御協力を賜りますようにお願いを申し上げます。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長、教育長から御答弁を申し上げます。以上でございます。
○副議長(山田 誠君) 土屋副知事。
       (副知事 土屋優行君登壇)
○副知事(土屋優行君) 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの静岡県の準備についてのうち、伊豆半島の美しい景観づくりについてお答えいたします。
 伊豆半島の魅力をさらに高めるため、昨年秋に屋外広告物の設置を原則禁止とする大方針を出しました。その上で市町と連携しまして、まず一つとして屋外広告物の規制強化を進めます。さらに違反広告物に対する徹底した是正指導を進めていくことといたします。そのうち規制強化につきましては、伊豆半島内の主要な道路沿線を原則屋外広告物を設置してはならない特別規制地域に指定することなどを通じまして伊豆半島の美しい景観と道路沿いの屋外広告物が調和するよう、静岡県屋外広告物条例の改正に向けまして現在パブリックコメントを実施しているところであります。
 さらに、違反広告物に対する是正指導につきましてはICTを活用しました移動計測車両によりまして全ての広告物を対象とした現況調査を八月から実施いたします。この中で景観への影響が特に大きい野立て看板広告物につきましては、調査と同時並行で順次是正指導を実施してまいります。
 さらに、屋外広告物対策をきっかけとしまして伊豆半島の景観を美しくしていこうという機運を盛り上げるため、七月から既にスタートしておりますけれども十月にかけまして半島の全域で街頭PR活動やまち歩きイベントなどのキャンペーンを実施してまいります。
 県といたしましては、東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け伊豆半島が一体となりこれらの取り組みをスピード感を持って進めることにより国内外からの来訪者に誇れます美しい景観づくりに努めてまいります。以上であります。
○副議長(山田 誠君) 吉田農林水産戦略監。
       (農林水産戦略監 吉田 茂君登壇)
○農林水産戦略監(吉田 茂君) 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの静岡県の準備についてのうち、伊豆の農産物の供給についてお答えいたします。
 伊豆地域を初め本県の農産物を東京オリンピック・パラリンピック向けに供給し世界に向けてアピールしていくためには、農業者のGAP認証の取得が不可欠となります。このため県では八月をめどに農業者や農業団体などと静岡県GAP推進協議会――仮称――を設立し、関係者と連携してGAP認証の取得を進めるための取り組みを早急に行ってまいります。
 具体的には、初めて認証を取得する農業者にはGAP入門編でありますしずおか農林水産物認証制度の取得を働きかけるとともに、大手流通・加工業者との取引や海外への販路拡大を目指す農業者等に対しましては国の助成事業を活用して国際水準GAPの認証取得を積極的に推進してまいります。またこうした取り組みにはGAPの制度や手続に精通した人材が必要であるため、今年度農林事務所の普及指導員をGAP指導員として養成する研修会を九月と十二月に開催し農業者の認証取得を支援してまいります。
 県といたしましては、東京オリンピック・パラリンピックを契機に伊豆地域を初め県内で生産された多くの農産物が選手や本県を訪れる多くの方々に供給できるようGAP認証取得を推進してまいります。以上であります。
○副議長(山田 誠君) 鈴木交通基盤部長。
       (交通基盤部長 鈴木克英君登壇)
○交通基盤部長(鈴木克英君) 沼津駅周辺総合整備事業とサッカースタジアムの整備についてのうち、沼津駅周辺総合整備事業の跡地活用についてお答えいたします。
 沼津駅周辺総合整備事業は、県東部地域の拠点としてふさわしいまちづくりに必要不可欠な事業であり、現在沼津市と連携し早期完成を目指して全力で取り組んでいるところであります。今年度も新たに新貨物ターミナル用地の地権者の方と用地取得契約を締結するなど地元の皆様の理解も進んでいるものと考えております。
 この動きをより一層加速するためには、市民の皆様がまちの将来像を共有するために議論を始めていただくことが重要であると考えており、駅周辺のにぎわいを創造するこうした議論の高まりを期待してサッカースタジアムを含む具体的な跡地利用のイメージをお示ししたところであります。
 県といたしましては、沼津駅周辺総合整備事業の推進が図られるよう跡地利用についての議論がさまざまな場においてさらに活発化し、具体化に向けた取り組みが進むことを期待しているところであります。
 次に、愛鷹広域公園多目的競技場の改修についてであります。
 愛鷹広域公園は、野球場、多目的競技場を有する県営都市公園であり、県東部地域のスポーツ拠点として平成元年に供用を開始しております。中でも多目的競技場は陸上の国体予選や市町の記録会などで幅広く利用され、地域における中心的な施設としての役割を担っております。これまで県では本競技場を快適に利用していただくため計画的に改修工事を行っており、平成二十七年度にはトラック部分等の改修工事を施工し、来年度からはトイレの洋式化工事に着手する予定です。
 本競技場の改修に関しましては、他の競技団体の協力に加え県内のJリーグクラブとの公平性の確保や特定のチームのために施設を改修することに対する県民の理解が必要であると考えております。このため県といたしましては、今後地域の機運がさらに高まりアスルクラロ沼津のホームスタジアムに関する将来ビジョンが明らかになった段階で地域の夢の実現に向けて必要な協力を行ってまいります。以上であります。
○副議長(山田 誠君) 木苗教育長。
       (教育長 木苗直秀君登壇)
○教育長(木苗直秀君) 三島・田方地区における特別支援学校の整備状況についてお答えいたします。
 改築移転を進めている東部特別支援学校につきましては、平成三十年度中の開校に向け現在造成工事が終了し建築工事が計画どおりに進められております。跡地に整備する知的障害対象の特別支援学校は敷地の測量調査を実施しており、今後の児童生徒数の見込みや通学範囲を踏まえ規模等について検討しているところであります。
 将来的には二つの学校が隣接することから、この環境を生かした連携が図られるよう取り組んでいくこととしております。学校運営においては防災訓練の合同実施や作業学習などでの交流活動のほか、教職員の研修や地区の学校からの相談に合同で対応することなどが考えられますので、今後具体的な検討を行ってまいります。
 また、施設の共用につきましては、東部特別支援学校には西側に所在する伊豆医療福祉センターを利用する児童生徒が多数いることから伊豆医療福祉センターを含めた三者間で安全な移動ができるよう施設配置等の工夫を図っていくほか、二つの学校間では効率的な運用としてプールを共用する計画となっております。
 児童生徒の増加による知的障害特別支援学校の狭隘化は喫緊の課題でありますので、跡地の特別支援学校の整備も着実に進めるとともに、教育面や運用面で障害種別が異なる二校が連携して相乗的な効果が得られるよう整備前の段階からさまざまな方策について検討してまいります。以上であります。
○副議長(山田 誠君) 筋警察本部長。
       (警察本部長 筋 伊知朗君登壇)
○警察本部長(筋 伊知朗君) 老朽化、狭隘化にある大仁警察署の整備についてお答えいたします。
 初めに、県警察における県内警察署の整備方針についてであります。
 県警察では、平成十七年に策定した警察署再編整備計画に基づき警察署の統廃合や新設を進めており、整備計画最後の新設警察署となる仮称浜松西警察署につきましては平成三十一年春の開署に向け整備中です。また県の第四次地震被害想定において津波浸水被害の危険が高いと判断された警察署等の移転作業についても順次進めています。このうち下田警察署松崎分庁舎については本年九月ころには移転が完了する予定となっているほか、湖西警察署については本年度移転改築のための調査費が予算計上され、平成三十三年春の業務開始に向け整備を進めているところであります。
 次に、大仁警察署の整備の見通しについてであります。
 同署につきましては、築四十一年を経過する県内で最も古い警察署である上狭隘化が著しいことから、湖西警察署に引き続き移転改築を行うよう検討を進めています。現時点では平成三十五年の開署を目指して移転先を選定中ですが、大仁市民会館跡地につきましても候補地の一つとして検討を進めているところであります。引き続き関係機関等と協議を重ね住民の皆様の利便性に配意するとともに、警察機能を最大限発揮できる施設となるよう整備を進めてまいります。以上であります。
○副議長(山田 誠君) 土屋源由君。
       (十二番 土屋源由君登壇)
○十二番(土屋源由君) 答弁ありがとうございました。
 三点要望、二点再質問をさせていただきます。
 まず一点目の要望、オリンピック、一、二、三というふうな形で括弧で質問させていただきましたけれども、なかなか情報が地域に浸透していないといいますか聞こえてこないというのが今までだったんじゃないかなというふうに私は思っています。その中で先ほどのいろんな事業をわざとというかあえて質問したのは、やはりオリンピックがあるとその地域にとって何かが変わりますよ、何か変わっていきますよ、そのためには皆さんも協力してくださいね、私たちもやりますというような意思表示みたいなものを県のほうから地元にというか、その地域に発信をしていただきたいという思いがあって食であるとか準備全体の話も含めて質問をさせていただきました。ですからさまざまな点でいろんな情報があるのであれば、早い時期にいろんな方に情報発信をしていただいて気持ちを盛り上げていくための準備をしていただきたいというのが第一点目の要望です。
 二点目の要望、今本部長から大仁警察署の話がございました。三回目の質問とあえて言ったのは、私たちが十二年前合併をするときに大きな問題の一つとして警察署の新しくなってくれたらいいなという思いの中でずっとそんな思いの中で自分はやってきましたけれども、その目標といいますかその年度がある程度こういうふうになりますよというのがわかってきたということは地域の人たちにとってみても大変将来が見えるということでありがたいなと、しっかりと準備のほうを進めていただきたいと思いますし、ただそのときも話が出たんですが、前は大仁町で大仁警察署がありましたが字名等も含めて今は伊豆の国市の中にある警察署になっていますので、その辺も含めてしっかりと議論をしていただいていい警察署をつくっていただきたいと、これも要望であります。
 もう一点は、質問にも絡むんですが要望として言っておきますけれども、サッカー場の話なんですけれども、基本的に知事がサッカー場をつくりたい、私は大賛成な部分もあるんです。というのはジュビロが西部にあってエスパルスが中部にあって東部にはやっぱり強いチームがあるということになればこれもスポーツ王国と言われるような静岡県としてふさわしいんじゃないかな、そのために県ができることであればその部分をバックアップをしていただきたい。ただやはりルールとして県営の施設をそのままJ2、J1という形で貸すことは当然できないわけですから、その辺については少し議論はしなきゃならない。先ほどの中でありましたけれども、サッカースタジアムの整備となれば県全体を見渡して整備の必要性また規模、適地の選定、事業主体及び地域バランス、こういうものを考えていただくのも一つあるとは思いますけれども、ぜひ前向きにというか県全体を前にスポーツということであればその辺も話としてぜひやっていただきたいなと。ただそのルールが今あるような部分をクリアしていただくためには早く私たちのところへと、その土俵に上げていただくような内容で持ってきていただきたいというふうな思いがあります。そんなことで、これはぜひそういうことも考えていただきたいという要望をさせていただきます。
 再質問、二点させていただきます。
 一点は、今の話にもなるんですが、今J3でいるチームですのでアスルクラロ沼津、ただ実際には今三位ということで本来であれば二位までいけばJ2になれる可能性もある。ただホームスタジアムが用意ができていないので基本的には二位になろうが一位になろうがそのところには行きません。ですから今の多目的競技場では無理ですからこのことはこれでしょうがないと思っていますけれども、ただJ3で三位、四位でいた場合これをずっとその県営の施設を貸し続けることになるのかどうか、その辺の見通しみたいなものをどのように県が管理者として考えているのかという点を一点、先ほどの説明でちょっとわかりづらかったものですから答弁をいただきたいと思います。
 もう一点は、特別支援学校の部分ですが、時期をぜひおくらせずにつくっていただきたいという話があるんですが、そのときに西部のほうでも特別支援学校が同じ時期にということになっています。そのときに先生であるとか、そういうものが準備としてあと三年、四年という中でやっていかなきゃいけない。この辺についてはどのような形で、建物というだけではなくてその周りのソフトの部分も含めてどのように考えていくかという点について質問をさせていただきます。以上、答弁を求めます。
○副議長(山田 誠君) 鈴木交通基盤部長。
○交通基盤部長(鈴木克英君) 再質問に対してお答えいたします。
 アスルクラロ沼津は、愛鷹広域公園多目的競技場をホームスタジアムとしてJ3のクラブライセンスを取得して、それで申請して現在J3で戦っております。これは本競技場が既にJ3のスタジアムの施設要件を満たしており、また沼津市内にほかに適合する施設がなく、また県では施設改修の必要がないことを確認した上で県は本競技場の優先使用について現時点では承諾してございます。アスルクラロ沼津は今シーズン十七試合本競技場を使用する見込みでございますが、本競技場をホームスタジアムにしていることに対しまして、県においては特段他の競技利用者からは不満などを受けておりませんので一定の御理解が得られていくものと判断しております。したがいまして、今後も継続使用の要望がございましたらホームスタジアムとして利用していただくことに関しましては問題がないというふうに考えてございます。以上でございます。
○副議長(山田 誠君) 木苗教育長。
○教育長(木苗直秀君) 再質問ありがとうございます。
 今、開校準備いろいろしているんですけれども、地元や関係機関等への説明、それからスクールバスのルートや運行計画の策定、それから教育課程や日課の調査等が必要でありまして、これまでの学校設置の経験を生かしながら早い段階から開校直前まで計画的に準備を進めてまいります。必要な教職員の確保については、全県的な特別支援学校の児童生徒数の見込みを踏まえまして現在も採用を計画的に進めております。教職員の資質向上については県や学校主催の研修を実施しておりまして、それらの機会を活用いたしましてさらに専門性を高めていきたいと、このように考えております。以上です。
○副議長(山田 誠君) 土屋源由君。
○十二番(土屋源由君) 答弁ありがとうございました。
 私からは、学校ができるということに対してでありますけれども、やはり準備をしっかりとしていただいて、そこのところがうまくいくようにぜひともお願いをいたしまして、質問を終わります。以上です。

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