• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 本会議会議録 > 質問文書

ここから本文です。

本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成30年2月静岡県議会定例会 質問


質問者:

田内 浩之 議員

質問分類

一般質問

質問日:

02/28/2018

会派名:

ふじのくに県民クラブ


質疑・質問事項:

1 サイクルスポーツの聖地づくりについて              
2 医師不足・偏在対策について                   
  (1) ふじのくに地域医療支援センターと浜松医科大学のかかわ
り                              
  (2) 静岡県医学修学研修資金                    
3 介護職における処遇改善について                                     
4 天竜浜名湖鉄道の次期経営計画について              
5 浜名湖岸の維持管理と景観形成について              
6 湖西警察署移転に伴う旧新居町における治安対策について      


○議長(杉山盛雄君) これで野崎正蔵君の質問は終わりました。(拍手)
 次に、二十一番 田内浩之君。
       (二十一番 田内浩之君登壇 拍手)
○二十一番(田内浩之君) 私はふじのくに県民クラブの所属議員として、県政の諸課題について通告に従い知事、副知事並びに関係部局長及び警察本部長に分割質問方式にて質問いたします。
 初めに、サイクルスポーツの聖地づくりについて伺います。
 私は、六月議会においてサイクルスポーツの聖地づくりについて質問し、知事からはサイクリストのための環境整備、さまざまなレベルのサイクリストに応える情報発信に取り組むとの答弁をいただきました。その後二〇二〇年東京オリンピック自転車ロードレースのコース案が報道され、男子は東京調布市の武蔵野の森総合スポーツ施設付近を出発、途中で山中湖や富士山麓などを周回して小山町の富士スピードウェイにゴールする約二百七十キロのルートとなるなどサイクルスポーツの聖地づくりへの外部環境がますます整い、また九月補正予算で伊豆・東部地域の二十市町が対象のサイクルスポーツ県づくり加速化推進事業が計上され、地域からの提案による地域の特色を生かしたサイクルスポーツ県づくり事業が行われているところです。こうした取り組みを通じてオリンピック・パラリンピックの開催会場を有する伊豆・東部地域におけるサイクリストの受け入れ体制の整備やサイクルスポーツに対する機運の醸成が進みつつありますが、伊豆・東部以外にも県内にはサイクリングを楽しむことのできる資源が多くあります。
 私の地元湖西市でも鷲津駅に四月、サイクルステーションがオープンいたします。自転車を専用のバッグに入れて電車で移動しサイクリングを楽しむ、いわゆる輪行のお客さんへの対応や浜名湖一周ガイドの派遣、スポーツ用自転車のレンタル等を行う予定です。鷲津商店街協同組合と地元の若手経営者、地元のサイクルショップ――ツーサイクルさんと一緒にNPO法人はまなこサイクルを設立し運営する予定です。私も無報酬の代表理事として、このはまなこサイクルを通し浜名湖観光振興により貢献できるよう全力で頑張ります。
 また、浜名湖周辺では浜名湖サイクルツーリズム推進会議を中心にバイシクルピット整備によるサイクリストの受け入れ体制の整備や浜名湖一周のサイクリングイベントなど、さまざまな活動に取り組んでいます。本県をサイクルスポーツの聖地としていくためには伊豆・東部地域にとどまらず、より広がりのある形で各地域がサイクルスポーツを活用した地域づくりや交流事業など取り組んでいくことが必要ではないかと考えます。
 そこで、サイクルスポーツの聖地づくりについての知事の考えと今後の取り組みについて伺います。
 次に、医師不足・偏在対策についてのうち、ふじのくに地域医療支援センターと浜松医科大学のかかわりについて伺います。
 ふじのくに地域医療支援センターは、本県の医師確保対策を専門的に推進するため全国に先駆けて平成二十二年十月に設置をされ研修体制の充実や医師の県内への就業促進、医学修学研修資金利用者の配置方針の検討などに取り組み県内勤務医師数が年々増加するなどの成果を上げており、一定の評価をしていますが課題もあります。
 まず最初に支援センターの組織です。現在センターの理事長は京都大学高等研究院の本庶佑特別教授、副理事長は鶴田憲一静岡県理事であり、理事のうち四人は県内病院の代表者、一人は県医師会の代表者、そして大学病院関係者は一名です。医師不足解消、医師の偏在解消はもちろん、本年四月から始まる新専門医制度における研修プログラムは浜松医科大学附属病院では全ての診療科で準備されていて県内の専門医養成の中心となることが明らかですので、センターと大学病院との連携が不可欠です。事実静岡県において新専門医制度で内科と外科を目指す医師五十一人のうち医大のプログラムを選んでいるのは三十三人に上ります。よってセンター役員を初めとした組織構成員において大学病院の比重を高める必要があると考えています。
 しかし、現在はそうなっておりません。また修学資金貸与者の卒業後において資金返済免除の指定期間勤務明けの県内定着率が七四・三%しかなく、他県と比べて決して医学修学資金の制度運営がうまくいっているとは言えない理由もセンターの組織構成において大学病院を軽視している結果であると考えています。
 例えば、岐阜県においてはセンター長を初めとした組織の中枢を岐阜大学附属病院の先生が占めています。その結果として資金返済免除の指定期間勤務明けの県内定着率は八四・六%です。もちろん公的病院の医局のうち七、八割を岐阜大学が占めている岐阜県と浜松医科大学だけではなく複数の県外大学にも頼っている静岡県では状況が違いますが、ふじのくに地域医療支援センターにおける大学病院の存在感が増すことによって資金返済免除の指定期間勤務明けの県内定着率が改善すると考えます。こうしたことからも今後県内の医師確保を推進する上で大学病院との連携を強めることが必要であり、そのためにも地域医療支援センターにおける大学関係者の意見を十分に反映させる体制が必要と考えます。
 そこで、県はふじのくに地域医療支援センターへの浜松医科大学のかかわり方を今後どのように考えているのか所見を伺います。
 次に、静岡県医学修学研修資金について二点伺います。
 まず一点目は、医学修学研修資金の返還債務免除の条件に指定する医療機関についてです。
 平成二十六年九月議会の一般質問において、浜松医科大学附属病院が静岡県医学修学研修資金被貸与者の返還債務免除の条件に指定する医療機関として認定されていないことは問題だと申し上げました。
 県は、今年度から専門医研修中に県東部地域の病院での勤務を行う場合は相当する期間について浜松医科大学附属病院での勤務を返還債務免除期間に算入するように改善をしましたが、いまだに初期臨床研修期間は認定をしていません。
 そこに合理的な理由があるとは考えにくいのですが、所見を伺います。
 二点目として、医師の偏在解消についてお聞きします。
 県も偏在解消に至ってはうまくいっていないとの認識をお持ちだと思いますが、医学修学資金貸与者の数ばかり追ってしまい偏在に対する対策が不十分だったからだと考えます。
 岐阜県では、今年度より修学資金貸与者に中心地である岐阜医療圏以外での勤務を義務づけています。例えば六年間貸与を受けた場合、八年間の資金返済免除の指定期間中の三年間は岐阜医療圏以外での勤務を義務づけています。
 静岡県においても、同様の制度変更を行うべきと考えますが、県の所見を伺います。
 次に、介護職における処遇改善について伺います。
 静岡県の介護職員数は、団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年には約六万七千五百人の介護職員が必要と推計され介護人材の確保は喫緊の課題であります。
 しかし、静岡県の平成二十九年十一月現在の介護分野の有効求人倍率は五・一九であり、全国平均の三・九六倍よりも高い水準にあります。また静岡県の全職種での有効求人倍率は一・五九であり、介護職の人不足が特に問題なのは一目瞭然であります。
 対策として何が有効かは議論が分かれるところではありますが、処遇改善の必要性は誰しもが感じていることではないでしょうか。現実、福祉施設介護員と全産業では平均所定内給与で約六万円の格差が生じております。国においてもさまざま処遇改善の取り組みはされているところではありますが、私の地元でも介護施設経営者、特に小規模で地域に根づいた施設からは人手不足に対しての悲鳴に近い声が聞こえますので抜本的な県独自の処遇改善の取り組みが必要と考えます。
 では、抜本的な取り組みとは何かということになりますが、私はもりづくり県民税のように新たな財源を確保し介護職の処遇改善をしなければいけないところまで来ていると考えます。
 そこで、介護職における処遇改善について、県の所見を伺います。以上、答弁を求めます。
○議長(杉山盛雄君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 田内議員にお答えいたします。
 サイクルスポーツの聖地づくりについてであります。
 本県には、さまざまなレベルのサイクリストがサイクリングのだいご味を堪能できる世界レベルの魅力を備えた多彩な地域資源が豊富にございます。その魅力を生かして、国内外の多くのサイクリストが交流し多くの県民が自転車に親しむ地域の実現に向けた多様な取り組みを展開する場の力を本県は有していると考えております。
 今年度は、東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの自転車競技開催の機運醸成を図るためまずは伊豆・東部地域から取り組みをスタートしたところであります。ICTを活用したレンタサイクルの実証実験、富士山世界遺産の構成資産をめぐるサイクリングの旅行商品造成等々の取り組みが官民の協働により実践されております。そして来年度はこうした取り組みを中部・志太榛原、中東遠、西部にも広げ県内全域で展開してまいります。
 議員の地元であります浜名湖周辺では、御紹介いただきましたようにさまざまな取り組みが行われ県議もボランティアで活躍されているとのこと、ありがたく存じます。既に県内外のサイクリストが集う魅力的なサイクルコースが人気を持っています。さらに湖という特性を生かし琵琶湖、霞ケ浦、台湾の日月潭などと湖をキーワードとした連携が予定されております。
 二月八日に浜松市で開催された琵琶湖・霞ケ浦・浜名湖三湖連携連絡準備会では来月十一日に開催される琵琶湖一周サイクリング、ビワイチや二十五日に開催される浜名湖一周のハマイチなどで互いにPRし五月中旬に霞ケ浦で三湖連携の旗上げと連携ミーティングを開催することとなりました。その後、浜名湖、琵琶湖での開催につなげ地域間連携による交流拡大に取り組んでいくことが決議されたところでございます。
 県としましては、このような地域の魅力を生かしたサイクルスポーツを活用した地域づくりや交流事業を県内各地で展開してまいります。こうした取り組みにより静岡県全域を国内外の憧れを呼ぶサイクルスポーツの聖地、メッカとして国内外に発信できるように市町やさまざまな関係団体との連携を図りながらサイクルスポーツ県づくりの取り組みを積極的に推進してまいります。以上でございます。
○議長(杉山盛雄君) 山口健康福祉部長。
       (健康福祉部長 山口重則君登壇)
○健康福祉部長(山口重則君) 医師不足・偏在対策についてのうち、ふじのくに地域医療支援センターと浜松医科大学のかかわりについてお答えいたします。
 ふじのくに地域医療支援センターは静岡県の医師確保対策を推進している組織であります。医師の確保のためには県内各地で活躍する医師を多く育成している浜松医科大学との連携が欠かせないことから、設置当初から浜松医科大学の代表の方に理事として就任していただいております。地域医療支援センターでは、理事からの意見をもとに医師確保のための医学修学研修資金制度を活用しながら、県内の病院に勤める医師のキャリアアップを図るための研修プログラムの提供やより質の高い専門性を学べる指導体制を充実させることにより浜松医科大学を卒業した医師を含め本県で働こうとする医師にとって魅力ある業務環境となるように取り組んでおります。また浜松医科大学に専任医師を配置し修学資金を利用する医学生に対し大学附属病院も含め県内病院で安心して勤務ができるようにきめ細かな相談や指導を行うほか、本人の希望するキャリア形成に配慮した病院への配置調整を行うなど、地域医療支援センターと浜松医科大学とが連携して県内における医師確保に努めております。
 来年度からは、地域医療支援センターの提言に基づき浜松医科大学と県が連携し地域で必要とされる診療科の調査を行い医師の効果的な配置を検討することとし、大学の協力のもと医師不足地域においても専門医の研修が実施できる体制を整備することで医師の偏在解消にも努めることとしております。
 県といたしましては、今後も県内唯一の医科大学である浜松医科大学の医師養成のための取り組みや意見を地域医療支援センターが行う医師確保対策に積極的に反映させ、病院や県医師会などの関係団体の皆様からも意見をいただきながら医師の確保と地域偏在の解消を効果的に進め医療提供体制の一層の充実に取り組んでまいります。
 次に、静岡県医学修学研修資金についてであります。
 本県の初期臨床研修医は年々増加し、平成三十年度に研修を開始する研修医は二百四十五名と過去最多となっております。県内には二十五の臨床研修指定病院があり、各地域の公的病院等が研修医を確保して研修を実施しております。本県の医学修学研修資金制度は、医師が確保されやすい大学病院を修学資金の返還債務免除施設から外すことにより修学資金を利用した医師が特定の医療機関に集中することのない仕組みとしております。現在県内の各病院において百五十九名の医師が初期臨床研修を行っておりまして、地域偏在の解消の一助ともなっております。
 次に、本県の医学修学研修資金利用者の配置につきましては、医師が知識や技能を修得して専門性を高めた専門医として活躍できるように研修プログラムに参加する県内各地域の公的病院への配置を優先することとしております。また返還債務免除期間の半分につきましては県が指定する医師不足を抱えている公的病院に勤務していただき、残りの期間につきましては本人が希望する医療圏域の病院に勤務していただくことで地域医療の確保と医師の偏在解消を図ることとしております。
 医学修学研修資金制度は、これまで約千名の人が利用し、現在百九十二名の利用者が県内の各病院で活躍しております。また今後も毎年四十人以上が新たに県内で医師として活躍する見込みとなるなど、修学資金の効果が確実にあらわれてきております。本県の医師確保に大きく貢献しているところでございます。
 県といたしましては、県民の皆様がいつでも、どこでも、安心・安全な医療が受けられるように地域における医師の充足状況を踏まえながら医師本人の意向に配慮しつつ医師不足病院への効果的な配置を進め医師の地域偏在の解消に努めてまいります。
 次に、介護職における処遇改善についてであります。
 介護人材の確保が喫緊の課題となっている中、将来にわたりまして必要な介護職員を安定的に確保していくためには介護の現場における処遇や労働環境の改善に取り組み働きがいと魅力ある職場として、離職することなく長く働き続けられるようにしていくことが重要でございます。
 県では、処遇の改善対策といたしまして県独自に介護職員の賃金水準の向上を目指したキャリアパス制度の導入を積極的に促進しております。現在一人当たり月額最大三万七千円の加算が受けられるようになっております。加えまして、勤続年数十年以上の介護福祉士を対象として月額平均八万円相当の加算を行うことが閣議決定されるなど介護職員の処遇は改善されてきております。また労働環境の改善策といたしましては、介護職員の出産や病気休養における代替職員雇い上げ助成の実施や介護職場へのICT機器の導入助成など、県独自の制度により介護職員の負担軽減を図り働きやすい環境整備に努めているところであります。
 議員御提案の介護職員の処遇改善を目的にした新たな財源の確保につきましては、介護報酬が住民の負担による介護保険料及び税金で賄われている上にさらなる負担をお願いすることになり、県民の皆様の御理解をいただくためには慎重な議論が必要と考えております。
 今後も、介護職員の処遇改善がより進むように支援に積極的に取り組み、介護職員の皆様が安心して長く働くことのできる環境づくりを促進し介護人材不足の解消に努めてまいります。以上であります。
○議長(杉山盛雄君) 田内浩之君。
       (二十一番 田内浩之君登壇)
○二十一番(田内浩之君) 二点要望、二点再質問させていただきます。
 まず一点目、サイクルスポーツの聖地づくりについてでございますけれども、知事、御答弁ありがとうございました。
 ちょっと要望を何点かさせていただきたいと思うんですけれども、やはり静岡県のそのサイクリストに対する環境というのは非常にいいと思うんですね。山と海に面しているというところが非常にいいと思います。私も先日しまなみ海道、琵琶湖と伺ってきたんですけれども、両方ともすばらしい景色なんですけれども、ただしまなみはやはり美しい山々と海の姿がね、景色がずっと結構同じ景色なんですね。琵琶湖もしかりですばらしいんですけれども、湖の面しているところなもんですから基本同じような景色が流れているんですね。例えば私の地元の浜名湖なんかは山と海、あとそして知事がよくおっしゃいますけれども、やはり農産物のすばらしい景色が広がっています。田んぼもしかり、私の地元で言うならキャベツ畑なんかもやはり外国人の方が見るとすばらしいなと言っていただきますので、すばらしいんだよということをPRすることが大事だと思うんですね。
 具体的に申し上げますと、東京、大阪のいわゆるサイクルショップというところが結構細かくあります。やはりそういったところに営業をかけていくということは非常に大事なことだと思っております。例えば東京で言うとですね、最近青山というところ、ちょっとおしゃれなスポットで私はあんまり縁がないんですけれども、青山なんかにサイクルショップがどんどん出店をされているそうです。そういったところに静岡県のサイクルの魅力というものを訴えかけていくのが私は非常に効果的なのではないかなと思っておりますので、ぜひ取り組んでいただければと思います。
 あと、海外ということに目を向けますと私はやっぱり台湾に重点的に力を入れていったほうがいいと思うんですね。台湾の方は非常に自転車が好きでございます。台湾の旅行会社というとライオンという会社とあとコーラという会社が多分ナンバーワン、ツーで、済みませんどっちが上だったかは忘れちゃいましたけれども、そういったところにやはり営業をかけていくというのは非常に大事なことだと思っております。私もおかげさまでちょっと台湾のお友達がいるもんですから、そこのコーラとライオンの幹部職員さんを紹介していただきました。また言っていただければぜひ御紹介させていただきますので、頑張っていただければありがたいなと思います。
 そして最後に、知事、ぜひ自転車に乗っていただけるとありがたいかなと思います。やはりサイクリスト、スポーツの聖地にするんだということですので知事の健康状態の維持にも多分資するかなと思います。ぜひ乗っていただければありがたいかなと思います。
 あと済みません、一点の要望が終わりました。済みません二点目の要望です。
 介護職における処遇改善についてでございますけれども、これも本当に私が言うまでもなく県議会議員というのはみんな感じていることだと思います。やはりその職員さんの確保ができなくてもう施設がつぶれていくという、今そんな局面になっていると思います。やはりこの地方から国の制度を変えていくんだということでも、改めてこの介護職の処遇改善ということは大事かと思いますのでぜひ来年度に向けて考えていただければと思います。
 二点、済みません、再質問をさせていただきます。
 まず、ふじのくに地域医療支援センターと浜松医科大学のかかわりについてでございますけれども、ちょっと一つデータをお話させていただきたいと思います。県内の新専門医プログラムの応募状況というデータがございます。それの中で産婦人科のプログラム、県全体で応募した方五人です。そのうちの浜松医大のプログラムは五人です。これもう要は何を言っているかというと、もう要は浜松医科大学さんのプログラムがなければ産婦人科のお医者さんがもう静岡県に来てくれないというようなデータを極端に示しているものでございます。
 ですので、やはりふじのくに地域医療支援センターの中で浜松医科大学さんの比重を高めたほうがいいと私申し上げましたけれども、極端な話ですね、浜松医科大学さんを中心に地域医療センターを回していただいて、そこに県が入っていってお手伝いをさせていただくというような状況でもいいかと思います。
 そういった、私、今、意見を述べましたけれども、それについてどのような見解を持っていらっしゃるか御答弁をいただければと思います。
 二点目です。静岡県医学修学研修資金のところですけれども、初期研修の役割というのは非常に大事でございます。これも済みません一つデータを申し上げますけれども、県内で初期研修を行った研修医の方いらっしゃいますけれども、県内全体で静岡県で初期研修を受けた方でその後の専門プログラムで県外に出てしまった方、要は最初は静岡県で受けてたんだけれどもその後は県外に出てしまった方が半分います。それに対して浜松医科大学で初期研修を受けた方は約九割、そのまま大学に残ってくださるというデータが出ています。これやはりどこにお金を投資したらより効果が出るかということは、やはり浜松医大さんにしっかりと初期研修のその返済免除期間のお金を出して浜松医科大学さんに来てもらいやすくするということがやはり県内全体のお医者さんをふやすことに対しての重要な施策だと思うんですね。
 ですので、改めてこれ、なぜ今すぐできないのかということを、その理由をまた改めてちょっと御答弁いただければと思いますのでよろしくお願いいたします。以上です。
○議長(杉山盛雄君) 山口健康福祉部長。
○健康福祉部長(山口重則君) 二つ、再質問をいただきました。
 まず最初に、ふじのくに地域医療支援センターと浜松医科大のかかわりについてでございますが、こちらのほう浜松医科大学に地域医療支援センターを置いてというような質問だったと思いますが、現在ふじのくに地域医療センターは本庶理事長を初め県内の医科大学、病院、医師会と、県内の医療に関係する非常に幅広い方々が集まっていただきまして県内の医師確保についてそれぞれの立場から非常に貴重な幅広い意見をいただいております。そうしたことから、現在このような幅広いメンバーでこの地域医療支援センターを運営することによりまして県内の医師確保対策についても最も貴重な、そして有効な意見をいただき、またそれらをしっかり反映させて具体化することが最もいいと思っております。
 理事会におきましては、その職にかかわらずどなたの意見も等しく重要として活発な意見をいただいている中で貴重な意見としてこの医師確保対策に役立てておりますので、特に今ここで浜松医科大学を中心にと、そういうふうにやることにする意味は特に大きくは感じておりません。
 続きまして、医学修学研修資金の返還義務に初期研修の期間対象として浜松医科大学を加えないかという質問についてでございますが、先ほど答弁の中でも申し上げましたとおり浜松医科大学附属病院にはおのずと大学附属病院と、また専門医のプログラムもありますので集中する傾向がございます。そうしたところから、先ほど申しましたが初期研修医も非常に各県内の地域における有能な医師の人材として地域医療の貢献に役立っているところでございますので、今ここで初期研修医の対象に浜松医科大学を対象とすることはそのままそれぞれの修学資金の方がまた浜松医科大学に過度に集中することになりますので、今現在、この初期研修医を今ここで浜松医科大を対象にするというのは今の状況から見まして非常に難しいと考えております。以上でございます。
○議長(杉山盛雄君) 田内浩之君。
       (二十一番 田内浩之君登壇)
○二十一番(田内浩之君) 一点要望、一点再々質問させていただきます。
 まず、一点要望でございますけれども、ふじのくに地域医療センターと浜松医科大学のかかわりについてです。
 一緒くたに浜松医科大学をセンターにと飛ばなくても、やはり徐々に徐々にでも結構ですので、やはり浜松医大さんの存在感を高めていっていただけるということが非常に県内の医師不足、偏在対策についての解決策だと思っております。来年度しっかり御検討をいただけることを御要望したいと思います。
 そして二点目、再々質問でございますけれども修学資金のところです。
 浜松医科大学さんにどんどんどんどんお医者さんの卵がとられちゃうということは、それは浜松医科大学さんが多分すばらしいプログラムを提供しているから集まってくることじゃないですかね。それをバツとすると、じゃあ県内全体のお医者さんを一人でもたくさん呼び込むということと相反しないですか。
 それについてどのような見解をお持ちなのか、質問させていただきます。以上について答弁を求めます。
○議長(杉山盛雄君) 山口健康福祉部長。
○健康福祉部長(山口重則君) 修学資金に関する再々質問についてお答えいたします。
 現在、新専門医制度というのが開設されまして、それぞれの初期研修も含めまして大学への回帰というのが始まってるというのが大きな医学の配置についての問題とも言われております。そうした中で、先ほども申し上げましたが、今、浜松医科大学附属病院を対象にすることはそのまま浜松医科大学のほうに過度に集中することになりましてそれぞれ各公立病院に初期研修者が十分に配置されなくなるような状況が生まれる可能性がありますので、それについては県内の医師の偏在をなくすという意味でも非常に難しいと考えているところでございます。以上です。
○議長(杉山盛雄君) 田内浩之君。
       (二十一番 田内浩之君登壇)
○二十一番(田内浩之君) 再質問したいところですが、お約束ですので次に行かせていただきます。
 次に、天竜浜名湖鉄道の次期経営計画について伺います。
 天竜浜名湖鉄道は、地域住民の通勤、通学、通院などを支えるとともに沿線地域を訪れる観光客の移動手段として重要な役割を担っており、ここ数年若干ではありますが利用者数や収入実績は上向いております。平成二十八年度は輸送人員が約百五十五万人と前年度比一・六%増加し二年連続の増加となり、また旅客収入についても約四億四百万円で前年度比一・〇%の増加となり四年連続の増収となりました。
 これらは、旅行専門雑誌やテレビ、ラジオ、新聞などメディアを活用した積極的な情報発信やダイヤ改正による利便性の向上などの取り組みを行ってきた結果であり、植田社長を初め社員の皆様の努力の成果だと考え高く評価しています。本当に植田社長は頑張っていると思います。そして地域の皆様の足となるのはもとより、観光列車としての可能性はまだまだあると考えています。
 特に、サイクリングとの連携におきましては六つの駅で簡易駐輪台や整備工具を常備したバイクフレンドリーステーションが整備され休憩やメンテナンスの場所として利用できるほか、輪行バックを無料で借りることができ簡単な作業で自転車を乗せられるためサイクリングを楽しむ人も気軽に乗車できるようになっています。さらに大変割安で貸切運行ができることなどから今後ますます需要が高まり地域経済へ貢献してくれると考えていますので、私も今後全力で天竜浜名湖鉄道の応援をしてまいります。
 しかし、全線開通以来八十年近く経過し施設の老朽化が進み修繕費の増加が予想されるため今後はさらに計画的で効果的な施設整備が求められます。次期の経営計画は平成三十一年度から五年計画で始まりますが、施設整備は五年よりも長いスパンで考え着実に整備を進めていく必要があると考えます。
 そこで、次期経営計画策定に当たり県は輸送の安全を確保するための計画的な施設整備についてどのように考えているのか所見を伺います。
 次に、浜名湖岸の維持管理と景観形成について伺います。
 県では、県の目指す姿をふじのくに回遊式庭園として駿河湾をぐるりと囲む各地の美しい景観を社会総がかりで磨き上げていくこととしており、県西部には変化に富んだ湖岸を有し多くの観光スポットが点在する美しい浜名湖があります。浜名湖の景観形成には浜名湖岸の管理も必要でありますが、浜名湖岸は維持管理という観点から課題がさまざまあります。
 課題の一つ目として、私の地元湖西市の浜名湖岸は老朽化が進んでおり、多くの箇所で崩壊が始まっています。浜松土木事務所ではパトロールを行い危険な箇所に対し迅速に対応してくださっており、これに限らず浜松土木事務所はすばらしい働きを湖西市でしてくれています。改めてお礼を申し上げます。
 また、課題の二つ目として湖西市の浜名湖岸の管理割合は民間の所有が約四割、官の管理が残りの約六割と聞いており、官の管理は湖西市、県の河川、港湾、農林等に分かれているためどこが主導権を持って浜名湖の維持管理に取り組むのかよくわかりません。県が主導し、浜名湖維持管理協議会を立ち上げた上で民間所有の堤防への対応を含めた浜名湖岸の課題に取り組むことも必要と考えます。
 富士山、伊豆半島などでは世界遺産登録や東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けた取り組みにより景観形成が進んでいます。さらには大井川流域・牧之原地域でも行動計画を策定していると聞いています。浜名湖においても、ぜひ景観形成の行動計画の策定に着手していただきたいと考えています。
 そこで、県は浜名湖岸の維持管理にどのように取り組み、浜名湖の景観形成をどのように進めていくのか、県の所見を伺います。
 次に、湖西警察署移転に伴う旧新居町における治安対策について伺います。
 現在、静岡県警察では湖西警察署の移転候補地として湖西市民会館跡地を選定し、昨年九月定例会において用地取得のための補正予算を計上し二十九年度中の用地取得に向けた取り組みを進めていると承知しています。そして現湖西警察署のある旧新居町は東側は浜名湖、西側は愛知県にもほど近く国道一号線が東西を結ぶ地勢的にも重要な場所にありますが、警察署の移転が行われると旧新居町内に警察施設がなくなり治安の空白域が生じることになります。
 そこで、湖西警察署の移転に向けた取り組み状況及び移転後における旧新居町における治安対策について所見を伺います。以上、答弁を求めます。
○議長(杉山盛雄君) 難波副知事。
○副知事(難波喬司君) 天竜浜名湖鉄道の次期経営計画についてお答えをいたします。
 天竜浜名湖鉄道は、地域住民の暮らしを支える重要な生活路線であるとともに沿線地域への観光客の移動手段として大きな役割を担う重要な公共交通機関であるため、県は沿線市町とともに上下分離の考え方をもとにその経営を支えてまいりました。NHK大河ドラマを活用した積極的な誘客事業の実施など経営陣の努力の結果、利用者数、収入実績ともに平成二十九年度において前年度より増加することが見込まれております。しかしトンネルや橋梁を初めとする鉄道施設の老朽化が進み維持修繕費が著しく増加しており、これまでの対処療法的な修繕にとどまらず長期的視野に立った計画的な修繕が必要になっております。
 このようなことから、天竜浜名湖鉄道では鉄道施設の老朽化等の状況を把握するため昨年九月から全線にわたる詳細な施設調査を実施しております。その結果をもとに長寿命化の視点に立った維持管理計画を策定し次期経営計画案に盛り込むこととしております。県と沿線市町は計画案の提示を受け、その妥当性や実効性を検証してまいります。
 安全運行は鉄道事業者の最も重要な使命でありますことから、県といたしましては天竜浜名湖鉄道が地域に不可欠な交通機関であることに鑑み、会社を支えるという意識を沿線市町と共有し引き続き天竜浜名湖鉄道が多くの皆様に安心して利用されるよう積極的に支援をしてまいります。以上であります。
○議長(杉山盛雄君) 鈴木交通基盤部長。
○交通基盤部長(鈴木克英君) 浜名湖岸の維持管理と景観形成についてお答えいたします。
 県では、ふじのくに景観形成計画において浜名湖を富士山、伊豆半島とともに本県を代表する広域景観として位置づけ美しい景観を保全形成していくこととしております。
 浜名湖岸の景観形成につきましては、これまでふじのくに色彩・デザイン指針に基づき専門家から具体的な助言を受けながら水門の設置やサイクリングコース等の整備を進めたほか、案内板や標識等のガイドラインを浜松市、湖西市、県等が連携して策定してまいりました。引き続き両市等と景観形成行動計画策定に向け浜名湖の景観のあり方について議論を重ねてまいります。
 また、浜名湖には過去の干拓や埋め立てに伴う民間の湖岸施設が多く存在することから、これまでに現況調査を行い百二十キロメートルを超える湖岸の約半分が民間所有であることを確認したところでございます。今後は県が主体となり関係市や関係団体等と勉強会を立ち上げ湖岸の維持管理について現状や課題を共有するとともに、景観を踏まえた具体的な施策を実施する仕組みづくりを検討してまいります。
 県といたしましては、関係市やNPO法人などさまざまな方々と連携し美しい浜名湖の魅力を高めその情報を発信していく取り組みも行っており、これらの取り組みを積み重ねふじのくに回遊式庭園の主要な広域景観である浜名湖において社会総がかりで美しい景観づくりを進めてまいります。以上であります。
○議長(杉山盛雄君) 筋警察本部長。
○警察本部長(筋 伊知朗君) 湖西警察署移転に伴う旧新居町における治安対策についてお答えいたします。
 初めに、湖西警察署の移転に向けた取り組みの状況についてでありますが、静岡県第四次地震被害想定において津波浸水域内に所在する現在の場所から湖西市古見の湖西市民会館跡地に二〇二一年開署を目指して移転改築を進めているところであります。本年度は用地買収を完了し、来年度は設計業務、その後二カ年で建設工事を進めてまいります。
 次に、警察署移転後の旧新居町の治安対策についてであります。
 現在の湖西警察署が所在する旧新居町につきましては、その全域を同署の署所在地、すなわち警察署を拠点とする交番が管轄しております。湖西警察署の移転に際しては、旧新居町内の津波浸水域外の適切な場所に新たに交番を設置することを検討しております。加えて警察署のパトカーなどによるパトロールの強化に努めることとし、同地域の安全・安心の確保に万全を期してまいります。以上であります。
○議長(杉山盛雄君) 田内浩之君。
       (二十一番 田内浩之君登壇)
○二十一番(田内浩之君) 二点要望とさせていただきます。
 まず一点目ですね、浜名湖岸の維持管理と景観形成についてでございます。
 やはり課題は民提のところだと思うんですね。公共性があるのに所有は民間がしているというようなものもございます。そういったところが崩れたときの対応のために、先ほど勉強会を立ち上げていただけるということで前向きな答弁で大変ありがたかったんですけれども、やはり協議会というもの、しっかりしたものまでぜひ立ち上げていただければと思います。
 六の湖西警察署の移転のところでございます。やはり交番の設置ということに関しては津波浸水域外にこだわらないでいただきたいなということをぜひ要望させていただいて、私の質問を終わります。以上です。ありがとうございました。(拍手)
○議長(杉山盛雄君) これで田内浩之君の質問は終わりました。
 議事の都合により休憩します。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp