• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 本会議会議録 > 答弁文書

ここから本文です。

本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成29年9月静岡県議会定例会

前林 孝一良 議員(公明党静岡県議団)の 代表質問 に対する答弁

(質問日:09/26/2017番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 前林議員にお答えいたします。
 私の政治姿勢、特に若者の政治的関心の向上についてであります。
 未来を築く若い世代が、これからの国、地方の形や方向性を決定していく政治に対し高い関心を寄せみずからの思いを示すことは大変重要です。しかしながら今回の県知事選挙の年代別投票率を見ますと、十八歳は四〇%に近いものの十九歳、二十歳代前半はともに二〇%台でありました。民主主義の基本原則は多数決、多数決の基本原則は過半数、過半数をとったものの決定に従うというのがルールであります。投票率で言えば五〇%でございますが、その五〇%を大きく下回り若者の政治離れに強い危機感を抱いております。
 前林議員は、選挙権を得られて最初の投票に行かれたときのことを鮮やかに御紹介いただきました。私も二十歳になりまして東京の学生として初めて投票するときの緊張感を今、思い出しております。誰に投票するべきか自分の意思を決定するというときの緊張感というのがありました。私もどなたに投票したかは忘れましたけれども、そのような投票行動をするという機会をぜひ若者に持たせなければなりません。
 県では、政治が人々の暮らしに大きな影響を与え若者の将来にとって重要であることを知ってもらうため選挙出前授業を行っております。昨年の参議院選挙後の県立高校生へのアンケート調査では「投票に行った」との回答が八割を超え、十分な働きかけを行った世代では高い効果があらわれております。毎年県の創立記念日前後にここでこども議会を開催しておりますが、こども議会は参加されるお子様は中学二年生であります。ですから中学二年生以上における社会科あるいは現代社会の授業におきまして学校の先生が政治にかかわることの重要性を、教育の中立性ということは言うまでもありませんけれどもそれとは別に政治が身近なものであるということを教えていく必要があると存じます。
 ちなみに昨日、選挙が十月二十二日に行われることが決定いたしました。ですからまだ選挙権を持たない中学生にしろ高校生にしろ、君はあなたはもし選挙権を持ったら誰に、またどういう党に投票するのかといったようなことを社会科なり現代社会における応用問題として授業でなさると確実にそのことは選挙に対する関心を高めるというふうに存じます。結果が出るわけでありますから、その結果と自分の考えたこととの懸隔というか差であるとかあるいは結果と自分の意見とのかかわりなどを考えるきっかけになるのではないかと存じます。ですから参議院選挙後のアンケートをすることにも増して学校の場でこうした機会を持たれるように中学校、高校の先生方にぜひお願いを申し上げたいと存じます。
 今回の県知事選挙では、大学生の企画による候補者討論会を初め県内各地で若者の参加を得た選挙啓発が展開され大変頼もしく感じました。実際二十代後半の投票率は前回の県知事選挙をわずかではございますけれども上回っており変化の芽生えを感じております。このような兆しを捉え政治を人ごとではなく我が事と捉えることが大事で、最近は我が事と捉えることを自分ごと化と言うそうでございます。若者の政治参加を進めていくためには政治を自分ごと化する取り組みを進めることが重要であります。
 ちなみに、本県における一番大切な政策は危機管理政策であります。東日本大震災にしろ熊本大地震にいたしましても、これを静岡県の県民は老若男女を問わず人ごととは思わず我が事と捉えていると存じます。それは親御さん、あるいは学校、社会の地域のさまざまなところでいつ東海地震や南海トラフ巨大地震が起こるかもしれないということを日々知らされているからでありましょう。これは私は一つの突破口になるのではないかと、すなわち地震対策は政治であります。同じようにこの政治も広く自分ごと化というふうに見ることができるようになれば、関心が高まるものと存じます。
 若者の政治的関心を向上させるために、学校教育においてぜひ政治をタブー視することなく教えていくことが必要です。そしてファシリテーション手法による住民対話の取り組みなど若者が政治や行政を議論する場、参画する場もあわせて用意していく必要があります。
 県では、次代を担う若者たちによる県民会議を設置いたしまして、若者と理想の未来や静岡県の姿を議論しています。先日開催したふじのくに士民協働事業レビューでは五十九名もの若者の参加を得ております。参加している若者からは子育て、教育や観光振興などについて自分の体験を踏まえた意見が出されました。まさに自分ごと化でございます。自分ごと化をしながら社会の担い手となる自覚を高めていくことが大切です。
 未来は若者たちのものであります。その力によって開いていくものであります。私たち大人は先人から引き継いだこの社会をよりよい形で彼らに引き継いでいく責任があります。若者と向き合って議論をし政治に関心を持つ若者を確実にふやし、そして若者にとどまらず家庭、社会全体が政治を自分ごと化して考え行動するように変えていかねばなりません。私自身も一層、若者の政治的関心を向上させる場をつくりかかわることで政治的関心を向上させてまいります。
 次に、次期総合計画についてであります。
 総合計画は県づくりの基本方針を示すものであります。県民の皆様と目指す姿を共有することが大切で、ともに地域づくりを進めていく基礎でございます。このため多くの県民の皆様に御関心を持っていただき御理解いただけるように、わかりやすい計画にしたいと考えております。
 御提案いただきました子供版静岡県総合計画は大変すばらしいアイデアであると考えます。人口減少や高齢化が進行する中、本県の将来を担う子供や若者たちに県の将来像や進める政策に関心を持ってもらうことは極めて重要です。
 次期総合計画の策定に当たりましては、ぜひとも子供、若者を初め多くの県民の皆様が手にとって理解していただけるよう、例えば基本理念や目指す将来像を具体的なイメージとして描くことや年齢層に応じた概要版を作成するなど工夫をしてまいります。また県の政策が県民の生活においていかに多くの場面でかかわっているか、重要な役割を担っているかを県民の皆様に明確にお示し申し上げ、県政を身近に感じ地域づくりに参画していただくことも大切です。
 次期総合計画では、目指す姿として県民幸福度の最大化を掲げております。これは平たく言えば「生まれてよし 老いてよし」、「産んでよし 育ててよし」、「学んでよし 働いてよし」、「住んでよし 訪れてよし」、これを理想郷としその姿を提示することとしております。そして命を守る安全な地域づくり、安心して暮らせる医療・福祉の充実、子供が健やかに学び育つ社会の形成など八つの政策を掲げまして県民の幸せ感、県民幸福度の最大化の実現に向けた具体的な取り組みを明らかにしてまいります。
 県民の皆様が将来に希望を持てる総合計画を策定し、オール静岡で人々が人生の夢を実現し幸せを日々実感できる美しい富士の国をつくり県民幸福度の最大化を目指してまいりますので県議会の皆様の御支援、御協力を賜りますようにお願いを申し上げます。
 次に、舞台芸術の振興についてであります。
 SPACは、静岡県を拠点として舞台芸術の創作及び公演活動を行い世界に通用する上質な作品の鑑賞機会を県民の皆様に提供するとともに、舞台芸術の創造を通じてさまざまな芸術文化活動に刺激を与え本県の芸術文化の発展を牽引している存在です。
 SPACの宮城聰芸術総監督は劇場を広義の教育の場と捉えておられます。平成二十一年度から現在まで、実際十三万人を超える県内の中高生を質の高い演劇鑑賞に無料御招待なさっておられます。参加した学校からは本物の芸術に触れることで生徒の感性を高め、豊かな心を育む非常によい機会であるという声を数多くいただいております。
 今月十一日に地域自立のための「人づくり・学校づくり」実践委員会を開催いたしました。そこで子供たちが文化、芸術、スポーツに触れる機会の創出に関する議論を行ったところ、委員の方からSPACをさらに活用すべきであるという意見が多数寄せられました。また演劇を学校教育の場に取り込むことについても御提案がございました。私はこの案に賛成でございます。次に開かれる総合教育会議におきまして、演劇を学校教育のカリキュラムの中に入れられる可能性について御提案を申し上げたく存じます。子供たちの感性やチームワークを醸成できるとの意見をいただきましたので、ぜひ教育委員会においてもお考えいただきたいと考えているところであります。
 SPACは、平成九年に本格的な活動を開始して以来県内で約二千四百回の公演を行い海外からも延べ四十カ国から招聘を受けるなど世界的に高い評価を受けております。議員御紹介のとおりことし七月にフランスで開催された世界最高峰の演劇祭アヴィニョン演劇祭におきましては、ギリシャ悲劇に日本の死生観を持ち込んだ「アンティゴネ」でオープニングを飾り満席の観客の絶賛を浴びたことは記憶に新しいところであります。前回は「マハーバーラタ」を上演されてスタンディングオベーションの栄誉に浴されたわけでありますが、これが歌舞伎界に飛び火いたしまして今度は「マハーバーラタ」を歌舞伎で上演されるという動きが今起こっておりまして、こうした形で演劇の都静岡の存在、プレゼンスが高まっているところであります。
 このようなSPACの創造活動によりまして、本県が演劇の都として国内外から注目を浴びることは静岡県のブランド力を高める上でも重要なことであります。特に多数の来訪者が見込まれる二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックでは県内におきましても全国において文化プログラムが実施されますが、本県はその言い出しっぺであり我々はその主導的なロールモデルを担いたいと思っておりますが、その中でもSPACを中心に演劇の都としてのイメージを発信する絶好の機会にもしたいと考えております。
 県といたしましては、本県の文化力の向上のためSPACが世界クラスの舞台芸術作品の創作活動と公演活動により国内外へ情報発信するとともに、今後さまざまな機会を通して舞台芸術に親しむ県民の裾野の拡大や人材育成に取り組んでいくことに対しまして引き続き必要な支援をしてまいります。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長及び教育長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp