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令和2年6月静岡県議会定例会
鈴木 節子 【 討論 】 発言日: 07/10/2020 会派名: 日本共産党静岡県議会議員団 |
○議長(山田 誠君) 常任委員長の報告に対し、質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(山田 誠君) 質疑はないものと認めます。
これから討論を行います。
通告により、一番 鈴木節子君。
(一番 鈴木節子君登壇)
○一番(鈴木節子君) 日本共産党の鈴木節子です。
私は、知事提出議案第八十五号「令和二年度静岡県一般会計補正予算」から第百二号「令和二年度静岡県一般会計補正予算」までの全十八議案に対し、賛成の立場から主な議案についてその理由と若干の意見を述べ討論をいたします。
第百二号議案新型コロナウイルス感染症対策事業費助成は、有症患者受入れ体制を整備するために高度医療向け設備整備を行う重点、協力医療機関への空床補償や高度医療に必要な設備整備支援、院内感染防止対策を行う医療機関や薬局等への設備整備支援策で補正額二百四十六億円となりました。
今回の補正で新型コロナウイルス感染症対策の補正額は約千百十八億円となり、感染症拡大に備える強力な医療体制整備事業となります。特に空床補償については、さきの補正で一般病床の空床補償費を国基準より県独自で一万六千円上乗せしベッドが稼働した場合の収入に相当する額に引き上げたこと、感染症患者を受け入れるために休床とした病床も補償の対象としたことは病院の減収を極力抑えることにつながり評価をしております。
また、集中治療室など高度医療を担う感染症患者専用の病院や病棟を設定する重点医療機関と協力医療機関の空床補償額を確保することにより病床確保が推進され、感染症患者が急激に増大した場合の医療機関同士の役割分担、協力関係が明確になるという利点があります。これまでは感染症患者の急激な増大に際し受入れ病床数の確保に追われ、医療機関ごと地域ごとの受入れ数に格差がありましたが、この措置によって専門性の高い医療従事者の集約による効率的な治療ができ院内感染防止策も進みます。
感染症病床を九月までに二百床、十月以降四百床確保し重点医療機関、協力医療機関は県内のバランスを考慮して確保するということですが、新型コロナ感染症患者以外の患者も含めて十分な医療を提供する体制の維持は必要です。そのため地域の医療資源の全体像を踏まえて様々な医療を必要とする方に適切に医療が提供できるよう体制整備を求めます。
また、新型コロナウイルス感染症に加え今後新たな感染症の襲来が予想されることから、地域医療構想については病院の再編統合や急性期病床の削減ではなく感染症病床確保の在り方を根本から議論すべきであると申し添えます。
新規事業の医療機関、薬局等の院内感染防止策への財政支援を行うことは地域で求められる医療を継続的に提供することにつながり医療機関から強い要望があった事項です。対象を病院、有床診療所、クリニック、歯科医院、薬局、訪問看護ステーション、助産所、六千七百八十一施設まで拡大したことは市民が安心して受診できる環境整備に大きく貢献でき評価いたします。
職員の皆様は、この間休むことなく次々打ち出される新たな制度の迅速な執行のために努力頂いていることに敬意を表します。医療機関に待たれていた事業のスピードある執行に向け引き続き努力頂けますよう求めます。
続いて、今後の感染症拡大防止策について若干の意見を申し上げます。
首都圏での新規患者拡大に見られるようにウイルスによる市中感染は続いており、しっかりした備えが必要な状況です。感染者を早期に発見し、症状に応じた医療と隔離のために積極的な検査戦略に転換し先手を打った感染症拡大防止のために検査を大規模に行える体制整備を求めておきます。
安心して社会生活、経済活動を再開し持続させるためには新型コロナウイルス感染症対策は県の独自策が何としても重要な局面になりました。市町の状況に即して県が率先して状況に応じた事業を展開されることを求め賛成討論といたします。
○議長(山田 誠君) 以上で討論は終わりました。
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