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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和4年9月静岡県議会定例会

田内 浩之 議員(ふじのくに県民クラブ)の 代表質問 に対する答弁

(質問日:09/26/2022番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 田内議員にお答えいたします。
 保育施設、教育施設の送迎バスの安全管理についてであります。
 子供の命と健康が守られるべき認定こども園の送迎バス内において、このたび園児死亡事故が発生いたしました。大変痛ましく県として決して看過することができません。
 県では、今回の事故を重く受け止め牧之原市と共に当該施設に対する特別指導監査を行い原因究明に努めるとともに、政令市とも連携し送迎バスを運行する全ての保育施設等に安全管理体制の書面調査を実施いたしました。その結果を踏まえ明日二十七日から立入調査を行い再発防止に向けた個別指導を実施してまいります。
 さらに、バス送迎時における子供の安全対策を強化するために国が検討を進めている緊急対応策の内容を踏まえつつ、県独自で子供のバス送迎に係る安全管理指針を早急に整備いたします。策定に当たりましては有識者から御助言を頂きながらバス乗降時や登園時における子供の人数確認、ダブルチェック体制の徹底、運転手以外の同乗者の配置、関係者間での情報共有等具体的な手順を盛り込んでまいります。
 今後は、ヒューマンエラーを回避するために人の動きを検知するセンサーやアラーム等の警告機器など安全装置の導入についても民間企業の協力を得て研究を行ってまいります。有効なものにつきましては、施設へ周知し活用を促すことにより事故の確実な防止につなげてまいります。
 県といたしましては、全ての子供の安全が守られ健やかな成長が確保されるよう保育施設等における送迎バスの安全管理を徹底してまいります。
 次に、浜松市沿岸域防潮堤の「みんなで守る防潮堤」の実現に向けた将来像と取組方針についてであります。
 浜松市沿岸域防潮堤は、地元浜松を創業の地とする篤志家による多額の寄附が契機となり「みんなで実現!未来を支える防潮堤」のスローガンの下、市民、企業、団体等がオール浜松の体制を構築し安全・安心のランドマーク一条堤として令和二年三月に竣工しました。篤志家がお始めになってオール浜松で造り上げられた一条堤築堤の事業は金原明善翁の治山事業に匹敵するものと考えております。
 現在は、津波に対する地域防災力の向上はもとより散策やウオーキングなど健康増進の場として利用され、防潮堤から望む海岸線や中田島砂丘などは雄大な景観を楽しむ新たな観光スポットとなるなど多くの人々に親しまれております。
 一方、中田島砂丘や舞阪周辺では雨水の集中や強い西風により施設の変状が確認されており、保安林区域内の植栽木の適切な保育等と併せ防潮堤が有する機能の維持管理や利用における課題となっております。現在の利用状況や防潮堤が整備されたこれまでの歴史を踏まえますと、当防潮堤が浜松市域を守る防災上の役割だけでなく平時における憩いやにぎわいの場、防災や環境を学ぶ場として多様な役割を担うことで市民がこれまで以上に誇れる施設となることが防潮堤の将来像であると考えております。
 また、かつて天竜川の治水事業など国家社会公共のために一生を捧げられた金原明善翁の私財を投じて治山・治水に尽力された歴史が令和の時代においても語り継がれていますように、市民一人一人が防潮堤を保全する役割を担い市民の手で後世に継承していくことでこの将来像を目指してまいります。
 そのために、市民や地元企業などと将来像を共有しその実現に向けた手法などについて議論する仮称ですが、防潮堤みらい懇話会を立ち上げます。この懇話会の立ち上げに際し県では農林事務所、土木事務所が協働で主導しまずは防潮堤建設に携わった市や建設業界などを交えた準備会を年内に開催し意見交換を行います。また市民や企業と協働で施設点検パトロールなどを行う啓発イベントを定期的に開催し、浜松市域共有の財産である防潮堤を市民自らが守る意識の啓発を図ってまいります。
 県といたしましては、地域の安全・安心のために尽力した金原明善翁の精神と同様この十七・五キロに及ぶ一条堤が浜松市域の安全・安心を担い市民が新たなにぎわいや交流の場として関心を寄せ市民による主体的な取組、いわゆるシビックプライドの醸成が継続的に行われるように努めてまいります。
 次に、浜名湖についてのうち、浜名湖湖岸堤の整備についてであります。
 浜名湖地域は、遠江八景に代表される美しい景観や海や山の魅力ある食材、四季折々に咲き誇る花々、豊かな自然を生かしたマリンレジャー、あるいはサイクリングなど多彩な地域資源に恵まれております。この魅力あふれる浜名湖の湖岸堤につきましては、議員御指摘のとおり地域住民から施設の老朽化、高潮・津波に対する不安の声が寄せられておりますことから、県は平成三十年度に浜松市や湖西市などと共に勉強会を設置し計画的な整備に向けた検討を進めてまいりました。勉強会では想定される高潮や津波への対策が必要な区間の抽出や浸水想定区域の把握、施設所有者の調査など主に防護面における検討を行ってまいりました。その結果湖西市における浜名湖岸は民間所有が四割とのことでございましたけれども、浜名湖全体、湖岸全周約百二十キロメートルのうち約八割で高潮や津波に対する高さが不足していることや民間所有の湖岸施設が約五割存在していることなど湖岸堤の整備を進める上での実態並びにそれに伴う課題が明らかになっております。老朽化が進み防護面で課題がある浜名湖湖岸堤は抜本的な改修、整備を計画的に進める必要があります。
 このため、県ではこれまでの防護に関する検討に加え観光や水産振興等の利用、景観や自然環境等の環境など様々な視点から検討を行い令和五度中を目途に仮称でございますが浜名湖水辺整備計画を策定することといたしました。
 この計画の策定に向けて今年度、県、浜松市、湖西市、観光や漁業に関する団体などにより構成する検討組織を設置いたしまして浜名湖の多彩な魅力を最大限引き出すための湖岸堤の整備の在り方などにつきまして検討を進めます。あわせてこの計画に定める整備の優先順位につきましても、高潮や津波により想定される被害の大きさや既存施設の老朽化の度合い、地域振興策との連携などを地区ごとに総合的に評価し設定いたします。計画策定後は優先順位が高い地区から順次整備を進めてまいります。
 今後策定する仮称浜名湖水辺整備計画に基づき防護、利用、環境、これら三つの調和の取れた浜名湖の水辺空間の整備を進め浜名湖岸の安全度の向上と周辺地域のさらなる魅力向上、振興に取り組んでまいります。
 次に、スタートアップ支援についてであります。
 経済成長の原動力であるイノベーションを生み出し社会課題の解決にも貢献し得るスタートアップは、日本経済の新たな牽引役として期待される存在です。こうした企業が自律的に創出され成長できる環境を整備することが重要であると認識しております。
 御紹介がありました浜松市では早くからスタートアップの育成・支援に取り組まれており、二〇二〇年七月に愛知県や名古屋市と一体で国が認定するグローバル拠点市の一つに選ばれました。ファンドサポート事業のほかにも環境整備や人材育成など様々な支援策が展開されていると承知しております。
 一方、本県では大学の先端的な研究シーズに着目し大学発ベンチャーを継続的に創出する仕組みを構築してまいりました。
 具体的には、大学のシーズと地域企業のニーズを結びつけるコーディネーターを配置するとともに、スタートアップの育成に実績がある民間事業者が伴走支援を行っています。さらには試作品の製作や市場テスト等への補助を行うことで近年静岡大学や県立大学などを中心に起業件数が増加するなど着実に成果を上げております。
 加えて、TECH BEAT Shizuokaの開催を通じまして首都圏に集中するスタートアップによる県内企業等との協業や本県への進出を後押ししております。
 このほか、県内では金融機関をはじめとする民間事業者が独自に支援拠点を開設する事例やベンチャーキャピタルによるファンドの組成など新しい動きも見られております。
 県といたしましては、大学発ベンチャーなどの創出及びその育成と首都圏スタートアップの誘致に取り組むとともに、年内にも策定される国の育成五か年計画を踏まえて民間事業者の動向や浜松市の先進的な取組も視野に入れ県内全域での効果的なスタートアップ支援の在り方を検討いたします。
 なお、その他の御質問につきましては副知事、関係部局長及び教育長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp