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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和4年2月静岡県議会定例会

林 芳久仁 議員(ふじのくに県民クラブ)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:03/03/2022番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 林議員にお答えいたします。
 清水港の生産性向上についてのうち、コンテナ港湾生産性ランキングについてであります。
 これまで港湾の能力を比較する指標はコンテナ貨物の取扱量でありました。このたびの世界銀行の調査は初めて効率性という質を指標として比較されたものであります。県が令和元年に策定した清水港長期構想の基本理念スマートガーデンポート清水におきまして、目指す姿の一つとして掲げている利用者が使いやすさを実感できる港の実現に向けた取組を着実に進めてきたことがこの二位という評価に結びついたものと考えております。
 さらなる生産性の向上に向け、施設整備におきましては限られた港湾空間の効率的な利用を図るため新興津コンテナターミナルを拡張いたしまして、袖師にございますコンテナターミナル機能をそちらのほうに移転、集約してまいります。その最初のステップとして今年度、国が新興津埠頭の岸壁を二百メートル延伸する工事に着手してくださいました。
 荷役作業におきましては、物流DXを取り入れた効率的なシステムの構築を目指し新興津コンテナターミナルにおきましてローカル5Gを活用したコンテナ搬送用のタイヤ式門型クレーン、通称RTGの遠隔操作化を進めているところであります。
 また、荷主の新規開拓に向けましては議員御指摘のとおり中部横断自動車道の全面開通を追い風として山の洲くにでのポートマーケティング活動を強化してまいります。毎年山梨県甲府市で清水港・富士山静岡空港セミナーを開催しておりますけれども、今月中旬に長野県の商工会議所などの御協力を頂きまして長野県下の佐久市と松本市で清水港利活用説明会を開催いたします。そして直接地元の方々へ清水港を活用するメリットを説明し、御利用をしていただけるよう促進を図ってまいります。
 さらに、SDGsやESG投資などが重視される中、サービスの質という点で、効率性だけでなくて環境が評価される時代になると思います。このため官民が協力して二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルポートの形成に向けた取組を進めてまいります。
 環境というのは目に見えるので目に見えたものは景観ということになりますが、恐らく林先生も御懇意の東海大学の東惠子教授――現在名誉教授でございますが――過去三十年間清水港のみなと色彩計画プロジェクトに取り組んでこられました。この取組はこの三十年の間に未来創造大賞、そしてまた手づくり郷土賞というのを取ったわけですが、令和三年度に国交省の国土大臣賞である都市景観大賞に輝きました。ガーデンポートというのは単なる言葉ではなくて、名実ともにそのように呼べる清水港であるというふうに誇りに思うところでございます。
 県といたしましては、今回のランキング結果に甘んじることなくさらなる生産性の向上とさらに景観の磨き上げにも協力をいたしまして清水港の優位性や環境への取組を積極的にPRし、山の洲くになどでのポートマーケティング活動を強化することにより新規荷主の獲得に取り組んでまいります。
 次に、水産業の振興についてのうち、養殖業に対する県の取組方針についてであります。
 県内ではサクラエビやアサリなどの漁船漁業の不漁が深刻化しております。水産業に携わる皆様方が非常に厳しい環境に置かれております。
 こうした中で、養殖業は天然の水産資源に対する負荷が少なく計画的な生産が可能ですから、それを成長産業としそれを促進することは水産資源の持続的な利用と水産物の安定供給の両立に向けた重要な取組であると認識しております。現在約二百の生産者が県内各地域の特徴を生かして多種多様の魚、あるいはアオノリやワカメさらに貝など多彩な品目の養殖を行っております。高いブランド力を有する生産者がおられる一方、規模が小さく生産量が少ない生産者も多うございまして販路の拡大や生産性の向上が課題となっております。
 このため、県では生産者が市場ニーズを的確に把握し地域の特徴を生かして生産力を増強できるよう生産者相互の協業やブランド化などの取組を支援しております。
 例えば、富士宮市のニジマスでは水産・海洋技術研究所富士養鱒場の支援により複数の養殖業者が協業することで水温の異なる養魚場の相互利用が実現いたしまして大型ニジマス「紅富士」で知られる大型ニジマスの出荷量が約三倍に増加いたしました。また生食用のニーズに対応した高鮮度な出荷によりまして都内の高級ホテル等でも使われるようになり取引価格が約二割上昇しております。今後はこうしたブランド化の成功事例を他の魚種にも応用し市場ニーズに対応した生産体制の構築を支援してまいります。
 また、現在実施設計を行っている温水利用研究センター沼津分場の量産実証施設ではノコギリガザミやクエをモデルにしまして病気の原因となるウイルスを持たない種苗の生産技術の開発を進めることにしております。こうした技術をマダイなどの養殖にも応用することで病気の発生を抑制し、生産性の高い養殖技術を確立してまいります。
 県といたしましては、生産から流通まで現場のニーズを踏まえたきめ細かな支援策を講じて養殖業の持続的な発展を目指しその成長産業化に取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、関係部局長から御答弁を差し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp