本会議会議録

答弁文書

令和５年２月静岡県議会定例会

髙田　好浩議員(公明党静岡県議団)の代表質問に対する答弁

（質問日:02/20/2023番目）

答弁者

：

健康福祉部長

○健康福祉部長（八木敏裕君）　困難な問題を抱える女性への支援についてお答えいたします。
　近年、県の女性相談センターや市の福祉事務所など県内の女性相談窓口に寄せられた相談件数は毎年度七千件を超えております。その内容は配偶者等からの暴力に関する相談のみならず性被害や生活困窮、孤独・孤立、家族関係破綻など多岐にわたっており、福祉や保健、労働、住まい、教育、子育てなど様々な分野での支援機関の連携を強化し包括的な支援を行うことが重要であります。
　また、困難な問題を抱えている女性の中には助けが必要な状態と認識せず必要な支援につながらない方もいると言われていることから、支援の最前線において活動している民間団体との協働を通じて女性の自主性を尊重しながら訪問、巡回などのアウトリーチのほかＳＮＳ上での相談や居場所の提供などの支援を継続的に行っていく必要があります。
　このような状況の中、昨年成立した困難な問題を抱える女性への支援に関する法律におきまして、今後都道府県は国が示す基本方針に即して支援のための施策の実施に関する基本計画を定めることとされました。このため県では、今後県民向けの実態調査を行い女性が抱える課題を幅広く把握、分析した上で様々な関係機関と共に効果的な支援方策の検討を進めてまいります。
　また、有識者や民間団体の御意見を十分に伺いながら、支援調整会議の設置など民間との協働を進める体制づくりや民間団体への支援方策についても併せて検討し実効性のある基本計画を令和五年度中に策定してまいります。
　次に、認知症対策についてであります。
　認知症の方やその御家族が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けるためには、認知症に対する理解を深め地域で支え合う社会を実現することが重要であります。
　県ではこれまで認知症サポーターを四十万人養成するとともに、市町におけるチームオレンジの立ち上げを支援してまいりました。チームオレンジによる認知症カフェの運営などの取組が進んでいる一方、認知症の方のニーズと支援策とのマッチングが課題であると認識しております。このため今年度から活動の中心となる人材の育成や認知症の方の困り事を把握する手法の検討など地域の状況を踏まえ一緒に考える伴走型の支援を行っております。
　また、認知症対策を県全体に広げていくためには企業との連携が重要であります。従来より認知症の方と関わることが多い郵便局や銀行等の要望に応じた認知症サポーターの養成講座や若年性認知症の方の就労継続に向けた企業向け出前講座を実施しており、認知症の方への対応方法や地域との連携の必要性などの理解を深めていただいております。今後はこうした企業が連携し地域で効果的な活動ができるよう意見交換の機会を設けてまいります。
　さらに、今年度からは食品や健康関係等の企業と認知症予防の教室や通いの場とのマッチングを行い栄養指導や運動の専門的な視点を取り入れてもらうことで地域での認知症の予防活動が充実するよう取り組んでおります。こうした企業との連携した事例についても広く情報発信し横展開を図ってまいります。
　県といたしましては、認知症を社会全体で理解し県民、企業、行政などが一体となって認知症の方とその御家族を温かく見守り支援する社会の実現を目指し認知症対策を積極的に推進してまいります。以上であります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号：054-221-3482

ファックス番号：054-221-3179

メール：gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp

ページの先頭へ戻る

〒420-8601 静岡県静岡市葵区追手町9番6号電話番号(県庁案内)：054-221-2455