本会議会議録

質問文書

平成27年12月静岡県議会定例会 質問

質問者：
山﨑　真之輔 議員

質問分類
一般質問

質問日：
12/09/2015

会派名：
ふじのくに県民クラブ

質疑・質問事項：
１　浜松航空教育都市構想について　　　　　　　　　　　　　　　　　　
２　下請中小企業の振興について　　　　　　　　　　　　　　　　　　
３　ＩＣＴの活用による公共事業の生産性向上について　　　　
４　ＮＰＯ等の活性化施策について　　　　　　　　　　　　　　　　　　
５　不妊治療支援策の充実強化について　　　　　　　　　　　　　　　　
６　十八歳選挙権に伴う投票率向上施策について　
７　いじめ防止対策について　　

○副議長（杉山盛雄君）　ただいまから会議を再開します。
　質疑及び一般質問を続けます。
　通告により、二十五番　山﨑真之輔君。
　　　　　　　（二十五番　山﨑真之輔君登壇　拍手）
○二十五番（山﨑真之輔君）　皆さんこんにちは。私はふじのくに県民クラブの所属議員として県政の諸課題について通告に従い、知事及び関係部局長、教育長に分割質問方式にて質問をいたします。
　初めに、浜松航空教育都市構想について伺います。
　去る十一月十一日、国産初の小型ジェット旅客機ＭＲＪの初飛行が実現しました。日本の航空機産業が再び世界市場に挑み自動車産業に次ぐ産業の柱の一つになるのではないかと期待されています。というのも航空機産業は裾野が非常に広く、一般に自動車一台当たりの部品点数が三万点なのに対し航空機は機種にもよりますが一機で三百万点と言われているのがそのゆえんです。
　ＭＲＪは、現時点ではその部品の七割が外国製だそうですが、今後は国産部品も間違いなく使われていくでしょう。したがってそのときに向けて航空機部品産業を育てていく。まさに今静岡県が支援しているＳＯＬＡＥなどは将来を見据えたものと評価しているわけです。しかし現実的にはこの産業分野の先進地は国内航空機生産の五割が集中する愛知県などを中心とした中部エリアで、力わざでは勝ち目は薄いと思われます。そこで民間の方々が目をつけたのが人材育成からのアプローチ、つまり整備士や操縦士の養成拠点を浜松に構えられないかという発想であります。
　浜松が航空機産業での教育都市的な存在となれば、当然そこに人が集まります。すると知識もノウハウもソフトもいずれは部品工場も集約するというロジックです。そして実際に航空機の整備士や操縦士の不足ぐあいは世界的に深刻で航空需要に全く追いついていないのが実情です。国内においてもこれまで六十四歳だった操縦士の定年を六十七歳に引き上げるという小手先の対策をしている始末。今こそがチャンスだということです。
　浜松には、皆さん御存じのように航空自衛隊に航空教育集団司令部があります。ここは訓練生のメッカと呼ばれていてさまざまな蓄積した技術を備えていますし、当然地域には退職されたＯＢも教官も住んでおられます。また市内には拠点として活用できそうな未使用施設もございます。浜松市長は先般の市議会の場でこの構想を応援したい、ついては国や産業界への働きかけをしていくとの答弁もされています。ぜひ静岡県としてもその背中を押していただきたいと思います。
　そこで、この浜松航空教育都市構想に対する本県の所見を伺うとともに、航空機産業を県内で大きく成長させていくための方策について伺います。
　次に、下請中小企業の振興について伺います。
　平成二十六年三月、議会提案により中小企業者受注機会増大条例が策定されました。県内の仕事を十三万社ほどある県内の中小企業が担えるよう社会全体で支援していく。このようなメッセージを込めた条例だと私は理解していますが、中小企業を取り巻くここ最近の景気動向は非常に厳しい状況にあります。確かにアベノミクスで大企業の利益や内部留保は増大しましたがＧＤＰはなかなか上向かない。消費もさえない。仕事がないわけではありません。それなりに工場は稼働し残業もあります。しかし利益が出てこない。これが中小企業とりわけ下請中小企業の現実ではないでしょうか。
　本県でも、そんな下請中小企業の振興を図るため公益財団法人静岡県産業振興財団と連携して下請取引の拡大と適正化に取り組まれていますが、年二回実施している下請取引実態調査の結果からは六割の企業は取引先からコストダウン及び品質管理の向上を要請されている、二割の企業が消費税率引き上げ分を転嫁し切れていない、五割の企業が円安によるマイナスの影響を受けているなどの状況が確認できています。また下請駆け込み寺などには支払いの遅延、代金減額、買いたたき、型保管費用の負担等々多くの相談が寄せられていると聞いています。
　今後、さらなる消費増税もあります。いかにして下請中小企業を守り育てていくのか、県の所見を伺います。
　次に、ＩＣＴの活用による公共事業の生産性向上について伺います。
　先般、企画くらし環境委員会の視察で東京にあるＮＥＣイノベーションワールドを訪れビッグデータを初めとするＩＣＴ利活用の最新事例を学んでまいりました。私は昨年の一般質問でビッグデータを県としても積極的に活用すべきだと提案し、またその後の所属委員会でも事あるごとにその有効性を主張してまいりましたが、本視察をきっかけにますますその取り組み強化の必要性を感じたところです。例えば水分量センサーから得られたデータを解析して土砂災害を事前に検知、予測する。急ブレーキの多発ポイントなどの自動車走行データから未来の交通事故を予測する。レセプトや健診データ、疾病要因や地域特性などを複合的に分析し医療費削減につなげる。このようにＩＣＴの活用は私たちの暮らしのさまざまな場面で導入され生活を変革させていますし、先月の欧州視察先のドイツでもインダストリー四・〇の肝はこうしたＩＣＴによる生産改革だと伺いました。
　本県では、平成二十六年度から七つの視点、二十二の施策で構成されるふじのくに公共事業生産性向上推進プログラムを展開し、コストの縮減のみならず県民満足度を高めるために御努力をされていますが、ＩＣＴを活用した取り組みをもっと積極的に進めるべきではないでしょうか。今回の視察で得た事例でいえば水道管の漏水対策や道路、橋脚管理などの公共施設の点検や工事施工の合理化にその活路が見出せるかもしれません。
　そこで、ＩＣＴの活用による公共事業の生産性向上について、本県での現状と今後どのように取り組んでいくのか伺います。以上について答弁を求めます。
○副議長（杉山盛雄君）　川勝知事。
　　　　　　　（知事　川勝平太君登壇）
○知事（川勝平太君）　山﨑議員にお答えいたします。
　浜松航空教育都市構想についてであります。
　これは非常に興味深い構想でありまして、浜松につくるかあるいは富士山静岡空港につくるか、その場所はともかくといたしましてこの構想を進めることは大切であるというふうに存じます。ＭＲＪもそうでありますけれどもフジドリームエアラインズが導入しております九機のジェット機もいわゆるリージョナルジェットと言われるもので、七十人前後から百人前後の乗客を当てにした飛行機であります。
　現在、一般論として世界の航空機産業というのは生産額ベースで約二十五兆円の市場規模でございまして、今後二十年間で現在の約二倍となる三万七千機の航空旅客機の需要が見込まれるなど今後の成長が大いに期待されている産業であります。その中でこのリージョナルジェットというのが着目されているということでございます。
　私は、先般南米を訪問いたしました際にブラジルを訪れまして、一日、ＦＤＡに飛行機を供給しているエンブラエル社に午前十時から午後五時まで、まずエンブラエル社創業社長のドクター・オジーレス・シルバさんと一時間余り会談いたしました。この方は一九三一年のお生まれで、私のイメージとしては鈴木修さん、松下幸之助さん、本田宗一郎さん、稲盛和夫さん等々、全部一人に体現したような実に立派な実業家でありかつ人格者です。
　この方、もともと軍人パイロットだったんですけれども大変頭脳の明晰な方で、戦後すぐにブラジルにものづくり、なかんずくこれからは航空機産業だということでドイツの技術者をお招きになり、かつアメリカのＭＩＴ――マサチューセッツ工科大学から先生をお招きになって今やブラジルで最も難しい大学を、五年制の大学、大学院をおつくりになられましてそれに基づきましてエンブラエル社というものがつくられ、今や宇宙産業ほか例えばサトウキビからエタノールをつくる。ブラジルのサトウキビの栽培を活用した自動車がありますがこれもエンブラエル社の関連企業がやっておりまして、ものづくりのまさに知的、技術的拠点になっている方であります。同時に退かれてからは物すごい財産もお持ちなんですけれども、さらにたくさんの会長職をお務めになっておりますけれども自分の残りの人生に必要な額を除いて会長職の報酬も全て教育、人材育成、そうしたものに全額出されているというまことに立派な方でございました。
　私は、ＭＲＪの事業の一端が静岡県に来ないかということで相当に運動いたしましたが、御案内のとおり愛知、三重、岐阜を中心に広げていくことになりました。そうした中で本県には二万六千人のブラジル人の方がいらっしゃいます。何とか彼らに誇りを持って仕事についていただくということのためにもエンブラエル社とのかかわりはできないかということでお話ししましたところ、エンブラエル社創業の基盤となったブラジル航空技術大学。先ほどおっしゃった航空技術大学も一緒なんですけれどもそこと県内の大学。私が念頭にあったのは袋井にございます理工科大学ですね。そこに航空工学コースがありますからそれが念頭にあったんですが、これを念頭に置いて申し上げたところ大変に御関心を示されました。そしてこういう大学というか人材育成所はですね、やはり飛行機にかかわるものは飛行場のそばにないといけないんですね。すごく大切なことなんですよ。したがって浜松の空自の基地が使えるのか。なかなかにこれは議論のあるところでしょう。一方富士山空港はこれは敷地も空き地もございますし、さらに理工科大学と、あるいはまたおっしゃっているような浜松をベースにしたそういう大学も視野に入れることができます。
　そうしたことで、実際本社も――大学自体は訪問することはできなかったんですけれども――本社はもう本当に飛行場と隣接しているんですね。そこでつくっているわけです。そこで訓練してるわけです。それからＭＲＪを操縦するのとそれからエンブラエル社のＥＲＪですか。これを操縦するのとでは仕様が違いますので一方が操縦できるからといって即他方ができるというものでもないんですね。そうしたことでですね、課題はあると思うんですけれどもこれは極めて重要な、本県にとって飛行機がございますし、今ＥＲＪ――エンブラエル社のリージョナルが九機、さらに二機参ります。さらに五機も加わるということで、今ジェイエアだけでですね、これはジャパンエアラインズが持っている子会社ですけれども二十機弱持っているんですよ。したがって日本に現在二十数機のＥＲＪのジェット機がございます。彼らは大変親切にですね、数年後に商品になるその工場も誰にも見せない、写真を撮ってはいけないというにもかかわらず見せてくださいました。我々の地域にブラジルの方たちがいるということは実は財産なんですね。ですから今度二月にトップの方たちがお越しになるというふうに伺っておりまして、そのときにはこうした話も具体化したいというふうに思っているところでございました。そうした中で今お話を承りましたので大変関心があるということであります。
　本県における航空機産業をめぐる状況を概観いたしますと、先般初飛行したＭＲＪの重要な部品を本県内の企業が供給していると大きく報道されましたが国の航空機戦略特区に県内から部品供給企業八社が参加し、また一貫生産による共同受注を目指す県内中小企業グループＳＯＬＡＥと称されているこのグループも大手メーカーからの受注活動を活発化させておられます。
　また、ＦＤＡは先ほど申しましたとおり現在九機のエンブラエル機を運航しておりまして今後さらに二機プラス五機追加される見込みであります。さらに多数のビジネスジェットの利用が予想される二〇二〇年の東京オリンピックを念頭に置きましてビジネスジェットの積極的な誘致にも取り組みます。そうした中で今度は航空機の製造分野に限らずメンテナンス、修理、オーバーホールとこの三つの分野でもニーズが確実に高まるであろうと見込んでおります。したがって大きな可能性があるというふうに思っております。中小企業の方たちにとってもですね。
　県では、これらの産業分野の創造と振興を図ります。大きな課題の一つはエンブラエル社でもお話がございましたし、今山﨑議員から御指摘のありました人材の育成です。これは本気で取り組みたいと思っておりまして、議員御紹介の構想につきましては繰り返し申し上げていますように期待できる内容であるというふうに考えております。浜松市の構想実現に向けた国などへの働きかけには全面的に協力してまいりたいというふうに思います。県としてできる限りのこの方面での取り組みをしていきたいということであります。
　航空宇宙分野を成長産業の一つとして私どもは位置づけておりますので、地域経済を牽引する重要な産業分野であるということでございますから、今後も県内企業が航空機の部品製造、先ほど言いましたメンテナンスと修理とオーバーホールのそれぞれの頭文字をとって最近はＭＲＯと。メンテナンス（Maintenance）、リペア（Repair）、それからオーバーホール（Overhaul）ですか、のＭＲＯというふうに略称するそうですが、こうした三つの分野などへの対応をするための人材の育成、それからもちろんパイロット育成、それから大手メーカーとのビジネスマッチングの機会の提供などの取り組みを進めることで、本県の航空機産業の発展を図ってまいりたいと考えております。以上であります。
○副議長（杉山盛雄君）　篠原経済産業部長。
　　　　　　　（経済産業部長　篠原清志君登壇）
○経済産業部長（篠原清志君）　下請中小企業の振興についてお答えいたします。
　県は、下請取引の適正化を推進するため発注企業に対し下請代金支払遅延等防止法の周知徹底を図る講習会を年六回開催するほか、苦情処理のための相談窓口を静岡県産業振興財団に設置するとともに、弁護士による法律相談を毎月一回実施しております。
　また、県内中小企業の取引の拡大を図るため専門調査員が掘り起こした発注情報を県内企業に紹介することを初め、首都圏での取引先の開拓を目指す展示商談会や県内企業のビジネスチャンスを広げる商談会を富士市と浜松市で毎年開催しているところであります。そのほか大手メーカーに対して中小企業が出向いて技術力を売り込む展示会も随時開催しております。さらにこれまで下請取引だけを行っていた企業の中には自社製品の開発を目指す動きも見られることから、県といたしましては専門家派遣制度などにより経営革新計画の策定や新商品の企画から研究開発、生産、販売まで一貫した支援を実施しております。
　今後とも、中小企業者の受注機会の増大による地域経済の活性化に関する条例の趣旨を踏まえ、下請中小企業の取引の適正化と受注機会の拡大に向け、国や関係機関と連携して積極的に取り組んでまいります。以上であります。
○副議長（杉山盛雄君）　野知交通基盤部長。
　　　　　　　（交通基盤部長　野知泰裕君登壇）
○交通基盤部長（野知泰裕君）　ＩＣＴの活用による公共事業の生産性向上についてお答えいたします。
　県では、公共事業を進めるに当たって構想段階から維持管理までの全てのプロセスにおいて県民の皆様が満足できる品質の確保とともにコスト縮減を図ることを目的として、本年三月ふじのくに公共事業生産性向上推進プログラムを策定いたしました。
　これまで、電子入札による発注手続や残土情報システムによる土の有効利用、長寿命化データベースによる施設の点検結果や補修履歴の蓄積など主に行政事務の効率化を図るための手法としてＩＣＴ技術を活用してまいりました。本年度からは本プログラムに基づき、これに加えドローンとＧＰＳを用いた現場での施工の効率化、高精度化や地理情報システムによるハザードマップ作成ツールの開発など有用な技術の導入に新たに取り組んでおり、現在試験施工などを通じ有効性や課題の抽出を行っているところであります。
　県といたしましては、今後とも本プログラムで重要事項としている社会資本の老朽化や担い手不足、災害リスクの増大など公共事業をめぐる課題に適切に対応していくため、新技術新工法登録制度等の活用により幅広くＩＣＴ技術の情報を収集するとともに、この技術の積極的な導入に努め公共事業の生産性の向上を推進してまいります。以上であります。
○副議長（杉山盛雄君）　山﨑真之輔君。
　　　　　　　（二十五番　山﨑真之輔君登壇）
○二十五番（山﨑真之輔君）　御答弁ありがとうございました。要望を一点、それから再質問を一点させていただきたいと思います。
　まず要望ですが、下請中小企業の振興に関するところであります。
　やっぱり現実はアンケートよりも非常に厳しい状況にあると思います。それから元請と下請の関係では先般のマンション傾き問題。あそこでも露骨にその上下関係が見えたように非常に厳しい認識を私は持っています。ただ代表質問の初日に深澤議員が小規模企業振興条例の話をされましたが、県内の企業数の九九・八％、それから雇用者数の七七・二％を賄っているのが紛れもなく中小企業ですよね。ですからこういったところにいま一度光を当てていただいてその振興策、守りも攻めも積極的にやっていただきますことを要望いたします。
　それから、再質問ですが一番目の浜松航空教育都市構想に関することです。
　知事がブラジルのエンブラエル社を訪れていただいたおかげで、今新たな発想が生まれつつあるかと思います。で、私が今回提案した教育都市構想と、そしてもしかしたらそれがかなうかもしれない工場の誘致等々が相まっていけば非常に面白い方向性になるかと期待をしているんですが、ただやっぱりばらばらに動いていてはだめなんですよね。知事もさっきおっしゃってくださったようにできる限りの支援をしていきたいということでそれはありがたいんですが、やっぱりここは県も市もそれから産業界も、あるいは国会議員の皆様も含めてテーブルをつくる――協議会をつくる。こういったことをやって一丸となって国にも働きかけをしていくということが必要になってこようかと思いますが、そのあたりの認識についてぜひお答えをいただきたいと思います。以上について答弁を求めます。
○副議長（杉山盛雄君）　篠原経済産業部長。
○経済産業部長（篠原清志君）　航空機産業の関係についての再質問についてお答えいたします。
　私も、浜松市の担当の方と人材養成――航空機産業の関係ですね――航空自衛隊の基地の周辺の利用の可能性とかを実際情報交換をしたこともございます。そういう形で進めていきたいと。また浜松市とですね、あるいはいろんな関係の市町とで、またどういう意向でやっていきたいか、その辺も確認しながら対応していきたいと思っております。以上です。
○副議長（杉山盛雄君）　山﨑真之輔君。
　　　　　　　（二十五番　山﨑真之輔君登壇）
○二十五番（山﨑真之輔君）　御答弁ありがとうございます。もしこの構想がいい方向に行けば、この静岡県内では航空機の部品もつくれる、人材も養成できるということで航空機産業における立ち位置はぐんと一気に上がってくると思うんですね。それが地方創生というか地域の活性化に必ず結びついていくかと思いますので、ぜひとも積極的な取り組みをよろしくお願いいたします。
　それでは、次の質問に移りたいと思います。
　次からの三つの質問は、若者に関することについて伺います。
　まずは、ＮＰＯ等の活性化施策についてでございます。
　平成二十四年に本県が行った若者の社会参画に関するアンケートの報告書によれば、近年の若者像は社会、地域への貢献意欲、地元回帰、心にゆとりのある暮らし志向などのキーワードであらわすことができます。また東京有楽町に所在する“ふじのくにに住みかえる”静岡県移住相談センターを訪問した際にも東京在住のほぼ半分の方が移住希望を有している、特に若者にその傾向が顕著だというお話も伺いました。これらを総合して考えますとこうした若者のニーズを受けとめて適切な施策を打ち出すことが現在進行中の本県における若者の流出防止や定住促進につながるものだと思われます。となると何が必要なのか。私はここにこそＮＰＯを初めとする社会活動団体の存在意義の一つがあると思います。学校に通いながら地域貢献活動に参加したり会社にお勤めしながらＮＰＯの運営に携わったり、あるいはＮＰＯそのものに就職するといった場合もあるでしょう。そんな生きがいの感じられる多様なライフスタイルに応えられるのがＮＰＯなのではないでしょうか。
　幸いにも、静岡県内には現在千二百を超えるＮＰＯ法人が存在し現在もその数はふえ続けています。しかし静岡県ＮＰＯ法人実態調査でも報告されているように資金、人材などで苦労されているＮＰＯが多く、せっかく立ち上げても継続的に活動ができていなかったりＮＰＯを解散してしまったりというケースがあるのも事実です。つまりはＮＰＯ等を取り巻く状況はまだまだ成熟期には至っておらず、よってここにＮＰＯ等を適切に支援する必要性が認められるんだと私は思います。
　そこで、ＮＰＯ等の自立を支え活発な活動を行っていただくための施策について、県の所見を伺います。
　次に、不妊治療支援策の充実強化について伺います。
　先日、政府が発表した一億総活躍社会実現に向けた緊急対策の中に不妊治療の助成拡充が盛り込まれました。これは希望出生率一・八に直結する緊急対策として挙げられたわけですが、本県の二〇二〇年までに合計特殊出生率二・〇七という目標にとっても追い風となり、評価しているところではあります。
　ただ、女性の活躍を同時にうたう政府の方針には矛盾も見受けられます。なぜなら女性が活躍すれば確かに所得はふえるでしょう。また会社内などにおいて地位も役割も増していくことにもなります。しかし現行の不妊治療助成制度のもとでは所得がふえればその助成は対象外となりますし、また女性の地位の向上が多忙を招き、より妊娠しにくい体になってしまうというおそれもあるからです。実際に大手企業で働く私の友人女性は夫婦共働きで稼ぎはありますがそれがために不妊治療への支援はもらえず、これまでに高級外国車に相当する支出を続けています。仕事の休みも少なく食事も簡単に済ませてしまうことが多く、決して妊娠に向かないライフスタイルだとわかっていながらも毎日女性として活躍しているのであります。
　国の不妊治療の助成拡大が、何をどのようにされるのかはまだ詳しくわかりませんが、県としてもこのような厳しい現実を御理解いただいた上でさらなる不妊治療支援策の充実強化に努めていただきたいと強く願います。
　そこで二点伺います。
　私は、不妊治療に関する支援は大きく二つに分けられると思います。その一つとしては今まさに不妊で悩まれている方への支援ですが、県として今後どのような支援策を施していくのか伺います。
　もう一つは、早い段階からの教育や啓発です。本県では昨年度までに特定不妊治療を助成した件数が一万六千七百五十一件、助成額は二十一億円以上にも上ります。早期に対応しこの数字を抑えていくのも一つの課題だと思いますが、県の今後の取り組みについて伺います。
　次に、十八歳選挙権に伴う投票率向上施策について伺います。
　いよいよ、来年の参議院選挙から選挙権年齢が十八歳へと引き下げられます。これに伴い国や地方、各政党や教育界などさまざまな準備をされていると承知していますが、私はやはり一番大切なのは主権者教育を高校生あるいは義務教育の段階から適切に施していくことだと考えています。しかし先般に文科省が出された高校生の政治活動に関する通知案などの報道を見ていますと非常に規制色の強いものとなっていて先行きが危ぶまれますし、またこうした教育の効果が出るには時間もかかります。そこで主権者教育の充実と同時に選挙や投票を取り巻く環境の改善も必要になってくるというわけです。過去には例えば投票率向上を目的として期日前投票制度を導入し、今では全投票者の一割から二割がそれを利用しているといった実績もあります。
　静岡県下では、県選挙管理委員会と各市町の選挙管理委員会がそれぞれ平時においても選挙時においても投票率向上のために汗を流してくださっていますが、どことなくマンネリ化と手詰まり感を抱いているのは私だけではないと思います。しかしアイデアは必ずどこかに転がっているはずです。例えばＮＰＯや若者から投票率向上のための事業を募集するとか、新たな発想で新たな取り組みをされてみてはいかがでしょうか。また前回の鈴木智議員の代表質問の際、仮称次代を担う若者たちによる県民会議を設置するという答弁もありましたが、こういった会議の中で一つのテーマとして投票率向上施策のことを話し合ってもらってもいいかと思います。
　そこで、十八歳選挙権を間近に控えた今、県としてどのように投票率の向上施策を展開していくのか伺います。以上について答弁を求めます。
○副議長（杉山盛雄君）　川勝知事。
○知事（川勝平太君）　ＮＰＯ等の活性化施策についてお答えいたします。
　ＮＰＯ、もう最近では日本語として人口に膾炙しておりますけれどもノン・プロフィット・オーガニゼーション――民間非営利組織ということでございまして、この組織が特に阪神・淡路大震災以降日本の地域津々浦々で興りまして自治体の公益的な仕事の一端をやってくださっているということで、大変日本として誇るべき活動ではないかと思っております。一方で企業のほうも当初はメセナと言われたものがＣＳＲと。コーポレート・ソーシャル・レスポンシビリティー（CorporateSocialResponsibility）の頭文字をとってＣＳＲ活動というのも大体大きな会社におきましてはどこでもやるようになりました。これもしかし企業の方がやるということなので、何とかその間をどのようにするかということで最近はＣＳＶという耳なれないアルファベットが躍っているんですが、これは企業が社会的な公益的なことと企業の利益とこの両者を両立させると。クリエーティング・シェアード・バリュー（CreatingSharedValue）というものの頭文字をとって。そういう企業もあらわれているようでございます。だんだんと個人からこういう企業まで公益性が広がっているということで、こうしたものは我々公益を担う者としましてはぜひ励ましていきたいという、これが基本的な姿勢でございます。
　特に、ＮＰＯの多くは地域を何とか盛り上げていこうという若くて情熱的な指導者が担われています。私もかなりの方にお目にかかっておりますけれども例えばこの間は東のほうでは熱海市の市街地活性化に取り組む市来広一郎さん。あるいは伊豆市では定住プロジェクトの指導をされている飯倉清太さん。そしてまたこの静岡市では大学生への情報発信に取り組まれている鈴木智子さん。また湖西市には県西部の地域おこしを指導されている神谷さんという方などまことに多士済々でございまして、こうした地域のイノベーターと言えるリーダーに引かれて県内外から若者が集まってきているという、そういう現実がございます。しかしこうした目覚ましい活躍をするＮＰＯがある一方で、有能な人材や運営資金の確保に呻吟しているＮＰＯが多いというのも確かであります。私どもの調査では資金面で五二％、人材面で二七％のＮＰＯが課題があると答えられています。
　そこで私どもとしては、ＮＰＯの活動基金事業を継承する市民ファンドふじのくに未来財団の活動支援、それからまたＮＰＯ活動センターによるＮＰＯへの個別指導の充実に加えまして新たな資金調達方法として注目されるクラウドファンディングの利用促進、信用保証協会のＮＰＯへの保証解禁に合わせて設立された保証協会、未来財団、日本公庫の三者によるＮＰＯの資金調達や組織運営面を支援するネットワークとの連携も深めてまいろうと思っております。また地域社会で活躍する人材の育成を目指し静岡大学が新設するコースなどにも積極的に協力する所存であります。
　こうした取り組みに加えて、来年二月には県内で情熱と生きがいを持って地域の課題解決に積極的に取り組むＮＰＯの代表者や気鋭の企業家を一堂に会し次代を担う若者やソーシャルビジネスに関心の高い金融機関などに活動を紹介する、仮称でございますけれども地域イノベーターサミットを開催するなど、若者の社会参画やＮＰＯの自立と活動の活発化に向けて今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。以上であります。
○副議長（杉山盛雄君）　山口健康福祉部長。
○健康福祉部長（山口重則君）　不妊治療支援策の充実強化についてお答えいたします。
　県では、不妊に悩む方への支援として平成十六年度から体外受精など不妊治療に対する助成制度を整備し実施しております。また平成二十六年度からは県独自の制度として人工授精や男性不妊治療に対する助成を開始することにより全ての不妊治療に対応した助成制度といたしました。この制度により不妊治療に対する不安の解消と経済的負担の軽減を図っているところであります。これらの制度が積極的に活用され前向きに治療に取り組めるよう、助成制度の内容や相談窓口などを記載した啓発用リーフレットを作成し、市町や医療機関と連携して周知を図っているところであります。また産婦人科医師や不妊カウンセラーの資格を持つ助産師等による専門相談窓口を設置し、治療などへの不安の軽減と検査や治療に関する最新の情報提供を行うなど、当事者の気持ちに寄り添ったきめ細かな相談と支援に努めております。
　早い段階からの教育や啓発については、現在高校生や企業の新入社員など若い世代を対象に年齢が上がるほど妊娠しにくくなることや、体内の卵子の数には限りがあることなど妊娠や出産に関する正しい知識を教示と啓発を行う講座を開催しております。受講者からは子供を授かることのとうとさやすばらしさを学べたことや、子供を持つ時期を含めたみずからの将来設計を真剣に考える機会になったなどの声が多く聞かれ大変好評であります。大学生などにも対象を拡大することとしております。
　今後とも、不妊に悩む方の負担を軽減するための支援の強化と早い段階からの啓発に努め、子供を持つことを希望するより多くの人の願いがかなうよう、「生んでよし　育ててよし」のふじのくにづくりの実現に取り組んでまいります。以上であります。
○副議長（杉山盛雄君）　伊藤経営管理部長。
○経営管理部長（伊藤篤志君）　十八歳選挙権に伴う投票率向上施策についてお答えいたします。
　近年の選挙の投票率は各種選挙を通じて低下傾向にあり、特に若年層の投票率が非常に低い状況にあることから、今般の選挙権年齢の引き下げが投票率のさらなる低下を招かないよう若年層への意識啓発の重要性が一層高まっております。県ではこの選挙権年齢の引き下げはその社会的な関心の高さから若年層の投票参加を促していく絶好の機会と考えております。このため昨年度から中学三年生を対象に実施している選挙出前授業について今年度は高校生にも対象を拡大し、県教育委員会や高等学校、市町と連携して取り組みを進めているところでございます。
　議員から御指摘がありました新たな発想での新たな取り組みも重要と考えており、初めての試みとして今月十九日に県内の大学生など二十前後の若者に参加を呼びかけ、明るい選挙・若者ミーティングを開催することといたしました。このミーティングでは若年層の投票参加について若者と県、市町の選挙管理委員会職員などがともに考え意見交換等を行うこととしております。参加した若者が当事者意識を持って主体的に投票に参加し、さらには周囲の若者に対して投票参加の働きかけを行う動機づけとしたいと考えております。また来年一月に立ち上げる仮称次代を担う若者たちによる県民会議など若者との意見交換等の機会を通じて若者との協力、連携の関係を築いてまいります。
　県といたしましては、今後若者が選挙啓発の担い手として参画できる仕組みづくりを検討していくとともに、若者の意見やアイデアを反映したより効果的な啓発の取り組みを進めてまいります。また期日前投票所の大型商業施設等への設置など市町と連携しながら投票しやすい環境整備にも取り組み、投票率の向上に努めてまいります。以上であります。
○副議長（杉山盛雄君）　山﨑真之輔君。
　　　　　　　（二十五番　山﨑真之輔君登壇）
○二十五番（山﨑真之輔君）　御答弁ありがとうございました。要望を一点と再質問を一点させていただきたいと思います。
　まず、要望は不妊治療支援のところなんですがいろいろとお答えいただいてありがとうございます。県でも単独でいろいろとやられておられますが、質問でも申し上げたように国の動向が注目されておりますけれども、それでもやっぱり県のみでできることもまだまだあると思いますので、本気で人口減少をとめたいと思うのであれば、それから望んだお子さんを産みたいという願いをかなえたいのであればぜひこれまで以上に積極的な姿勢で取り組んでいただきたいと思います。
　それから、啓発の部分なんですが官公庁はもちろんなんですけれども県内の広く事業所の皆様にも徹底した周知をしていただきたいんですね。最近では産休とかそれから育児休暇に関しては大分意識も高まってきて、それなりの動きをそれぞれの会社でやっていただいていると思うんですが、ただこの妊活とか不妊治療とかこういった分野って目に見えないですから、形にないですからまだまだ不遇な扱いを受けていると思うんです。ですからそこについて意識を高めるための啓発を行っていただきたいと。よく知事は「生んでよし　育ててよし」というふうにおっしゃられます。ただこれはもう全国的な流れでもう標準装備だと思うんですね。ですから静岡県としてはもう一歩前に行って産む前からよしというような発想で、もうほかの自治体にぬきんでる存在となっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
　再質問は、ＮＰＯのところでございます。いろいろと多角的にお話しいただいて非常にありがたいなと思ったんですが、やっぱりお金それから人材あるいはノウハウ。こういったものが個々のＮＰＯにまだまだ足りていないというのが私の認識で、しかしそれを支えていくのが知事がおっしゃったようなＮＰＯ活動センターいわゆる中間支援組織だと思っております。県内には幸いにもたくさんそういうふうな担えるような中間支援組織があるんですが、ただ、今申し上げたＮＰＯ活動センターは東・中・西に三カ所ございますが契約が単年度でございまして、腰を据えた活動ができていないというのが私の考えであります。本来であればこの県が定めているＮＰＯ活動に関する基本指針、このスパンが五年ですからこれに合わせるくらいの方向性がよろしいんじゃないかなと思うんです。本気を入れてＮＰＯを支援していくためには、それからそういった方々のパフォーマンスを最高に高めていくためにはそれ相応の契約期間が必要だと思いますが見解を伺いたいと思います。以上について答弁を求めます。
○副議長（杉山盛雄君）　池谷くらし・環境部長。
○くらし・環境部長（池谷　廣君）　ＮＰＯの関係の再質問についてお答えいたします。
　ＮＰＯ活動センターの業務委託についてでございますけれども、これについては私も九月にですね、この三つ今委託をお願いをしているＮＰＯあるいは財団の方々と意見交換もしておりまして皆さんのですね、御意見も十分伺っております。ただ制度は制度としてやはり業務委託という制度もございますのでその辺についてもですね、いろいろディスカッションをしていただいて引き続きこれからも検討していこうということで理解をいただいていると思いますので、この点については引き続きですね、良好なコミュニケーションをとりながら考えていきたいと思っております。以上でございます。
○副議長（杉山盛雄君）　山﨑真之輔君。
　　　　　　　（二十五番　山﨑真之輔君登壇）
○二十五番（山﨑真之輔君）　御答弁ありがとうございました。中間支援組織をめぐる動きも当初は単年度、単年度でよかったんでしょうけれどもやっぱりここ成熟期に至ってくると長いスパンで腰を据えて活動してもらったほうがメリットがあると思いますので、ぜひさまざまな検討を行っていただきたいと思います。
　それでは、最後の質問に移ります。
　最後に、いじめ防止対策について伺います。
　またことしも、卑劣な犯罪行為であるいじめによる犠牲者が生まれてしまいました。直近ですと名古屋の地下鉄での飛び込み自殺事件。七月には岩手県で担任の先生へノートで書き込んだものの深刻な問題と認識されず自殺に至ったという事件もありましたし、その前には川崎市の多摩川で無料通話アプリのＬＩＮＥがトラブルのきっかけとなった事件も私たちに衝撃を与えました。繰り返される悲痛な出来事に政治や教育に携わる者の一人として、また何より一人の親として無念さと憤りを感じずにはいられません。
　国では、大津市のいじめ事件を受けて二〇一三年にいじめ防止対策推進法が定められ、本県においてもそれに基づき対策本部や学校での組織などが常設され確かにオール静岡での取り組みをうたっておられます。しかしまだまだ学校、特には先生に問題を押しつける風潮は変わっていないように思います。確かに一義的には学校の先生に求められる部分が多いでしょう。しかし近年のいじめの様態は多様化してきており、またネットを介して行うなど先生が早期に気づかないケースもふえてきています。
　では、どうしていくのか。私は児童生徒の本来持つ力を育むことが何よりも肝要だと思っています。さきに触れた名古屋での事件を思い返せば学校側ではいじめを把握できていなかったと説明されますが、周りの生徒の少なくとも二十人はいじめを目撃したことがあると答えていたんですね。つまりはいじめには加害者と被害者のほかに傍観者が存在するということです。その傍観者を仲裁者に変えることができれば命を落とすところまで追い込まれる結果にはならなかったはずです。
　しかし、仲裁者としての力をつけるにはトレーニングが必要です。こんなデータがあります。中国、韓国、アメリカ、日本の生徒に弱い者いじめを見たときにそれを注意するかという問いに対して中国と韓国はおよそ五〇％が、アメリカでは七〇％がはいと答えたのに対し、日本の生徒は二七％しかはいと答えなかったそうです。しかしその実、九四％の日本の生徒は本当は注意したい、助けたいという思いを抱いているという結果も同時に確認されています。子供たちは初めから仲裁する能力を身につけているわけではありません。ヨーロッパやアメリカでは教育課程の中でこういったスキルを学んでいるからこそ行動に移せるんです。
　静岡県では、人間関係づくりプログラムを各学校で展開していますがまだまだ理解が進んでいるとは言いがたい印象を私は持っています。いじめを子供たちの手で解消させる。学校の先生には本来の仕事、授業により力を入れてもらう。学力も上がる、学級の雰囲気もよくなる。このような好循環あふれる学校にしていきませんか。教育長の所見を求めます。以上について答弁をお願いします。
○副議長（杉山盛雄君）　木苗教育長。
○教育長（木苗直秀君）　御質問にお答えいたします。いじめ防止対策についてお答えしたいと思います。
　子供たち自身でいじめを防止したりいじめを解決するためには、みずから考え判断し行動する力や集団の中で仲間たちとよりよく生きる力を育むことが大切です。
　こうした点を踏まえ、県教育委員会では平成二十年度に人間関係づくりプログラムを独自に作成し良好な人間関係を育む素地の育成に努めてきたところであります。本年三月にはそのさらなる活用の推進を図るため本プログラムを改訂し県内全ての公立小中学校に配付しました。今回の改訂により児童生徒の発達の段階に応じ義務教育の九カ年で対人関係のスキルを系統的に身につけられるようにいたしました。先ほどお話がありましたようにいじめのほうではですね、いわゆる加害者、被害者、傍観者といいますか、その傍観者を仲裁者のほうへ持っていこうと、こういう要素も含めながらつくってあります。
　本年度は、このプログラムの有効な活用を図るため富士市及び御前崎市の小中学校を協力校とし研究事業を実施し、集団の傾向や個々の特性を踏まえた活用方法の研究に取り組んでいるところであります。今後はこの成果をリーフレットにまとめ、学校現場の理解を深め県内に広く普及させていくこととしております。
　県教育委員会といたしましては、多様な生き方や価値観を認め人とのかかわり合いを大切にする人の育成に向け、未来を担う子供たちが生き生きと主体的に活動できるよう努めてまいります。以上です。
○副議長（杉山盛雄君）　山﨑真之輔君。
　　　　　　　（二十五番　山﨑真之輔君登壇）
○二十五番（山﨑真之輔君）　御答弁ありがとうございました。
　最後は要望にしておきたいと思いますが、その人間関係づくりプログラムの中にある一つの手段としてピアサポートがございますよね。私最近その現場を多く見て回っております。たまたま自分の地元の母校である小学校、中学校それから近隣の高校が連携をしてやっておられるんですが、非常にいい雰囲気が生まれつつあると思うんですね。
　それから、他県の例ですが岡山県の総社市というところではこの取り組みを二十校ばかりですけども全体で、全体で進めておられまして、それをやった結果不登校の割合が激減したんですね。それから学校の保健室、その利用率も下がったということで大きな方向性を示唆していただいていると思います。やっぱり学校が楽しければ、それから友達といい関係ができていればもうおのずから問題というのは解消されていくと思うんです。教育長が人間関係づくりプログラムを浸透させていくとおっしゃいましたが、まだまだ現場ではそこまでの意識がないと私は思っております。ですからぜひそれを後押ししていただきたい。
　いじめは根本的になくなりはしないとは思っていますが、ただそれを早期に発見して早期に解決、対応することは可能ですよね。ですからこういった社会総がかりの取り組みでいじめを一件でも少なくして子供たちのために私たちが頑張っていく必要があるかと思いますので、ぜひこれまで以上の取り組みをお願い申し上げまして一切の質問とさせていただきたいと思います。ありがとうございました。（拍手）

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	質問者：	山﨑　真之輔議員
	質問分類	一般質問
	質問日：	12/09/2015
	会派名：	ふじのくに県民クラブ
	質疑・質問事項：	１　浜松航空教育都市構想について　　　　　　　　　　　　　　　　　　２　下請中小企業の振興について　　　　　　　　　　　　　　　　　　３　ＩＣＴの活用による公共事業の生産性向上について　　　　４　ＮＰＯ等の活性化施策について　　　　　　　　　　　　　　　　　　５　不妊治療支援策の充実強化について　　　　　　　　　　　　　　　　６　十八歳選挙権に伴う投票率向上施策について　７　いじめ防止対策について