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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和4年2月静岡県議会定例会

藤曲 敬宏 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:03/03/2022番目)
答 弁 者副知事


○副知事(難波喬司君) 伊豆山土石流災害復旧工事についてのうち、逢初川上流崩落現場付近の安全性の確保についてお答えをいたします。
 逢初川上流域では、土石流により堆積した渓流内の不安定な土砂が今後の降雨等に伴い下流域へ流下する懸念があることから国の直轄砂防事業により砂防堰堤の新設工事が実施されております。また落ち残っている部分の土砂の崩落等への効果も期待される既設の砂防堰堤上部の堆積土砂の撤去が完了したところであります。
 議員御指摘の源頭部崩落現場付近にある落ち残った土砂については、崩落による被害を防止するため応急対策として排水溝の設置により逢初川源頭部への雨水の流入を減らすとともに、観測計器による監視体制を継続しております。
 なお、昨年の大崩落の最上部にあります一部が崩落した私道のところですが、そのさらに上部にも盛土、土砂が残った状態になっております。どちらの土砂も現時点では通常の雨で直ちに崩壊する状況にはないものの、とりわけ私道から下の落ち残っている部分につきましてはより崩落の可能性が高いと考えております。仮に豪雨によって崩落した場合であってもその下流にある砂防堰堤がありますので、崩落した土砂ですがそれについてはその撤去を行っておりますのでその砂防堰堤で相当程度受け止められるというふうに思っております。
 私道から下の落ち残り部分の土砂が住宅街に再被害を与えるような切迫した状況にはないというふうに考えておりますが、このような安定性についての評価については不確実性がありますので適切な対応が必要というふうに考えております。
 私道の上部につきましては、崩落の可能性はその下部に比べると高くはないもののやはり安定性評価上の不確実性や非常に強い雨の場合は崩壊の可能性も否定できませんので、地質調査と土質調査そして安定解析を現在行っているところです。現在安定性についての解析は最終段階にあります。この解析をし評価した結果、安定性が不足する箇所につきましては適切な崩落防止対策が取られるよう県と熱海市が連携して県土採取等規制条例の届出をした旧土地所有者に対し法令に基づく是正措置やその他の対策等を実施してまいります。
 県といたしましては、地域の不安を解消し一日も早く日常の生活を取り戻していただけるよう源頭部付近の安全性の確保に努めてまいります。
 次に、太陽光発電施設及び第二の盛土と呼ばれるエリアの開発行為についてのうち、一連の開発行為に対する認識と対応についてであります。
 議員御指摘の太陽光発電施設、緊急伐採として伐採後の造成をしたところ、そして第二の盛土と呼ばれる土砂の投棄、これらの三つの開発行為は昨年六月に発覚した土砂の投棄による森林法の伐採届出違反を契機に県と熱海市が調査を行った場所であります。県は行為者からヒアリングを行った結果、この三つの開発行為につきましては関連した開発行為であると判断し森林法に照らし問題があると認識をしております。林地開発許可制度に関する問題の程度については行為者と県とは見解の相違があるので、現在行為者と協議を行っているところであります。
 また、現在県と熱海市は開発行為の経緯やそれに係る関係法令の対応状況などの情報を共有をしております。今後森林法に基づく林地開発許可制度や県、市が所管する関係法令にのっとり適切に対応をしてまいります。
 次に、第二の盛土が逢初川源頭部と同様に被害をもたらすのではないかという御心配はもっともだと思います。これについての県の見解を申し上げます。安全性に関わる問題ですので少々長くなりますがお答えをさせていただきます。
 逢初川源頭部の盛土は、尾根と尾根の間の谷地形に造られて地表を流れてくる水と地下水の両方が集まってくる場所に造られました。これに対して第二の盛土の場所は逢初川源頭部とは水の流入状況が異なります。
 第二の盛土は尾根の上に造られた平地の側面の谷地形の斜面に盛られています。この場所は広い範囲から表流水――表面を流れてくる水あるいは地下水が集まってくる場所ではなくて、近傍に降った雨のうち特に表面を流れてくる表流水の影響を受ける場所です。このため盛土及びその近傍に降った強い雨により表面から浅い部分の土砂が剥がれ落ちるか、もしくは部分的に崩れた土砂が水とともに下流に泥流となって流れ落ちるおそれはあります。このような短時間の強い雨による小規模な土砂の崩壊は現地の地形上、下流の住宅街より上部の森林の中に一定規模堆積するので住宅街に大きな被害を与える可能性は低いと考えております。
 一方、昨年七月に甚大な被害をもたらした長雨型の雨に対しては地形上とそれから盛土の形状から見て盛土内に水分がたまりやすい状況にはないため、大量の土砂が土石流となって非常に水分の多い状態で下流に流れ込むという現象は発生しにくいと思われます。このことは昨年七月の四日の朝、第二の盛土部分の崩落状況を私自身の目で確認をしましたが、盛土下端部に崩落した土が堆積していなかったことや、源頭部に崩壊をもたらした長雨ではこの盛土が崩壊しなかったということからも今のようなことが推定できると思います。しかし小規模な被害が発生する可能性はありますので、また異常降雨の発生の可能性もありますので土砂の撤去等早急な対応が必要であるというふうに考えております。
 このような状況を踏まえて、市の指導により応急対策として現在は盛土の表面にブルーシートがかけられ水の流入を防いでいます。恒久的対策が講じられるまでの間は県と市が連携し、第二の盛土をはじめ太陽光発電施設周辺を毎週少なくとも一回、現地の状況に異常がないかパトロールを行っております。これまで災害が発生する兆候は確認されておりませんが、万が一災害の危険性が認められる場合は直ちに住民の皆様に伝達することとしております。
 県といたしましては、熱海市と連携して地元住民の皆様の不安や懸念を一日も早く取り除き、安心して暮らせるよう関係法令にのっとり厳正かつ適切に対応してまいります。以上であります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

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