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平成30年5月静岡県議会臨時会
平賀 高成 【 討論 】 発言日: 05/18/2018 会派名: 日本共産党静岡県議会議員団 |
○議長(渥美泰一君) 以上で総務委員長の報告は終わりました。
総務委員長の報告に対し質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(渥美泰一君) 質疑はないものと認めます。
これから討論を行います。
通告により、一番 平賀高成君。
(一番 平賀高成君登壇)
○一番(平賀高成君) 日本共産党を代表し、知事提出の四議案のうち、第八十九号議案「静岡県監査委員の選任について」に反対、他の三件については賛成し、以下若干の意見を述べて討論といたします。
初めに、第八十九号議案「静岡県監査委員の選任について」は質疑でも申し上げたとおり財務、行政の監査という重要な役割を持っており、不羈独立、独任制が保障されているのに議会のポストのように扱われ一年交代でたらい回ししているようでは、監査業務に習熟することは難しく職務を十分に果たせません。監査委員は平成十一年からこの十九年間を見ても、予算案に賛成した会派で毎年交代してきました。県にとってこれほどありがたい慣例、仕組みはないのではないでしょうか。
今回、昨年の六月に国の法改定があり、議会から選ばれる監査委員は条例で定めれば議員のうちから選ばないことができることになりましたが、あえてこれまでどおり議員から監査委員を選任しました。こうした選択をしたということは、県の監査は専門家任せにせず議会としてもチェックをしよりよい県政を目指そうとの意思のあらわれと推測されます。ところが実際は予算に賛成している会派だけで監査委員を選任するというのは一つの矛盾であります。
昨年六月の国会での法改定に当たり、総務委員会での審議で我が党の田村貴昭衆議院議員が、議会から選出された監査委員の本来のあり方について紹介していました。その事例は議会から選出された監査委員がその監査で知り得たこと、そしてその監査結果について議会に還元するために監査結果を公表し、同時に議長や副議長のところにも報告に行っています。そして全員協議会があったときには、議会選出の監査委員として監査した結果をその協議会に報告しています。すると議員が定例会等の議会の中でその監査の結果についてまたそれを議論する、そして政策立案につながっていくというお話でありました。県政に対し批判的な立場をとっている野党議員から監査委員を選んでこそ、県政に対する新たな課題も見えてくるのではないでしょうか。
川勝知事は、今回もみずからの行政を県民の前に明らかにし、批判を受け公正な行政を行うという真摯な姿勢は依然として見られませんでした。このような選任の仕方については反対であります。
なお、人事案件の第八十七号議案にかかわり、難波喬司氏におかれましてはこれまで清水港のLNG火力発電、伊東市のメガソーラー建設問題、リニア新幹線の問題などにかかわってこられ県政にも大きな役割を果たしてこられました。再任に当たりリニア新幹線の問題では大井川の減水問題や残土処理の問題がありますが、合意がないままでの着工はないとの立場で頑張っていただくことを要望いたします。
また、第八十八号議案にかかわり、木苗直秀教育長におかれましても障害児施設の改修を初め、県教育行政に多大な貢献をされてきました。再任に当たり教師の多忙化の問題の解決が求められます。NHKの土曜ドラマ「やけに弁の立つ弁護士が学校でほえる」が反響を呼んでいますが、公立学校の教員には法令で原則として超過勤務を命ずることが禁じられ時間外手当を支給しないと定められています。そのために公立の教員の残業は自発的なものとされ、かわりに基本給の四%が全員に配られますが実態とはほど遠いものになっています。解決策は教職員をふやし業務を減らすことです。この点で期待に応えていただけますよう要望し、討論を終わります。
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