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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和5年2月静岡県議会定例会

田口 章 議員(ふじのくに県民クラブ)の 代表質問 に対する答弁

(質問日:02/17/2023番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 田口議員にお答えいたします。
 私の政治姿勢についてのうち、令和五年度当初予算編成についてであります。
 令和五年度当初予算は、社会経済の大きな転換期を迎える中、後期アクションプランに掲げる富国有徳の美しいふじのくにを着実に実現していくための予算として編成いたしました。ふじのくに県民クラブの皆様から頂きました五つの柱からなる御要望を真摯に受け止め、厳しい財政状況の中で可能な限りお応えしたものと考えております。
 第一の柱、命につきましては、昨年の台風十五号による浸水被害が生じた地域を中心にして流域治水の考え方に基づきハード・ソフト両面の対策を講じてまいります。また新たな感染症への備えとして三島市内に感染症管理センターを設置し防疫体制を一層強化いたします。この四月にオープンいたします。さらに子供の安全につきましては保育施設等に対する指導体制の強化や大規模保育所への――百二十一人以上というところでございますが――保育士の追加配置の支援などにより安心して子供が預けられる保育体制を確保いたします。
 第二の柱、環つなぐにつきましては、産業分野におけるカーボンクレジットの導入促進を図るため事業者への普及啓発や認証登録などの支援に取り組みます。また地域循環共生圏における再生可能エネルギー導入の強化など循環型経済の創出に取り組むほか、南アルプスの生態系の保全や魅力の発信を進めてまいります。
 第三の柱、豊ないし豊かさにつきましては、イノベーション拠点SHIPを活用して経済成長の新たな原動力となる県内スタートアップ企業等の交流を促進いたします。そのほかリーディング産業の育成、情報通信、またデザインなど若年層に魅力のある企業の誘致などを通して本県の豊かさのさらなる拡大を図ってまいります。
 第四の柱、人につきましては、多忙な教員の負担軽減を図るため部活動指導員等を増員するとともに、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを増員し児童生徒に対する相談体制を強化いたします。また国際バカロレアや演劇などの特色ある教育を通して県立学校の魅力向上を図ってまいります。
 第五の柱、礎につきましては、業務の効率化や手法の見直しなどによる歳出のスリム化と寄附金やふるさと納税の拡大等による歳入の確保を進めまして七十三億円の財源を捻出いたしました。厳しい財政状況の中でめり張りの利いた予算となるよう抑えるべき経費は抑え必要な政策には思い切った財源の集中を図ったところであります。
 今後の財政健全化に向けましては、職員による業務アプリの開発を可能とするノーコードツールの試験導入などデジタル技術を活用したさらなる業務の効率化やファシリティーマネジメントの観点から県有施設の総量適正化や有効活用の取組を一層進めるなど選択と集中のさらなる徹底を図ります。
 また、新しい産業の育成を通じた税源涵養を強化するとともに、クラウドファンディングやネーミングライツの積極的な導入を図るなど各部局の財源確保努力を促すインセンティブを拡充しながら歳入確保に向けた取組をさらに強化してまいります。
 新ビジョンに掲げた県民幸福度の最大化を達成するためには安定した財政基盤が不可欠です。人づくり・富づくりの着実な推進と健全な財政運営の堅持を両立し富国有徳の美しいふじのくにの実現に向けて全力を尽くしてまいります。
 次に、東アジア文化都市の推進についてであります。
 本年は、東アジア文化都市のブランドの下、本県が言わば日本の文化首都として世界に向けて文化の魅力を発信する絶好の機会であります。県内全域をオープンガーデンシアターという舞台とし、一年を通じて切れ目なく多彩な文化事業を展開することで文化活動の活性化や交流人口の拡大による経済効果、国際的な相互理解の促進等々様々な面で大きな開催効果が発揮されるよう取り組んでまいります。
 まず、選定都市である中国の成都市、梅州市、韓国の全州市の関係者を招いた式典やアーティストの相互派遣を通じて文化交流を進めます。それとともにSPACのふじのくにせかい演劇祭、あるいは静岡国際オペラコンクール、富士山世界遺産十周年記念シンポジウム、伊豆半島を舞台にした伊豆文学祭など本県を代表する文化芸術事業を実施いたしまして本県が持つ魅力を国内外に発信いたします。
 また、本県は富士山をはじめユネスコ世界ジオパークの伊豆半島、世界農業遺産のワサビあるいは茶草場農法など世界クラスの資源や人材を数多く有しておりますことから、これらを生かし浜名湖花博二十周年プレイベント、温泉文化サミット、食文化フォーラム等をはじめスポーツ、ファッション、旅、花、庭等々様々な分野にわたるイベントを通じまして本県の多彩な文化を発信してまいります。
 さらに、開催効果を全県に波及させるため市町や民間団体が実施なさる文化事業を支援いたします。それとともに地域のお祭り、花火大会、産業展示会など様々なイベントを東アジア文化都市事業として認証することで事業の裾野を拡大し、県民総がかりの取組として重層的に展開してまいります。
 あわせて、ロゴマークやノベルティーグッズの活用、動画を通じたプロモーションなど東アジア文化都市ブランドを国内外の多くの皆様に認識していただくための積極的な広報を推進いたします。東アジア文化都市は発足して十年目であります。しかし全国的にも認知度が低く、文部科学省のほうからこの認知度を高めるためにも強い期待を寄せられているという事業であります。
 今後アフターコロナ時代の到来とともに、インバウンドの増加をはじめ交流人口の拡大が見込まれます。東アジア文化都市開催は本県の魅力をいち早くアピールする最大のチャンスでありますので、国内外から多くの皆様に足を運んでいただき過去の開催都市の中で最大規模の経済効果が上がるよう、国、市町、民間団体等と一丸となりまして幅広い文化事業の展開に取り組み、観光交流人口の拡大につなげてまいります。
 次に、新型コロナウイルス感染症の五類移行への備えについてであります。
 新型コロナウイルス感染症につきましては、感染症法上二類感染症相当から季節性インフルエンザと同等である五類となる方針が示されましたが今後も流行を繰り返すことが想定されます。これまで流行のたびに医療提供体制が迫してまいりました。そのことから五類に位置づけられた後におきましても流行の兆候を捉え県民の皆様に適切な感染対策を呼びかけることが大切です。また希望する患者さんが円滑に外来診療を受けられるとともに、入院が必要な重症患者さんなどを受け入れる医療提供体制を整えておくことが必要不可欠であると考えております。
 県民の皆様への適切な感染対策の呼びかけにつきましては、感染者数の報告が全ての医療機関から一部の医療機関に変わります。そのため感染動向を的確に把握しその動向を見極めた上で必要な場面でのマスクの着用等状況に応じた迅速かつ効果的な情報提供を行ってまいります。
 医療提供体制につきましては、コロナ患者を特定の医療機関が診察する体制から一般の医療機関で広く受け入れる体制への円滑な移行や重症患者さんなどの病床確保の在り方、行政による入院調整から医療機関同士で入院調整を行う体制への移行などが重要になってまいります。そのため今後示される国の方針を踏まえつつではありますが、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議や県医師会、県病院協会などの関係団体と協議をし地域の実情に応じたよりよい体制を構築してまいります。
 また、新型コロナウイルス感染症関連の予算につきましてはこれまでの対策が継続することを前提にして空床補償やワクチン接種など基本的な対策について本議会にお諮りしているところでございます。位置づけが変更となる五月以降は国は各種対策を段階的に見直していくと伺っておりますので、本県も財源を含めその内容が判明した時点で適切に対応してまいります。
 私たちといたしましては、社会経済活動がより活発になる中、県民の皆様に安心して暮らしていただけるようウイズコロナの体制構築に取り組んでまいります。
 次に、第四次静岡県地球温暖化対策実行計画の実践についてであります。
 持続可能な社会を築いていくためには、全世代にわたって地球環境問題についての理解が不可欠であります。とりわけ次世代を担う若者への環境教育は大変重要であり、議員御指摘のとおりでございます。最近では小中学校での総合的な学習の時間、高校における課外活動をはじめ地球温暖化防止活動推進員による地域での学習会などにおいて特色のある環境学習も行われております。
 また、今月初め地球温暖化対策アプリ「クルポ」をリニューアルし公開しましたが、アプリの開発に大学生や高校生に参加頂きましてこのアプリの若者の利用も広がるようコンテンツの充実を図ったところであります。さらに県では、多くの子供たちが地球環境問題に対する関心を高め自発的に学べるよう、県教育委員会との連携による環境学習ポータルサイトを今年三月末に公開いたしまして小中学校の授業や家庭における環境学習の機会を拡充してまいります。
 来年度は高校生を対象に、大学生等をメンターとして、先生としてワークショップを重ねながら脱炭素の取組を学ぶ講座の開設など将来の脱炭素社会を担う人材育成も見据えた取組を進めてまいります。静岡大学とは、県内の脱炭素化の推進のため連携協定を締結し、人材育成はもとより共同研究や技術開発に緊密に連携して取り組んでまいりたいと考えております。
 将来を担う若者世代が脱炭素社会の実現に向けて自ら考え行動できるよう、教育機関との連携を強化し地球温暖化に関する環境教育の充実を進めてまいります。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長及び教育長から御答弁を差し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

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