本会議会議録

答弁文書

平成25年６月静岡県議会定例会

髙田　好浩議員(公明党静岡県議団)の代表質問に対する答弁

（質問日:07/23/2013番目）

答弁者

：

県理事（政策企画担当）

○議長（中谷多加二君）　池谷静岡県理事。
　　　　　　　（静岡県理事　池谷　廣君登壇）
○静岡県理事（池谷　廣君）　ふじのくに防災減災・地域成長モデル総合特区についてお答えいたします。
　内陸のフロンティアを拓く取り組みの推進には、先導的なモデルとなる地域づくりを早期に進めていくことが重要でありますことから国の総合特区制度を活用することとし、三島市や小山町などの十地域が、また物流については県内全域が特区に指定されました。
　規制緩和などの本県の提案については、去る六月二十八日に金融上の支援措置として利子補給制度が認められたところでありますが、土地利用の一括事前協議制度の創設や農地転用許可の特例など事前防災の必要性を核とする本県の提案に対する国の理解は、まだまだ十分ではありません。事業実現のためにこれまでにも増して国に粘り強く訴えてまいります。
　特区に指定された地域では、長泉町や富士市などで事業の具体化が順調に進んでおりますが、整備手法や整備主体の決定がおくれていたり地元調整が課題となっている地域もあります。
　このため、まず事業の具体化が進んでいる地域について、市町の一層の取り組みを促進するとともに県としても周辺道路の整備などを進め、一刻も早い実現を目指します。またその他の地域においては市町、地域住民、そして事業者である企業などの関係者間で合意を形成し、早急に整備計画の具体化を図るように支援を強めるなど総合特区の全域において取り組みを加速化させ、安全・安心で魅力あるふじのくにを実現してまいります。
　次に、ＩＣＴ戦略の推進についてであります。
　県では、平成二十三年三月にふじのくにＩＣＴ戦略を策定し、情報通信基盤の整備や産業、医療などの分野におけるＩＣＴ利活用の促進に努めてまいりました。しかしながら策定後わずか二年余のうちにクラウド技術が一般化するなど情報通信分野における技術の進歩は急速かつ革新的であります。
　県におきましては、県庁クラウドの導入やＩＴＳ――高度道路交通システムの研究への参画など日々高度化する情報通信技術への対応に努めております。
　今後は、行政機関が保有する膨大な情報を民間活用するオープンデータや県庁システムの一層のクラウド化への対応などのほか、先般成立した社会保障と税の番号制度の円滑な導入も重要な課題となっております。
　また、情報通信技術が生活に浸透すればするほど情報に関連した事故や犯罪が多発するなど、情報セキュリティーや個人の情報活用能力が社会的な問題となっております。東日本大震災で被害に遭った自治体においては、住民系データが喪失した例のように公的機関が有する情報の防災・減災面での強化も喫緊の課題となっております。
　こうしたことから新たな戦略につきましては、これまで同様産業、医療などの分野におけるＩＣＴ利活用の促進に加え、ＩＣＴによる行政サービスの高度化、情報セキュリティーの強化、災害に強い情報基盤の整備などの視点にも十分配慮し、今年度末を目途に策定を進めてまいります。以上であります。

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