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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成29年9月静岡県議会定例会

多家 一彦 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:09/29/2017番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 多家議員にお答えいたします。
 県政運営の基本理念についてであります。
 県づくりは、県行政だけでなくて市町、民間企業、NPOなどの各種団体そして県民の皆様が連携協働して取り組むことが必要です。このため総合計画において県が目指す方向を基本理念として県民の皆様に明らかにし、共有することが重要であると考えております。
 私は、総合計画においてポスト東京時代の日本の理想郷を創るを基本理念に掲げております。
 では、その根拠は何かということでございます。一九九〇年国会におきまして衆参両院で首都機能移転を御決意なさいまして、そのために法律が設けられ国会等移転審議会というのが設置されまして足かけ十年をかけて一九九九年十二月にこの答申が出ました。そしてその答申を受けまして、衆議院の特別委員会におきまして三年間かけてこの首都機能を国会等移転審議会の答申の第一候補であります那須野ヶ原にすべきか否かについて議論をされて今日に至っております。
 私は、その時点におきまして仮に国会議員の先生方が答申どおりに決めるというふうになさいましたならば那須野ヶ原に外交、防衛、安全保障等が移って、そして他の国内の行政にかかわるものは地方に分散されるということになったと思います。そしてそれと同時に首都機能が東京にあった時代は何であったのか、言いかえると東京時代という言葉が日本中で語られるというふうに思っています。既にそのような、実行だけが待たれるような段階に日本はあるのですが、国会の先生方が総論賛成、各論反対というお立場のために決断ができないで十七年以上宙ぶらりんになっているという状況でございます。
 そうした中で地方を預かる我々として何ができるかと。時代認識としては、もう既に東京時代という時代を追いつつあると。それはどういう時代だったのかと、言うまでもなく明治維新、来年で百五十周年です。欧米に追いつけ追い越そうということでございました。
 私は、それはほぼ達成したものというふうに思っておりまして、達成した後この日本をどうするかというそういう課題が日本にあるのではないかと。ですから東京オリンピックも一九六四年と違いまして、今は北は北海道から南は沖縄に至るまで日本の文化プログラムを通して日本全体を、いわば内外の方々に見ていただこうということが受け入れられるそういう時代になっているというふうに思っております。東京だけが日本の代表でないという共通認識はあると存じます。
 私は、今日東京一極集中がさらに加速していることを憂いておりますし、また東京が人口吸収をし言ってみればアリ地獄のような形になっていることにも危機感を抱いております。それの一方で地方の疲弊が目立つということでございます。
 日本の最大の課題は、地域が自立して多様な地域と多彩な文化から成る日本という国をつくり上げることではないかと、言いかえるとポスト東京時代を開くことであると、その先導役を担うというその決意がポスト東京時代の日本の理想郷を創るというものであります。もはや東京を模倣するのではなく、ミニ東京をつくるのではなくて本県の持っている豊かな場の力を生かして魅力ある地域を実現することにより地域が自立していくことが重要です。その実現のための施策を総合計画に盛り込み、推進を図っているところであります。
 ファルマバレー、これは日本の医薬・医療品が輸入産業でまだ自動車とかかつての繊維とか造船とかといったように自立をしていない、これからの課題であるということで本県はその先頭を切っているのは御案内のとおりであります。
 フォトンバレー、これは光でございますけれども、光電子増倍管、これがノーベル賞の受賞に梶田先生ほかに結びついているのは御案内のとおりでございます。
 また、食の都、今政府のほうは日本の食というものを輸出産業にしようということでやっておられますけれども、それを我々は走った、先鞭をつけたのではないでしょうか。
 お茶の都は言うまでもありません。それから花の都というのも、やはり日本はお魚と同様多様な花に恵まれたそういう国であります。そうしたものの集約したところがこの静岡にはございます。例えば南アルプス一つをとってみましても、海抜三千メートル以上のところにさまざまな野生の花々が垂直に分布しているということからいわゆるエコパークに認定されたものであります。
 こうした多様な自然がつくり上げるものが農産品である。それは過去何千年という中で品種改良等が行われ、これは農業芸術品とも言うべき農芸品であるということでその数が日本一であるということでございます。
 一方、静岡県は自然が多様であるだけにその脅威にもさらされているということで防災・減災に力を尽くしてまいりました。先般天皇皇后両陛下がスペイン国王王妃両陛下を伴われて来られましたのも、やはり静岡県が防災先進県であるということの御認識をお持ちになっているからだと思います。実際レジリエンス・アワードというのを数年前に静岡県が受賞をいたしました。また経済成長とこの防災・減災を両立させるという内陸のフロンティアを拓く取り組みは、二年にわたりまして内閣府のほうから日本一の取り組みであるというふうにお褒めをいただいております。
 健康寿命を延伸するための、いわゆるふじ三三プログラムというものもこれは厚労省のほうから最高賞をいただいております。
 このように、私どもは取り組みが日本の新しい時代を開くためのモデルになっているというところが一つずつ、少しずつではありますけれども着実にふえていっていると。
 また、静岡県は空の玄関口、海の玄関口を持っておりますが、海の玄関口が太平洋側で横浜に並んで国際クルーズ船の拠点港として位置づけられ、これは確実にその可能性を数年以内に発揮するでありましょう。そしてまた空港に至りましても拡大支援型空港のトップに位置づけられております。
 したがって、地方からこの国を引っ張っていくというときに今静岡に対する関心が中央のほうから向いていると。我々は中央というよりもむしろ他の地域のモデルになろうと、そしてまたこの国はいわば世界の中の日本でありますから、日本という全体を構成する不可欠の一部分をなしていると。
 したがって、我々は世界を常に見るということで世界クラスの、世界の中での静岡県というそういう観点で見てみようではないかということを志したところ、富士山の遺産登録を皮切りに六十に迫る本県の地域資源、人材が世界的な評価を受けているのは御案内のとおりでございます。それは本県が世界に向けて魅力を発信していく上での財産でありますし、成果であると言ってよいと存じます。これを活用するということがとても大切です。
 これらを踏まえまして今、日本の課題であるこのポスト東京時代の日本を開く、それが世界の理想郷になるのが望ましいということで次のステップとして東京と静岡ではなくて世界相手の静岡という視点に立って地域外交も展開し、また世界の人々が憧れるような地域を実現していこうと考えております。
 次期総合計画で、こうした考え方をドリームズ カム トゥルー イン ジャパンの拠点という基本理念で提示いたしました。ジャパニーズドリームと言えば奇をてらったように思われるかもしれませんけれども、そうではありません。もう既に西暦二〇〇〇年、今から十七、八年前のころ建設省が主催なさいまして大臣が御出席される次世紀の暮らしを語る懇談会というのが開かれまして、そしてそれが本にまとめられました。「居心地のよい国ニッポン」の副題は「ジャパニーズ・ドリーム」となっております。そこには時の建設大臣中山正暉様、そしてまたその前の建設大臣関谷勝嗣様、そしてそのときの建設の政務次官でオリンピックの担当大臣でありました遠藤さんなども序文を寄せられておりまして、そのころから日本のこれからの課題、二十一世紀の課題はジャパニーズドリーム、アメリカンドリームに十分にかわり得るそういう国になり得るということで有識者が集いまして私自身もその中の一人に入っておりましてまとめてきました。
 そういうときが、ついに静岡県におきましても来たと。やはり仕事がないというのは最悪です。それを克服し今はむしろ人が少ないというところにまでなったと。我々は健康だと、したがって壮年熟期の人たちも一緒に働こうと、女性も一緒に働いていただこうと、そしてまた外国人の方、あるいは障害者の方たちも一緒に皆働けるような場所をつくって働こうではないかということでそういう新しい日本の先頭に立ちたいとこういうふうに思っているわけでございます。
 今日の日本は、ただに我々日本人だけではなくて外国人の人もブラジル人だけでも二万六千人この県にいらっしゃいます。
 エンブラエルという会社の飛行機が、今十一機この静岡の空を飛んでおります。さらにエアージャパンを含めれば三十機近くが飛んでいるわけでございます。
 そうした世界の人々が、ここで働こうと思ったら働けるような地域にしたいし留学生も含めて入れたいと思っているわけでございます。
 本県は、そういう誰もが外国人も含めて努力をすれば、特に若者が来て努力をすれば人生の夢がかなう、物も心も豊かな国が実現できる、そういう日本のモデルになりたいということで新しい日本づくりの先導役を担い世界の人々を引きつける魅力ある地域づくりを進めていこうと、それが県民の幸福度の最大化に結びつくと考えているところでございます。
 次に、スポーツ王国しずおかの復活、国体での成績向上に向けた取り組みについてであります。
 いよいよあしたからスポーツの秋、愛媛国体が開会いたします。議員から御紹介のありましたとおり既に開会前の競技におきまして、水泳及び弓道競技において優勝者が出ております。まことにさい先がよいことでございます。
 私は、県体育協会の会長といたしまして副会長の県議代表の中谷先生とともにこの間結団式に出ました。そしてあした開会式がございます。本県選手団の団長として選手たちを鼓舞し好成績が得られるように力の限り応援をしようと思っております。
 目標としているのは八位以内と言いまして、なるほど長崎大会におきましては二十六位、そして岡山大会で二十位、昨年の盛岡大会で私と中谷さんが会長、副会長として応援にかけつけまして十六位、まだまだ一桁でないといけないということでことしの結団式は西館のあの天井の低いところでやってはいけないと、だからそちらの議長室の上のあそこのほうが天井が高うございますからすごいところで大いに気を吐きまして相当に気合いが入っております。やはり最後は精神力だと、絶対に諦めないと、そういうふうな気持ちを持って負けない諦めないそして勝負は勝つことである。ただし終わったらノーサイドということでございます。
 そうした観点で私どもは八位以内に向けておりまして、競技団体が実施する強化合宿や県外への遠征費用の支援を拡充し競技力の向上に努めています。
 目標に近づけるためには、昨年の岩手国体で少年種別の獲得点が実は過去十年間で最低でございました。これを勘案いたしますと、中長期的にはジュニア世代からの競技力の底上げを図ることが最優先の課題であると分析しています。
 このため、本年度からジュニアアスリート発掘・育成事業を立ち上げました。競技人口が少なくジュニア世代からの選手育成が難しいホッケーなど十二競技を小学生世代から体験させまして、その中からアスリートとしてのすぐれた適性を発掘し競技団体が戦略的に行う選手の強化育成につなげる取り組みを始めたところであります。
 また、競技力向上のためには指導者の存在が重要です。これらの競技を中心に小中高生世代のフィジカル、メンタル、栄養学などの専門的知見を有する優秀な指導者の育成を推進し、一貫した育成体制を充実させることによりまして継続的に好成績を確保できる仕組みを構築してまいりたいと考えております。
 一方、即効性のある取り組みといたしましては本県に本拠地を置くトップレベルの社会人チームやより多くの優秀な本県出身選手に本県代表として出場していただくことが考えられます。このことは本県チームの全体の士気高揚となるだけではなくて同じ競技に出場する少年種別の選手に大きな刺激や目標を与えてくれることにもなりますので、競技団体等を通じこれまでにも増して強力に参加要請をしてまいります。
 県といたしましては、今後とも競技団体と緊密な連携のもとクラブ、企業チームの協力も得ながらジュニア世代からの一貫した競技力向上対策に積極的に取り組みます。
 私は、京都に生まれ育ち東京で仕事をしてまいりましたが、静岡のイメージはやはりスポーツが強いという、いわばスポーツ王国としてのイメージがあります。そうした中で既にこの議会でも話題になっておりますが、サッカーが強い野球が強い、今はラグビーということでございます。
 私は、これから力を入れる種目といたしましてラグビーはワールドカップがございますからラグビーそれからサッカーそれからゴルフ、ゴルフ場も日本の有数のゴルフ場がございましてゴルフ協会の人たちの支援もございます。こうしたところを指導者と学校との協力によりまして裾野を広げながらトップクラスのスポーツ王国を目指していこうと、それをサッカー王国を目指すと言ってもいいのではないかと。もともとそうだったわけですから、そういうもののルネッサンスをこれからやっていきたいと強く考えているところであります。
 あすからの国民体育大会を初め国内外の大会で優秀な成績をおさめるアスリートを輩出し、県民の夢と希望と感動を与えるスポーツ王国しずおかの復活に向け全力を挙げて取り組んでまいります。復活なんです。もともと王国だから復活というわけです。
 そういうわけでございまして、その他の御質問につきましては、関係部局長から御答弁申し上げます。

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