本会議会議録

答弁文書

平成25年６月静岡県議会定例会

髙田　好浩議員(公明党静岡県議団)の代表質問に対する答弁

（質問日:07/23/2013番目）

答弁者

：

危機管理監

○議長（中谷多加二君）　小川危機管理監。
　　　　　　　（危機管理監　小川英雄君登壇）
○危機管理監（小川英雄君）　第四次地震被害想定を踏まえた防災対策についてのうち、初めに大規模地震対策等総合支援事業費補助金の見直しについてお答えをいたします。
　住宅の耐震化につきましては、居住者の命を守るだけではなく負傷者や避難者を減少させることにより医療施設や避難所の負担を軽減し、ひいては発災後の応急対応や復興における社会全体の負担を軽減する効果がありますことから、県といたしましては耐震化を積極的に進めてきたところであります。
　しかしながら、何らかの事情によりまして住宅の耐震化ができない場合には、住民の命を守るため防災ベッドにつきましては平成十五年度から耐震シェルターにつきましては平成二十年度からそれぞれ市町の事業に対する補助を制度化したものでございます。今後とも市町の意向を確認しながら、住宅の耐震化と防災ベッド等の活用にも取り組んでまいります。
　新たな制度設計についてでありますが、県では本年六月に地震・津波対策アクションプログラムを公表したところであり、現在各市町が重点的に地震・津波対策に取り組むよう市町単位のアクションプログラムの策定を働きかけているところでございます。
　今後、市町が各種事業を短期間に集中して実施することが予想されますことから、県といたしましては、こうした取り組みを支援できますよう補助対象メニューの追加や限度額の見直し等を行い、市町にとって使い勝手のよい制度となりますよう検討してまいります。
　次に、自主防災組織単位の防災対策についてであります。
　自主防災組織は、災害時には住民の安否確認や避難誘導、救出救助、初期消火、要援護者支援、応急救護、避難所運営など多くの役割を担う地域防災のかなめとして長年活躍してまいりました。今回発表した新たな被害想定では、これまで以上に大きな被害が想定されましたことから県内全ての自主防災組織が、災害時に真に機能的に活動できるよう個々の自主防災組織の実情に応じたきめ細かな指導助言が必要であると考えております。これまでも危機管理局や市町の職員が、自主防災組織に対してＤＩＧを活用した地域の危険箇所の検証や避難所運営の疑似体験等の実践的な指導を行っているほか、地域防災指導員や県が育成した防災に関する人材を活用して防災活動の指導やアドバイスを実施しております。
　県といたしましては、こうした取り組みをさらに充実させるため市町と連携し県や市町の職員が、地域防災指導員や地域防災人材バンクの登録者を総動員して、被害想定の周知や地域の課題解決、実践的な訓練などを通じて、県内に五千百四十一ございます全ての自主防災組織の活性化に取り組んでまいります。
　次に、静岡県総合防災訓練への反映についてであります。
　本県では、従来からいわゆる見せるための展示型訓練ではなく、地域特性に応じた被災状況を各所に再現し同時に複数の災害に対処する多会場分散型の実践的、効果的な総合防災訓練を実施してまいりました。
　本年度は、富士宮市、富士市を主な会場に自衛隊、消防、警察、海上保安庁などの防災関係機関や米軍の参加に加え、自治体相互の広域応援活動として初めて県境を越えて山梨県南部町が参加いたしますほか、地元からは医師会、歯科医師会、薬剤師会による医療救護訓練や電気工事、警備、建設などの事業者組合による応急復旧訓練、自主防災組織によるヘリコプターの着陸誘導訓練、通訳ボランティアを活用した外国人参加による防災訓練など災害時に地域で活躍する多数の主体が参加、連携する、よりきめの細かい訓練を予定しております。
　また、第四次地震被害想定を踏まえた超広域災害に対応するため、富士山静岡空港を活用した東北や沖縄からなど広域的な自衛隊、米軍の派遣訓練や津波避難タワーからのヘリコプターによる救助訓練を行うほか、地震からの復旧が十分でない時期に富士山噴火の予兆が確認されたとの想定で避難訓練を実施するなど災害対応能力の向上を図ってまいります。以上であります。

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