本会議会議録
質問文書
令和2年12月静岡県議会定例会 質問
質問者: | 竹内 良訓 議員 | |
質問分類 | 一般質問 | |
質問日: | 12/08/2020 | |
会派名: | 自民改革会議 | |
質疑・質問事項: | 1 川勝知事の政務に対する考え方について 2 県知事と政令市の市長との政策協議について 3 コロナ禍における本県のデジタル化、行政改革について (1) 電子申請及び電子決裁等の推進と「はんこ文化」の継承 (2) 県職員のテレワークの実現に向けた課題 (3) 県有施設におけるキャッシュレス化の促進 4 これからの公営住宅の在り方について (1) 公営住宅の分かりやすい情報提供 (2) 県営住宅佐鳴湖団地の整備事業 5 魅力ある浜名湖づくりについて (1) 弁天島「いかり瀬」をはじめとする浜名湖の環境保全 (2) 浜名湖観光の象徴づくり |
○副議長 (良知淳行君) 次に、 五十一番 竹内良訓君。
(五十一番 竹内良訓君登壇 拍手)
○五十一番 (竹内良訓君) 私は、 自民改革会議所属議員として通告に従い一括質問方式で伺います。
まずは、 川勝知事の政務に対する考え方について伺います。
川勝知事は、 十月の二十七日の記者会見の場で、 私は知事になって十年以上政務をしていない。 行政に関わる仕事をしてきたと発言をされました。
ここで改めて伺いますが、 知事が言う政務とは一体どのような活動のことを言っているのか、公務との違いは何か、 そしてなぜ政務を行ってこなかったのか、 以上三点を伺います。
次に、 県知事と政令市の市長との政策協議について伺います。
先月、 政令指定都市を廃止し四つの特別区に再編する大阪都構想の住民投票が行われました。 結果はさておき大阪市民が自分の住む地域の未来を真剣に考え議論されたことは評価に値すると考えます。
川勝知事は静岡型県都構想を持論とされています。 これは全国一律の日本の統治システムから脱却し個性豊かな地方をつくり出し結果的に二重行政をなくすという川勝知事の独自の考え方です。 同時に知事は二重行政という政令市の課題解決に向け知恵を出すことが今求められているとも述べたと聞いております。
そこで伺います。 知事は来る者は拒まず、 助力を惜しまず、 見返りは求めずと度々発言されておりますが、 昨年の統一地方選挙で三期目の当選を果たした政令市静岡の田辺市長と川勝知事は今日に至る約一年半の間、 県都静岡の課題解決に向けてトップ同士で直接会い協議を重ねてきたのか。 またもし対話や協議ができていないとするのならその理由は何か。 そしてこの現状を打開するために知事として今後どのような努力をするおつもりなのか伺います。
次に、 コロナ禍における本県のデジタル化、 行政改革についてのうち、 電子申請及び電子決裁等の推進と判こ文化の継承について伺います。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続く中、 テレワークやオンライン教育など社会全体のデジタル化が一気に加速し大きな社会変革につながっています。 一方政府においてはコロナ対策での国民への給付金支給手続に長い時間を要するなど行政のデジタル化の遅れが浮き彫りになりました。
そこで、 政府はIT基本法の改正や菅内閣の看板政策であるデジタル庁の創設に向けその指針を年内にまとめるための議論を深めているところです。 本県においても国を挙げた社会全体のデジタル化推進に呼応して出野副知事をトップに部局横断のデジタルトランスフォーメーション推進プロジェクトチームを立ち上げ、 迅速かつ着実に様々な施策や取組の検討を始めていると聞いています。
しかし、 こうした新しい取組に期待をする一方で注意をしなければならない点もあります。 それはデジタル社会の構築に当たっては中山間地域や高齢者、 障害のある方など社会的に弱い立場の方々が取り残されることがないようにしなければなりません。 あわせて日本に古来より続く判こ文化を安易に切り捨てるのではなく大切にすべきだとも考えます。
現在、 行政手続の効率化を判こレスの推進との言葉で情報発信されることがよくあります。 本来問題にすべきは不必要な紙の書類での申請や決裁であり、 判こを悪者に不必要なものにするかのような印象を与える言い回しは少し違うのではないでしょうか。
そこで、 電子申請、 電子決裁等の推進とともに判こ文化の継承は必要不可欠と考えますが、 県としてどのように取り組んでいくのか伺います。
次に、 県職員のテレワークの実現に向けた課題について伺います。
県では、 感染予防対策として在宅勤務やサテライトオフィスなどのテレワークの取組を積極的に実施してきました。 さらに来年四月以降は職員にモバイルパソコンを配付し働く場所を選ばず、 どこにいても業務を行えるモバイルワークを展開していくと聞いています。
内閣府の調査によりますと、 在宅勤務におけるコミュニケーションの確保や個人情報の取扱いについてのセキュリティー上の不安、 在宅勤務を行う自宅の住環境など今後テレワークの推進に当たっては解決すべき課題も多いと聞いています。 業務の生産性を低下させることなくテレワークを推進し職員が制度を有効に活用できるよう準備を進めるべきだと考えますが、 県庁における効果的なテレワークの実現に向けての環境づくりや職員の意識改革についてどのように取り組んでいくのか伺います。
次に、 県有施設におけるキャッシュレス化の促進について伺います。
キャッシュレス決済は日常生活の身近な存在となり今や民間では当たり前の方法となっています。 一方行政分野におけるキャッシュレス化については遅れを感じており、 行政サービスの向上を図るためには積極的に推進すべきだと考えています。
二〇一九年におけるキャッシュレス決済の比率は二六・八%でした。 前年に策定された国のキャッシュレス・ビジョンでは二〇二五年までにこの比率を四〇%に高めることが目標とされ、 さらに将来的には世界最高水準である八〇%を目指していくとされています。
本県では、 県税の納税方法として我が会派の提案によるキャッシュレス決済の導入が本年度から一部行われていますが、 その一方で県民に身近な存在である県有施設での導入が進んでおらずその遅れを危惧しているところであります。 県民だけではなくて本県を訪れる方々の利便性を向上させ、 また感染症防止の観点からもまず全ての県有施設において早急にキャッシュレス決済を導入すべきであると考えます。
そこで、 県有施設のキャッシュレス決済の導入促進に向けた認識と今後の取組について、 県の所見をお伺いします。
次に、 これからの公営住宅の在り方についてのうち、 公営住宅の分かりやすい情報提供について伺います。
現在、 私の住む地元の浜松では県営住宅が約三千戸、 浜松市営住宅が約五千七百戸あり県営住宅は静岡県住宅供給公社に、 そして市営住宅は民間事業者に受付業務を委託しています。 それぞれの管理者は住宅に困窮する方々へ的確に公営住宅が提供されるよう日々御尽力をくださっていると思っております。
しかし、 公営住宅に入居を希望する方は立地や建物の様子、 間取り、 家賃などから入居したい団地を探すため、 その団地が県営住宅であるか市営住宅であるかなどにこだわりはなく、 どこに問合せをすればいいのかそれが分かりにくいという実態があります。
そこで、 希望者にとって分かりやすい公営住宅の情報提供が必要ではないでしょうか。 また新型コロナウイルス感染症の流行に伴いテレワークなど多様な働き方が広がったことで首都圏など都市部から地方への移住に関心が高まっており、 こうした移住希望者にとっても分かりやすい公営住宅の情報提供があれば住まい選択の一助になると考えます。
そこで、 利用者目線、 県民目線に立ち県と市町が連携して県内公営住宅の情報提供の一元化とその充実に取り組むべきと考えますが、 県の所見を伺います。
次に、 佐鳴湖団地の整備事業について伺います。
私の事務所がある浜松市中区佐鳴台地区は、 生活、 交通の利便性に富んだ市内でも有数の人気の住宅地であります。 その一角に小学校、 中学校に隣接して県内最大規模である県営住宅佐鳴湖団地があります。 この団地も建設から五十年近くがたち建物の老朽化が進み再生整備が必要となっています。 また居住者の独居、 高齢化が進んでいるため自治会活動などの地域活動への影響が問題になってきていると、 地元の声を私は直接聞いております。
県は、 佐鳴湖団地について建物を順次集約しながら再生整備していく計画があり、 集約して発生した余剰地の活用を含めた施設整備を民間の活力と発想を取り入れたPFI事業として現在事業者選定の手続を進めていると耳にしています。 再生整備に当たっては佐鳴台地区の地域性を考慮しつつ今後の高齢化社会を見据えた地域と一体感のあるより開かれた団地となることが望ましいと考えます。 また大規模な建て替え整備であることから工事期間も長くなり、 団地内のみならず周辺地域には工事に伴う騒音、 振動などの影響が出ることも懸念されます。
そこで、 県はPFI事業を活用して佐鳴湖団地をどのように再生していくのか、 また民間事業者に対してはどのようなことを期待しているのかを伺います。
次に、 魅力ある浜名湖づくりについてのうち、 弁天島いかり瀬をはじめとする浜名湖の環境保全について伺います。
浜名湖は本県を代表する観光地の一つであり、 コロナ禍の状況にあっても浜松市フラワーパークでは今年の入園者数が例年の二倍以上に増加していると聞いています。 人々を引きつける浜名湖の魅力の一つが遠州灘とつながる浜名湖の今切口北側に位置する弁天島周辺です。 弁天島は地元の方だけではなく、 その昔から多くの観光客が海水浴や釣り、 潮干狩りを目的に訪れる絶好のマリンレジャーポイントであります。
弁天島のシンボルである赤鳥居は季節や天気、 潮の満ち引きなどにより様々な姿を見せてくれます。 またこの時期にだけ見られる赤鳥居越しに沈んでいく夕日は見る者皆に感動を与えるまさにインスタ映えをする絶景と言えます。
私は去る十月の終わりに、 その赤鳥居が建ついかり瀬という場所で行われた浜名湖の環境保全に取り組む団体主催の学習会に参加をしてきました。いかり瀬の広さは東京ドーム四個分とほぼ同じくらいあります。 私がそこに足を踏み入れたのは子供の頃潮干狩りで父親、 母親と渡って以来ですのでかれこれ五十年ぶりの上陸でした。 そこで見た風景は私の記憶にあるものとは残念ながら全く違うものになっていました。
近年、 アメリカタカサブロウなどの外来植物が生い茂り中には私の背丈をゆうに超えるものもあり、 それらが浜名湖本来の生態系を脅かしつつあることを知りました。 これに対し地元のボランティア団体が定期的に除去に取り組んでいただいてはいますが、いかり瀬の半分を占めるほどに繁殖した様々な外来植物を除去するには地元の団体だけではとても追いつかない状況です。 次世代を担う子供たちのためにも自然豊かな浜名湖を彩る特有の海浜植物を守り保全していくことは必須と考えます。
そこで、 県はいかり瀬をはじめとする浜名湖の環境保全にどのように取り組んでいくのか伺います。
最後に、 浜名湖観光の象徴づくりについて伺います。
浜名湖は、 歴史、 文化、 景観、 マリン・ビーチスポーツなどその全てが観光と結びついており、 そのような多彩な魅力を持つ浜名湖を私は静岡県民、 浜松市民の一人として誇らしくさえ思っています。
つい先日の十二月の五日の土曜日には、 観光庁の魅力的な滞在コンテンツ造成事業を活用して日本初、 光のパフォーマンス グランドスケープ浜名湖アット舘山寺温泉というイベントが開催され、 私も阿部卓也代表の横で鑑賞をしてきました。 これは宿泊滞在を促進するナイトエンターテイメントの事業開発の実証実験です。 この企画は舘山寺温泉観光協会が中心となって取り組んだもので、 コロナ禍に苦しむ地元の方々も現状打破をするために知恵を出し合い汗をかいています。
浜名湖は静岡県にとって西の玄関口であり、 西の観光資源の象徴とも言えます。 しかし残念ながらこれまで県の西部地域の観光への関わりは、 政令市浜松市との関係を意識し過ぎているのか少々腰が引けているようにも思われます。 県は静岡市との共同事業で取り組んだ日本平夢テラスを整備をしたぐらいの思いや勢いが浜名湖に対しても同様にあってもよいのではないでしょうか。
浜名湖の魅力を十分に生かした観光振興を実現するためには、 政令市である浜松市はもとより地域連携DMOや地元関係者との意見集約を図り連携を強化していかなければなりません。 それがみんなの思いを形にする第一歩となるはずです。
現在、 地元関係者は県立自然公園である大草山をその保全から観光活用に軸足を移し、 仮称浜名湖テラス建設構想を打ち出しています。
そこで、 県有地である大草山山頂に日本平夢テラスにも負けない浜名湖観光の象徴になり得る浜名湖テラスをという建設構想に対して県はその実現に向けて積極的に取り組むべきだと考えますが、 県の所見を伺います。 以上について答弁を求めます。
○副議長 (良知淳行君) 川勝知事。
○知事 (川勝平太君) 竹内議員にお答えいたします。
私の政務に対する考え方についてであります。
まず、 私が申し上げる政務とは選挙のための活動、 また後援会活動のことであります。 知事就任以来こうした活動は基本的に行っておりません。 ただし四年に一度の知事選挙の際には立候補する以上自らの公約を広く県民の皆様に訴える必要があります。 またこれは義務でもありますのでこの選挙期間に限っていわゆる政務を行っております。
一方、 公務とは県の政策を推進するために行う知事の業務でありまして、 これは全て公務であると考えております。
なぜ政務を行ってこなかったのかという御質問ですが答えは明快です。 私は県民の皆様から選ばれた者の務めとして第一に県政を預かる知事の職務を全うする必要があると考えているからです。 今後とも県民の皆様の負託を受けた県政の責任者として常に県民本位、 公平無私の立場を堅持いたしまして、 いわゆる公人三則、 来る者は拒まず、 助力は惜しまずそして見返りは求めずとこの姿勢を堅持し県民本意、 県民ファーストという観点から現場主義に立ちまして、 いわゆる上意下達ではなくて広く会議を興し万機公論に決すという姿勢で県政に当たっていきたいと考えております。 県政すなわち公務に当たっていきたいと考えております。
その他の御質問につきましては、 副知事、 関係部局長から御答弁を差し上げます。
○副議長 (良知淳行君) 出野副知事。
○副知事 (出野 勉君) 県知事と政令市の市長との政策協議についてお答えいたします。
知事と静岡市長は、 昨年四月以降二度開催されました中部地域サミットにおきまして観光や移住・定住に係る県市連携、 また井川地区と川根本町をつなぐ閑蔵線トンネルの実現など様々な地域課題についての協議を行ったところであります。
一方で、 知事と政令市長との協議の場として地方自治法に定められております指定都市都道府県調整会議につきましては、 過去に知事から静岡市長に対し定期的な開催を提案いたしましたが合意には至っておりません。 現在県と静岡市との間における政策協議は担当部局の間において随時行われており、 新型コロナウイルスに関する県と市の休業協力金の申請窓口を一本化したことや東静岡駅周辺のまちづくりに係る協議を継続的に進めるなど、 まずは事務レベルにおける政策調整を着実に実施していくことによって具体的な課題解決を図ることとしております。
その上で、 首長同士の合意や決定が必要となる場合には指定都市都道府県調整会議の開催を静岡市に呼びかけるなど静岡市長との政策協議に努め地域行政に求められる責務を相互に協力して果たす視点で行政運営に当たってまいります。 以上であります。
○副議長 (良知淳行君) 杉山経営管理部長。
○経営管理部長 (杉山浩一君) コロナ禍における本県のデジタル化、 行政改革についてのうち、 電子申請及び電子決裁等の推進と判こ文化の継承についてお答えいたします。
県では、 電子申請や電子決裁によるオンライン化を目指し行政手続の見直しを行っているところであります。 見直しに当たりましては押印だけでなく添付書類や提出方法なども含めた行政手続全体のプロセスを再検討しており、 来年度に向け必要な規則の改革を行うこととしております。
先般全庁実態調査を行いましたところ、 県の裁量で様式を定めている手続のうち約四千八百件におきまして押印を求めていることが明らかになりました。 この中には重大な権利義務に係る書面など引き続き押印が必要な手続もありますことから、 対応可能なものから順次見直し電子化を進めてまいります。
県といたしましては、 行政手続における押印の慣行は見直してまいりますが、 一方で判この歴史的、 文化的な価値を改めて認識し判こ自体が不要であるとの誤った印象を与えないよう正確な情報発信に努めてまいります。
加えて、 デジタル化への対応によりまして誰一人取り残されることがないよう当面の間書面による手続も存置するなど選択肢も設けながら県民サービスの向上に努めてまいります。
次に、 県職員のテレワークの実現に向けた課題についてであります。
効率的で質の高いテレワークを実現するためには職員間のコミュニケーションやセキュリティーの確保、 職員の意識変革が極めて重要であると認識しております。 このため現在試行的に使用しているモバイルパソコンに新たにチャット機能やオンラインミーティング機能といったコミュニケーションツールを搭載して効果を検証するなど新しい技術を積極的に導入しているところであります。 また来年四月から導入するモバイルパソコンはインターネットを介さない閉域の通信網を用いて庁舎の外からも安全に庁内ネットワークに接続することができ、 さらにパソコン本体にはデータを残さない方式を採用するなどセキュリティーの確保に努めているところでございます。
職員の意識変革につきましては、 自宅において業務を集中して行う場所の確保や情報管理の徹底など七か条からなる在宅勤務の心得を策定したところであり、 今後さらに詳細な運用ルールを定め適切で効果的な制度運用が図られるよう徹底してまいります。
県といたしましては、 出張先あるいはサテライトオフィスでの業務も含めた多様なテレワークの形態を職員に示しながら生産性の高い新たな働き方を構築し県民サービスの一層の向上に努めてまいります。 以上であります。
○副議長 (良知淳行君) 増田出納局長。
○出納局長 (増田 仁君) コロナ禍における本県のデジタル化、 行政改革についてのうち、 県有施設におけるキャッシュレス化の促進についてお答えいたします。
キャッシュレス化が急速に進展する中、 県有施設の利用者の利便性向上を図るとともに、 新型コロナウイルスの感染を防止する観点から早急にキャッシュレス決済を導入していく必要があると考えております。
県では、 県有施設への導入に向け昨年度関係課を構成員とする勉強会を立ち上げ有識者を講師に招いたセミナーを開催するとともに、 他県の先進事例の現地調査等に取り組んだところであります。 また大切な公金を扱うため安全、 確実な収納を確保し円滑な導入を図る必要がありますことから法令や会計上の手続、 安全性等の留意事項、 決済事業者の選定基準などを定めた公金収納にキャッシュレス決済を導入する際の指針を作成し関係部局に通知いたしました。
さらに、 去る十月には県有施設を所管する知事部局や教育委員会の関係課による検討会議を開催し、 現在この指針を踏まえ各施設への導入に向けた具体的な検討を進めているところであります。 来月を目途にまずは多様なニーズが見込まれる富士山世界遺産センターにおきましてキャッシュレス決済を先行導入し、 そのノウハウを生かして来年度から順次他施設への導入拡大を図ってまいります。
ウイズコロナ時代における安全・安心で利便性の高い施設環境の提供が図られるよう、 県に加え指定管理者や売店事業者等にも呼びかけ取組を進めてまいります。 利用者の高いニーズが見込まれる全ての施設への導入を目指し、 関係部局と連携してスピード感を持って取組を促進してまいります。 以上であります。
○副議長 (良知淳行君) 市川くらし・環境部長。
○くらし・環境部長 (市川敏之君) これからの公営住宅の在り方についてのうち、 公営住宅の分かりやすい情報提供についてお答えいたします。
現在、 県と県内六つの市町が静岡県住宅供給公社に公営住宅の管理代行を委託しており、 この六つの市町では公営住宅の受付窓口の一元化が実現しております。 しかしその他の地域では県営と市町営住宅の窓口が異なり募集案内などの情報提供や入居の受付を別々に行っております。
このため、 本年度内を目途に県内公営住宅の立地、 間取り、 家賃などの基本情報を一元的に提供するホームページを作成し入居を希望される方々の利便性を高めてまいります。 さらに住まいの選択の一助となるよう基本情報に加え、 県営と市町営住宅の位置を地図に表示してスーパー、 病院などの生活利便施設、 交通機関などの情報を確認できる機能を順次追加し情報提供の充実を図るとともに、 市町等の協力を得ながら市町営住宅の受付窓口においても活用してまいります。
県といたしましては、 今後も市町と連携して県民の皆様をはじめ移住を希望される方々に対しましても公営住宅の分かりやすい情報を提供し利用者サービスの向上に努めてまいります。
次に、 県営住宅佐鳴湖団地の整備事業についてであります。
本PFI事業は現在公募により事業者を選定中であり、 事業者からの提案内容の評価作業を進めているところであります。
本県が進める県営住宅の建て替え整備におきましては、 自然と調和しゆとりある住まいづくりの考え方を取り入れた豊かな暮らし空間の実現を基本理念としております。 さらに本事業におきましては建物規模、 性能等の諸条件を示した上で子育て世帯や高齢者世帯などの様々な家族形態への配慮や地域の福祉や生活利便性が向上する余剰地の活用などに民間のノウハウやアイデアを活用することとしております。 また事業者に対しましては建て替え整備と余剰地活用を総合的に計画することで地域と一体感のある開かれた団地となり地域とのコミュニティー形成が図られること、 さらに工期短縮や周辺地域への騒音、 振動などの影響の軽減により近隣住民の皆様の負担が少ない工事が行われることを期待しております。
県といたしましては、 事業者と連携し入居者と近隣住民の皆様がつながり、 支え合い、 安心して暮らすことのできる佐鳴湖団地となるよう努めてまいります。
次に、 魅力ある浜名湖づくりについてのうち、 弁天島いかり瀬をはじめとする浜名湖の環境保全についてであります。
県では、 浜名湖の環境保全に関する意識を高め具体的な行動に結びつけるため地域団体と共に浜名湖に生息する生物の観察学習会や湖岸で回収したアマモを堆肥として再利用する活動等に取り組んでおります。
弁天島のいかり瀬にはハマボウフウ等の海浜植物が生育しており、 潮が引くとカニや小魚、 ヒトデやゴカイ、 さらに干潟ではコアジサシのコロニーを見つけることができ浜名湖の生物多様性を保全する上で重要な場所であると認識しております。
しかしながら、 近年のいかり瀬ではアメリカタカサブロウやオオフタバムグラなど繁殖力の強い外来植物が在来の植物を駆逐し広範囲にわたって繁茂しております。 これらの外来植物を除去するに当たりましては選別から抜取りまでを全ての作業を手作業で行うため多くの方々の御協力が必要不可欠であります。
県といたしましては、 将来を担う高校生など多くの方々にいかり瀬における外来植物の除去活動をはじめ浜名湖の環境保全活動に参加していただける仕組みづくりを進め地元市や企業、 団体等と連携しながら浜名湖の環境を保全するための取組の輪を広げてまいります。 以上であります。
○副議長 (良知淳行君) 植田スポーツ・文化観光部長。
○スポーツ・文化観光部長 (植田基靖君) 魅力ある浜名湖づくりについてのうち、 浜名湖観光の象徴づくりについてお答えいたします。
浜名湖地域は豊かな食材、 四季折々の美しい花々など多彩で質の高い観光資源を有する地域であり、 県では浜松・浜名湖ツーリズムビューローと連携し浜名湖一周サイクリングなどのアクティビティーの開発やはままつフラワーパークを生かしたガーデンツーリズムを支援するなどさらなる魅力づくりに取り組んでおります。
地元の観光関係者の皆様が検討を進めている浜名湖テラス構想につきまして、、大草山山頂周辺におきまして展望デッキや遊歩道、 展望回廊の整備、 頂上へのアクセス道路の改修などを行うことにより遠江八景の五か所の遠景や富士山が眺望できる観光拠点づくりを目指すものと伺っており、 大変魅力ある構想であると認識しております。 この構想を実現するためにはまずは地域が一体となって取り組むことが大変重要であると考えております。 浜松市をはじめ浜松・浜名湖ツーリズムビューロー、 地元観光事業者など関係の皆様が志を共有して構想の具体化を図り浜名湖地域全体の観光への波及効果につなげていくことが必要であります。
県といたしましては、浜名湖テラス構想に込められた地域の思いを受け止め県と市、 地元関係者による協議の場を設け地元の皆様と共に構想の実現に向けた検討を行ってまいります。 以上であります。
○副議長 (良知淳行君) 五十一番 竹内良訓君。
(五十一番 竹内良訓君登壇)
○五十一番 (竹内良訓君) ありがとうございます。
それでは、 私から意見を述べさせていただきます。
まず最初に政務に対する知事の考え方についてですが、 ここの議場でひな壇に座っていらっしゃる方はそれぞれ県政の発展のため県民の幸福のために御尽力を頂いていると尊敬の念を含めて感謝しています。 ただ副知事以下部長の皆様方と川勝知事の決定的な違いは選挙で選ばれているかどうかです。
政務とは幅広い意味を持ちます。 一般的には政治に関わる事務や仕事のことをいうと言われています。 知事は先ほど後援会活動あるいは選挙期間のお話をされました。 御自身は政務をしないと、 選挙期間は別として。 選挙期間 知事選は十七日間だと記憶していますけれども その前に選挙というのは物すごくパワーが要る準備が必要です。 挨拶回りも必要でしょう。 それを川勝知事は自分はしないけど誰かがやっているんでしょう。 どなたかが。 あなたの代わりに。 ここに控えるふじのくに県民クラブの方かもしれないし。 立憲あるいは国民の国会議員の方、 あるいはその秘書の方々、 あるいは支持を打ち出した連合の皆さん方も含めてあなたが政務をやらないということはその代わりを誰かが担っているということになります。
声高に政務をやらない公務に集中しているんだと言うことは、 逆を言えばあなたの選挙のために後援活動をあなたの代わりになっている人たちに対する感謝の念がなさ過ぎる、 そう思いますよ。 選挙を甘く見ちゃいかん。 選挙を軽視しちゃいかん。 それは最終的には県民をばかにしたことになるから。 そのためにプライベートの時間を少しでも削ってでもやるべき政務をやるべきだと思いますよ。
あるいは、 選挙以外にも政務の仕事はいっぱいあります。 例えばこの地域の静岡県の発展のために国の力が必要だとなるならば県の職員が官僚に会う、 役人が役人に会うのはそれは別にどんどんおやりになられればいい。 だけど政治家である川勝知事が国の永田町や官僚と折衝するんだったらプライベートを削っても知事という役職を削っても、 なくても人と人として自らの考えを伝えていく、 それも政務の一つだ。 選挙で選ばれた政治家である川勝知事が政務を全くしないということは、 ある意味この静岡県の将来を国の力を借りにくくしている、 そういう一面もあるんですよ。 私はそう思っています。
次に、 二つ目の政令市の市長との政策協議について意見を述べさせていただきます。
この質問をする前に、 私は静岡市の田辺市長に面談を申し込んでお話をしてきました。 田辺氏と私は生まれ年も一緒、 生まれた日も二日違いだったかな、 そのぐらいの同じ世代を生きてきた間柄で昔から様々な部分で友好関係にあります。
いろんな話をしましたけれども、 先ほどの出野副知事の答弁はそれはそれで構いませんけれども私はトップ同士でというふうに最初につけています。 知事部局が何をやってきたかあるいは何を知事部局がやってくるかは問うておりません。 トップ同士で今まで会ってきたのかという問いをしております。
知事は、 これまで静岡市や田辺市長に対してマスコミの前あるいは公的な場所で不適切だと思う言葉を繰り返しています。 例えば政令市とのサミットの席上で静岡市は政令市としての失敗事例と。 また静岡市議会が静岡市清水庁舎移転の関係で住民投票の実施を否決した際には静岡市長、 静岡市議会は天下に恥をさらした、 田辺市長は市議会を牛耳っているボスの顔色をうかがっているなどなど挙げれば切りがありません。
先ほど出野副知事からの答弁があったように静岡市が、 あるいは田辺市長がなかなか議論のテーブルに立とうとしない原因の一つは数々の川勝知事自身の暴言や相手を侮辱してきたことにも問題があるんじゃないんですか。
田辺市長と会ったときに私はこう言いました。 もし川勝知事からいろいろ話をしようと、 対話しようという問いかけがあったらぜひ受けていただきたい。 そうしたら彼は前向きに検討しますと。 なぜなら私はこうも言いました。 アメリカと北朝鮮じゃあるまいしね、 飛行機に乗って何時間もある距離感じゃないと。 道路を挟んでお向かいさんだよって。 いろんな話をすべきだって。
しかし、 今までの知事の言葉がなかなか彼の心を閉ざしているという事実も私は感じました。
先般、 今から十か月前、 私は二月定例会の議案に対する討論でこう発言をしています。 新型コロナウイルス感染症から県民の命と健康を守る、 不安を払拭するために、 県政を担う川勝知事と自民改革会議のそれぞれの議員は個人的な感情を心の底に押し込んであなたと力を合わせると、 県民のためにあらゆる手段を講じて全力で挑んでまいりましょうと。 今度はあなたの番だ。 今度はあなたがプライドを捨てて今までの失礼な発言をわびるべきところはわびて、 田辺市長と向かい合って二人でこの難関を乗り切るべきです。 それをやらないと言うのだったら政治家としてはいかがなものでしょう。 やらないんだったら学者にお戻りになられたほうがいいと思いますよ。 以上で私の質問を終わります。(拍手)
○副議長 (良知淳行君) これで竹内良訓君の質問は終わりました。
以上で本日の質疑及び一般質問を終わります。
次会の議事日程を申し上げます。
十二月九日午前十時三十分会議を開き、 質疑及び一般質問を行います。
本日はこれにて散会いたします。
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