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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成28年6月静岡県議会定例会 質問


質問者:

小野 達也 議員

質問分類

一般質問

質問日:

06/29/2016

会派名:

自民改革会議


質疑・質問事項:


1 伊豆の魅力向上について
 (1) 伊豆地域の観光振興の姿
 (2) 伊豆地域の道路整備
2 土砂災害対策の推進について
3 高く評価される県立静岡がんセンターの医療について
4 スポーツ人材バンクの構築について
5 コミュニティスクールについて



○副議長(藪田宏行君) これで田形誠君の質問は終わりました。
 次に、四十三番 小野達也君。
       (四十三番 小野達也君登壇 拍手)
○四十三番(小野達也君) 本日、伊豆半島三人目であります。似通った質問に聞こえがちでありますが、角度を変えまして思いを込め質問を進めてまいります。
 それでは、自民改革会議の所属議員として通告による一括質問方式で、知事、副知事、関係部局長、がんセンター局長及び教育長に当面する県政諸課題について質問をいたします。
 初めに、伊豆の魅力向上についてのうち、伊豆地域の観光振興の姿について伺います。
 我が国の観光を取り巻く状況は、アジア新興国等の経済成長による海外旅行者の増加、ここのところ大きく変動してはおりますが、少し前までは円安方向への動きによる訪日旅行への割安感の拡大、東京オリンピック・パラリンピックやラグビーワールドカップの開催決定を初めとした日本への国際的注目度の高まりなどもあり大きな飛躍を遂げております。
 平成二十七年の訪日外国人旅行者数は、過去最高であった平成二十六年の一千三百四十一万人をさらに上回り対前年四七%増となる一千九百七十四万人に、また延べ宿泊客数は五億五百四十五万人泊、うち日本人が前年比二・四%増の四億三百九十万八千泊、外国人は四八・一%増の六千六百三十七万泊と急増いたしました。中でも本県の外国人延べ宿泊者数は全国平均を大きく上回る一二三・八%増となる百七十六万人となり、平成二十九年の目標である百六十万人を大きく上回る結果となりました。訪日外国人の旅行消費額につきましては、三兆四千七百七十一億円に達し今や自動車部品産業の輸出総額に匹敵するものになりました。
 観光は紛れもなく成長戦略の切り札であります。
 こうした中、国も観光先進国を目指すべく明日の日本を支える観光ビジョンを発表し二〇二〇年の訪日外国人客数四千万人、地方部での外国人延べ宿泊者数七千万人泊などといった意欲的な目標を掲げたところであります。
 本県では、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの自転車競技が開催されますが、大会の成功のみならず多くの来訪者が本県の魅力を体感できるよう受け入れ体制の整備も重要となります。
 しかしながら、我が地域に目を向けますと伊豆地域の宿泊客数は、ピークである平成三年度には約一千九百九十三万人でありましたが平成二十三年度までの間に約九百八十三万人まで落ち込み、以降回復基調にあるものの昨年度は一千九十二万人とピーク時の半数程度となっているのが実態であります。伊豆地域の持つ潜在能力を考えれば物足りない状況であることは言うまでもありません。
 こうした状況を打開するため伊豆地域では、地域主導により地元の魅力をふんだんに盛り込んだ体験型旅行商品が着実に造成されており、私の住む伊東市においてもシュノーケリング体験やジオツアー、交通事業者と連携した散策ツアーなどが好評であります。
 また、私の地元にあるいとう漁協では、内陸のフロンティア推進区域の指定を受けた伊豆・いとう地魚王国推進区域の拠点施設として地元の揚がる魚をメーンメニューとした食堂等の整備を進める予定もあり、水産関係者などと連携した誘客も期待されるところであります。
 今後、国内外からの誘客を加速度的に進めていくためには、こうした取り組みを進める地域が連携し質の高い観光地を形成していくことが伊豆の命運を握っていると考えますが、県は伊豆地域における地方創生の切り札である観光の振興をどのように図ろうと考えているのか伺います。
 次に、伊豆地域の道路整備について伺います。
 伊豆地域では、昨年七月韮山反射炉が明治日本の産業革命遺産の一つとして世界文化遺産登録されたことに続き、世界最大のスポーツイベントとなる二〇二〇年オリンピック・パラリンピックでの自転車競技のうちトラック競技、マウンテンバイク競技の開催が決定するなど地元にとって大変明るい話題が続き地域の活性化に向けてまさに追い風が吹いています。
 こうした中、早期開通が地元の悲願となっている伊豆縦貫自動車道につきましては、天城北道路や河津下田道路においてさまざまな工事が目に見える形で進められており、加えて天城峠を越える区間については昨年度から事業化に向けた計画段階評価が始まったこともあって全線開通に向けた地元の期待も一段と高まりを見せています。私自身、先月には天城北道路の現場を視察しその大規模な整備が着々と進んでいることを改めて実感したところであります。
 東駿河湾環状道路の開通を例に挙げるまでもなく伊豆地域の道路環境は年を追うごとに着実に改善されてきており、四年後大イベントの開催を控え県では競技会場となる伊豆ベロドロームへ向かうアクセス道路の整備に今年度から着手したことも承知しております。
 しかしながら、伊豆地域全体を見回せば依然として各地で渋滞が発生しており、今後国内外からより多くのお客様を呼び込もうと地元や観光業界が一体となって汗をかいている中、さらなる改善を求める声が上がっていることは県当局も承知のことと思います。
 また、伊豆地域は、山々が海岸線まで迫る急峻な地形を有することから大規模災害発生時には数少ない幹線道路が避難、救援、復旧活動のための大きな役割を担いまさに命の道として伊豆の生命線とならざるを得ません。
 世界遺産登録やオリンピック・パラリンピックの開催に伴う効果を一過性に終わらせることなく伊豆地域全域に波及させるとともに、想定を超える大災害に備えて防災・減災力の向上につなげるためには背骨となる伊豆縦貫自動車道とそれと一体となって骨格を形成する東と西への肋骨道路の整備が大変重要であると認識しております。そのためにも伊豆地域に追い風が吹き道路整備の機運が高まる今こそ将来に向けて加速しつつ計画的に事業を進めていく必要があると考えています。
 そこで、伊豆地域の骨格を形成する道路の整備を今後どのような形で進めていくのか、県の考えを伺います。
 次に、土砂災害対策の推進について伺います。
 近年、地球温暖化の影響による局地的な豪雨が日本各地で頻発していることから、土砂災害の増加、甚大化が危惧されております。
 全国的には、昨年九月の関東・東北豪雨による土砂災害を初め平成二十六年八月には広島市で七十四名、平成二十五年十月には伊豆大島で三十六名の方が命を落とすなど毎年のように犠牲者を伴う悲惨な土砂災害が発生しております。
 本県においては、幸いにも平成二十三年以降土砂災害により亡くなった方はおりませんが、近年では昨年台風十八号による豪雨で三十六件の土砂災害が発生し一昨年には興津地区で発生した土砂災害によりJR東海道本線が十日間不通となりました。伊東市においても平成十六年に宇佐美地区を中心に台風二十二号が上陸、土石流が多発するなどそれ以降も県内各地で土砂災害が頻発しております。
 また、風雨以外でも本年四月に発生した熊本地震により、現在南阿蘇村の阿蘇大橋地区の崩壊を初め百九十件以上の土砂災害が発生し、人的被害、建物被害のほか道路などの社会インフラにも甚大な被害をもたらしました。さらに先週には記録的な豪雨となり昨日までも被害が拡大しているところであります。
 本県においても南海トラフ巨大地震で土砂災害による被害が想定されており、豪雨だけでなく地震により発生する土砂災害も含めその対策の充実強化が急務と言えます。
 県内には、砂防堰堤等の土砂災害防止施設の整備対象となる土砂災害危険箇所が五千八百四十八カ所あり昨年度末の施設整備率は約三〇%にとどまっております。土砂災害から地域住民が安全に生活できる環境を整えるためには、人命、財産を直接守る土砂災害防止施設の整備を推進することが非常に大切であります。
 このため、県議会においては有志の議員から成る治山・砂防事業推進議員連盟を組織し、今年度からは県外の事業を現場まで行き直接確認することといたしました。今回は平成二十四年の九州北部豪雨により甚大な被害を受けた福岡県への視察を予定しております。我々が行動を起こし治山・砂防関係事業の一層の推進が図られるよう活動をしてまいります。そのことこそが県民の命にかかわる事業として位置づけをし、加速化できるべきものと考えております。
 そこで、県は土砂災害から県民の安心・安全を図るため、どのような方針で土砂災害防止施設の整備を進めていくのか所見を伺います。
 次に、高く評価される県立静岡がんセンターの医療について伺います。
 厚生労働省の推計では、生涯のうち約二人に一人はがんにかかると言われております。がんは、我々にとって身近な病気であり国民病と言っても過言ではない状態になっています。
 私の地元である伊豆地域は大病院が少ないため、伊豆の玄関口とも言える長泉町に位置し最先端の医療を提供している県立静岡がんセンターは、地域の住民にとって非常に頼りになる存在となっています。平成二十七年度において静岡がんセンターを新たに受診した患者の実に七割以上が東部・伊豆地域の患者ということですので、東部・伊豆地域における静岡がんセンターの存在の大きさを感じられます。
 がんは、以前は不治の病と言われておりましたが、近年の医療の進歩は目覚ましく治療することができる病気になろうとしています。しかしながら、がんと診断された患者さんやその家族にとって苦痛を伴う治療や再発などへの不安は大きく、最先端でよりよい医療を受けることを望んでいます。
 例えば、静岡がんセンターでは最先端の医療機器の導入を積極的に行っており、アメリカで開発された手術支援ロボットダビンチを県内で最も早く平成二十三年九月に導入したと聞いています。
 加えて、ことし四月には最新機種であるダビンチXiを導入し実績を上げているということでありますが、これまでの静岡がんセンターにおける手術支援ロボットダビンチの手術実績はどのようなものか伺います。
 また、毎日放送系列で全国放送されているテレビ番組「情熱大陸」で、ことし一月に静岡がんセンターの上坂副院長が取り上げられました。番組の中では、自覚症状が乏しく発見がおくれるため生存率が低いとされている肝臓、胆のう、すい臓領域のがんの生存率を飛躍的に高めたことが紹介され、大きな反響があったと聞いております。全国放送の人気番組で紹介されたことで静岡がんセンターの知名度もさらに上がり県外からの患者もふえていることと思います。このような評価を得られるのは、上坂医師の技量はもちろんでありますが静岡がんセンターの病院全体としての評価が高いこと、特に民間の発表するがん治療病院ランキングではベストスリーに入っていることなども重なったためだと思います。
 静岡がんセンターでは、このような高い評価を得られている最大の長所は何だと考えておりますでしょうか。またこのような評価を維持していくために今後どのようなことが必要であると考えているか伺います。
 次に、スポーツ人材バンクの構築について伺います。
 スポーツを推進する上で指導者が非常に重要であると考えますが、総合型地域スポーツクラブや部活動等において指導者不足が深刻であると伺っております。特に中学校、高等学校の運動部活動は専門的な指導ができる教員の不足により種目によっては十分な指導を受けることができない部活動があり、指導者の確保が大きな課題となっています。
 このため、中学校、高等学校では多くの外部指導者を活用し、県教育委員会でも県立の学校の運動部活動に対し三百人余の外部指導者を派遣しておりますが、さらなる派遣希望の声が上がっていると聞いております。生徒のスポーツ活動の基盤である運動部活動の充実は、競技力の向上や人格の形成にも大きく貢献できるものであることから、教員をサポートできる地域のスポーツ指導者の活用が大変重要であると考えます。
 一方、県民には優秀な選手として活躍し現在現役を退いた方、トップレベルの指導者として活動し一線を退いた方などがおり、そのような方々を有効に活用することが競技力の向上などにも有効であります。
 このような中、昨年度総合教育会議において地域の人材活用に向け新しいスポーツ人材バンクの構築について議論され予算化がされているところであり、指導者不足に悩んでいる関係者も大変注目をしております。県では、今年度からスポーツ王国しずおかの復活を目指しているところでもあります。
 そこで、スポーツ人材バンクの構築に向け、取り組みについて教育長の考えを伺います。
 次に、コミュニティスクールについて伺います。
 平成二十七年十二月に中央教育審議会が新しい時代の教育や地方創生の実現に向けた学校と地域の連携・協働の在り方と今後の推進方策についての答申をまとめました。学校が抱える課題がますます複雑化、困難化する中、これを解決するとともに子供たちの生きる力を育むためには地域住民や保護者等の参画を得た学校運営が求められています。
 そこで、答申では全ての公立学校がコミュニティスクールとなることを目指すべきであるとの考えが示されるとともに、従来の学校支援地域本部を地域学校協働本部に発展させこれをコミュニティスクールと一体的に推進していくことが重要であると提言されています。
 また、平成二十八年一月に文部科学省から発表された「次世代の学校・地域」創生プラン、いわゆる馳プランでは学校を核とした地域の創生もうたわれております。次代の郷土をつくる人材の育成やまちづくりにも言及されており、コミュニティスクールの推進は学校支援だけでなく地域社会の活性化にも深くかかわっていくことになるものと考えます。
 このように、コミュニティスクールは法律にも位置づけられた有効な制度として今後その取り組みを一層推進、加速していくことが期待されている一方で、その導入や運営に当たっては教職員の負担増、外部人材確保の難しさ、学校と地域における理念の目的が十分に共有されていないなど幾つかの課題が指摘されていると聞いております。
 学校と地域が連携する取り組みは今後ますます重要になってきますが、同時に各地域の実情に応じ持続可能な形で取り組むこともまた必要ではないでしょうか。
 一例ではありますが、私の地元である伊東地区での取り組みを紹介します。
 伊東地区では、学校と地域の連携に向け全ての中学校区で地区育成会議、教育懇談会等が開催されています。伊東市立宇佐美中学校区では地域教育懇談会があり区の役員、幼小中学校PTA役員、補導員、育成会会員、警察関係者等が参加し情報を共有しています。そして地域と学校が連携する中で地域行事、夜間パトロール、挨拶運動、地区の祭典等が進められています。地域の子供は地域で育てるという思いで地域住民が取り組んでいるこうした活動は、地域社会のつながりを強め地域の活性化に寄与します。このようにコミュニティスクールではなくても成果を上げている取り組みが幾つもあると聞いております。
 こうした状況を踏まえ、今後静岡県ではどのようにコミュニティスクールを県内に普及し学校支援地域本部等と協働を図り地域とともにある学校づくりを推進していくのか教育長にお伺いします。以上、答弁を求めます。
○副議長(藪田宏行君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 本日、伊豆シリーズの掉尾を飾る小野議員は、伊豆の柱である観光から説き起こし全てのもとである教育、人材育成論で結ばれました。お見事であったと存じます。
 小野議員にお答え申し上げます。伊豆の魅力向上についてのうち、伊豆地域の観光振興の姿についてであります。
 伊豆半島を私は世界で最も美しい半島であるとかねてより思っておりました。もしそれを比べるならばヨーロッパにおきましてはスカンジナビア半島かイベリア半島かバルカン半島か、いや、そうではありますまい、半島の国イタリアであると思っていたところでございます。
 そうしたところ、何とイタリアのほうから大使館を通じて伊豆半島をスポーツを通して活用させるといいますか友好関係を結びたいというお申し出があり、それがことしの秋には実現の運びとなったのは御同慶の至りであります。実際、沼津と熱海、それぞれ仮に熱海をジェノバというふうに例えますればジェノバの下にはローマ、ローマの下にはナポリがあります。さしずめローマに当たるのは伊東であります。ナポリに当たるのはこれは下田ということになります。カプリ島に当たるのが初島ということになるでしょう。ベスビオ火山に当たるのは天城ということになります。そして沼津はベネチアということになりますが、この東側は首都圏とほぼ一体でございますので沼津は、これは世界で最も美しい湾の根っこにあるということで最高の日本の人口を擁する首都圏と世界で最も美しい湾、これを構成する最も重要な陸地が伊豆半島、それと富士山ということになりますが、そうした意味におきまして私はどこに出しても恥ずかしくない半島であると思っておりました。そしてかつさまざまな歴史資源、文化資源に恵まれているところでございます。
 そうした中で、世界遺産韮山反射炉は、このたび明治産業革命の構成資産の一つとして選ばれましたし、また川端康成が伊豆は日本の歴史の縮図、あるいは詩の国、あるいは南海の贈り物、伊豆半島全体が一つの公園であると喝破いたしましたように、文学にも恵まれこれはいずれ必ず世界ジオパークに認定されるものとしてますます伊豆の場の力がこれから発現してくるものと確信しております。
 静岡県では、こうしたさまざまな伊豆半島の魅力を多くの方々に体感していただくために平成二十六年度から伊豆南部地域におきまして体験型旅行商品を一元的に提供するツアーセンターの設置運営を支援しております。また昨年度は国の地方創生交付金を活用した伊豆地域の体験型旅行商品の割引チケットを販売し八千五百枚が完売するなど好評を得たところであります。
 先月末には、伊豆半島全域の観光地域づくりのかじ取り役として美しい伊豆創造センターが日本版DMO候補法人の登録を受けました。マーケティング機能を強化しつつ農林水産業、商工業、スポーツなど多様な関係者を巻き込みながら地域が一体となって観光資源の活用、提供を進めることになりました。県におきましても本年四月に東部総合庁舎内に伊豆観光局を設置し地域により近い場所で連携を密にしてこのセンターの取り組みを支援しております。
 また、好調なインバウンドを一層取り込むことも重要であります。案内表示などの多言語対応やWiFi環境の整備、まち歩きのためのガイドマップやアプリの作成など外国人に安心、快適な旅行を楽しんでいただけるように受け入れ環境の整備を促進してまいります。
 さらに、観光施設の整備に当たりましては、市町と連携し景観に配慮した整備を行うなど世界一美しい半島にふさわしい良好な景観形成を目指してまいります。
 イタリアが都市国家群ということとあたかも平仄を合わすように、伊豆半島も沼津や三島を入れなくて十一市町のまとまりであります。しかしちょっとばらばらという面もありますのでこれを何としてでも一つにしたいと、そのために土屋副知事を任命いたしました。いわば江川太郎左衛門です。しっかり相模も武蔵も視野に入れて江川太郎左衛門代官様がですね、全体を、関八州に目を向けられて、また日本全体に対して使命感を持っておられる。世界にも目を向けられていた。そういう中心的な役割を果たしてもらいたいと強く期待しているところでありますので何とぞ御協力また御支援のほどもお願いをしたいと存じます。
 これらの取り組みを通じ住民の地域への愛着や誇りの醸成が進むと考えておりますが、地域の価値を高めることで伊豆地域が「住んでよし 訪れてよし」の人々を引きつけまた憧れられる地域となりますよう、さまざまな地元関係者の皆様と一体となった観光地域づくりを推進してまいります。
 なお、その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長及び教育長から御答弁を申し上げます。
○副議長(藪田宏行君) 土屋副知事。
       (副知事 土屋優行君登壇)
○副知事(土屋優行君) 伊豆の魅力向上についてのうち、伊豆地域の道路整備についてお答えいたします。
 伊豆地域は、四季折々の美しい自然や魅力あふれる景色を有する一方で議員御指摘のように海岸にまで及ぶ急峻な地形等により道路網の整備がおくれております。東京オリンピック・パラリンピックの開催とそのレガシーを生かした観光振興はもとより、住民生活に不可欠な救急医療の確保や大規模災害発生時の対応など安全・安心を図るためには、伊豆縦貫自動車道を基軸に骨格となる道路の整備が重要であります。
 現在、伊豆縦貫道の天城北道路では、仮称でありますが狩野川横断高架橋、河津下田道路ではこれも仮称でございますが本線二号橋、それらの工事等が国により着実に進められております。これらに歩調を合わせまして、県は天城北道路から伊豆西海岸への交通円滑化を図る国道百三十六号下船原バイパスや河津下田道路の仮称逆川インターチェンジにつながる狭隘区間を解消する国道四百十四号須原拡幅などアクセス道路の整備を進めているところであります。
 また、昨年十一月には天城峠を越える区間で計画段階評価が始まり、これまで地域にとって夢であった伊豆縦貫自動車道が沼津、三島から下田までつながるということが現実のものとなってまいりました。このため本年三月末でございますけれども、県といたしまして伊豆地域の十三市町や観光協会等で構成する美しい伊豆創造センターとともに伊豆半島道路ネットワーク会議を設立いたしました。この中で伊豆縦貫道の事業進捗に合わせ国道百三十五号や国道百三十六号など沿岸部を周遊する幹線道路も含め十年後、二十年後の道路網のあり方を踏まえた道路整備計画を策定しているところでございます。
 県といたしましては、策定を進めております道路整備計画に基づき、国や関係市町と一体となって背骨となる伊豆縦貫自動車道あるいは肋骨となる道路の整備を一層加速させ安全・安心で信頼性の高い道路ネットワークの構築に努めてまいります。以上であります。
○副議長(藪田宏行君) 村松交通基盤部長。
       (交通基盤部長 村松 篤君登壇)
○交通基盤部長(村松 篤君) 土砂災害対策の推進についてお答えいたします。
 土砂災害は、自然災害の中でも犠牲者が発生しやすい災害であり近年の局地的豪雨の多発により発生件数も増加傾向にあることや大規模地震の切迫性が高まっていることから、砂防堰堤などの土砂災害防止施設の整備が一層重要となっております。
 平成二十五年に西伊豆町の安良里浜川で発生した大規模な土石流では、人家が全半壊するなど大きな被害を受けましたが、隣接する安良里坂本川では砂防堰堤が土石流をとめて集落や国道の被害を軽減するなど施設整備による大きな効果が発現しました。しかしながら県内のこうした土砂災害防止施設の整備率は約三〇%であり対策を必要とする箇所が数多く残っております。
 県ではこれまで人家が集中し効果の高い箇所から整備を進めてまいりました。今後の整備に当たっては、高齢者の増加や自然災害の頻発化等に対応するため要配慮者利用施設や防災拠点、緊急輸送路等を防御する箇所への重点化を進めてまいります。また土砂災害が発生した場合には、当該箇所はもとより隣接箇所において同様な災害が起きないよう短期間で施設を整備し再発防止を図ってまいります。
 県といたしましては、土砂災害による死者ゼロを継続するよう引き続き市町と連携して土砂災害防止施設の整備を着実に進めるとともに、土砂災害警戒区域等の指定を平成三十一年度に終了させて警戒避難体制の整備を進めハード・ソフトの両面から県民の皆様の安全・安心の確保と県土の保全に努めてまいります。以上であります。
○副議長(藪田宏行君) 石野がんセンター局長。
       (がんセンター局長 石野眞澄君登壇)
○がんセンター局長(石野眞澄君) 高く評価される県立静岡がんセンターの医療についてお答えいたします。
 手術支援ロボットダビンチによる手術は、精密な操作が可能で出血が少ないことから全国の病院で導入が進んでおります。静岡がんセンターでは五月末までに九百五十九件の手術を実施し、特に大腸がんは四百八十二件で全国第一位、胃がんは第二位の実績で大腸の領域では新たにダビンチを導入する際の教育施設にもなっております。
 静岡がんセンターでは、年間六千人の患者さんをがんと診断しそのうち四千五百人に外科手術を実施しておりますが、国立がん研究センター中央病院、がん研究会有明病院などと並び症例数、診療水準とも我が国のトップクラスの病院とされており特に食道、胃、肝臓、胆のう、膵臓、大腸を扱う消化器外科領域では世界レベルのスタッフがそろっていると考えております。こうした優秀な医療スタッフに加えダビンチを初め陽子線・放射線治療装置、内視鏡装置など常に最先端の機器を駆使して診療に当たっております。
 このような最先端の診療を提供するとともに、がんよろず相談や患者家族支援センターにおいて患者、家族の不安の解消を行うなどあらゆる場面で患者、家族を徹底支援している姿勢が高く評価していただいている要因であると考えております。
 今後も、最善の治療、最新の機器を積極的に導入するとともに、遺伝子解析技術を用いてがんの性質を明らかにし個別的医療の推進や薬剤の新たな開発、適応拡大などを目指すプロジェクトHOPEを初め臨床研究にも積極的に取り組み、がん診療の水準をさらに向上させることに努めてまいります。以上であります。
○副議長(藪田宏行君) 木苗教育長。
       (教育長 木苗直秀君登壇)
○教育長(木苗直秀君) スポーツ人材バンクの構築についてお答えいたします。
 学校の運動部活動を初め総合型地域スポーツクラブや地域のスポーツ教室などにおいて、指導者の不足が課題となっております。特に部活動においては千人を超える外部指導者が活用されておりますが、中学校、高等学校からはさらに約三百五十人の追加の派遣希望が寄せられております。
 このような現状から県教育委員会では、競技団体や学校等とのネットワークを持つ県体育協会と連携してスポーツ人材バンクを構築し経験豊富な指導者を派遣できる体制を整えてまいります。具体的には優秀な指導者を発掘、認定してバンクに登録するとともに、研修等を行い資質の向上を図ってまいります。指導者の確保については競技団体等と協力し県内全域に指導者が登録されることを目指します。
 また、登録した指導者を適材適所に派遣するためには指導者と派遣先とのマッチングが必要になりますのでコーディネーターを配置し学校等の派遣希望のニーズを把握するとともに、きめ細かなマッチングを行ってまいります。
 今年度は、専門的な指導者確保が課題となっている学校部活動においてこれらの取り組みを検証し、この人材バンクを幅広いスポーツ団体が活用できるよう努めてまいります。
 次に、コミュニティスクールについてであります。
 本県では、コミュニティスクールを中核として地域とともにある学校づくりを推進しており、平成二十五年四月時点で五校だったコミュニティスクールの指定校数は平成二十八年四月現在五十八校となっています。
 一方、議員御指摘のとおり、こうした取り組みは持続可能なものであることが不可欠です。この点に関し、本年三月に取りまとめられたしずおか型コミュニティ・スクール推進会議の報告書では、本県の実情に合った今後の地域とともにある学校づくりのあり方が示されました。具体的にはコミュニティスクールを従来より広く捉え各学校で作成、公表している学校経営構想において地域との連携、協働を明記すること、地域固有の資源を活用しバランスのとれた有徳の人の育成を目指すこと、そして保護者、地域住民による学校運営への実質的な参画があることという三つの要件を満たした学校をしずおか型コミュニティスクールと定義し、この取り組みを推進することでコミュニティスクールの裾野を広げていくべきであると提言されています。
 県教育委員会では、この提言を踏まえ各地域におけるしずおか型コミュニティスクールの取り組みを支援し法律に基づくコミュニティスクールに移行しやすい環境の醸成に努めてまいります。また学校、保護者、地域住民が情報や課題認識を共有し連携が深まるよう学校支援地域本部事業とコミュニティスクールに関する研修を合同で実施し、地域とともにある学校づくりの取り組みを加速させてまいります。以上であります。
○副議長(藪田宏行君) 小野達也君。
       (四十三番 小野達也君登壇)
○四十三番(小野達也君) 要望を三点申し上げます。
 伊豆の政策について伊豆観光局、今年度から組織改編ででき上がりましたが、やはり一つの心配は今までの観光交流局との二重的な行政にならないかどうか。そういうところは今知事から全権を委ねられた軍師として、土屋副知事にはぜひ束ねていっていただきたいと思います。ぜひ全権ということは予算もしっかり持って、伊豆の事業を進めていただきたいと思っております。
 それから、道路につきましても力強いお話をいただきました。二十八年度――今年度から四年間でベロドロームにつながる三路線、総額で三十五億五千万円を執行することになっていますが、今年度の私の地元の熱海土木事務所管内ではふえた分がほかが減ってるというようなことがありまして、やはりこれはもう別だということをぜひ部長からもしっかりやっていただきたいということをお願いを申し上げます。
 それから二つ目は、がんセンターの局長の答弁では大変力強く感じました。私も実はがんの検診を受けましてPETもやってみたのですがどこにもがんはありませんでしたけども、やはりがん予防という点でも力を注いでいただきたいというふうに思っておりますのでこれは市町等と相談をしながらがんセンターも積極的にお願いしたいと思います。
 それから三点目は、教育長、いろいろとお話をいただきましたけどもやはり今子供たちがなりたい職業のナンバーワンが公務員、こういう時代になってきましたけども、やはりスポーツとかまた地域とのコミュニティーで夢とか希望が持てる社会にしていきたいと思います。ぜひそういう意味ではですね、木苗教育長は大変、言ってはなんですが教員出身ではないですしやはり違う視点から、むしろ私たち議員と同じ視点からぜひ教育委員会をリードしていただきたいと思っておりますのでこのことをあわせて申し上げまして、静岡県の発展をぜひお願いしたいのと同時に本日伊豆半島の議員が三名質問をいたしましたが大局的に私は質問をしたつもりでございましてぜひいろいろと取り入れていただきたいと思います。以上で質問を終わります。(拍手)
○副議長(藪田宏行君) これで小野達也君の質問は終わりました。
 以上で本日の質疑及び一般質問を終わります。
 次会の議事日程を申し上げます。
 六月三十日午前十時三十分会議を開き、質疑及び一般質問を行います。
 本日はこれで散会します。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

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