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平成27年2月静岡県議会定例会
池谷 晴一(人口減少対策特別委員会) 【 委員長報告 】 発言日: 02/25/2015 会派名: ふじのくに県議団 |
○議長(多家一彦君) 次は、人口減少対策特別委員会委員長 池谷晴一君。
(三十七番 池谷晴一君登壇 拍手)
○三十七番(池谷晴一君) 人口減少対策特別委員会の調査結果につきまして御報告いたします。
当委員会は、設置以降七回開催し県施策について執行部の説明を求めるとともに、参考人から意見を聴取し、さらに兵庫県と徳島県において産業振興や企業誘致、移住交流、婚活支援等に係る取り組みなどについて調査いたしました。
以上の調査を踏まえ、次の三点を提言するものであります。
一点目は、人口減少対策の推進に向けた環境の整備であります。
人口減少対策は、社会全体で取り組んでいく必要があることから、人口減少問題を社会全体で共有することができるよう人口減少問題の現状と課題を県民にわかりやすく伝えていくべきであります。また今後県で設置を予定している県民会議や地域会議においては、地域の声を十分踏まえ、総合計画との整合性を図りつつ県としてあるべき将来ビジョンを策定し、地域ごとの目標とあわせて県民に提示すべきであります。
このほか、人口減少対策に取り組む市町に対する相談窓口の設置など市町に対する支援体制の整備を進めていくべきであります。
二点目は、人口の自然減に対する取り組みであります。
若者に結婚や出産を促していくため、「生んでよし 育ててよし」の子育てを実践するしずおか型家族のロールモデルを設定することなどを通して結婚や家族を持つすばらしさを啓発したり、出産に適した年齢があることを教育や広報等により啓発していくことが重要であります。
また、若者の生活を安定させるため県内企業への働きかけや新産業の創出等を通じ若者が安心して働くことのできる場を確保するとともに、本県には多様で魅力的な就業先があることを県内外の若者に積極的に情報発信していくべきであります。さらにNPOや民間事業者等と連携して、出会いの場の創出や世話役となる人材の育成などにより、出会いのきっかけを必要とする人の婚活を支援していくべきであります。
子育て支援に関しては、各地域の小中学校の空き教室を活用して、子育て支援センターと連携した乳幼児から中学生までを対象とする相談窓口の設置や認可外保育所に対する支援、専ら家で子育てを行う母親に対する支援の充実等に取り組んでいくべきであります。さらに健やかな子育てを社会全体で支えられるよう、国に対して保育保険制度の創設に向けた検討を進めるよう働きかけを行うべきであります。
また、従業員の子育て支援や婚活の促進に関して企業の果たす役割は大きいことから、より積極的に子育て支援やワーク・ライフ・バランスの推進等に取り組んでいただくよう企業への働きかけを拡充していくべきであります。
三点目は、人口の社会減に対する取り組みであります。
地場産業や地元人材によるベンチャー企業は将来にわたって県内に雇用を生み出していくことが期待されることから、これらの企業に対しきめ細かな融資制度の創設等、積極的な支援を行うべきであります。また中小企業等への支援に関してはビジネスコンサルティングが効果的であることから、この機能を有する支援センターを県内の幾つかの地域に開設するとともに、人材の育成にも早急に取り組むべきであります。将来にわたり安定した雇用を確保していくためには企業誘致や県内企業の留置に取り組む必要があることから、融資や土地に係る規制緩和等の支援策の充実とその積極的な情報提供のほかファルマバレー等の本県の新産業集積の取り組みを強力に推進していくべきであります。
次に、本県への移住促進に向けた取り組みについてであります。
温暖な気候や自然環境、アクセスのよさなどの本県の魅力を首都圏の若者等に効果的に伝えるとともに、移住に関する相談に対応するためワンストップの相談窓口を首都圏に開設すべきであります。また親と同居するためにUターンする場合のリフォーム支援等、さまざまな支援制度を整備していくことも重要であります。市町に対しては移住促進のさらなる取り組みを促すとともに、市町と連携し市町も含めた県全体の支援制度を取りまとめて一体的に広報するなどの取り組みを行うべきであります。
結びに、当委員会は以上の提言をもって付託された調査を終了することを全員一致をもって決定いたしました。これらの提言が今後の施策に反映されることを強く要望し、委員長報告を終わります。(拍手)
○議長(多家一彦君) 以上で特別委員会委員長の報告は終わりました。
特別委員会委員長の報告に対し、質疑はありませんか。
(「なし」と言う者あり)
○議長(多家一彦君) 質疑はないものと認めます。
お諮りします。
特別委員会への付託事項の調査は、委員長の報告どおり終了することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と言う者あり)
○議長(多家一彦君) 異議なしと認め、そのように決定しました。
○議長(多家一彦君) 次会の議事日程を申し上げます。
二月二十六日午前十時三十分会議を開き、質疑及び一般質問を行います。
本日はこれで散会します。
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