本会議会議録

答弁文書

令和４年２月静岡県議会定例会

髙田　好浩議員(公明党静岡県議団)の一般質問に対する答弁

（質問日:03/04/2022番目）

答弁者

：

副知事

○副知事（難波喬司君）　今後の社会インフラ整備の進め方についてお答えをいたします。
　社会インフラは県民の皆様に広く利用され世代を超えて共有されるものです。このため今後五十年、百年と長く活用していくことを念頭に現在のみならず将来の環境や社会や文化を意識しながら整備を進めていく必要があります。
　これまでの五十年間は成長や効率、安全性が重視された時代でした。高度経済成長期の象徴の一つである東名高速道路の一九六八年の開通に始まりまして平成の時代には新東名高速、富士山静岡空港などの大規模インフラの整備も進み効率的で利便性の高い移動が可能となり、本県の地域経済の発展や生活の質の向上に大きく寄与する社会インフラ整備が進められてきました。
　今は時代の大転換期になります。デジタル技術は社会のあらゆる場面に広がり今後さらなるデジタル革命の加速化が想定されます。
　また、人類共通の課題である地球温暖化に対応していく上で二〇五〇年のカーボンニュートラルの実現が求められています。こうしたことから社会インフラ整備に当たってはこの時代の大転換を意識して進める必要があります。
　例えば、道路整備では自動運転やＭａａＳ――モビリティー・アズ・ア・サービスのようなデジタル技術を活用した新しい道路利用の在り方を意識することが重要です。また整備方法についても三次元点群データなどデジタル技術を活用したオープンイノベーションの取組も重要となります。
　また、二〇五〇年のカーボンニュートラルへの社会インフラによる貢献という視点が重要です。社会インフラは五十年以上機能を発揮することからカーボンニュートラルも二〇三〇年目標ではなく二〇五〇年目標を意識する必要があると思います。よって清水港などでカーボンニュートラルポートを進めるとともに県有建築物のＺＥＢ化――ネット・ゼロ・エネルギー・ビル化などに意欲的に取り組んでまいります。
　その一方で、今そこにある危機への迅速な対応も大変重要です。議員御指摘のように近年の自然災害の激甚化、頻発化や平穏な日常生活が一変してしまうような交通事故から命と暮らしを守るために、防災・減災対策や交通安全対策など誰もが安全で安心して生活を送ることができるような社会インフラ整備も着実に進めてまいります。
　県といたしましては、未来を担う世代の豊かで安全安心な生活や地域経済活動を支えるという将来の投資にもつながる中長期的な視点と県民の皆様の目の前のリスクに着実に対応していくという短期的な視点、この両面を重視しながら今後の社会インフラ整備に全力で取り組んでまいります。以上であります。

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