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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成28年12月静岡県議会定例会

蓮池 章平 議員(公明党静岡県議団)の 代表質問 に対する答弁

(質問日:12/07/2016番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 蓮池議員にお答えいたします。
 私の政治姿勢についてであります。
 教育改革についてでありますが、私は知事に就任して以来富国有徳の理想郷“ふじのくに”づくりを県政の基本理念に掲げ、その礎をなす人材の育成、徳を備えた人を社会総がかりで育てることを目的に教育改革に取り組んでまいりました。
 日本人全体が教育を大事にするようになった時代というのは江戸時代ではないかと思います。これは徳川家康公の姿勢、方針の影響があると思います。朱子学を官学になさった。朱子学の中において一番大事にされているのは大学です。それは韓国でも当時の李氏朝鮮でも中国でも一緒でした。その大学は短いものですけれども、大学は明徳を明らかにするにありとここで始まります。そして徳あれば人あり、人あれば土あり、土あれば財あり、財あれば用ありと言いまして、徳は本なり、財は末なりということを言っております。富士という字も恐らくそうしたことから現在の字になったのだと。富を支えるのは立派な人間ではなくてはいけないと、あるいは富は立派な人間をつくるために使わねばならないと。もしその意味におきましてロバート・サーマン博士が教育のための社会でなければならないと言われたのは卓見であると思いますし、同時にこのサーマン博士を引用されて社会のための教育ではなく教育のための社会でなくてはならないということを言われた池田大作先生も同じく卓見を披露されたと思います。社会のみならず政治も経済も同じです。政治すなわち権力欲を自己目的にする人、あるいは金銭欲を自己目的にする人は人品が卑しくなります。根本は人であるというふうに思うわけであります。
 そういう観点から、私は平成二十四年度には教育行政のあり方検討会を設置いたしまして、その意見書を踏まえ賀茂地区における指導主事の未配置を解消したほか、平成二十五年度の高校と大学の連携・接続のあり方検討委員会の提言をもとに大学教員の出張講座や高校生が大学で指導を受ける高校生アカデミックチャレンジ事業の実施など、まずは高校と大学の連携を進めてまいりました。
 そして、一昨年から社会総がかりの教育の検討を始めまして、昨年度総合教育会議が制度化されたことを受けて本県独自の取り組みとしてさまざまな社会の分野の有識者による地域自立のための「人づくり・学校づくり」実践委員会を設置し、総合教育会議での協議に首長の恣意を排し幅広い社会の意見を反映させる仕組みを構築したところであります。実践委員会では矢野弘典委員長を初めスポーツ、芸術、農林水産、教育などの分野で豊かな経験と高い見識を有する方々からよりよい教育の実現に向けたさまざまな御意見をいただき、これまでにグローバル人材育成基金の創設や地域スポーツクラブの設立などの事業化につなげております。
 さらに、先月十五日に開催した本年度第四回の実践委員会では、家庭教育の支援のほか貧困やいじめ等の問題を抱える子供たちへの対応など社会総がかりで取り組む教育力の向上について御議論をいただきましたので、それらを踏まえ今月二十日に開催する総合教育会議で具体的な実践に向けて協議することとしております。
 徳のある人材を育成することこそ社会の目標であるべきであります。まさに本県教育の基本理念は、本年二月に策定したふじのくに「有徳の人」づくり大綱に掲げたとおり社会総がかりによる有徳の人づくりであります。
 今後も、教育現場が抱える課題の解決に向けさらなる教育改革を推し進め、地域や世界で活躍、貢献する有徳の人を育成し、人々の夢がかなう理想郷ふじのくにづくり、世界の憧れとなる学んでよしのジャパニーズドリームの実現に邁進してまいります。
 次に、女性の活躍推進についてであります。
 国が昨年十二月に策定なさいました第四次男女共同参画基本計画におきましては、高度経済成長期に形成された固定的な性別役割分担意識により、特に働く場面におきまして長時間労働や転勤が当然とされそれが評価される男性中心型労働慣行が女性の活躍を阻害する最大の要因であると指摘しております。本県においても大きな課題であると認識しております。
 こうした労働慣行を見直し男女の働き方、暮らし方を変革していくことが、ワーク・ライフ・バランスの推進や男性の家事、育児、介護への参画の拡大につながり、女性が家庭生活を営みつつ職業生活においても活躍できる環境が実現できると考えます。県といたしましてはイクボスの普及や男女共同参画社会づくり宣言事業の推進などにより企業の経営者や管理職への意識改革を図っております。静岡県庁におきましても私も含め幹部職員がイクボス宣言を行い庁内外に向けて範を示すことが必要であると考えておりまして、来年年明け早々にもまずこのイクボス宣言をしてから仕事始めにしたいと思っております。
 また、本年三月には女性が働き続けられる環境づくりや企業の経営や競争力強化における女性活躍の推進などを目的として官民一体のネットワーク組織であるふじのくに女性活躍応援会議が発足いたしました。現在この組織が中心となりホームページやシンポジウム等を通じて女性の視点、発想が新規事業を創設した事例や、ワーク・ライフ・バランスの取り組みが離職防止、人材確保につながった事例など具体的なロールモデルの情報を発信しています。
 さらに今年度は、女性活躍推進法に基づく推進計画を策定いたします。その実効性を高めるため、経済団体などの御意見を踏まえ本県における男女間の雇用、給与の状況、女性の管理的職業への参画などの現状を分析いたしまして、女性を雇用する事業主の取り組みに必要な視点、県が取り組むべき具体的な施策等を盛り込むこととしております。
 先日開催された静岡県経営者協会との懇話会――これは平成二十二年度からやっておりまして年に三回やっているわけですが、その中で常に県下の企業の社長さんがお越しになって御説明を直接受けるという会議でありますが――その中で運送業の社長さんでありますが男性中心の職場と思われているこの運送業でも既に三十年も前から女性の積極的な採用を始めていますと。女性管理職の割合は今や政府目標の三〇%に迫る状況となっていますと。女性の視点を取り入れると新しい気づきがあって事故防止など会社の安全管理の向上にもつながったというお話を大体十人ぐらいの経営者と私ども幹部が一緒になってお伺いするわけですけれども、いずれも大変参考にした次第でございます。
 このように、今後とも現場の御意見をお聞きしながらこの計画の実現に向けて官民一体となり、さまざまな分野で女性が活躍でき、男女ともに働いてよしのジャパニーズドリームの実現に取り組んでまいります。
 次に、四千万人時代に向けた訪日外国人観光客誘客の取り組みについてであります。
 近年、訪日外国人旅行者の旅行形態は、観光庁の訪日外国人消費動向調査によれば団体旅行から個人旅行へ、ゴールデンルートから地方へと変化しており、今後の観光誘客に当たりましては変化に対応した適切な情報発信と受け入れ環境の整備に加え新たな旅行ニーズを捉えた商品造成が求められています。このため外国人旅行者の約八割を占める個人観光客の獲得に当たり、情報発信としてSNSの活用や海外メディアを招聘してのファムトリップに加えまして訪日外国人個人客の多くが利用する海外の宿泊予約サイトに本県の特設ページを設置することなどにより認知度の向上と本県訪問への動機づけを図っていくこととしています。
 また、受け入れ環境整備としては、個人観光客が安心して快適に滞在、周遊できるよう主要観光地におけるWiFiの整備や交通事業者等と連携したフリー切符による二次交通の利便性向上に取り組むとともに、ICTを活用したスマートフォン等による情報提供も進めてまいります。さらに多様化する旅行ニーズを捉え、個人客やグループ客も含め目的志向型の商品造成を行うこととし、特に本県の最大市場である中国におきましては大手スポーツイベント会社や旅行社と連携し県内マラソン大会へ参加しやすいツアーや申し込み方法などの仕組みづくり、また中国の春節時期に合わせた魅力ある旅行商品の造成により本県が旅行の目的地として選択されるよう誘客を促進しているところであります。
 来月には県域DMO静岡ツーリズムビューローを県観光協会内に設置いたします。この県域DMOは顧客視点、地域経営の視点、組織運営のプロの視点、目標達成のための継続的改善の視点を持ちましてインバウンド振興策についてマーケティングとマネジメントを行い、世界の観光客から選ばれる観光地域づくりを進めてまいります。
 今後とも、訪れてよしのジャパニーズドリームの実現に向けて取り組んでまいります。
 次に、駿河湾の世界で最も美しい湾クラブへの加盟についてであります。
 このザ・モスト・ビューティフル・ベイズ・イン・ザ・ワールドというクラブの存在を知ったのは、一昨年の地方の知事会においてでありました。早速その実態を調べましたところ、すぐれた自然景観を保全しながら観光振興や地域経済の発展との共存を図るというのが活動理念であるということを知りまして、これはもう本県とぴったりだということでこの理念に賛同し加盟に向けて活動したわけでございます。
 そこで、本年二月にはフィリピンのプエルトガレラ市で総会が開催されることを知りまして、そこへの出席を御許可賜り私みずから出席して加盟表明のプレゼンテーションを行いました。その結果五月に会長、副会長、次期会長がみずからこちらに視察にお見えになりまして、天気がよかったこともございましたが関係者、地元の方々、皆さんのホスピタリティーも満点でございまして全員満足してお帰りになり、フランスの本部における理事会で全会一致で決まったということでございます。そしてこの十一月二日にメキシコのプエルトバヤルタ市で開催された総会におきましては、難波副知事がそこで改めてプレゼンテーションを行いまして駿河湾の加盟が承認されたということでございます。これを受けまして、我々十一月三日文化の日に県庁本館前で多数の県民の皆様に祝福される中、加盟記念看板の除幕式をとり行ったところであります。御同慶の至りであります。
 この湾クラブに加盟する湾は、世界遺産であるフランスのモン・サン・ミッシェル湾など二十五カ国四十一湾ですが、駿河湾もこれらの加盟湾と同様世界クラスの価値がある湾との評価を得たと認識しております。今回の加盟を契機にまずは富士山を初めとする駿河湾沿岸の世界に誇れる多様な資源と世界で最も美しい湾クラブの持つブランド力を生かしまして国内外のクルーズ船社への働きかけを強化し、さらなる県内港湾へのクルーズ船誘致に積極的に取り組みます。
 また、駿河湾の魅力をさらに高めるために――沿岸は十一市町から成ります――この十一市町と県と民間とでこの推進組織を立ち上げます。年度内に立ち上げる予定でございます。まだ名称は決まっておりません。これを軸にいたしまして世界に向けて情報発信するとともに、富士山、ジオパーク、駿河湾のまさに世界クラスの価値を合わせることによる相乗効果の発現や食を初めとするさまざまな分野でこれまでにない新たな魅力、駿河湾ブランドの創造などに取り組んでまいります。
 これは駿河湾それ自体のためでありますが、一方で議員御紹介のとおり松島湾、富山湾、そして京都の湾、そして本県ということでございまして、これらの湾のネットワークを図り日本の湾の魅力をこの湾クラブを通じて世界に発信してまいりたいと存じております。この間も伊勢志摩でサミットが開かれましたので、鈴木知事にお目にかかった折にこの件御紹介申し上げましたらば大変喜ばれておりましたので、伊勢志摩湾も入る見込みがこれからはあるかもしれません。そしていずれはこの会長職は定期的にかわるということでございますので私はいずれは日本人が会長職を担いまして、そして年次総会をできれば駿河湾のこの十一市町のどこかで開催して、そして全体でつくり上げるそのネットワークを通じて世界の皆様方に日本の津々浦々を御訪問いただく、そして日本がいわばガーデンアイランズであるというそのような立ち姿をお見せしたいという夢を持っているところであります。
 県といたしましては、ふじのくにの宝物を県民の皆様が慈しみ、その魅力をますます高め、その姿が世界中から憧れを呼ぶことでふじのくにの魅力を一層高め、多くの人に訪れていただけるようにしてまいります。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長及び教育長から御答弁を申し上げます。

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