• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 本会議会議録 > 答弁文書

ここから本文です。

本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成29年9月静岡県議会定例会

深澤 陽一 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:09/27/2017番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 深澤議員にお答えいたします。私の政治姿勢についてであります。
 本県の今後の経済施策についてでありますが、県ではこれまでも総合計画や産業成長戦略に基づき本県経済を持続的に発展させるため静岡新産業集積クラスターやAOIプロジェクトなどの先端産業の集積を進めることで次世代産業の創出を図るとともに、中小企業、小規模企業に対する経営革新の取り組み支援などにより地域経済の振興を図っております。こうした施策を一貫して実行してきた結果、経営革新計画承認件数、企業立地件数は全国トップクラスを維持し有効求人倍率も全国を上回るなど活発な経済活動が展開されており、本県の富は着実に拡大していると見ております。静岡新産業集積クラスターの指標につきましてはそれぞれのプロジェクトの戦略計画の中でさまざまな指標を設定しております。ファルマバレープロジェクトにおきましても、事業化件数や人材育成数などの成果指標を設定している中でプロジェクト全体を総括する目標指標として本県の医薬品・医療機器の合計生産金額を設定しているわけでございます。ファルマバレープロジェクトは、医療城下町をコンセプトに県東部を中核として県下全域を医療健康産業の一大集積地にすることを目指し企業や大学、金融機関、市町等が連携して取り組むとともに、県の持つ総合行政力を生かし企業立地や雇用対策、交通インフラの整備などさまざまな施策を展開しております。このように多くの主体が目指す姿を共有して取り組む総合的な目標として、医薬品・医療機器の合計生産金額を指標とすることは適切なものと考えております。
 このファルマにつきましては、この主体でございますがんセンターにおきましてはもう数字の戦略が掲げられ、それを数値で確認しながら新しい戦略を取り、取りかかられているということは調べられればすぐわかります。ものづくり、ひとづくり、まちづくり、世界戦略、今は四つのこの戦略のもとに行われておりまして、それぞれについて成果が出られた上で金額が掲げられているわけで金額だけがひとり歩きしているのではありません。
 それから、経済施策というのはその時々の経済状況に応じて考えねばなりません。私が一期目をあずかったときには仕事がない状況でした。失業者があふれていたわけです。有効求人倍率が平成二十一年の九月は〇・四を切っていたということですね。十人のうち六人の人が仕事がないというそういう状況だったわけです。新しく仕事を求める人の中で十人のうち六人が仕事を得られないという状況だったわけです。
 したがって、最初の四年間はいかにして失業者をなくすかと雇用三万人計画を立てました。とりあえず仕事をつくるということで総力を挙げてやったわけです。それは功を奏しました。そしてその結果第二期になりますと、なるほどその失業者は基本的に完全失業率が大きく落ち込みましたので目標は達成いたしましたけれども、その有効求人倍率も一を上回るようになりましたが、しかし仕事がもっと人が欲しいところと人が十分に来るところというのがありましてマッチングをしなくちゃならないということになりまして、オープンイノベーション静岡というものを立ち上げました。このあたりから成長戦略を考える経済状況が出てきたわけです。そうした中でお国のほうでは、いわゆる大きく理論としてはマルクスの理論とケインズの理論と仮にそのサミュエルソンなど新古典派総合というものをのきますと、これは企業が勝手にやればよろしいという自由主義的な経済政策ですからある意味でレッセフェール的な政策になるんです。我々行政がするものとしては経済政策としてマルクスの理論とケインズの理論がございます。しかしマルクスの理論は今や階級闘争によって賃金を勝ちとるというよりも、政治家が経済団体の経営者に対して賃上げをなさいというマルキシズムから見れば茶番である。言いかえるとマルキシズムの理論が破綻しているということを示しています。
 それから、今のアベノミクスというのはケインズ理論からいえば超異次元のケインズ理論と言わねばなりません。金融政策も動員してそして市場にお金をばらまいているわけで、しかしながら投資行動が起こらないということですね。そうしたことから今必要なのは何かということで、今世間において流布しているようなコンセプトをよくごらんになりますと二十世紀の初めに出された経済発展の理論からとられているということがおわかりになるはずです。そうした事柄も今議員が紹介せられたものの中に入っているわけであります。そして御案内のように今まで産学協働とか産官学協働と言われてきました。しかし今静岡県は産官学金と金融が入っているのは御承知かと存じます。経済発展の理論の第二章が根本ですが第三章が信用というふうになっております。この信用ということこそ最も重要な経済発展の鍵であると言ったのは、森嶋通夫というロンドン大学の先生をされた日本人で、もう亡くなられましたけども、ノーベル賞候補の方です。この方が、シュンペーター学会が二十世紀の末に立ち上げられましたときに、通常経営革新あるいは経営者あるいは新結合、イノベーション、創造的破壊などと言ってるけれども、一番の基礎はこれは信用にあるということでですね、ここのところにこそ、つまり銀行家が誰にお金を貸すかということが一番大事だと。これがシュンペーターの理論の鍵だと言われたわけです。したがって私どもは銀行家というのは担保がなければお金を貸されません。したがって非常にこれ慎重なわけですね。特に静岡県の銀行はそうです。しかしながらみんなでここは大事だと、この企業は中核になり得ると、伸びると、そういう中核企業を見つけてみんなで保証しながらみんなで共通認識を持ちながらその企業、その企業群を応援していくということでオープンイノベーション静岡には金融界も入っているということです。ですからそうした観点から我々は不均衡的な発展しかあり得ないんだと、全てが全部均衡的に発展することはあり得ないということから中核的な企業、中核的な産業というものを見つけてやるということがようやく言えるようになったというのが今です。ですからシュンペーターの経済発展の理論の政策はどんな成果をもたらしたかというのは、やはり今の事業とそれから前の事業とその経済環境とのかかわりの中でお考えいただいた方がわかりやすいと存じます。
 さて、シュンペーターの経済発展の理論に基づきまして企業、研究機関、大学、金融機関などさまざまな積極的な参画によるオープンイノベーションを推進するためには、そのプラットホームをつくることが重要なのです。このためAOIプロジェクトにはアグリオープンイノベーション機構を設置し、ファルマバレープロジェクトにはふじのくに医療城下町推進機構を設置し、そしてフォトンバレープロジェクトにはこのたびフォトンバレーセンターを設置して体制を強化するということにしているわけであります。
 県といたしましては、引き続き新しい成長分野の産業創出を強力に進めるとともに、中小企業、小規模企業の活力向上を支援し県民が富の増加を実感できる豊かな暮らしの実現に努めます。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長及び教育長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp