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本会議会議録

議会補足文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用




平成29年6月静岡県議会定例会
知事提案説明
発言日: 06/30/2017
会派名:


○議長(杉山盛雄君) 議事日程により、知事提出議案第八十四号から第九十七号までを一括して議題とし、知事の説明を求めます。
 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 初めに、再任の御挨拶を申し上げます。
 このたび、多くの県民の皆様からの御支持をいただきまして、再び静岡県知事に任ぜられました。まことに光栄なことであり皆様に深く感謝しております。引き続き県政を担う重責を改めてかみしめ、身を引き締めております。
 私の政治姿勢は、静岡県を道場とみなし、できる限り現場に入り現場から学び現場がよくなる政策を立てる現場主義であります。選挙期間中は県内各地の現場を広くまた集中的に訪れ、若者、赤ちゃんを抱いた女性、障害のある方、高齢者、職場の経営者や従業員のほか多くの県民の皆様からさまざまな御意見をじかにお伺いいたしました。二期八年間の県政運営を高く評価していただく一方、人口減少への対応、子育てへの支援、スポーツや芸術の振興、産業の活性化といった将来に向けて明るい展望を望む御意見など多数の声をお聞きしました。こうした声の一つ一つを政策立案の栄養源とし、「生まれてよし 老いてよし」、「生んでよし 育ててよし」、「学んでよし 働いてよし」、「住んでよし 訪れてよし」の理想郷を目指します。県民の命を守り福祉を充実させ、一人一人が幸福を実感できるような政策を推進いたします。
 私たちのふじのくにの軸にあるのは霊峰富士であります。富士の字が示唆するごとく、これまで同様豊かな国富づくりと有徳の人材づくりに邁進いたします。これからもあらゆることを自分を勘定に入れずによく見聞きし、わかり、そして忘れずの態度とともに、来る者は拒まず、努力は惜しまず、見返りは求めずの姿勢を貫いてまいります。静岡県の発展のためオールサイドの立場で県政運営に全力を傾注してまいります。県議会の皆様の御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 次に、今後の県政運営についてであります。
 私は、知事就任以来富国有徳の理想郷“ふじのくに”づくりを県政運営の基本理念に掲げ、日本の国土のシンボルであり人類共通の宝である富士山を抱くこの地にポスト東京時代の日本の理想郷をつくるべく、その先導役を担うという強い気概を持って全力で取り組んでまいりました。この間、平成二十五年六月の富士山の世界遺産登録を皮切りに茶草場農法の世界農業遺産登録、駿河湾の世界で最も美しい湾クラブ加盟など一カ月に一件を超えるハイペースで世界クラスの地域資源や人材群が顕在化するなど、ふじのくにの立ち姿が世界のひのき舞台へと名実ともにあらわれつつあります。
 そして、県民の県民による県民のためのマニフェストである総合計画は策定時に目標とした十年計画を前倒しして来年三月までの実質七年一カ月で達成してまいります。その上で私の一期目の任期をホップ二期目をステップとするならば、三期目のジャンプとなる新しい総合計画を本年度中に策定しふじのくにづくりの明確な道筋をお示しします。
 最優先すべきは命を守る安全な地域づくりであります。引き続き県民の安全・安心の確保を第一とし万全の危機管理体制を構築してまいります。
 第二に、福祉の充実であります。子供や高齢者、障害のある方など誰もが生き生きと健やかに暮らすことができる福祉社会を目指してまいります。
 第三に、暮らしを豊かにしてまいります。徳のある人材を育成するとともに、県民が豊かさを実感できるよう雇用、経済対策を進め、本県の多彩で魅力的な文化、食、茶などの資源を生かし国内外から憧れを呼ぶ豊かな暮らし空間を創出してまいります。
 また、ふじのくにづくりを進めていくためには県と市町との連携、協働が極めて重要であります。引き続き和をもってとうとしとなすの精神で市町との対話を重ね、強固な信頼関係を構築してまいります。
 これまでの成果を継承しつつ、誰もが夢や希望を持って心に描く未来予想図を実現できるドリームズ カム トゥルー イン ジャパンの拠点、世界に誇れるふじのくにを築くべく新たなスタートを切ってまいります。
 次に、県政の喫緊の課題への対応についてであります。
 初めに、命を守る危機管理であります。
 県民の豊かな暮らしの基礎として、地震、津波などのあらゆる災害から全ての県民の生命と財産を守る基盤を構築し世界一安全・安心な地域づくりを進めます。想定される犠牲者を平成三十四年度までに八割減少させる目標の達成に向けて引き続き本県の地震・津波対策のかなめとなる地震・津波対策アクションプログラム二〇一三を着実に実行し、ハード・ソフトの両面から全力で取り組んでまいります。
 本年度の総合防災訓練につきましては、「自分を守る 家族を守る 地域を守る 高めよう南駿の防災力」をテーマとして九月三日、沼津市、裾野市、清水町、長泉町の二市二町を会場に実施いたします。大規模地震の発生に伴い最大の被害が発生する事態を想定し、救護所、救護病院、災害拠点病院の連携訓練を実施するなど地域防災力のさらなる強化を図ってまいります。
 次に、全ての子供を大切にする社会づくりであります。
 未来を担う子供たちは静岡県の宝であります。国籍、障害の有無、生まれ育った環境などにより子供たちの将来が左右されることがないよう地域全体で出産、子育てを支えるとともに、全ての子供に等しく学びの機会を提供するなど社会総がかりで全ての子供を大切に育む社会を実現してまいります。
 少子化対策の推進につきましては、二人から三人の子供を持ちたいという若い世代の願いをかなえるため、ふじのくに少子化突発戦略の羅針盤で分析した課題の解決に積極的に取り組む市町を支援するなど少子化突破に向けて全県を挙げて取り組んでおります。また待機児童を解消するため保育所や認定こども園の整備を進めるとともに、今議会におきましては家庭的保育事業などの小規模施設を整備する場合に不動産取得税を減免する特例を定めるための条例改正をお諮りしているところであります。引き続き県と市町が一丸となって合計特殊出生率二の実現に向けスピード感を持って実効性のある対策を進めてまいります。
 障害のある方への支援につきましては、四月一日に施行いたしました障害を理由とする差別の解消の推進に関する条例に基づき今月一日に差別解消にかかわる専門相談窓口を開設いたしました。
 また、今月十五日には県内各界各層を代表する二百二十四団体が参画する県民会議を設置するなど障害のある方に対する社会全体の意識改革を進め、オール静岡で差別の解消に取り組んでまいります。
 また、世界水準の次世代産業の展開であります。豊かさを生む産業力を将来にわたって維持向上していくため、本県経済を力強く牽引する世界水準の次世代産業を展開し未来につながる産業構造を構築してまいります。
 本県の景気は緩やかに回復しております。県内の有効求人倍率は私が知事に就任した平成二十一年七月の〇・三九倍から一・五倍台に回復いたしました。その一方で建設や介護・福祉の現場などでは企業の人手不足感が顕在化しております。本県経済の動きをより確かなものとするためには、産業成長戦略に基づき官民が一体となって次世代産業の創出と人材の確保・育成に重点的に取り組む必要があります。このため医療、健康、食品、セルロースナノファイバー、通称CNFなど本県が誇る先端的な産業をさらに伸ばし、世界と競える次世代産業の集積を進めてまいります。また県民一人一人が働きがいと生きがいを持って働くことができるようふじのくにの働き方改革を進めるとともに、すぐれた産業人材の確保、高度産業人材の育成に取り組んでまいります。
 中小企業、小規模企業対策につきましては、昨年制定した静岡県中小企業・小規模企業振興基本条例の趣旨を踏まえみずからの工夫、改善により新たなビジネスにチャレンジする小規模企業への支援やサポート体制の充実などに取り組んでまいります。県内企業の九九%を占める中小企業、小規模企業は本県経済の活力の源であり地域の産業や雇用を支える地域の宝であります。引き続き地域の企業の皆様の声に耳を傾けきめ細かな支援策を実行してまいります。
 内陸のフロンティアを拓く取り組みにつきましては、国の総合特区の活用や県独自の内陸フロンティア推進区域の指定などにより県内全域で三十五市町、八十四の取り組みが展開され、新しい産業の集積やゆとりある住まいづくりなど目に見える成果があらわれつつあります。これらの取り組みをより確かなものとするため、推進区域を核として誰もが心の豊かさを感じ希望するライフスタイルを選択し幸せを実感できるふじのくにガーデンシティーの形成を目指してまいります。今後新たなステージに向けた戦略を策定し県、市町、民間が一体となって取り組んでまいります。
 次に、世界に開かれた観光、通商、外交の実践であります。
 本県の地域外交や観光交流を新たなステージに進め、戦略的な海外需要の取り込みやマーケティング戦略に基づく海外展開など世界を視野に入れた観光、通商、外交を展開してまいります。DMOを核とした観光の推進につきましては、増加する訪日外国人観光客を本県に呼び込むため地域の稼ぐ力を引き出し、世界から選ばれる観光地づくりを戦略的に進めてまいります。県域DMO静岡ツーリズムビューローを観光誘客の司令塔として伊豆、中部・志太榛原、浜名湖など県内各地に設置が進むDMO等と連携し、マーケティングとマネジメントの視点を持ってふじのくにの真の魅力を生かした観光振興に取り組んでまいります。
 クルーズ船を活用した交流拡大につきましては、来月十日に国際クルーズ拠点形成のパートナーとなるアジア最大のクルーズ船社――ゲンティン香港傘下のスタークルーズ社の「スーパースター・ヴァーゴ」が初めて清水港に寄港いたします。これを皮切りに十一月にかけて清水港への寄港を二十回予定しており、来年以降のさらなる寄港回数の増加を大いに期待しております。今後官民連携による国際クルーズ拠点港湾の形成に向けて清水港が北東アジアクルーズの拠点としてふさわしい港湾となるよう、旅客施設の整備や富士山を臨む清水港の美しさを堪能し、くつろぎ楽しみ交流できるみなとまちづくりに取り組んでまいります。
 今後の海外展開の支援につきましては、県内企業の海外事業所数が平成二十二年の九百六十二事業所から平成二十八年には一千二百九十一事業所に増加するなど確実に成果が上がっております。先月には浙江省義烏市で開催された輸入商品博覧会に静岡県ブースを設置し、県内の中小企業の海外出展を支援するなど新しいビジネス機会の創出に取り組んでまいりました。引き続き東南アジア、中国を中心に海外駐在員事務所を十分に活用し、海外支援機関と連携しながら海外進出に意欲のある企業の円滑な事業展開に向けて万全の支援を行ってまいります。
 地域外交のさらなる推進のため八月にモンゴルと南米を訪問いたします。モンゴルではドルノゴビ県から始まった交流がモンゴル国全土に広がってきております。昨年十月に農業分野での協力に関する覚書を取り交わしたセレンゲ県よりお招きをいただきましたことから、現地を訪問し農業交流の拡大に向けた協議を行うほか、ウランバートル市内ではモンゴル国要人と面談し関係強化を図るなど、さらなる交流の拡大に取り組んでまいります。
 南米では、創立六十周年を迎えるブラジル静岡県人会の記念行事に出席するほか二年後に移住百二十周年を迎えるペルー静岡県人会を訪問するなど、海外県人会との交流を深めてまいります。ブラジルでは昨年大学間交流の覚書を交わしたブラジル航空技術大学や航空機メーカーのエンブラエル社などを県内の大学や企業の皆様とともに訪問し、ビジネス創出や共同研究の実施を働きかけてまいります。
 次に、世界クラスの資源の発信であります。
 本県は、富士山を初め伊豆半島、駿河湾、お茶など世界クラスの資源の宝庫であります。世界に誇る地域資源をさらに磨き上げるとともに、いまだ数多く眠る世界クラスの地域資源を発掘し国内外に向けて積極的に情報を発信してまいります。
 富士山世界遺産センター――仮称――につきましては、建築工事は計画どおりに進んでおり、富士山のすぐれた眺望を臨むことができる富士見の季節の始まりとなる十二月二十三日の開館を目指し着実に準備を進めております。施設の名称につきましては静岡県富士山世界遺産センターといたします。名が体をあらわし誰にでもわかりやすい名称だからであります。富士山の麓からセンターを拠点として国内外の多くの皆様に世界の宝である富士山の顕著な普遍的価値を紹介し、人類共通の財産として後世に継承してまいります。
 次に、スポーツの聖地づくりとスポーツ王国静岡の復活であります。
 世界的なスポーツイベントの本県開催を契機として国内外から多くの皆様が訪れ、本県の新しい魅力となるスポーツの聖地づくりを進めるとともに、県民に誇りと喜び、夢と感動をもたらすスポーツ王国静岡の復活を実現してまいります。
 ラグビーワールドカップ二〇一九につきましては、今月十七日にエコパスタジアムにおいてラグビーワールドカップの前哨戦となる日本代表と強豪アイルランド代表とのテストマッチが開催されました。当日は県内外から大変多くの方々が訪れ、世界トップレベルのプレイヤーの力と技のぶつかり合いを目の当たりにしてラグビーの魅力と熱気を実感していただきました。これも市町や関係の皆様、そして県民の皆様の御支援と御協力のたまものであり厚く御礼を申し上げます。テストマッチの経験を生かし、ワールドカップ本番に向けて交通管理計画やファンゾーン計画の策定を進めるなど大会運営の準備を着実に進めるとともに、本大会の成功に向けた機運の醸成に取り組んでまいります。
 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックにつきましては、先月三十一日に東京都、大会組織委員会、国、関係自治体の四者の役割及び費用分担に関する基本的な方向について大枠が合意されました。この合意を契機として、全ての関係者が心を一つにして国家的事業であるオリンピック・パラリンピックの成功に向けて準備を加速してまいります。また来月三十日に自転車競技開催三年前のイベントをオリンピック・パラリンピックの会場になる日本サイクルスポーツセンターで開催いたします。東京都と協力しオリンピック・パラリンピック旗の歓迎イベントを実施するほか、トップクラスの選手によるデモンストレーションや伊豆ベロドロームでのトラック体験走行などを実施し、オリンピック・パラリンピックに向けた機運の醸成と自転車競技への関心を高めてまいります。
 次に、県の行政経営についてであります。
 人口減少や高齢化の進行など、社会経済情勢が変化する中で限られた財源や人員を最大限に活用するとともに、市町や民間との連携をより一層強化し将来を見据えた全体最適の視点で県民の皆様の満足度を高める質の高い行政経営に取り組んでまいります。行財政改革の推進につきましては現在の行財政改革大綱の計画期間が本年度で終了しますので、大綱に掲げる透明性と県民参加、市町や民間との連携、未来を見据えた戦略的な行政運営の戦略ごとにこれまでの成果や課題を総括いたします。その上で静岡県行財政改革推進委員会、県議会、県民の皆様から幅広く御意見を伺いながら多様な主体との協働による行政運営や将来にわたって安心な財政運営など今後の行政経営の具体的な方針や取り組みを盛り込んだ、仮称でございますが静岡県行政経営革新プログラムを策定してまいります。
 決算の見通しにつきましては、平成二十八年度の県税収入は法人二税の増収などにより平成二十八年度の最終予算額を約二十一億円上回る四千九百三億円程度と見込んでおります。また予算の効率的な執行による不用残などにより財政調整のための基金の取り崩しを二十億円中止し、平成三十年度以降の財源を確保いたしました。この結果平成二十八年度の一般会計決算につきましては、実質収支五十五億円程度の黒字を確保できる見込みであります。
 次に、議案のうち主な案件につきましてその概要を御説明申し上げます。
 第八十四号議案から第八十六号議案まで、第九十号議案及び第九十一号議案は法令の改正等に伴う条例の改正であります。
 第八十七号議案及び第八十八号議案は、過疎地域等における産業の振興を図るため事業税や不動産取得税等に関する特例を定めるための条例の制定であります。
 第八十九号議案は、個人番号を利用できる事務の追加等を行うための条例の改正であります。
 第九十二号議案から第九十五号議案までは、土木工事等の契約の変更についてお諮りするものであります。
 第九十六号議案及び第九十七号議案は、県営住宅の明け渡し等請求事件の提訴及び滞納家賃の支払いに関する和解の申し立てについてお諮りするものであります。
 報告第十号から報告第十八号までは、平成二十八年度の一般会計、特別会計及び企業会計の繰越額が確定いたしましたので報告するものであります。
 以上で私の説明を終わりますが、適切なる御議決をお願いする次第であります。
○議長(杉山盛雄君) 以上で説明は終わりました。

○議長(杉山盛雄君) 休会についてお諮りします。
 議事の都合により、七月三日から十四日までの間の平日を休会とすることに御異議ありませんか。
       (「異議なし」と言う者あり)
○議長(杉山盛雄君) 異議なしと認め、そのように決定をいたしました。

○議長(杉山盛雄君) 次会の議事日程を申し上げます。
 七月十八日午前十時三十分会議を開き、質疑及び一般質問を行います。
 本日はこれで散会します。

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