本会議会議録


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令和7年12月静岡県議会定例会
知事提案説明
発言日: 12/01/2025
会派名:


○副議長(中田次城君) 議事日程により、知事提出議案第百四十九号から二百四号までを一括して議題とし、知事の説明を求めます。
 鈴木知事。
       (知事 鈴木康友君登壇)
○知事(鈴木康友君) ただいま提出をいたしました議案の概要を御説明申し上げますとともに、当面する県政の課題について所信並びに諸般の報告を申し述べます。
 去る十月二十一日、高市早苗氏が第百四代内閣総理大臣に選出されました。高市総理は、私が松下政経塾に一期生として在籍をしていた際に五期生として入塾され共に学んだ仲間であります。憲政史上初の女性総理として国内外の激しい情勢変化の中、力強い経済政策、外交・安全保障政策により我が国の未来を切り開いていただくことを松下政経塾の同窓として大いに期待をしております。
 高市内閣は、責任ある積極財政の考えの下、成長投資、危機管理投資としてAIをはじめとする戦略分野、国土強靱化などに対し積極的に投資をし成長を生み出すことを標榜しておられます。私もスタートアップ誘致、育成等の新産業創出、ライドシェアや次世代エアモビリティーの導入促進、半島防災・県土強靱化の推進など、未来の静岡県への投資をめり張りをつけつつ積極的に行う方針であり大変心強く感じております。今後も将来世代に対し責任ある財政運営と未来への投資を両輪とし国施策と連携しながら県政を前に進めてまいります。
 次に、本県の経済状況についてであります。
 政府の直近の月例経済報告によりますと、景気は緩やかに回復しつつあると評価しながらも米国の通商政策による影響が自動車産業を中心に見られるとの認識が示されております。また景気の現状・先行きの判断指標である業種別DIでは、非製造業では大きなプラスが見られる一方、本県を支える製造業、特に輸送用機械についてはマイナスとなっております。こうしたことから県内経済につきましては状況は改善しつつあるものの、決して楽観できる状況にはないと認識をしております。
 県といたしましては、先月二十一日に閣議決定された物価高騰等に対応した国の総合経済対策を踏まえ県議会と緊密に連携をし国対策に呼応した経済対策を迅速に講じてまいります。
 次に、本県の財政運営についてであります。
 さきの議会でも御答弁いたしましたとおり、歳出拡大に税収増が追いつかず赤字地方債発行に頼る財政運営が継続しておりますが、先行き不透明な経済見通しの下、今後の税収確保に不安定感も生じております。加えてガソリン税等の暫定税率の廃止など地方財源に関わる国の制度改正も予定されており、その影響を見極める必要があります。
 現時点で経常収支比率や実質公債費比率等の財政健全化指標の状況は全国下位であり、財政危機宣言に匹敵する大変厳しい状況と申し上げざるを得ませんが、財政運営に経営感覚を導入し将来世代に対する責任を果たすべく財政の健全性を回復する道筋を示すことが重要であります。このため令和八年度当初予算編成に当たっては、歳出の聖域なき見直しや歳入確保に全力で取り組みつつ国土強靱化に向けた公共投資の活用など国の施策と連動することで国の財源を積極的に確保するなど予算編成に工夫を凝らしてまいります。
 また、中長期的な取組として赤字地方債からの脱却など財政健全化の道筋を示す中期財政計画の工程表及び人口動態の変化に対応した定員適正化計画を今年度末までに作成、公表してまいります。
 なお、本県の厳しい財政状況を鑑み、私をはじめ副知事、教育長等の給与を減額することとし、そのための条例の改正案を本議会にお諮りをしております。県議会をはじめ県民、関係団体の皆様の御理解、御協力をお願い申し上げます。
 次に、次期総合計画の策定についてであります。
 今般の人口減少の進行は不可逆的であり真正面から取り組むべき課題であります。またAIをはじめとするデジタル技術の急速な進展、国際情勢の緊迫化、激甚化、頻発化する自然災害など本県を取り巻く状況は急激に変化をしております。こうした時代の変化には社会全体の不安感や不確実性が高まることが伴いますが、本県が直面する課題を克服し県民の皆様が安心して幸せを実感できる幸福度日本一の静岡県の実現を目指してまいります。
 そこで現在、県民一人一人の幸福実感を重視するウェルビーイングの視点を取り入れた次期総合計画を策定しております。去る十月九日には県議会各会派の皆様から計画案への御提言を頂き、また今議会におきましても集中審査をお願いしているところであります。県議会をはじめとする様々な御意見を踏まえながら実効性の高い次期総合計画を策定してまいりますので、引き続き御支援と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 次に、台風十五号による被害への対応についてであります。
 被害発生から間もなく三か月となりますが、県では国や市町等と連携し被災された方々の生活再建と被災施設の早期復旧に向けて全力で取り組んでおります。住宅の損壊等の被害に遭われた皆様には被災者自立生活再建支援金の支給や借上げ型応急住宅の供与、県営住宅の提供、生活家電の貸与等を行っております。また被災された農林漁業者、中小企業等の皆様には当面の資金繰りや経営の安定、再建等を支援する融資制度を直ちに発動いたしております。
 これに加え、被災された農業用ハウスや機械などの再建、修繕等の支援のほか十二月補正予算案に被災された中小企業等の再建に向けた施設・設備の修繕等の支援に必要な経費を計上し本議会にお諮りをいたしております。
 このような中、今回の竜巻被害への対応について県議会危機管理くらし環境委員会からの申入れを踏まえ危機管理に精通した外部有識者による検討会を設置し県の対応についての検証を進めるとともに、今後検証結果を踏まえ情報共有の徹底をはじめ災害対応力の向上を図ってまいります。
 次に、新県立中央図書館の整備についてであります。
 図書館を取り巻く社会情勢の変化を踏まえ塚本副知事をトップとした庁内横断のプロジェクトチームにおいて新県立中央図書館整備の見直しの方向性を取りまとめました。これまで新県立中央図書館の整備については、一旦立ち止まり整備方針を再検討しておりました。現在の県立中央図書館は建築から五十六年が経過し老朽化が著しく進行いたしております。また図書館は本県の発展を支える知のインフラとして不可欠な社会資本であります。
 県議会をはじめ様々な皆様と積み重ねてきたこれまでの議論も踏まえ、厳しい財政状況ではありますが、新県立中央図書館の整備は機能や事業手法を見直した上で進めることといたします。
 具体的には、市町の図書館を補完、支援する役割を基本として図書館機能を重点化するほか収蔵能力や施設規模の最適化、民間活力の導入などにより県の財政負担を最大限軽減してまいります。
 今後、県議会の御意見も踏まえながらプロジェクトチームで検討した見直しの方向性に沿って具体的な施設の機能や規模、事業手法の検討をさらに進め令和十年代中頃から後半の開館を目指してまいります。
 次に、遠州灘海浜公園篠原地区の整備についてであります。
 先月十九日、遠州灘海浜公園(篠原地区)利活用推進協議会を開催し、民間事業者から頂いた提案を公園を含む全体的な利活用構想等に反映する方針などについて説明しました。利活用推進協議会で説明した内容については本議会の常任委員会において御議論頂いた上で今後の協議会において利活用構想等を策定し、最適な野球場の規模、構造や県、浜松市、民間の役割分担等について検討してまいります。
 次に、リニア中央新幹線建設をめぐる議論についてであります。
 十月二十九日に開催した県の地質構造・水資源専門部会では、JR東海から要対策土の総量を減量する方針に加え県が強く求めていた流域の安全・安心につながる措置として新たに有害物質を遮断するためのベントナイトシートを追加で施工する案が示されました。先月五日に開催した生物多様性専門部会では沢の流量減少対策として使用する薬剤の安全性やトンネル湧水の大井川への放流に伴う水温変化に係るモニタリング及びリスク管理等について対話が進捗いたしました。
 また、十月二十日にはJR東海の丹羽俊介社長が来県され、大井川流域の皆様が懸念されている水資源に影響が生じた場合の補償について議論を取りまとめていただきたい旨の申出がありました。県としても万が一の場合における補償に関する文書の締結が必要不可欠と考えておりますので、流域の皆様の意向を踏まえながらJR東海や国との調整をしっかりと進めてまいります。
 次に、スタートアップ先進県に向けた取組についてであります。
 十月から十一月にかけて、スタートアップと県内市町のマッチングを促す静岡県パブリックピッチを伊豆、東部、中部地域で三回開催いたしました。観光や防災、地域交通などの課題を抱える市町の首長に対しスタートアップが各社の先進的なソリューションを直接提案し、今後の共創につなげる第一歩となりました。
 また、スタートアップの地域コミュニティー形成を促進するため、支援組織ふじのくにSEAsのネットワークを活用し地元のスタートアップと産学官金のプレーヤー等との交流会を十月に初めて東部地域で開催をいたしました。当日は百名以上が参加をし、地域でスタートアップを支え共に成長する機運を高めることができました。引き続きスタートアップ先進県に向け地域と連携した取組を着実に推進してまいります。
 次に、高付加価値インバウンド誘客についてであります。
 先月四日から五日にかけて、アジア最大のオンライン旅行代理店である中国のトリップドットコム社が、年間利用額一千万円を超える富裕層を対象に国内初となるゴルフツアーを本県で開催し、中国から来られた四十名近くの富裕層にゴルフのみならず本県の食や温泉などを堪能頂きました。富裕層に人気のあるゴルフやサイクリングの体験とワサビやお茶などの食、富士山や浜名湖の自然など本県ならではの魅力ある観光資源を組み合わせた高付加価値商品の造成、販売や付加価値を高めるガイドの育成などの取組を進め、高付加価値インバウンド誘客を加速させてまいります。
 次に、クルーズ船の受入れ拡大に向けた取組についてであります。
 県内へのクルーズ船の寄港は、コロナ禍を経て令和五年から過去最高を更新し続けており本年は百八回を予定しております。特に清水港では拡大傾向が顕著であり二隻同時寄港となる機会も増加していることから、受入れ環境の一層の改善に向けこれまで貨物の一時保管や荷捌きに使用されてきた上屋を官民が連携し集客機能付きの旅客待合施設として活用することとしております。
 今年五月から活用に向けた企画提案を募集し選定を進めてまいりましたが、先月二十一日清水港振興株式会社と株式会社ドリームプラザで構成する清水港模型の聖地の会を活用事業者として決定し事業に係る基本協定を締結をいたしました。今後官民により施設の改修を進め令和九年度の開業に向け取り組んでまいります。
 次に、環福連携による障害者雇用の促進についてであります。
 県内民間企業における昨年六月の障害者雇用率は二・四三%と過去最高を更新しておりますが、来年七月には法定雇用率が二・七%に引き上げられることから、企業における取組をさらに促進することが必要であります。
 このような中、去る十月六日環境分野と福祉分野が連携し環境問題の解決と障害者の雇用創出や社会参加を両立する環福連携の促進に向け、リネットジャパングループ株式会社及び株式会社クラ・ゼミとの間で不用となったパソコンのリサイクルを通じて障害者雇用の拡大を目的とした環福連携に関する三者協定を都道府県で初めて締結をいたしました。今後はこの取組を県民や企業、自治体に啓発することで障害者雇用率のさらなる向上を図ってまいります。
 次に、順天堂大学との連携協定の締結についてであります。
 医師確保については、医学修学研修資金制度を活用した就業や定着を進めるとともに、医師の養成や派遣を行う大学との持続的な関係を構築し偏在解消に向けた取組を推進しております。その取組の一環として順天堂大学と去る十月六日に地域医療提供体制の確保に向けた協定を締結をいたしました。順天堂大学は附属静岡病院が東部地域の医療提供体制や医師確保に中心的な役割を担っており、協定の締結により指導体制の強化を図り伊豆半島を含む東部地域の病院への専攻医派遣等を進めてまいります。
 今年三月に協定を締結した浜松医科大学と共に、両大学との連携をこれまで以上に強固なものとし地域医療提供体制の確保に努めてまいります。
 次に、森の力再生事業ともりづくり県民税についてであります。
 森林は水源の涵養や山地災害の防止などの公益的機能を有しその恩恵は広く県民に及ぶことから、これらの機能を持続的に発展させるため平成十八年度から県民の皆様に御負担を頂き荒廃森林の整備を進めてまいりました。今年度末までの二十年間で約二万三千ヘクタールの森林が整備される見込みであり、水源の涵養や山地災害の防止などの森の力は着実に回復をしております。
 一方で、所有者による整備が困難であるにもかかわらず、公益性が高く緊急に整備すべき荒廃森林が新たに確認をされております。
 そこで、頻発化する集中豪雨等による災害から県民の皆様の生命と財産を守るためにも、荒廃森林を整備する森の力再生事業とそのための財源を確保するもりづくり県民税を継続することとし本議会に条例の改正案をお諮りをしております。
 来年度から五年間を課税期間として引き続き県民の皆様の御理解を頂いた上で御負担をお願いし、事業の実施状況や効果を検証しつつ着実に荒廃森林の整備を進めてまいります。
 次に、多文化共生の推進についてであります。
 多文化共生社会の実現に向けた機運醸成を図るため、本年度から十二月を本県独自の多文化共生月間と位置づけ県と市町等が連携して交流イベント等を集中的に実施をしてまいります。今月十七日には県民向けの国際フォーラムを開催し、外国人県民をまちづくりを進める重要なパートナーと捉えるインターカルチュラルの考え方や海外の先進的な取組事例を紹介する予定であります。
 なお、新政権におきましても外国人担当大臣が置かれたところであります。そこで県内に居住する外国人の皆様とのさらなる共生に向けて多くの外国人が集住する県として、国に対し未来を見据えた戦略の策定を求めてまいります。
 次に、世界都市自治体連合世界評議会についてであります。
 十月十六日から十八日にかけて、中国・西安市を訪問し本県が都道府県として初めて加盟した世界都市自治体連合  UCLGですね  の世界評議会に出席をいたしました。世界各地の自治体トップ等約三百五十名の参加者に対し、ウェルビーイングや外国人材の活躍支援など本県が注力する取組を紹介したほかUCLGの要人との意見交換やレセプションへの出席によりUCLGや参加自治体との関係を構築いたしました。
 今後とも、UCLGの持つネットワークを活用し欧州をはじめとする海外との新たな連携や世界における本県のプレゼンス向上につなげてまいります。
 次に、議案のうち主な案件について、その概要を御説明申し上げます。
 第百四十九号議案令和七年度一般会計補正予算は、当初予算編成後の事情変化により必要となる経費について七十五億五百万円の補正等を行うものであります。
 第百五十八号議案は、県の財政状況を考慮し私や副知事等の特別職の給与について減額措置を行うため条例を制定するものであります。
 第百五十九号議案から第百六十一号議案までは、職員等の給与改定を行うための条例の改正であります。
 第百六十三号議案から第百八十一号議案までは、受益者負担の適正化等を図るため使用料・手数料の改定等を行うための条例の改正であります。
 第百九十三号議案から第百九十八号議案までは、公の施設の指定管理者の指定についてお諮りをするものであります。
 第二百二号議案から第二百四号議案までは、任期満了に伴う教育委員会委員及び収用委員会委員並びに土地利用審査会委員等の任命についてそれぞれ同意を求めるものであります。
 以上、適切なる御議決をお願い申し上げ、私の説明を終わります。
○副議長(中田次城君) 以上で説明は終わりました。

○副議長(中田次城君) 休会についてお諮りいたします。
 議事の都合により、十二月三日は休会とすることに御異議ありませんか。
       (「異議なし」と言う者あり)
○副議長(中田次城君) 異議なしと認め、そのように決定しました。

○副議長(中田次城君) 次会の議事日程を申し上げます。
 十二月四日午前十時三十分会議を開き、質疑及び一般質問を行います。
 本日はこれで散会します。

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