• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 本会議会議録 > 答弁文書

ここから本文です。

本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成24年9月静岡県議会定例会

阿部 卓也 議員(民主党・ふじのくに県議団)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:09/27/2012番目)
答 弁 者知事


    ○副議長(大石哲司君) 川勝知事。
           (知事 川勝平太君登壇)
    ○知事(川勝平太君) 阿部議員にお答えいたします。たくさんの建設的にしてかつ実行可能な御提言を賜りましてありがとうございます。
     初めに、富士山の世界文化遺産登録を前にして取り組むべき施策についてお答えをいたします。
     御提言の一つ、文化・環境税というのはネーミングもよろしく、これは前向きに検討するに値すると存じます。以下は主に浜名湖観光プロジェクトについてお答えを集中させていきたいと存じますけれども、まず富士山に関しましては、私が文化芸術大学の学長のときに学術委員会の委員長になりまして、これが九カ月後には世界文化遺産に登録することになる運びになったということで、これは今最後の仕上げをしっかりしていくということでございます。
     続いて、その南にございます伊豆半島は、今回日本ジオパークに認定され、三年後の世界ジオパークを目指すということでございます。そして中部地域におきましては南アルプスをエコパークにしていくという方向をこれから目指してまいります。そして西部、これは浜名湖を中心にしておりまして、浜名湖は東海道のオアシスというように捉えております。これらはいずれも地球の造山活動あるいは火山活動、そうしたものの生み出した傑作であるというふうに存じます。浜名湖の場合ももともとは淡水湖であったわけですが、それが室町時代の大地震によりまして日本一の汽水域になったということでございます。
     さて、この浜名湖は、その周辺に湖北五山、豊富な食材、天浜鉄道、たくさんの資源に恵まれております。その中で御提言をいただきました浜名湖サービスエリアの活用の仕方でございます。浜名湖サービスエリアは東名のサービスエリアでございます。新東名のSA、PAは大変な人気を誇っておりますけれども、翻って東名を見ますれば富士川楽座を別にしますとやや閑散としている感がございます。そうした中にございまして東名の浜名湖というのは、唯一サービスエリアを少し下ればそこに美しい景観が広がっていると。浜名湖の景観が広がっている。しかも大変おりやすい階段も整備されております。仮にそこに桟橋を中日本株式会社と協力してつくることができれば、船に乗ればわずか十分で舘山寺温泉にも行けると。またあのロープウエーも楽しむことができるということで、陸の移動とそういう水の楽しみというのをあわせて享受できる極めて珍しいところになるというふうに考えております。河川管理者である県といたしましても、沿岸部の利用調整を初めその実現に積極的に協力してまいりたいと思っております。
     また、浜名湖花博十周年という絶好の機会を捉えまして、淡路花博を上回る形で開催期日は七十二日間、同じではございますけれども、八十万人を目標にこの機会に浜名湖周辺の魅力を発信いたしまして、花のまち、いや花の都としての静岡県のキックオフを、突破口をそこからつくり上げたいと思っている次第でございます。
     先ほど、西湖という中国浙江省の美しい湖について言及されました。この西湖と並び称し得るという確信が少しずつ地域の人々また関係者の間に広まっております。御案内のように中国には洞庭湖という美しい湖がございまして、そこで瀟湘八景という名所がございます。それに引っかけまして、日本には滋賀県に近江八景というのがつくられました。堅田の落雁だとか三井の晩鐘だとか、そういう名所を楽しむものは瀟湘八景によっております。そこでその瀟湘八景がございます洞庭湖の南に湖南省というのがございまして、そこと滋賀県とがその八景をえにしにして、姉妹提携三十周年を今迎えつつあるわけです。
     我々のほうは、浙江省とことし三十周年を迎えております。こちらは近江に対して遠江と言われてきたと。近江八景があるならば遠江八景があっていいと存じます。そしてまた西湖は十景を今決めております。これも瀟湘八景を発展的に継承したものです。我々は浜名湖十景を改めてつくり上げてもいいでしょう。そして西湖は洞庭湖とは違って世界文化遺産ですから、それにまさるとも劣らない浜名湖は私は世界文化遺産になり得るというふうに考えています。
     それだけではありません。遠州は浜名湖だけに特徴づけられるのではなくて、名前もすばらしい天竜川あるいは森町を貫通する太田川、まさに遠州は水の都と言っていいと存じます。そうしたアイデンティティーをしっかりつくり上げることを通して、この遠州浜名湖の魅力を世界に発信していくということができるのではないかというふうに考えております。
     次に、地域資源を生かす内陸フロンティア構想の提案についてのうち、既存集落を生かした家・庭一体の住まいづくりについてでございます。
     家・庭一体の住まいづくりというのは、これは庭というものを潰してかつ欠落した住まいづくりを追求してきた西洋化の動きに対する反省から出てきております。我々のこのクールビズの一環としてのサムライ・シャツも、これもいわば和のルネサンス、西洋化の行き過ぎに対して反省をして西洋的なものの技術を活用しながらまたそういうセンスを活用しながら、我々の本来持っている伝統的な和の力をもう一度取り返すという試みでございます。自然との触れ合い、家・庭の中で、その家族との自然との織りなした形での楽しみ、地域・文化とのつながりなどを大切にする生活が選択できるように、新しい住まい方を和というものをしっかり踏まえながら提案をして、真に豊かさを実感できる住んでよしの理想郷の実現を目指すものでございます。
     これを実現するには、議員御提案の不在農家の活用、これを定期借地権あるいは定期借家権、これを活用して少ない負担で、広い庭のある住まいで伸び伸びとした生活を楽しめる手法も実現可能だと存じます。従来所得倍増ということが言われ、それを日本は実現しました。ここで言っているのは生活空間の倍増です。これを実現する一つのコンセプトが家・庭、つまり家庭の復活ということでございます。
     今春開通いたしました新東名高速道路の沿線地域は、中山間地域を走っておりますので豊かな自然に恵まれている。そこに安全を考えた人々の移住が始まりつつございますので、これを内陸のフロンティアとして捉えるわけでございます。そこには貸すことのできる土地や過疎の中で空き家になっているところがございますので、そこを捉えて家・庭一体の住まいづくりを推進したいと。その高いポテンシャルがあると考えております。内陸のフロンティアを拓く取り組みの基本目標に掲げた新しいライフスタイルの実現の場の創出に向けましては、議員御提案の既存集落の活用はぜひ視野に入れてみたいと存じます。
     県といたしましては、家・庭一体の住まいづくり推進協議会を中心に民間の活力を利用しまして、空き家情報の発信や定期借地権制度の普及を図るなど家・庭一体の住まいづくりを進めてまいります。庭が入っておりますので、全体として出てくる生活景観というのは緑がしっかりと見えねばなりません。言いかえますと建物は、庭木でもあるいは周りの林なり森なりその自然の高さを超えないようにするということが大切です。その地域は人々が既に入り込んでいるところが多うございますので、したがって農業とか園芸が盛んで、そうしたところで議員の近くのところではおいしい柿ができるような農芸品がつくられています。農業、園芸、そうしたものによって特徴づけられる都市ということで農芸都市というように名づけることができる。したがってこれは東名という太平洋工業ベルト地帯、ここに日本は原料を輸入して製品を加工して輸出するというそうした形での臨海工業地帯をつくり上げてきたわけでございます。商工都市、商業都市、工業都市というものが広がっておりますが、それといわばすみ分ける形で農芸都市的なものをつくり上げていくと。これは、力というよりも美というものを基本コンセプトとするものでございます。
     さて、都市計画の線引きの見直しにつきましては、市町の意向等を十分に踏まえて可能な限り柔軟に対応してまいります。
     その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp