• 携帯電話向けページ
  • Other language
  • 文字サイズ・色合いの変更
  • 組織(部署)から探す
  • リンク集
  • サイトマップ
  • ホーム
  • くらし・環境
  • 健康・福祉
  • 教育・文化
  • 産業・雇用
  • 交流・まちづくり
  • 県政情報

ホーム > 静岡県議会 > 本会議会議録 > 答弁文書

ここから本文です。

本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和2年9月静岡県議会定例会

植田 徹 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:10/01/2020番目)
答 弁 者知事


○議長(山田 誠君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 確かに議員御指摘のとおり暑さ寒さも彼岸までと昔から言われてきましたけれども、まだ日中は蒸し暑さが残りますけれども朝夕秋らしくなってまいりまして月を見て物思う頃と相なりました。この九月のセッションも議員の御質問をもってトリということでございました。トリにふさわしい堂々たる御質問七点ございましたけれども、私はそのうちの二つにつきまして御答弁を差し上げたく存じます。
 まず、ウイズコロナ、アフターコロナの政策についてのうち、新型コロナウイルス感染症がもたらす危機の克服に向けた感染予防と経済再生の両立についてであります。
 新型コロナウイルス感染症はいまだ予断を許さない状況であります。県民、国民の皆様の不安を解消するためには、議員御指摘のとおり何よりも治療薬、ワクチンの早期実用化が不可欠であります。これまで我が国が有する優れた技術を生かした早期開発を国に強く要望してまいりました。開発の動向を注視し有効性等が確認された暁には、国と連携して速やかにワクチンの接種、治療薬の投与ができる体制を整えていきたいと考えております。
 当面の対応といたしましては、国の専門家会議による新たな流行シナリオに基づき入院病床と軽症者療養施設の確保に全力で取り組んでおります。またPCR検査に加え短時間で行うことができる唾液抗原定量検査も活用いたしまして検査数を大幅に拡充いたします。いつでも誰でも何度でもと検査が受けられる体制を構築するのが目的でございます。
 一方、こうした状況の中、感染予防と経済再生の両立、言ってみればヘルスとウエルスの両立を図らねばなりません。それを図るのが言うところのフジノミクスであります。デマンドとサプライの両面から地域経済の活性化を図るという政策でございます。
 デマンド――消費あるいは需要という面におきましては、山梨県、長野県、新潟各県と連携した山の洲(くに)の広域地域経済圏を目指しまして、域内の産品の購入や観光交流を呼びかけております。これは個人消費をターゲットにしているものであります。個人消費は日本全体の経済、GDPの五割以上を占めております。本県でも五三%でございます。それが一つの理由です。
 もう一つは個人消費は幸せに結びついていると思います。例えば植田議員と私に同じ一万円を頂いたと。植田議員は恐らく、うん、中秋の名月であると。それならば田子の月のまんじゅうでも買って、そして家族御一緒に月見を楽しむかと。私はどうするでしょうか。多分、本を買いたいなと思うのではないかと思うのです。このように一人一人のその好み、一人一人のこの思いが消費というものを通して実現できると。ですから何を買うかというのはその人自身なわけですね。ですからそれは幸せにつながっているということでございます。
 そういう意味で経済的にも大きな割合を占め幸せと結びついている個人消費を喚起するという政策を今、バイ・静岡、バイ・ふじのくに、バイ・山の洲(くに)というところで協力しながらやっているということで、これを通して域内の経済循環の拡大を目指そうということでございます。
 サプライ・サイド――供給側におきましては、県内企業と連携し、今必要なのは緊急時でございますので、例えば医療用ガウンであるとか医療用防護服を安定的に供給できる仕組みを構築することが必要でございます。一方静岡県は医療健康産業の集積地でありまして日本一であります。医薬品と医療器具、これは一兆円で過去九年間連続一位を記録しているということでございますから、この命を守る産業をリーディング産業として育成するのにもっともふさわしい県であると。しかも医薬品、医療器具合わせて日本は海外に毎年三兆円余りを支払っております。すなわち赤字産業ですので、これを仮に国産化でもできれば、今度はこの輸出先、輸入元のところにも今度は逆輸出ができるようになりますし国内の経済の言わば牽引役にもなると。それがリーディングセクターということで、これをリーディング産業として育成していこうというのが我々の中長期の目標としております。
 こういう厳しい状況にある中で、一番厳しく状況をかみしめていらっしゃるのが中小企業でありますので、この中小企業の事業継続を資金面から今はしっかりと支えなければならないと考えております。一人が生きていくために物を食べねばいけない。ですからそれが実は経済力につながっているので一人も取り残さないというのはその意味でも重要で、特に厳しい状況にある中小企業、小企業というところに対しては資金を今は回さなければならないと考えております。
 加えて、デジタル化あるいはリモートワーク、業種転換など危機の克服に向けた県内企業の取組に対する支援を一層強化してまいります。ウイズコロナ、アフターコロナ時代を見据えリスクの高い社会経済システムに替わる持続可能な地域社会の実現を目指してまいります。
 次に、来夏の富士山開山に向けた取組と富士山観光の振興についてであります。
 今年の夏は地元自治体、山小屋等関係する皆様から御意見を賜り、中には五合目観光だけでも可能にしてほしいという御意見もありました。しかし検討の結果新型コロナウイルス感染症のため来訪者を安全に迎え入れることは難しいと判断いたしまして、誠に残念ではございますけれども富士山の開山を見送るとともに、五合目観光も断念をしたという経緯がございます。
 しかし、富士登山の再開や富士山観光に対する皆様の期待は大変高いものがございます。今議員からこの点については強く御強調賜りまして、改めてこの期待が大きいということを実感した次第でございますが、そこで来年の開山を実現するため万全の対策を講じてまいりたいと考えております。
 来年の開山に向けて、山小屋新型コロナ対策マニュアル、登山者のための新しい登山ルール、登山道における感染防止対策を早急に取りまとめて、来年の開山までに新たなルールに基づく対策を進めてまいります。既に八月から山小屋関係者との意見交換を開始しております。九月には地元自治体、観光協会、交通事業者等も含めた検討会を設置いたしました。こうしたことを通じて、具体的な対応策につきましてこれから検討を進めてまいりたいと考えております。
 さらに、北アルプス等におけるコロナ対策の事例調査、登山へのアンケートによる意向調査、国内外の入山者管理手法の調査を行った上で、山岳医療の専門家にアドバイスを頂きながらより実効性の高い新しい富士登山の在り方を確立してまいります。
 山麓を巡る観光につきましては、今年は仰ぎ見る富士山がテーマということでございます。麓の構成資産の周遊を促すデジタルスタンプラリーの実施やウェブサイト等で山麓を巡るハイキングコースを紹介するなど多くの観光客やハイカーの皆様に楽しんでいただいているところであります。これは岩本山にとって絶好の機会ではなかったかと。富士山を仰ぎ見、駿河湾を眼下に見、そして富士川の流れを見ると前にはお茶畑と。これはビューポイントとして最高ではないでしょうか。こうした機会に岩本山のPRを議員によってさらに推し進めていただければと思う次第であります。
 今後につきましても、地元観光協会や自治体と協力してすばらしい富士山麓の自然や景観を楽しんでいただけるよう富士山観光を積極的に進めてまいります。
 富士山は世界の人々にとっての宝であります。多くの方に山頂からのすばらしい眺望を堪能していただくとともに、山麓の構成資産を巡っていただいてその価値やすばらしさもまた実感していただけるよう引き続き関係機関と連携を密にし、特にまた山梨県との連携も密にいたしまして富士山の開山準備と観光振興に全力で取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、関係部局長から御答弁を差し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp