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本会議会議録

質問文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成18年2月静岡県議会定例会 質問


質問者:

天野 一 議員

質問分類

一般質問

質問日:

03/01/2006

会派名:

自由民主党


質疑・質問事項:



    ○副議長 (中澤通訓君)  ただいまから会議を再開します。
     質疑及び一般質問を続けます。
     通告により、 七十五番 天野 一君。
            (七十五番 天野 一君登壇 拍手)
    ○七十五番 (天野 一君)  私は自由民主党所属議員として当面する県政の諸課題について、 知事及び関係部局長並びに教育長に質問いたします。
     初めに、 韓国との文化交流についてお伺いします。
     昨年の二〇〇五年は日本と韓国の国交正常化四十周年に当たり、 国では日韓友情年二〇〇五と定め、 芸術、 学術、 スポーツ、 市民交流等幅広い分野において何百もの交流事業が日韓両国で開催され日本と韓国の交流の基盤づくりが進められ、 前代未聞の韓流ブームも起こりました。 こうした取り組みの結果、 本年度の日本と韓国の両国間の観光交流は交流の歴史上過去最高の四百二十万人となる見込みと言われています。
     本県においてもこの日韓友情年二〇〇五にエントリーした事業として、 静岡芸術劇場での舞踏、 音楽による国際コラボレーション、 熱海市での韓国映画フェスタなどが実施され、 民間レベルでの交流は確実に広がりを見せています。
     本県と韓国との交流を振り返ってみますと、 実に友好的で幅広い交流が行われてきたと言えます。 例えば三島市では市民の交流の場として親しまれております楽寿園が朝鮮王朝最後の皇太子李垠の別荘であったことを県民はよく知っているでしょうか。 また熱海市では日韓首脳会談の開催の後、 日本と韓国の友好と平和が永久に続くことを記念した韓国庭園があり、 現在でも活発な市民交流が行われております。
     こうした交流の中でも私は最も注目すべきは、 徳川家康が朝鮮との国交を回復するために招聘した朝鮮通信使にかかわる交流の歴史の事実だと言えます。 しかし、 多くの県民はこの歴史的事実について理解と認識をしているでしょうか。
     朝鮮通信使は今から四百年前の一六〇七年の第一回から一八一一年までの二百四年の間、 計十二回来日し、 その間、 本県を十回訪れたという記録が残っております。 県内各地には朝鮮通信使に関する史跡など文化資源が多数存在しています。 例えば薩埵峠の道路は朝鮮通信使のためにつくられ使われた道路と言われておりますし、 掛川市大須賀の三熊野神社のお祭りの山車は朝鮮通信使を記念してつくられ今日まで継承されております。 また静岡市の宝泰寺、 清見寺には朝鮮通信使が宿泊したそして使節のために接待した食事の記録が残っており、 多くの文献などを今に伝え現在県の文化財としての指定も検討されております。
     朝鮮通信使の通信とは、 信頼を通わす使いという意味があります。 しかし、 残念なことにこうした韓国との善隣交流の歴史的意義についてこれまで情報発信されることがありませんでした。 朝鮮通信使が県内でクローズアップされたのは平成十三年、 東海道四百年祭のときからであります。 東海道四百年祭を記念して宿場ごとに行事が実施されたとき、 興津の宿や静岡市の駿府城で朝鮮通信使行列再現、 シンポジウム等の開催によりようやく県内にも知られるようになりました。
     さらに、 平成十四年、 ワールドカップサッカーを契機に日韓文化交流の一環として、 民間の団体、 在日本大韓民国民団、 在日本朝鮮総連、 市民団体、 静岡市、 静岡県が協力して行列を再現し、 済州道代表の正使、 李吉鉉済州島観光協会長から石川県知事に国書が渡されたことは記憶に新しいところであります。
     折しも来年の平成十九年には第一回目の朝鮮通信使が日本を訪れてから四百年目を迎えます。 国においても昨年十一月に交わされた日韓の観光交流の促進に関する日韓観光当局者間の覚書に基づき、 スポーツ交流や歴史をたどるイベント、 映画等文化を通した交流などを促進することとしております。 加えて韓国は平成二十一年三月開港を目指す本県富士山静岡空港の就航予定先でもあります。
     こうした機会をとらえ、 特に徳川家康が朝鮮通信使を迎えるに当たり、 豊臣秀吉の朝鮮出兵により日本に連行されてきた約二千人余の人々を朝鮮通信使と一緒に帰国させた事実、 鎖国と言われた徳川の時代に善隣友好の交流があったことなどの歴史的事実を学び、 地域の文化資源や民間レベルの交流を最大限に活用した韓国との交流を一層推進していくべきだと考えますが、 県として今後どのように韓国との文化交流を進めていくのかお伺いします。
     次に、 歴史的文化財の保護対策についてであります。
     まず、 地震の際の文化財保護対策についてお伺いします。
     震度六強を観測した新潟県中越地震は人々の生命や生活を奪っただけでなく貴重な文化財も破壊しました。 十日町博物館では国宝五十七点中二十点が破損しました。 最新の免震台に展示されていた土器もありましたが、 強い揺れは免震機能を超えました。 長岡市立博物館でも国重要文化財の火焔型土器など十六点が壊れました。 いずれも修復可能といいますが、 設備の限界など文化財に対する脆弱な防災対策の現状を見せつけております。 東海地震が危惧される本県にとっても新潟県中越地震の文化財の被災は人ごとではありません。
     本県にはすぐれた歴史遺産である文化財が数多く存在しております。 これらの文化財の一部は国、 県、 市や町などの指定文化財として保護がなされてきています。 しかし、 その他大部分の多様な文化財については県民の個人保存者に頼り、 十分に保護されていないのが現状であります。 そのため、 平成七年の阪神・淡路大震災を初め一昨年の福井豪雨、 伊豆水害、 新潟県中越地震などの災害により、 人命はもとより貴重な文化財が破壊された壊滅的な被害を受けたことも少なくありません。 一度失われてしまうと復元不可能な文化財もたくさんあります。 これらの文化財をどのように保存し未来に伝えていくのか、 あるいは災害にどのような対応が必要になるのかということは重要な課題であります。
     本県は貴重な文化財を保護展示する県立博物館がありません。 東海地震が発生した場合、 文化財の破損が大変危惧されます。  そこで、 まず最初に県下各地域の文化財保有者または管理者に対して、 建造物構造補強、 展示品等の転倒防止の安全な保管場所における保管などの適切な対策を講ずるよう国、 県、 地方公共団体は指導すると言われておりますが、 本県の文化財所有者等の地震対策の現状と県の対応状況をお伺いいたします。
     現在、 文化財の耐震補強として大規模修理を実施しているのは、 掛川市の大日本報徳社大講堂があります。 一度破損した文化財を修復するには膨大な時間と金がかかります。 ぜひ文化財の保管状況を見直し対応を検討していただきたいと思います。
     次に、 地震発生後の対策について伺います。 災害状況について迅速に把握することがその後の文化財を適切に修復するための第一歩と考えます。
     そこで、 地震発生後、 文化財の被災状況を関係者団体と連携し把握する体制づくりはできているのか、 またNPO等民間団体への支援体制の現状はどうなっているのかお伺いします。
     次に、 被災した文化財の修復修理について伺います。
     本県の場合、 中心拠点となるべき県立博物館がないのですから、 県から静岡県博物館協会や民間の文化財所有者に対して修復修理について迅速かつ明確な指示が必要だと思います。
     そこで、 どのような体制ができているのかお伺いします。 また文化財が災害によって破損した場合、 現在の県の補助は一般の修理と同様であります。 災害は緊急事態であり、 所有者の負担増を考えますと何らかの対応が必要ではないかと考えますがいかがでしょうか。
     続いて、 市町村合併に伴う公文書保管について伺います。
     現在多くの市町村合併が行われております。 これまで県史編さん室において歴史的公文書を管理してきましたが、 県史編さん室が所有している資料のほとんどは市や町及び個人の所有している資料の複製であります。 原資料の保管管理については各市や町、 個人に任せているのが実情だと思います。 専門家に相談せぬまま合併に伴い職員や個人の判断にゆだねてしまうことは後世に支障を生じるおそれがあります。 県として市や町に対してどのように指導しているのかお伺いします。
     次に、 県職員の人材の生かし方、 組織のあり方について伺います。
     地方分権の時代に多様で専門化する行政課題に対応していくためには、 さまざまな能力、 知識、 技術を持つ多彩な人材が必要です。 こうした人材の確保・育成には職員のやる気と高い志を育てる仕組みが求められると思います。 県は行財政改革の取り組みとして、 政策判断の迅速化や業務の合理化などを図るため、 平成九年度から組織のフラット化をしました。 さらにキャリア・デベロップメント・プログラムや庁内プロジェクトチームの設置など組織とした人材活用策を模索検討していることは十分承知しております。
     しかし、 生活様式の多様化や社会構造の複雑化により行政需要は多様に増大しております。 専門性もますます要求されるようになってきております。 それらの要求にこたえるには人数を最小限に現在の組織体制を思い切って変える勇気と決断が求められ、 新組織を検討することが緊急の課題としてあるのではないでしょうか。 職員の経験や能力を生かし多様化する行政需要に対応する行政組織はいろいろ考えられますが、 一例として、 国際交流の部署は語学の堪能な人、 海外駐在員として派遣された人たちを生かすには今の仕組みでは生かせません。
     また、 東部地域で進められているファルマバレー構想の推進には従来の人事配置では期間と人材が限られてしまうから、 柔軟な仕組みづくりを検討して適材の人材を随時配置できる、 例えばダブルキャスト人事、 そういった制度を考えるなどが挙げられますがいかがでしょうかお伺いいたします。
     次に、 人権が尊重される社会の構築についてお伺いします。
     ある中学生の作文を読みました。 本県の人権について考えさせられました。 「心のすみ」 という題の作文です。 一部を紹介します。 「私は小学校の社会の時間に初めて同和問題について勉強しました。 士農工商という身分制度が江戸時代につくられ、 農民の不満をそらすために農民や町民よりも低い身分をつくったことを知りました。 その人々は明治時代に解放令が出されてからも長い間差別を受け続け、 今日でも結婚するときの障害になるなどの問題が続いていることも知りました。 そのとき、 今はもう身分制度はなくなったというのになぜ差別は消えないのだろうと疑問に思いました」 という一文であります。
     この作文から同和問題は社会や歴史の授業で学んだだけでは消えないということがよくわかります。 同和問題が制度や法律の中にあるのではなく、 一人一人の心の中にあるということを理解しなければわからないのです。 同和問題が何であるのかも知らない子供たちにわざわざ同和問題を教えるのはおかしい、 寝た子を起こすようなことをするなといった声がしばしば起きますが、 その人たちは寝た子は必ず目を覚ますことを忘れているように思います。 都合の悪いものにふたをかぶせて知らぬふりを装っていては真の解決に進むことはできません。
     人権は特別なものでも難しい法律でもありません。 人権とは毎日の生活の中で自分らしく安心して幸せに暮らすことができるという、 至って当たり前のことを言うのです。 人権は人間らしく生きる上でなくてはならない大切なものです。 空気や水が汚染されては生きていけないように、 日ごろ生活をしているとき人権を傷つけられては生きていけない、 このことは同じだという重要性に気づかない人が多いのが現実です。 私はその気づきにくい人権が実は人々が生きていく上で大事であるということを多くの方に知ってもらいたいと考えております。
     こうした中、 平成十六年度の人権問題に関する県民意識調査では、 人権尊重の意識が生活の中に定着した住みよい県になっているとの回答が前回の調査、 平成十一年度の二〇・五%より六ポイント上回り、 県民の四人に一人に当たる二六・五%という調査結果が出ています。 しかし、 四人に一人しかいないのです。 またこの調査においてこの五年間に自分の人権が侵害されたと思うことがあると回答した人は二三・五%に上ります。 これは静岡県においても子供、 女性、 障害者、 高齢者、 同和問題など数々の人権問題が山積していることと受けとめております。
     日本は経済発展の過程で経済効率を最優先した国をつくりました。 その結果が耐震強度偽装事件、 ホテルの偽装工事問題などであり、 利益さえあればいい、 自分以外の他人に対して優しさとぬくもりがない社会になってしまいました。 安心して住むことができなければ人は生きられません。 高齢者にとってはなおさらであります。 居住の権利保障、 今回の偽装事件は生存権の憲法二十五条の問題であります。 このことを私たちは理解しなければなりません。
     県の総合計画では平成二十二年度までにさきの二六・五%を五〇%以上に引き上げることとしております。 この目標を実現していくためには土木、 農業、 商業、 環境などすべての部署において人権を尊重した施策展開が必要と考えますが、 県として全庁を挙げた取り組みをどのように進めていくのかお伺いします。
     また、 人間がいかに豊かに暮らせるかという視点から考えますと、 日々の生活の中で人権を大切にしながら暮らすことが当たり前の感覚を持つ社会、 つまり人権が暮らしの中の一つの文化となることが大切であると考えます。 そして、 そのことが日本人は経済性一辺倒から抜け出し、 人間本来の生きる力を取り戻すことができると確信しております。
     そこで、 県民に対してどのように啓発を行うのかあわせてお伺いします。
     次に、 静岡茶の情報発信についてお伺いします。
     今日、 緑茶ドリンクの急激な伸びや効能研究の進展などにより茶に対する注目度は高まり、 さらに海外での日本食ブームなどによる緑茶の急速な普及などを見ましても最近の国内外におけるお茶の関心度は想像以上のものがあります。 しかし、 本県の茶業界は生産・流通とも大きな壁にぶつかっております。 お茶は静岡、 このイメージが将来にわたって壊れないと思っている人がほとんどですが、 絶対トップの位置が脅かされているという事実を直視しなければ私は大変なことになると考えます。
     若い世代はリーフ茶でなくペットボトル茶を好み、 生産面では鹿児島県を初めとする九州の産地が基盤整備と官民一体となっての静岡に追いつけ追い越せの動き、 京都宇治茶の茶文化と歴史を背景にした流通PRの攻勢などお茶の本家静岡は守りになっているのが現状であります。 静岡にはお茶の本家としてリーフ茶の需要喚起、 静岡茶の茶文化の創造と発信、 茶に関する学術研究の集積と普及、 多様な業種団体とのネットワークの構築などの戦略が一層必要と考えます。
     しかし、 県内にはお茶どころであるにもかかわらず、 多様なお茶や産地ごとの銘柄茶などを飲んだり入れたりお茶に関する情報を総括的に入手できるような場所がありません。 そうした中で県は国内外の茶の情報や文化を広く発信する全国初の拠点基地を静岡市内に設置し、 新茶シーズン前にオープンを見込むとのことでありますが、 その目的と具体的な機能について伺いまして私の質問を終わります。 ありがとうございました。 (拍手)
    ○副議長 (中澤通訓君)  石川知事。
            (知事 石川嘉延君登壇)
    ○知事 (石川嘉延君)  天野一議員にお答えをいたします。
     初めに、 韓国との文化交流についてであります。
     本県の文化振興にとりまして、 歴史的、 文化的にも深いつながりを持ち特に近年映画や音楽など文化の情報発信が活発であり日本文化の受け入れも盛んになっている隣国韓国との交流を推進いたしますことは、 大変有意義であると考えます。 韓国との交流は平成十二年以降済州道とスポーツ、 文化を中心に友好交流を進めておりますが、 そのほかに世界少年サッカー大会や世界お茶まつりなどを通じた国際交流のほか修学旅行での韓国訪問や空港がない現在でも観光客などが本県から韓国へ約六万人、 韓国から本県へは約四万人となっているなど観光交流も盛んであります。
     本県には善隣友好の交流である朝鮮通信使との結びつきから地域に根づいた祭り、 食文化等の文化資源が多くの旧宿場町等に存在しており、 平成十九年には天野議員の御指摘のように朝鮮通信使四百周年を迎えますことから、 こうした機会をとらえて韓国との交流を進めることは意義深いと考えております。
     今後は、 朝鮮通信使を核として県内各地域や韓国とのネットワーク化を図るとともに、 平成二十一年の国民文化祭に向け、 来年度開催する伝統文化フェスティバルでの相互交流を行うなど韓国とは文化、 観光、 国際が一体となった交流を推進してまいりたいと考えております。 また朝鮮通信使四百周年につきましては静岡市もこれに積極的に取り組むこととなっておりますので、 そことも連携を深めていきたいと考えております。
     次に、 県職員の人材の生かし方、 組織のあり方についてであります。
     高度化、 多様化する県民ニーズに的確に対応していくためには県組織が簡素な形態であるべきことはもとより、 職員の専門性を有効活用できる組織づくりや人員配置に努め、 行政の生産性の向上を図ることが重要だと認識しております。
     こうしたことから、 平成十八年度の組織改正においては生産性の高いコンパクトな組織づくりを基本方針として取り組んでまいりました。 今回の改正において天野議員御指摘の国際交流部門につきましては、 グローバル化の時代における県の海外戦略機能の強化を図るために改正をし、 体制強化を図ることといたしました。 具体的には生活・文化部国際室を企画部に移管をしまして、 庁内の海外駐在員経験者や語学力の高い職員を集中的に配置をいたしまして、 海外をターゲットとした各部の事業を組織的に継続して支援できる体制を整備することといたしました。
     また、 ファルマバレープロジェクトの推進につきましては医薬品の研究開発の促進、 地域産業の活性化、 ウエルネス重視のまちづくりなど幅広い分野にわたる課題に取り組む必要があるために、 ファルマバレープロジェクトチームという旗印を掲げまして、 各部局の担当者がこの健康福祉部に置かれるこのチームのもとで相互に連携を保ちながら、 それぞれの分野の事業の効果が上がるようにやってまいりたいとそういう体制を整えることとしたところでございます。
     県といたしましては現在お示ししております集中改革プランの案において、 行政需要の変化に的確に対応できる本庁組織のあり方などを検討することとしており、 この中で貴重な人材が最大限活用できる組織づくりにも努めてまいりたいと考えております。
     行政の生産性向上を旗印にいろいろ取り組んでまいっております成果は私は徐々にあらわれてきておると思っておりますが、 証拠を示さなければだれも信用していただけないと思うのであります。 実は一カ月ほど前に、 旧賀茂村で大規模な珪石、 石材の採掘をする事業者、 社長の方から大変お褒めをいただきました。
     実はここの石材をですね、 二〇〇九年に開港いたします羽田の滑走路の拡張事業、 これなどを中心に今後大量に首都圏で欲しいという話があったために本格的にその石材の採掘事業を拡大しなければいけない。 そのために下田の土木事務所、 農林事務所、 これに手続をしなきゃいけないことになった。 それで本人は、 十年前までは大体そういう手続は自分でしておったけれども、 ここ十年ほど部下に任せっ放しにしておったけれども、 今回は今後二十年間ぐらい自分の会社の収益の柱になる事業なので気合いを込めて自分でやろうということで訪れたというわけですね。 十年ぶりに訪れてみて、 土木事務所、 農林事務所の対応が一変して非常に質が高くなっておったことにびっくりしたと。 大したもんだと。 それでしかもですね、 手続期間がもう圧倒的に短くなった。 ということで私は感謝をされました。
     これは私への感謝というよりもむしろ、 やっぱり職員のその質がですね、 非常に向上したことをまあちょっと時間差を置いて接触するとですね、 明らかに変化しているということがわかったということで褒めていただいたわけであります。 議員の先生方は毎日というかもういつも会ってるから、 ちっとも変わらないとかだらしないとかっていう感覚をあるいはお持ちかもしれませんが、 確実に変化をしているということもありますので今後ともですね、 温かい愛のむちで結構ですのでそういう観点でまた御指導を賜りたいと思います。
     その他の御質問につきましては、 関係部局長、 教育長から御答弁を申し上げます。
    ○副議長 (中澤通訓君)  鈴木教育長。
            (教育長 鈴木善彦君登壇)
    ○教育長 (鈴木善彦君)  歴史的文化財の保護対策についてのうち、 地震対策についてお答えをいたします。
     まず、 本県の文化財所有者等の地震対策の現状と県の対応状況についてでありますが、 文化財所有者等は毎年一月二十六日の文化財防火デーを中心に防災訓練を実施するとともに消火栓や放水銃の設置など消火施設の整備を図ることとされており、 県ではそれらについて助言、 助成を行っております。
     また、 県では平成十三年度に実施した国及び県指定文化財の建造物の所有者診断をもとに、 来年度は掛川市の大日本報徳社大講堂に加えまして島田市の静居寺開山堂で大規模修理を行う予定であります。 さらに現在、 県教育委員会が作成中の文化財防災マニュアルの中に、 文化財所有者等の地震対策の具体的な方法についても盛り込み指導を行ってまいります。
     次に、 文化財の被災状況を把握する体制づくりとNPO等民間団体への支援体制の現状でありますが、 被災状況の把握につきましては関係市町と連携し、 調査の上、 県に報告を求める体制をとっております。 また支援体制の現状でありますが、 NPO等民間団体が主催するシンポジウムなどに積極的に参加し情報提供を行っておりますが、 今後はこれら団体のネットワーク化を研究してまいりたいと考えております。
     次に、 被災した文化財の復旧修復の体制でありますが、 県では文化財所有者等からの要請に応じて文化庁と連絡をとるとともに、 文化財保存修復学会や日本建築学会からの専門的アドバイスをもとに、 復旧について的確な指導・助言を行っていく体制をとっております。 なお今後は関東甲信越地区の都県との相互支援体制づくりも進めてまいります。
     次に、 文化財の災害に対する県の補助についてでありますが、 国及び県指定文化財の復旧につきましては文化財保存、 管理費助成の中で最優先で採択するとともに、 国指定文化財の復旧における国庫補助金の補助率を加算する制度を十分に活用していきたいと考えております。
    ○副議長 (中澤通訓君)  白岩総務部長。
            (総務部長 白岩 俊君登壇)
    ○総務部長 (白岩 俊君)  歴史的文化財の保護対策についてのうち、 市町村合併に伴う公文書の保管についてお答えいたします。
     公文書館法の規定によりますと、 地方公共団体は歴史資料として重要な公文書等の保存及び利用に関し適切な措置を講ずる責務を有しております。 このようなことを踏まえまして、 合併前の市町村の有する歴史や文化は合併後のまちづくりに当たっても貴重な財産となりますので、 これまでも合併を検討している市町村の職員等に対する説明会や研修会において、 地域の伝統や文化を合併後の市町村に継承しまちづくりに生かすよう助言してまいりました。 また平成十四年及び十七年には国からも、 市町村合併時における公文書等の保存について公文書館法の趣旨に基づき適切な保存管理に努めるよう要請があり、 県内の市町村に対して通知することによってその徹底を図っておるところでございます。
     県といたしましては今後とも歴史資料として重要な公文書等が合併後の市や町に適切に引き継がれるよう、 助言してまいりたいと考えております。
    ○副議長 (中澤通訓君)  川口健康福祉部長。
            (健康福祉部長 川口正俊君登壇)
    ○健康福祉部長 (川口正俊君)  人権が尊重される社会の構築についてお答えいたします。
     まず、 人権施策への全庁を挙げた取り組みについてでありますが、 総合計画に人権尊重の意識が定着した人権文化の創造を位置づけ、 その具体化を図るため平成十七年三月に静岡県人権施策推進計画を新たに策定いたしました。 この計画の着実な推進を図るため、 人権施策推進本部のもとであらゆる職場において人権を尊重した施策が効果的に展開できるよう取り組んでいるところであります。 今後とも職員に対する研修等を通して人権施策の着実な推進が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
     次に、 県民への啓発につきましては人権啓発センターを拠点といたしまして、 ふじのくに人権フェスティバルやマスメディアを活用した広報、 ホームページによる情報発信などを引き続き行いますとともに、 企業を対象とした講演会にも取り組んでまいりたいと考えております。 今後は市や町、 民間団体などとも協働しながらこうした取り組みを一層充実させ、 人権が尊重される社会の構築を目指してまいります。
    ○副議長 (中澤通訓君)  北村農業水産部長。
            (農業水産部長 北村正平君登壇)
    ○農業水産部長 (北村正平君)  静岡茶の情報発信についてお答えいたします。
     現在、 静岡駅南口の水の森ビル三階にお茶の情報発信拠点となるしずおかO―CHAプラザの整備を進めており、 静岡茶を楽しみお茶の文化に触れることのできるサロンと合わせて、 財団法人化する世界緑茶協会及び県のスタッフが駐在する施設としてこの四月からオープンする予定であります。 ここでは日本茶インストラクターが常駐してお茶のおいしい入れ方教室などを随時行うとともに、 お茶の専門家によるミニ講座の開催や映像による産地紹介、 茶の歴史的資料や茶器の展示、 新しいもてなし方の提案など工夫を凝らしたさまざまな企画を行っていきたいと考えております。
     また、 世界緑茶協会による海外も含めたお茶の産業、 文化、 学術に関する幅広い情報の提供や茶文化セミナーの開催、 世界お茶まつり二〇〇七の企画、 運営の推進拠点として活用していくこととしております。 しずおかO―CHAプラザからお茶に関するさまざまな情報を国内外に恒常的に発信することにより、 世界の緑茶の中心地静岡づくりの拠点としてまいります。
    ○副議長 (中澤通訓君)  これで天野一君の質問は終わりました。
     以上で本日の質疑及び一般質問を終わります。
     次会の議事日程を申し上げます。
     三月二日午前十時三十分会議を開き、 質疑及び一般質問を行います。
     本日はこれで散会いたします。

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