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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和元年6月静岡県議会定例会

阿部 卓也 議員(ふじのくに県民クラブ)の 代表質問 に対する答弁

(質問日:06/24/2019番目)
答 弁 者知事


○知事(川勝平太君) 既成概念にとらわれない産業政策の展開についてのうち、マリンバイオの可能性を広げる取り組みについてお答えいたします。
 世界で年間八百万トン以上が海洋に流れ込んでいると言われるプラスチックごみによる海洋汚染は地球規模での重要な問題となっております。生態系や人体への影響が懸念されておりまして、プラスチックの排出削減や代替素材の開発など国際的対応が早期に求められ、今回のG20におきましても主要な議題となっております。
 こうした中、長い海岸線を有し世界で最も美しい湾クラブに加盟する駿河湾ほかの恩恵を受けている本県が、海洋汚染の防止に全国に先駆け率先して取り組むことは極めて重要であります。このため駿河湾などの特色ある海洋環境やそこに生息する多様な微生物資源等を活用してマリンバイオテクノロジーを核としたイノベーションを促進し、多彩な産業の振興と創出を図るマリンオープンイノベーションプロジェクト、通称MaOIプロジェクトにおきまして海洋プラスチックごみ問題を初めとした海洋環境保護に関する研究開発についても積極的に取り組むことにいたしております。
 具体的には、今月独立行政法人製品評価技術基盤機構、通称NITEを経済産業部長が訪問し双方の取り組みについて意見交換を行いました。NITEの所在を御教示いただきました阿部県議に感謝申し上げます。すぐに対応したという次第でございます。
 このNITEは、世界最大級の約九万株の微生物を保持しており、国の海洋生分解性プラスチック開発・導入普及ロードマップの中でも大きな役割を担っております。今後MaOIプロジェクトで収集する駿河湾等の海洋微生物も対象にして、海洋生分解性プラスチックを生産、分解する微生物の探索などの分野で連携を図ってまいります。
 また、探査船「ちきゅう」を運用する国立研究開発法人海洋研究開発機構、通称JAMSTECなど県内外の大学や研究機関とも連携を進めまして、深海の微生物の採取やモニタリングによる海洋環境データの収集等に取り組んでまいります。
 県としましては、広く大学、研究機関などとの連携を深め、産業振興とともに海洋プラスチックごみ問題など国際社会の課題の解決にも貢献しマリンバイオテクノロジーを生かした研究開発、産業集積の世界的な拠点形成を目指してまいります。
 次に、ガーデンツーリズムの推進と公園の新しい価値観創造についてであります。
 本県は、世界遺産富士山、伊豆半島ユネスコ世界ジオパーク、南アルプスエコパーク、日本有数の汽水湖である浜名湖、世界で最も美しい湾クラブに加盟する駿河湾等々多様な自然を擁しており、これに歴史・文化を加えますと静岡県全体が品格を備えた海と山の風景の画廊と表現できます。ちなみに静岡県のみならず日本全体が、北は北海道から南は九州、沖縄に至るまで海と山の風景の画廊とも言える、そういう国柄だと思っております。
 もう既に二十年余りも前、一九九八年橋本内閣の折に二十一世紀の国土構想というのがまとめられました。そこではガーデンアイランズ日本というのがうたわれております。これも日本の国柄をいわば海と山の風景の画廊として捉えたものと考えます。
 私は、日本の縮図である静岡は全県的な景観全体が一つのパブリックガーデンになり得るという認識を持っております。このような認識のもと景観が郷土に対する愛着や誇りを醸成するということ、また観光産業の振興につながるものと捉えまして平成二十八年にふじのくに景観形成計画を策定いたしました。この景観形成計画におきまして県内各地の美しい景観を社会総がかりで磨き上げることで、世界の憧れを呼ぶ地域を実現するふじのくに回遊式庭園を提起したものでございます。
 こうした中、本年五月に国が創設なさいましたガーデンツーリズム制度に登録された六件のうち二件、本県からアメイジングガーデン・浜名湖と富士・箱根・伊豆「皇室ゆかりの庭園」ツーリズムのこの二件が登録されたわけでございます。議員御指摘のとおり、この制度は複数の庭園が連携し魅力的な体験を提供するものであり、まさに私どもが提起しているふじのくに回遊式庭園と趣旨を同じくするものであります。登録された各施設の連携による魅力向上を図りながらそこでしか得られない感動あるいは体験を提供することで、ガーデンツーリズムは世界中の旅行者の旅行目的となり得るものと考えております。
 このため、県ではガーデンツーリズムの推進主体となる二つの協議会、地域連携DMO等々と連携いたしましてより付加価値の高い商品づくりを支援いたします。また来年に迫った東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックの開催を絶好の機会と捉えまして国と連携した海外への情報発信による誘客に努めるとともに、静岡ツーリズムビューローによる海外における営業活動を展開してまいります。
 さらに、全県がパブリックガーデンとも言うべき静岡を訪れた人は四季の変化が織りなす美しく心地のよい空間の中、適度に体を動かしながら回遊することで心も体もリフレッシュすることができます。議員御提案の健康という新しい価値観をガーデンツーリズムに加えることでより一層魅力が高まることも期待できます。
 私どもといたしましては、これらの取り組みを通じて旅行者に感動と体験を提供するガーデンツーリズムの推進や公園の新しい価値を創造することによって、人々が憩い回遊する仕組みを構築し県民や来訪者の皆様の満足度の最大化を図り、国内外から憧れを呼ぶ美しいふじのくに静岡県を実現してまいります。以上でございます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp