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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和2年2月静岡県議会定例会

市川 秀之 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:03/02/2020番目)
答 弁 者知事


○議長(鈴木利幸君) 川勝知事。
       (知事 川勝平太君登壇)
○知事(川勝平太君) 市川議員におかれましては、お正月に日本平の夢テラスに行かれて富士山を仰がれました由、何よりのことでございました。そこで中曽根閣下と梅原先生の石碑をごらんになったと。中曽根先生は山梨県とともに静岡県が富士の国づくりをしていくというときの最高終身名誉顧問をお務めいただきました。そして梅原先生は本県の県政の最高顧問をお務めいただいた方でございます。それぞれ政治と文化の日本を代表する、戦後日本を代表する方でありますけれども、お二人はこの日本の世界へのプレゼンスを高めるというために国際日本文化研究センターというのを二人でおつくりになって、それは日本を学際的、国際的、総合的に研究する研究所として歩みを進んでまいりました。
 市川議員におかれましては、梅原先生の壮年期の作品である「最澄と空海」をお読みになった。講談社学術文庫でしょうか。これは壮年期の作品ですけれども先生、晩年に人類哲学という本を岩波新書で書かれております。そこでこの今、引用せられました草木国土悉皆成仏というのは日本がこの二十一世紀――環境と生命の世紀にあって人類に発することのできる哲学であると論じられております。それを受けまして梅原先生と対談をいたしました。そしてその本は日本精神の古層として出ましたけれども、そこで先生のお考えをつぶさに伺うことができたのでありますけれども、この日本精神の古層は梅原先生が生前期に御自身の名前が表紙に書かれて出版された最後の本になっております。この思想は彼の遺言であると私は思っております。
 さて、市川議員にお答えいたします。
 令和における有徳の人づくりについてであります。
 本県の目標は富国有徳の美しい“ふじのくに”づくりであります。富士の字は豊かな富を学徳のある士が支える形であります。有徳の人を育成する、それがふじのくにの教育の理念、人材育成の理念であります。
 令和の時代になりまして人口減少、環境問題など我が国を取り巻く情勢が厳しい局面を迎える中、本県が直面する課題を解決して持続可能な社会を実現していくため才と徳――学才あるいは技芸の才の才と徳を兼ね備えた才徳兼備の人づくりに取り組んでまいります。この才徳兼備の人づくりとはすぐれた知性と能力に加え自分の利益より他人の利益を優先する、人のため社会のために働く豊かな人間性を備えた人材の育成であります。
 議員は山家学生式を引かれました。そこに道心は国の宝であるというところで始まりますが、同時に言うだけの人は国の師であると。学者でありますね。それから不言実行。これは国の用をなす人であると。有言実行、よく言いよく行うというのが国の宝であるというように冒頭で書かれ、また六条式の第五条にもその旨が繰り返されております。
 私は長く不言実行こそ最も重要であると思っていたんですけれども、この学生式――山家学生式を改めて読めばまさに有言実行でなければならないということでありまして、特に市川先生、前任者は同じ選挙区で渥美先生ではなかったかと思いますけれども有言実行の立派な方でありました。私どもは特にその有言実行というのを心得なくちゃならないと、そういう社会の範にならなくてはならないのではないかというふうに思っております。
 さて、また論語に吾十五にして学に志すという言葉がございます。東京二〇二〇オリンピック卓球の日本代表候補となった伊藤美誠さんとか平野美宇さん、こういう方たちはもう既に十代でみずからの生きる道を目指されております。そうした早くから生きる道を目指す、そういうことができるように教育をしていくことが大切であろうとも存じます。
 このため、文武芸三道の鼎立の考えのもと知性を高める学習の充実はもとよりでありますが、技芸を磨く実学を奨励し一人一人の夢を実現することができる教育を進めてまいります。
 ラグビーワールドカップ二〇一九に続き本県を自転車競技の開催地とする東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックが開催されます。この好機を捉えてラグビー精神――ワンチーム、あるいはワン・フォー・オール、オール・フォーワン、このラグビー精神の継承のために体験授業の実施やオリンピック・パラリンピックの自転車競技への児童生徒の観戦招待などスポーツを通じた技芸を磨く人づくりを進めてまいります。
 スポーツは体育と同等というふうに誤解されておりますけれども、最近玉木正之さんがスポーツとは何ぞやと、これは知育も徳育も全て含んだものだと、すなわち身体を動かしながら心を鍛えていくとこれがスポーツであるというように言われておりますけれども、まさにオリンピック憲章はスポーツと文化と教育を融合するものと言っております。そういう観点から私どもはスポーツを通じた技芸を磨く人づくりを進めたいと考えております。
 また、来年度の総合教育会議では全ての子供たちを対象に個性を尊重しお一人お一人の才能を伸ばす教育、すなわち才能支援教育の充実について協議してまいります。さらにさまざまな分野の第一人者から御意見をいただく地域自立のための「人づくり・学校づくり」実践委員会に教育の専門家などで構成する才徳兼備の人づくり小委員会を設置いたします。そして施策提案機能の強化を図ることによりその成果を本県の人づくりに反映してまいります。
 今後とも、地域ぐるみ、社会総がかりで令和の時代のふじのくにの未来を担うまさに国の宝、私どもはその学生式を今日に生かした形で才徳兼備の人づくりに全力で取り組んでまいります。
 その他の御質問につきましては、副知事、関係部局長のほうから御答弁を差し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp