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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



令和2年12月静岡県議会定例会

桜井 勝郎 議員(無所属)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:12/07/2020番目)
答 弁 者副知事


○副議長 (良知淳行君)  難波副知事。
○副知事 (難波喬司君)  リニア中央新幹線トンネル工事における諸課題についてのうち、 田代ダムにおける毎秒四・九九トンの水利権更新についてお答えをいたします。  まず、 水利権について説明をさせていただきます。
 水利権は河川法第二十三条に基づく水利使用の許可のことです。 この水利権は特定の目的のために河川の流水を排他的、 継続的に利用する権利です。 水利権の許可に当たりましては許可期間が定められています。 最近は大体十年ということですが、 この許可期間は半永久的にその取水等が継続されることを前提としております。 よって許可期間の満了をもって水利権が失効するものではありません。
 水利権は財産権の一種とされており、 公益上一定の制限はあるものの権利として強く保護されている、 そういう性質のものです。 このように、 既に許可され保護されている水の使用権を変更するということがいかに大変かということをまず御理解頂きたいと思います。
 大井川におきましては一九二一年に発電用の取水が許可されました。 このときは二・九二トンでありました。 その後昭和三十九年  一九六四年に毎秒四・九九トンとなりました。 その後田代ダムをはじめとする発電取水による河川流量の減少と河川環境の悪化が問題になったことから、 昭和六十三年の川口発電所の水利権の更新では地元住民などの水返せ運動によって塩郷堰堤からの放流量の増量が発電事業者との協議の上実現いたしました。
 平成十七年度の田代ダムの水利権更新では国、 県、 流域市町、 発電事業者が参加する大井川水利流量調整協議会で重ねて議論し、 取水に優先して放流される河川維持流量について関係者の熱意と相互理解の精神の上でぎりぎりの調整に、 合意に達しました。
 平成二十七年度の田代ダムの水利権更新の際には、 同協議会におきまして河川維持流量の放流による効果についての五年間にわたるモニタリング調査の結果を踏まえ平成十七年度の河川維持流量を踏襲することで合意をいたしました。
 もう一点、 重要なことがございます。 田代ダムの取水口の高さは千三百九十三メートルです。 発電においては毎秒四・九九トンという量だけではなくて高さという面で、 電力事業者においては高いところにある水というのは大変貴重な水です。 既に取得された水利権の変更というのは容易なものではありません。 先人の御努力に敬意を表するとともに、 この先人の努力に対し、 県は東京電力に対して命の水は一滴も譲れないと主張したのかという御発言は県のみならず尽力した流域市町の関係者全員に対しあなた方は尽力したのかと非難しているように聞こえます。
 田代ダムから早川へ放流されている水を大井川水系へ戻すことについて県の考えを伺うことにつきましては、 リニア中央新幹線工事に伴う河川流量減少との関係でお話をされているように思います。 リニア工事によって田代ダムの取水口付近の河川流量は確実に減る予測です。 水利権者である東京電力にも何らかの影響が及ぶ可能性があります。 この問題は河川流量減少の影響を受ける利水者同士である県、 市町、 東京電力間で考える問題ではありません。 影響を与えるJR東海が考える問題です。 県に考えを問うというのは筋違いと考えております。
 県といたしましては、 長い歴史の中で関係者の血のにじむ努力の積み重ねにより成り立っている大井川の水利用が将来にわたって持続可能であるよう、 利水者や流域市町等関係者と連携しまして大井川の水の保全に全力で取り組んでまいります。 以上であります。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp