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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成22年6月静岡県議会定例会

落合 愼悟 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:07/15/2010番目)
答 弁 者知事


    ○副議長(岩瀬 護君) 川勝知事。
           (知事 川勝平太君登壇)
    ○知事(川勝平太君) 落合議員にお答え申し上げます。
     初めに、マニフェストの具体化についてのうち、歳入歳出の改革についてでございます。
     現在進めておりますふじのくにづくり、これはマニフェストにおいてうたい上げたものでございますけれども、一年間で達成率が九五%とかなり甘いと言いますか御評価をいただきましたが、ともあれ高い達成率ということでございますので、軸足を現在策定中の総合計画のほうに移しております。そしてマニフェストでは「住んでよし 訪れてよし」とのみうたっていたんでございますけれども、今や「住んでよし 訪れてよし」、「生んでよし 育ててよし」、「学んでよし 働いてよし」と、このような三つの観点から攻めていこうということでございますが、具体的にはその総合計画に書き込んでおりますけれども、またそれを実行するために書き込んでいるわけですけれども、「生んでよし 育ててよし」のためには子育て支援を充実していくと、また安心医療を提供してまいりますということでございます。また「学んでよし 働いてよし」につきましては、教育を充実させるために、先ほど必ずしも少人数学級が理想的だとは言えないという御指摘がございましたけれども、差し当たって現在本県の先生方がなるべく子供たちとじかに接したいという悲鳴のような希望を入れまして、三十五人学級を国に先駆けて実施するといったようなこと。また文武芸、この三つがバランスをとれて子供たちが育つようにということ。また一次産業、これをルネサンスといいますか、本県の持つ場の力ということで大地から、あるいは海からの恵みをもう一度改めてその力を導き出すためのルネサンスとしたい。そしてそれを二次産業、三次産業の持っているノウハウと結びつけた六次産業化を推進するということ。
     そしてまた、先ほどの中山間地域についても申し上げましたけれども、県内全域がバランスをとれて定住地域になるというために、差し当たって過疎が厳しい多自然地域ここに居住空間をつくる。そしてあわせて都市をイノベーションすると。そして地域連携軸をつくると。全体としては広域国際交流圏というような、そういうたたずまいにしてまいりたいと。そして交流を実現するためには、本県あるいは日本の持っている富士山の魅力を全面的に御利用させていただくというようなことを考えております。
     任期二年目を迎えましてこれらの施策はまだ緒についたばかりでございます。これを実現するために、この計画はこの秋にはまとまりますのでまとまると同時にこれを実践してくということになりますが、そのようなスピード感を持って推進してまいります。その実現は結果としては本県の豊かさを向上させ出生率、人口、県内総生産、県民所得の増加をもたらし、ひいては県税収入の増加につながるものと確信しております。現在十七兆円でございますけれども――これは安易に言うべきではないかもしれません――二十兆円というところを目指したいと。あるいは農産物については二千五百億円ぐらいですけれども、これは十分に一兆円産業になり得るというように思っております。
     加えて、本年度当初予算に盛り込みました市町と協働した税収の確保や有料広告の導入など新しい歳入確保策につきましても着実に実現を図ってまいります。歳出につきましては業務棚卸表の活用が重要であります。さきの二月議会で御指摘いただきましたとおり行政サービスの提供に経費がどの程度かかるのかがわかるように、業務に対応した事業費を表示するべく改善を図ったところでございます。また各部局が効率的に事業を遂行し、予算が余った場合にはそれを評価する予算節減努力評価制度、これを昨年度試行いたしましたところ約四億円の効果がありましたことから、本年度から本格的に導入することとしております。
     今後は、改善した業務棚卸表を九月の静岡型事業仕分けに活用していくほか外郭団体、補助金、県有施設など徹底的に見直します。現在策定を進めております新しい行財政改革大綱にそれらを盛り込んで実行に移していって続いてその歳入歳出の改革に努めてまいる所存でございます。
     続きまして、食と農の改革についてでございます。
     これは県議御指摘のとおり、カロリーベースについての問題点を多く教えていただくことがございましたし、またこのカロリーベースによる食料安保の議論は必ずしも食料問題についてバランスを持ったものと思えないというふうに私も思っております。
     実際、現在カロリーベースでは四〇%余りと、これを五〇%に上げたいということですけれども、御承知のように東京の食料自給率のカロリーベースは一%です。何度も申し上げておりますけれども、その食料自給率が一%の東京の役人がみずから土もいじらないで北海道自給率は二一一%、秋田一七六%、山形一三三%、そういう農業県に向かってもっとつくれと言ってるのは筋が違うと。ですから皆さん方がむしろ農に従事するべく地域に散るのが筋ではないかと。これは農水省だけでなくて国交省も総務省も環境省も中小企業の支援にかかわる経産省も、こうしたところ――厚生労働省もそうですけれども――こうしたものが地域で悲鳴を上げているんだから、そこにみずからの頭脳、これを実践するべく地方に入っていくという時代になってますということは常に申し上げているわけです。
     ちなみに、本県はカロリーベースで見れば一七%とその数字だけ聞くと全国平均よりも低いということで危機感を持つようなこともありますけれども、これを価格ベースで見れば五二%と。しかしそこにお茶が入っていない。お茶を価格に入れればこれは七〇%弱になります。じゃ、ワサビ抜きですしが楽しくいただけるかと。ワサビのないすしなどというのはクリープのないコーヒー以上にまずいわけでございます。ましてそこでお茶がなければこれはやはりお酒があったとしても最後はお茶と。お茶漬けも食べられない。茶菓子もおいしくいただけないということになりますから、お茶を抜きにした日本の食文化というのはあり得ないわけであります。
     したがいまして、カロリーベースで計算することの意義、これは十分に問われなければならない。しかも県議御指摘のとおり、物すごい量を捨ててると。残飯ですね。これは特に大都会で多いわけです。肥料にも使えない。皆、残飯にしている。カラスの栄養源になっている。カラスは糖尿病で困っているということです。特にインドのカラスに比べると相当に肥満だそうでございます。
     まあそれはともかくといたしまして、そのように捨てているという中でカロリーを上げろと。多くの人々がカロリー過多で困っているという中でございますので、やはりもう一度原点に戻って、その食料というものをどのようにして整っていくのが本当に安全なのかということになりますと、やはり私は食料の総合的供給力とでも言いますか、そうするとそれで気になるのはどれぐらいの種類があるかと。やはり穀物もあれば果物も野菜も海産物も水産物もあると、山の物もあると、その結果バランスがとれるということでございますから、これは食料の総合供給力においてモノカルチャー――一つのものしかつくらないというのと違って、これは非常に豊かさを示す指標になります。
     それからまた、どれぐらい地産してそれを土地で消費できているかと、地産地消の可能性も含めたそういう地産地消率みたいなものですね。こうしたものも指標になると思います。今のようにカロリーだけに、いわば量に偏った見方というのは根本的に反省し、我々は独自の食料安全対策といいますか、これを打ち立てたいというふうに思っております。
     そうしたことで、とりあえず私どもとしましてはこの食材の豊富であるということをもう一度認識すると。しかしこれも一年間、この一年間で初めてこの点について認識があったということは大きいと思います。それまでいわば東京の記事に従って食料自給率のことを論じていました。しかし今、多くの人々が本県が食材の王国であるということについての共通の認識をお持ちくださっている。じゃ、これを生かして食の都にしようではないかと。食の都にするためにはこれはいわば仕事人といいますか、料理人というか、こうした名人をやっぱり表彰したほうがいいだろうということで、そういう表彰の制度も設けました。
     そしてまた、来年には全国の食育の大会が三島でございますので、そのときに県下全体でいろいろな自分たちの持っている食材、またその料理の仕方等を御披露申し上げると。物を食べるだけではなくてほとんどカロリーとしてえさだけで食べるというような形ではなくて物をつくるという行為。これはお花にしろ、あるいは農産物にしろ、そしてまたそれを料理するというつくることの楽しさ、つくったものを人に楽しんでいただくことのおもしろさといったようなものが、やがてこれはいわば専門的に料理人にもなれると。しかし私は日常における自分でつくる、土いじりをする、またそしてできた実のある物を今度みずから包丁で料理してそしておいしくいただいてもらって、人が幸せになるのをみずから知るというようなことは、とっても大事なことだということでこういう食文化をしっかり育ててまいりたいというふうに思っているわけでございます。
     そういうことが実は第一次産業をルネサンスをさせて、食を軸にした新しい産業文化を興していく、そうすると食べる物がうまい、景色がいい、温泉もあると。あるいは富士山もある、浜名湖もあるということになりますと、三拍子そろって訪れる人が必ずふえるとこれは確実に経済効果が出てまいります。観光というのは文化を見せると同時に経済効果がございます。
     そういうことでございまして、とりあえず私に与えられた回答は以上なんでございまして、その他の御質問につきましては、関係部局長、教育長から御答弁申し上げるようになっているわけですけれども、一つですね、農産物の輸出に向けた取り組みにつきまして、関連いたしますので補足的に私のほうからも申し上げておきますと、来年は黒船祭――ブラック・シップ・フェスティバルというのが、東部のニューポート――ペリーさんの、コモドル・ペリーのですね、ペリー提督の御誕生の場所で過去十数年開かれているので来いというふうに言われたわけです。ことしも来いと言われたんですが、この議会がありますものですから、きょう何日ですかね。あしたからやってるんですよ。ですからちょっと行けないというわけです。週末だからいいだろうというんですけど、前日から行かないとだめだということでだから来年から、来年はぜひ参りまして東部というところは今御承知のように日本食が非常にはやってるわけですね。そこでの現場をしっかり見てあそこはお茶を、イギリスがお茶文化を始めましたのでそれをまねするということで東部のほうはお茶というと大変非常にセンスが鋭い。だから私はそこでこのグリーンティーがどのように利用されているか、しっかり見ていきたいと思っております。
     だから、先生がおっしゃった福岡の農産物通商株式会社ですか、これは知りませんでした。大変参考になります。私は差し当たっては一番近いアジア、そこに飛行機も飛んでおりますからANAが――全日空が沖縄に農産物を集荷してそこでさっと行き先別に振り分けてそして新鮮な物を香港だシンガポールに運んでるわけです。これはすばらしい。本県は間もなく楽座をエアポートにつくります。そのときに農産物を保存するそういう収蔵庫も要りますね。これをどういうものがあればいいのかということをANAと協力いたしまして、こういう形でやったら便利だと言われればそれに応じた形で、またシンガポールにも駐在員がいますから市場調査などをいたしまして、海外に、アジアに向けてもその農産物を紹介し、販売に力をかしてまいりたいというふうに思っている次第でございます。
     以上、お答えいたしました。ともあれ先ほどの食料の問題に関しましてはこうして単に思いつきで言っているのではなくて、フーズ・サイエンスヒルズプロジェクトというのがございますね。フーズ・サイエンスヒルズというのがこちらの地域性としてございます。これも県立大学の研究グループ、学長以下の研究グループと企業とが一緒になってやってます。そうしたことで科学的にしっかりと基礎づけをしてそれを製品やまた宣伝に生かしていくというふうにいたしまして、食の都づくりには本格的に来年あたりから邁進してまいりますので、どうぞ御協力のほどよろしくお願い申し上げます。

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