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本会議会議録

答弁文書

開催別知事提案議員別代表質問一般質問検索用



平成30年9月静岡県議会定例会

江間 治人 議員(自民改革会議)の 一般質問 に対する答弁

(質問日:09/26/2018番目)
答 弁 者知事


○知事 (川勝平太君)  江間議員にお答えいたします。 芸術文化の県民への普及啓発についてであります。
 江間議員におかれましては、 若いころにイタリアに旅せられてフィレンツェですっからかんになったと。 あそこにはミケランジェロのダビデ像があります。 服も着ていなければパスポートも持っていないわけですね。 しかし人の心を打って世界の人々にめでられていると、 それが芸術文化の持つ力ではないかと思います。 もともと裸の像というのは中世イタリアはもちろん、 もとよりヨーロッパにはありませんでした。 しかし十字軍で中東に行ったときにそこにギリシャ文化が残されていて、 そこでギリシャに憧れてギリシャの生活様式でしかなかったものがイタリア、 ヨーロッパに入って、 ああいうルネサンスというギリシャ文化を模倣する文化復興が起こったということですね。 ですから私は文化には、 特に芸術文化にはそういう人を感化する力があるというふうに思っております。
 もともと一言で文化と言いますけれども、 文によって人を教化するということで中国から来た漢字ですから、 文章で人民を教化すると、 ある種の政治的な意味がありまして、 毛沢東の文化大革命などというのは毛思想によって、 端的には毛語録によって若い青年たちを教化というか扇動して政治運動を起こすという、 そうした形での文化の意味があったんですが日本では文化というのはカルチャーあるいはクルトゥールというものの訳語として暮らしの立て方、 生活様式ということでございますので衣食住も文化になります。 したがって服飾文化、 食文化、 あるいは建築文化というものも、 もしそれが魅力的であれば世界に広まるということであります。 和食は今やユネスコの無形文化遺産になりました。 あるいは日本では土足のまま家の中に入る人はいませんけれども、 そういう我々にとっては当たり前の建築文化もきれい好きということである程度世界に評価されているんじゃないかというふうに思います。 服飾文化は言うまでもありません。 着物などは一種の魅力のある服飾文化ではないかというふうに思います。
 そうした中で、 特に芸術文化というのは人の心に大きな作用を及ぼして心を豊かにするということで、 これは大事にしなくちゃならんというのが我々の立場でございます。
 県では、 これまで芸術文化振興の基本方針として芸術文化を 「みる」、 「つくる」、 「ささえる」 人材を育て感性豊かな人々から成る地域社会の形成を目指すことを掲げて、 官民連携によって芸術文化を支えるためのさまざまな取り組みを実施してまいりました。 また経済界、 NPOなどさまざまな主体におきましても県民の皆様に対し芸術文化に触れる機会を提供していただいているところであります。
 平成二十七年度に県が行いました文化に関する意識調査によりますと、 期待することとして人を豊かにすることと相並びまして、 まちづくりや観光産業への活用など芸術文化の社会・経済への貢献を挙げる回答も数多く見られました。
 こうした状況を踏まえまして、 第四期静岡県文化振興基本計画におきましては文化の主体である個人、 団体を支援する社会が芸術文化を支えることに加え、 まちづくりや福祉など地域社会のさまざまな課題に対して芸術文化の持つ力を活用する、 芸術文化が社会を支えるという、 これを新しいキーワードとして文化とさまざまな分野との交流を促進することとしております。
 具体的には、 東京二〇二〇オリンピック・パラリンピックに向けた文化プログラム、 実質的にはこれは芸術、 芸能文化プログラムでございますけれども、 この文化プログラムにおきまして空き店舗等を活用した舞台公演や大井川鉄道の無人駅を活用した芸術祭の開催などまちづくりに芸術文化を活用するほか、 アートを用いて障害福祉と地域をつなぐ取り組みを進めるなど芸術文化が社会を支えるさまざまなプログラムを展開しているところでございます。
 このように、 地域社会の課題解決に芸術文化を活用することで芸術文化を支える個人、 団体の活動の場が広がることにもなり、 芸術文化が社会を支えると同時に社会が芸術文化を支えるという相乗効果によって本県の芸術文化の振興を推進してまいりたいと考えております。
 今や、 文化は人のつくったものだけではなくて富士山のように一介の火山ではありますけれども、 これ自体が世界の文化遺産になってしかも芸術の源泉ということでございます。 富士山は日本の自然のシンボルですから、 そのシンボルが芸術の源泉であるというふうに認められたということは日本の国土全体が芸術の源泉になり得るということを意味しているのではないかというふうに思います。
 そうしたことから、 静岡県の持っている多様な海と山の美しさ、 海と山の風景の画廊としてこれ自体が一種の文化性を持って人々を引きつけるという、 そういう力を持っているということを念頭に置きながら特にアート、 いわゆる芸術文化を社会の幅広い分野と密接に結びつけまして県民の皆様が日常生活のさまざまな場面で芸術文化と接し、 心の糧として実感できるような感性豊かな人々から成る地域社会の形成に取り組んでまいる所存でございます。
 その他の御質問につきましては、 副知事、 関係部局長から御答弁を申し上げます。

お問い合わせ

静岡県議会事務局議事課

静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-3482

ファックス番号:054-221-3179

メール:gikai_giji@pref.shizuoka.lg.jp